2024年09月19日更新

監修記事

エコキュートは室内にも設置出来る?メリット・デメリットを紹介!

空気の熱を利用してお湯を沸かし電気の使用量を抑える給湯器、エコキュートに注目が集まっていますが、エコキュート導入のメリット・デメリットはご存知でしょうか?ガス給湯器や電気温水器からエコキュートに変更する際の、魅力と注意点を事前に知り、導入するかどうかを判断しましょう。

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空気の熱を使ってお湯を沸かすエコキュートに注目が集まっています。

エコキュートは光熱費を抑えられることから、導入を検討している人も多いでしょう。

しかし、実際に購入するとなるとデメリットも気になります。

「エコキュートには騒音のデメリットがあるって本当?」

「薄型や高圧タイプのエコキュートは便利だと聞くけれど、デメリットはないの?」

このような疑問も湧いてくることでしょう。

そこで今回の記事では、エコキュート導入のメリット・デメリットを詳しく紹介します。

ご自宅にエコキュートを設置するかどうか迷っている人は、ぜひご覧ください。

エコキュートの仕組み

エコキュートとは、どのような仕組みの給湯器なのでしょうか。

ここではエコキュートの仕組みについて紹介します。

エコキュートは、ヒートポンプ技術を活用して効率的に自宅でお湯を沸かす給湯器です。

ヒートポンプとは、空気中の熱エネルギーを有効活用し、冷却や加熱を行う技術です。

大気の熱エネルギーと電気を利用するので、お湯を作るパワーが電気の3倍以上あります。

そのため、電気温水器の約3分の1の費用でお湯を沸かせます。

また、エコキュートは空気中の熱を利用し物を燃やさないため、二酸化炭素が発生しません。

エコキュートを動かす際は、夜間の電気を利用するため電気代も安く抑えられます。

環境にもやさしく、電気使用量も少量なためエコなのです。

以上を踏まえると、多方面にわたってメリットの大きい給湯器がエコキュートです。

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エコキュートの設備の種類

エコキュートは、ヒートポンプユニットと貯湯タンクユニットで構成されています。

エコキュートを購入し設置する際は、この2つの機械をセットで導入する必要があります。

それぞれの役割について解説します。

ヒートポンプユニット

ヒートポンプユニットは、エアコンの室外機のような形をしており、お湯を効率的に温める役割を果たします。

ヒートポンプユニットは外部から空気を吸い込み、圧縮し温度を上昇させます。

この際、外部の熱エネルギーを利用するため、電力の節約が可能です。

圧縮された高温の熱エネルギーは、エコキュート内の温水タンク内の水と熱交換され、お湯が加熱されます。

このシステムの繰り返しにより、お湯が必要なときに利用でき、連続的な温水の供給が可能になるのです。
ヒートポンプユニットには自然冷媒(CO2:二酸化炭素)が使用されており、地球環境への負荷を抑える工夫がされています。

貯湯タンクユニット

貯湯タンクユニットの役割は、断熱材で覆われた容器での温水の貯蔵と供給です。

タンク内で貯蔵した温水を、ヒートポンプユニットから供給された熱を利用して、保持します。

貯湯タンクユニットは台所や洗面所 、お風呂などにつながっており、蛇口を開けると温水が供給されます。

温度制御機能により、使用用途に応じてお好みの温度を設定できるのも特徴です。

貯湯タンクのサイズと容量は、家庭の人数や需要に合わせて選択できます。

貯湯タンクはエコキュートの核となる部分です。

ヒートポンプユニットと併せての稼働により、省エネルギーな温水供給が可能です

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エコキュートは屋内設置が可能なのか?

