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リフォームで建築確認申請が必要な場合、申請作業に時間・費用がかかります。そのため「すぐにリフォームしたいから、確認申請しないで工事を始めたい」と思う人も少なくないはず。この記事ではリフォームの建築確認申請が必要・不要なケースを解説します。申請しなかった場合のリスクについても理解して、トラブルもなく工事が終えられるようにリフォームを進めていきましょう。
目次
建築確認申請(以下:確認申請)とは、建築基準法の基準をリフォーム内容が満たしているかについて、自治体や指定機関が審査する手続きのことをいいます。
建築確認の申請者は「建築主」であるものの、リフォーム業者に申請を代行してもらうのが一般的です。
自治体や指定機関は、建築主やその代理者から提出された書類をもとに、建築基準法や都市計画法などの内容に違反していないかチェックします。
建築確認申請には最初におこなう申請手続きのほかに中間・完了検査があるため、法律の基準を満たした建物であると認められるには、すべての審査をクリアしなければいけません。
リフォームで確認申請が必要なのは、建物が防火地域または準防火地域にある場合などです。
ここではリフォームで確認申請が必要になるケースを理解して、計画中のリフォームで確認申請が必要であるかを確かめましょう。
増築や改築などのリフォーム範囲が、10平方メートル以上となる場合は確認申請が必要です。
増築の場合は、建物の床面積を増やすリフォームのほかに、敷地内にガレージやカーポートを設置するリフォームも確認申請に関わる床面積の対象に含まれます。
また、1箇所あたりの床面積が10平方メートル以内であっても、リフォーム工事の対象となる箇所の合計が10平方メートルをこえる場合も、確認申請が必要になる点に注意しましょう。
リフォームする建物が防火地域または準防火地域にある場合は、リフォームする面積にかかわらず確認申請が必要です。
都市計画法で、火災が発生した時の危険を回避するために、建物の高さなどを定めている地域のことをいいます。
防火地域・準防火地域以外にお住まいなら、10平方メートルをこえないリフォームは基本的に確認申請の必要がありません。
しかし、防火地域・準防火地域にお住まいの場合は、面積に関係なく確認申請が必要であるため、リフォームの面積が1平方メートルであっても確認申請は必要です。
木造3階建て以上の建物で、主要構造部の半分以上を修繕する場合などは確認申請が必要です。
建物の主要構造部とは、柱・壁・床・基礎・屋根などの建物を支える部分のことをいいます。
もし木造3階建て以上の建物において、柱や壁を撤去する大規模リフォームの計画がある場合は、あらかじめ確認申請が必要になるかを確かめておきましょう。
非木造2階建て以上の建物で、柱や壁などの主要構造部の半分以上を修繕する場合などは確認申請が必要です。
非木造の建物とは、鉄骨造などの建物のことをいいます。
2階建て以上の非木造の建物で、大きく間取りを変更するなどの大規模リフォームを計画している場合は、確認申請が必要になる点も覚えておきましょう。
屋根の形状を変更するなど、屋根の過半を修繕・模様替えする場合は、確認申請が必要です。
国土交通省が公表した資料では「屋根の葺き替えなどのリフォームは、確認申請が必要ない」とされているものの、屋根の修繕・模様替えであっても確認申請が必要になるケースもあります。
たとえば、屋根を支える垂木の半分以上を交換する場合は、主要構造部に関わる工事として判断され、確認申請が必要な傾向にあります。
そのため、屋根をリフォームする際は、確認申請を必要とする工事内容であるかも確かめておくことが大切です。
外断熱パネルをすべて交換するなど、建物全体で外壁の過半を修繕・模様替えする場合は、確認申請が必要です。
ただし外壁塗装など、柱や構造パネルなどを変更しないリフォームでは、確認申請は必要がありません。
外壁リフォームの内容や面積などによって、確認申請が必要であるかも決まるため、見積もりの際に業者へ確かめておきましょう。
リフォームで確認申請が不要なのは、マンションの専有部分におけるリフォームなどです。
ここではリフォームで確認申請が不要なケースを確かめて、計画中のリフォームで確認申請が必要であるのかもチェックしましょう。
戸建住宅でリフォーム箇所の面積が10平方メートルをこえない場合、確認申請が不要です。
そのため、キッチンやユニットバスの交換などの小規模リフォームであれば、確認申請することはなく工事が始められるでしょう。
ただし小規模リフォームであっても、間取り変更がともなう場合などは、確認申請の対象となる可能性もある点に注意が必要です。
マンションの専有部分でリフォームする場合は、建物の主要構造を変更するリフォームはできないケースが多く、確認申請が不要となる傾向にあります。
マンションでのリフォームは専有部分でのみ可能で、構造などの共有部分をリフォームできないのが一般的です。
そのため、専有部分のみのリフォームでは、確認申請の対象となる工事とはなりにくいでしょう。