エコキュートは屋外に設置するのが基本です。

ヒートポンプの冷媒には、二酸化炭素が使用されています。

万が一、室内に二酸化炭素が漏れると、二酸化炭素中毒を引き起こす可能性があり、非常に危険です。

また、エコキュートのヒートポンプは、運転時にー10℃近い冷気が排出されるため、急激に室内の温度が下がります。

このように、二酸化炭素中毒と室内の温度低下の恐れがあるため、ヒートポンプは屋外に設置する必要があるのです。

貯湯タンクについては、状況によって検討が必要なため、以下で解説します。

マンション・集合住宅の場合

マンションや集合住宅の場合、貯湯タンクを屋内に設置するのは可能でしょうか。

貯湯タンクを屋内に設置するメリット・デメリットを表でまとめました。

メリット・断熱材を使用しているため、寒いときも貯湯タンク内のお湯の温度が下がりにくい
デメリット・マンションや集合住宅などスペースが充分でない場合、屋内に設置するのが難しい
・時間と共にタンク外周辺に熱が逃げる可能性があり、室内の気温が上昇しやすい

上記の表にある理由からも、屋外に設置するケースが多くみられます。

貯湯タンクもヒートポンプと同様で、一般的にはマンションや集合住宅でもベランダなどの屋外に設置するのが基本です。

もし貯湯タンクを屋内に設置しなければならない場合は、必ず通気口を設け、屋内仕様のエコキュートを選択してください。

エコキュートの設置場所は、業者とよく話し合って慎重に決めましょう。

寒冷地の場合

寒冷地では、特定の寒い地域に特化した寒冷地仕様のエコキュートを使う必要があります。

特に、外気温が-10℃を下回ると一般的なエコキュートは機能しません。

一般仕様のエコキュートを寒冷地で使用すると水が凍結し、貯湯タンクや配管にダメージを与えるからです。

寒冷地仕様のエコキュートには凍結防止運転機能が備わっています。

また、貯湯ユニットの内部にも凍結防止ヒータが内蔵され、寒い環境下でも機能し続けられます。

ただし、外気温が-20℃から-25℃を下回る北海道などの極寒地域は例外です。

-20℃から-25℃になると、寒冷地仕様であっても貯湯タンク内の温度を維持できない可能性があるからです。

極寒地域では、屋内用のエコキュートを屋内に設置するのが望ましいとされています。

寒冷地では気象条件を考慮し、エコキュートの選択と設置は慎重に計画してください。

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エコキュートの設置場所が原因で起こったトラブル例

エコキュートの設置に伴い、トラブルが発生する場合があります。

こちらでは、発生したトラブル例と解決策をお伝えします。

通路が通れなくなった

エコキュートはヒートポンプユニットと貯湯タンクユニットの2つの機械を屋外に設置しなければなりません。

特に貯湯タンクは、角型でも約80cm、薄型でも約45cmの幅と、高さが2m近くあるためスペースが必要です。

スペースをしっかり確認しないまま契約し、設置後に通路が通れなくなった事例があります。

エコキュートを設置する際は、エコキュート本体のサイズを測り、設置後に通路が通れるかを確認してください。

また、角型・薄型・コンパクト・ローボディなど様々なタイプがありますので、設置するスペースに合った形を選びましょう。

メンテナンスに必要以上の費用がかかった

2階のベランダにエコキュートを設置し、メンテナンスに思わぬ費用がかかった事例があります。

2階にあるエコキュートの交換時に、機材の搬出、搬入が費用になったのが要因です。

設置して終わりではなく、不具合による点検や修理、または交換などの想定も必要です。

設置する前に、業者にメンテナンスについての詳細や交換についても、確認を取るようにしてください。

近隣住宅と騒音が原因でトラブルになった

エコキュートを設置した場所が、隣家の寝室近くだったことから、騒音トラブルに発展した事例があります。

エコキュートは、主に深夜電力を利用してお湯をつくるため、屋外に設置するヒートポンプからは、深夜の運転時に低周波の低い音が出ます。

低周波による騒音は、健康被害として裁判になりかねないため注意が必要です。

騒音対策として、防音マットや防音シートの活用が効果的だといわれています。

ヒートポンプに直接貼ったり下に敷いたりして、低周波の音を和らげる対策を取りましょう。

一度騒音トラブルになると、エコキュートの移設か撤去でしか解決できない可能性もあります。

設置場所については事前にしっかり確認し、できる限りの対策を講じましょう。

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エコキュート導入のデメリットとは?