ただし、マンションの専有部分において、スケルトンリフォームする場合などは構造に関わる工事となるケースもあります。
その場合は、確認申請が必要になるため注意しましょう。
建物の一部を解体して減築する場合は、確認申請が不要な傾向にあります。
ただし減築とあわせて増築する場合などでは、確認申請が必要になるケースもある点に注意しましょう。
リフォームの確認申請でかかる費用の目安は12〜15万円です。
確認申請料だけであれば、100平方メートル未満の4号建築物で約2万円など、数万円で済む場合もあります。
しかし、書類作成代や設計業務で費用がかかってしまうため、全体費用は10万円以上となるでしょう。
ただし確認申請でかかる費用は、リフォームする面積や工事内容などによっても大きく変動します。
また、依頼する業者によっても費用は異なるため、確認申請が必要なリフォームの場合はあらかじめ費用を確かめておきましょう。
リフォーム時の建築確認にかかる日数の目安は、2週間〜1か月です。
既存建物を調査するなどして、確認申請に必要な書類を作成します。
図面などの必要書類をそろえて、自治体や指定審査機関に提出します。
書類の提出から審査を通ったあかしである「確認済証」が発行されるまでは、1〜2週間かかります。
ただし防火地域・準防火地域にある建物の確認申請は、消防署からの審査も必要になるため、審査に時間がかかりやすい点に注意しましょう。
確認済証が発行されたら、リフォーム工事が始められます。
リフォーム工事の内容によっては、中間検査が必要です。
工事途中で検査を受けて、内容に問題ないか確かめてもらいましょう。
リフォーム工事が終わったら、完了検査を受けます。
すべてのリフォーム工事が終わり、建築基準法の基準を満たすと判断されると「検査済証」が発行されます。
リフォーム時に確認申請を放置することで、リフォーム箇所や建物の解体を求められるなどのリスクがあります。
ここではリフォーム時に確認申請を放置するリスクについて理解し、何度も工事が必要になる事態となるようなトラブルを回避しましょう。
確認申請が必要なリフォーム時に、確認申請せずにリフォームした場合、自治体から工事の中止を求められるなどの行政指導がはいるおそれもあります。
自治体では、確認申請をせずに着工した場合、最初に確認申請の手続きをするように通告します。
自治体からの通告があった際に確認申請すれば、工事の一時中止はあるものの、リフォーム自体は完成まで続けられるでしょう。
しかし、通告の内容にしたがわずに工事を続けた場合は、工事の中止を求められるおそれもあるため、完成まで工事を続けられないかもしれません。
確認申請せずにリフォームした場合、自治体からリフォーム箇所や建物の解体を求められ、解体費用がかかってしまうおそれもあります。
自治体から確認申請するように通告された後、通告の内容にしたがわなかった場合、工事内容によってはリフォーム箇所の解体を求められるかもしれません。
そのように解体を求められた場合、リフォームにかかった費用も無駄になってしまうため、あらかじめ確認申請が必要であるかを確かめておくことも大切です。
確認申請せずにリフォームした場合、建築基準法の内容に違反するとして、罰金を課せられるかもしれません。
建築基準法98条1項1号で、工事停止命令にしたがわずに工事を続けた場合には、3年以下の懲役または300万円以下の罰金に科せられると定められています。
そのため、確認申請をせずにリフォームした際には、リフォームにかかった費用のほかに、罰金もかかってしまうおそれがある点に注意しましょう。
参考元:建築基準法(e-Gov法令検索)
確認申請せずにリフォームした場合、保険会社に届出していた内容との相違によって、火災保険の報告義務違反となるおそれもあります。
また、火災保険の契約や契約内容の変更には、確認申請の際の書類が必要になる場合もあるため、確認申請の必要なリフォームでは申請手続きが必須です。
火災保険の報告義務違反となった場合、保険契約が解除されるなどのトラブルも起こるかもしれません。
建物の火災が発生した際に、保険金が支払われないなどのトラブルを避けるため、確認申請が必要なリフォームは申請手続きをおこないましょう。
確認申請せずにリフォームすると、新たな増築や改築ができない状態となる場合もあるため、建物の売却時に契約が成立しないおそれもあります。
建物の売却後に、確認申請が必要になる増築や改築する場合、売却前のリフォームで確認申請が提出されていないと、違法建築物として行政指導の対象となってしまうかもしれません。
建物が行政指導の対象となると、自治体とのトラブルが発生するおそれもあるため、建物の売却時にそれが理由で契約も成立しない場合もあるでしょう。
リフォームで確認申請する際には、既存不適格建築物では工事代が高額になる場合もある点などに注意しなければいけません。
ここではリフォームで確認申請する際の注意点を学んで「予想よりも工事開始までに時間がかかってしまった」などのトラブルを回避しましょう。
リフォームで確認申請が必要な場合、確認申請で2週間〜1か月かかるため、工事を始められるまでに期間が必要になる点も注意しましょう。