エコキュートには、設置費用が高いことや、お湯切れの不安があること、夜間の運転音、シャワーの水圧などのデメリットがあります。

ここでは、エコキュートを導入するデメリットを詳しく解説します。

設置するための初期費用が高い

エコキュートは、エコジョーズなど他の給湯器と比べると、初期費用が高いというのがデメリットです。

エコキュートの給湯サイズにもよりますが、エコキュート導入にかかる初期費用は、総額で約30万円〜です。

ガス給湯器が約20万円〜で導入できるのと比較すると、高額だといえるでしょう。

エコキュートの導入には、本体価格の他に設置費用がかかります。

設置費用の内訳は、基礎工事、給排水工事、配線工事、既存の給湯器の撤去費用などです。

設置費用の総額は、約12万円〜かかると考えておきましょう。

しかし、ここで紹介する費用は一般的な例で、お住まいの地域や業者によって違いがあるため、あくまでも目安とお考えください。

詳しくは専門業者による現場調査が必要となります。

複数業者に見積もりを依頼し比較検討することも大切です。

エコキュートにもさまざまな種類があり、一般的な給湯タイプから追い焚きなども可能な多機能タイプもあります。

はじめに多機能型でないエコキュートを導入する場合は、床暖房を導入する際や買い替えの際に、別途専用のヒートポンプユニットを購入する必要が出てくることもあるため、注意しましょう。