ただし既存建物の図面などがない場合は、確認申請のための調査で1か月以上もかかるおそれもあります。
そのため、もしリフォーム工事を急ぎたいなら、確認申請でかかる日数も含めてリフォーム計画を立てておくことが大切です。
既存建物が「既存不適格建築物」に該当する場合、計画していたリフォームよりも工事箇所が増え、工事代が高額になるおそれもあります。
既存不適格建築物とは、建築した当時の法律の基準は満たしているものの、現行の法律の基準は満たしていない建築物のことをいいます。
そのため、現行の法律の基準を満たさない部分も含めてリフォームする場合は、現行の基準を満たす構造や仕様に変更するリフォームも必要です。
構造補強などのリフォームは工事代が高額になる場合もあるため、あらかじめ業者に見積もりをとって金額も確かめておきましょう。
屋根の葺き替えや外壁の張り替えなどの改修は、確認申請が必要である「大規模の模様替え・修繕」には該当しないため、それらのみをリフォームするなら確認申請の必要はありません。
国土交通省が2024年2月に都道府県などへ通知した資料によると、屋根のカバー工法や外壁の内側からの断熱改修も大規模の模様替え・修繕には該当しないとされています。
確認申請の有無によって工事開始までのスケジュールなども変わるため、屋根や外壁を改修する際には、確認申請が必要なリフォームであるかも確かめておきましょう。
2025年の建築基準法の改正によって、従来では確認申請が必要なかったリフォーム工事であっても、確認申請が必要になる場合もあります。
たとえば、2025年の建築基準法の改正によって、4号建築物から2号建築物に変更となる木造2階建ては、確認申請が必要になります。
また、確認申請の際に省エネに関する計算書なども提出する必要があるため、従来よりも確認申請に時間がかかってしまうかもしれません。
2025年の建築基準法の改正によって、計画中のリフォームでは確認申請が必要となるのか、業者にあらかじめ確かめておきましょう。
リフォームの確認申請で起こりやすいのは、再建築不可物件に該当するなどのトラブルです。
ここではリフォームの確認申請で起こりやすいトラブルを学んで、想定外の費用が発生しないように対策しておきましょう。
リフォームの確認申請では、既存建物の検査済証の情報を申請書類に記載する必要もあるため、手元に検査済証がない場合は代わりとなる証明書の発行も必要になります。
検査済証とは、既存建物の新築やリフォーム工事が完了した際に、建築基準法の基準を満たした建物であると認められた場合に発行される書類です。
検査済証がない場合、既存建物が建築基準法の基準を満たしているかの判断もできません。
検査済証の再発行は基本的にできないため、代わりとなる台帳記載事項証明書の発行が必要です。
既存建物が確認申請していない場合、現在の建築基準法の基準を満たすための工事などが必要になるおそれもあります。
建物を新築・リフォームした年月日や内容などによっては、同じ建物で新たな確認申請ができない場合もある点に注意しましょう。
リフォームで確認申請する際、既存建物の建物図面がないと、構造や建材の種類などを把握できず、申請作業に時間がかかる場合もあります。
既存建物が確認申請の審査を受けていれば、手元に建物図面がなくとも、自治体などの審査機関に保管している図面を確かめられる可能性もあります。
しかし、確認申請に関する書類の保管期間は15年となっているため、それより前に新築・リフォームなどをした場合は建物図面が保管されていません。
手元に建物図面がなく、自治体などにも保管されていない場合、確認申請に必要な情報を集めるために調査で時間がかかってしまうおそれもある点に注意しましょう。
リフォームで確認申請する建物が「再建築不可物件」に該当する場合、想定外の費用が発生するトラブルも起こるかもしれません。
再建築不可物件は、接道義務違反などの理由により、新たに建物を建築できない物件のことをいいます。
キッチンやユニットバスを交換するのみなど、確認申請が必要ない工事であれば、再建築不可物件であってもリフォームできます。
しかし、確認申請が必要なリフォームの場合、建築基準法の基準を満たすために、新たに敷地を取得するなどの手続きが必要になる場合もあります。
もし既存建物が再建築不可物件に該当するなら、リフォームするにはどのような手続きや費用が必要になるかも確かめておきましょう。
リフォームの確認申請では、敷地や建物の図面などが必要です。
ただしリフォーム内容や地域によって、確認申請で必要になる書類に違いがでる場合もある点に注意しましょう。
マンションの住戸内(専有部分)のリフォームであれば、確認申請が必要ない場合もあります。
ただしマンションのスケルトンリフォームなど、間取りを大きく変更するなどの場合は、確認申請が必要になる場合もある点に注意しましょう。
カーポートや物置をリフォームで設置する際も「増築」にあたるため、確認申請が必要になる場合もあります。
カーポートや物置を設置する際は、業者に確認申請が必要であるかを確かめた上でリフォームしましょう。
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