ヒートポンプユニットを増設する際は、費用が高くなるでしょう。

お湯切れの不安がある

エコキュートのデメリットの一つは、お湯切れの不安があることです。

エコキュートは、ガス給湯器などとは違う構造をしています。

ガス給湯器は、一般的に、お湯が必要になった際に、直接水道からきた水を沸かしてお湯をつくる仕組みです。

一方でエコキュートは、あらかじめお湯を作り貯湯ユニットに貯めておきます。

エコキュートを選ぶ際は、使用する家族の人数などから必要な容量の機種を選択しますが、予想よりもたくさんのお湯を使った場合は、お湯切れを起こすかもしれません。

例えば、通常は2人暮らし用のエコキュートで間に合っているけれど、他の家族が泊まりに来た際などに4人分の入浴をまかなうお湯が必要になるということもあるでしょう。

すると、貯湯タンク内のお湯が足りなくなるケースが考えられます。

夜間の運転音が気になる

エコキュートは、深夜に運転するケースが多いため、夜間の運転音が気になる人がいます。

エコキュートが発する音は、機種により差はありますが一般的には約40dbです。

これは、図書館や静かな住宅街の昼間と同じ程度の音量だといわれます。

そのため、音のレベルだけでは騒音トラブルになるケースは少ないでしょう。

エコキュートで問題になりがちなのは、約12.5Hzの低周波音です。

ヒートポンプユニット内にある圧縮機が「ブーン」という低周波音を出します。

低周波音は、何も感じない人がほとんどですが、不快に感じる人も少なくありません。

深夜に運転することの多いエコキュートの低周波音が、人によっては不眠・頭痛・めまいなどの原因にもなり、問題になることがあるでしょう。

シャワーの水圧が弱い

エコキュートは、シャワーの水圧が弱いというデメリットがあります。

エコキュートは必要なときにお湯を沸かす、瞬間湯沸かし器とは違い、作ったお湯を貯湯ユニットに貯めておく仕組みです。

そのため、一旦、水道の水圧を減圧弁で減圧して貯め置きしています。

減圧されたエコキュートの水圧は、ガス給湯器の1/3程度の水圧になってしまうと考えましょう。

しかし、高圧タイプという水圧の高い機種もあります。ガス給湯器と同じ程度の水圧を求める人は、高圧タイプのエコキュートを選びましょう。

冬は光熱費が上がる

エコキュートは、冬の光熱費が高くなりがちです。

空気の熱を利用してお湯を作るエコキュートは、外気温が低くなると効率が下がります。

特に、冬はお風呂以外にもキッチンや洗面所でお湯の使用量が増えるものです。

反対に、夏は外気温を利用して高効率となり、電気代が安くなる人もいるでしょう。

床暖房に向いていない

エコキュートは、一般的には、床暖房に向いていません。

まず、エコキュートで床暖房を行うには、多機能タイプのエコキュートを選ぶ必要があり、導入費用が高くなります。

また、エコキュートの貯湯タンクの容量には限りがあるため、床暖房を長時間使用することで、お湯切れを起こす可能性も考えられるでしょう。

一部の入浴剤が使えない

エコキュートでは、一部の入浴剤が使用できません。

追い焚き機能や自動保温機能がない給湯専用のエコキュートであれば入浴剤の種類は限られませんが、フルオートタイプのエコキュートは注意が必要です。

追い焚きや自動保温のあるフルオートタイプは、循環ポンプでお風呂のお湯を熱交換器内に通して温め直すため、入浴剤の種類には気をつけましょう。

停電時にすべて止まる

エコキュートは、停電時には運転が停止するため、お湯が作れません。

しかし、エコキュート内の貯湯ユニット内にあらかじめ作られたお湯は、災害時でも生活用水として使用できます。

停電時には、エコキュートの湯温の調節機能が使えず高温のお湯が出てしまうため、使用する際には注意が必要です。

災害時に備えて、簡易温水シャワーなどの代替措置を準備しておくといいでしょう。

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エコキュート導入のメリットとは?

エコキュートには、光熱費が抑えられて環境に優しいなどのメリットがあります。

ここでは、エコキュート導入のメリットを詳しく解説します。

ガス給湯器よりも光熱費が抑えられる

エコキュートは、ガス給湯器よりも光熱費が抑えられるという点がメリットです。

エコキュートの給湯にかかる電気代は、機種やメーカーによりますが、月平均で約2,000円と言われます。

一方で、ガス給湯器は都市ガスを利用した際にかかる月平均は約5,000円で、倍近く違うことが分かります。

しかし、プロパンガスや住んでいる地域の都市ガスの料金によっても異なるため、ここで紹介している費用はあくまでも目安とお考えください。

環境にやさしい

エコキュートは、自然冷媒を使う仕組みであるため、環境にやさしい機器です。

エアコンや冷蔵庫などの冷媒には、フロンが使われているケースが多く見られます。

エコキュートは「二酸化炭素」を冷媒として使用するため、オゾン層を破壊する心配もなく地球環境にやさしい給湯器だといえるでしょう。

ボタン操作が簡単

エコキュートは、フルオートタイプを選ぶとボタン操作が簡単です。

室内の操作パネルから、ボタンひとつでお湯が沸かせて、追い焚きもできます。

リモコンで管理がしやすいのが、エコキュートのメリットといえるでしょう。

ガス代がかからない

エコキュートは、ガス代がかかりません。

キッチンがIHクッキングヒーターである場合などは、給湯器をエコキュートにすることで、オール電化住宅にできます。

ガス給湯器を使用した際の4人家族平均のガス代は月額平均で約5,000円、電気代は1年間で約1,500円だといわれます。

エコキュートを導入すれば、ガス代は0円、電気代は月額平均で約2,000円〜が相場です。

ガス給湯器のランニングコストと比較すると、エコキュートのほうがお得だと言えます。

しかし、あくまでもここで紹介する料金は目安で、お住まいの地域や使用状況により料金は異なります。

一酸化炭素中毒のリスクが少ない

エコキュートは、ガスや灯油ストーブのように室内に二酸化炭素を増加させることがないため、一酸化炭素中毒のリスクがありません。

使用上の安全面から、エコキュートを選ぶ人も増えています。

ガスによる火災の心配がない

エコキュートはガスを使用しないため、ガス漏れなどで火災が起こるリスクがありません。

地震などの災害時に、エコキュートの転倒や誤作動で、火災が起こるという心配がないのはメリットです。

災害時に貯湯タンクの水が使える

エコキュートは、災害時に貯湯タンクの水が使えることもメリットです。

その時必要なお湯を沸かして使うガス式の瞬間湯沸かし器とは違い、エコキュートで作ったお湯は、貯湯タンクユニットに貯めておきます。

そのため災害時には、非常用取水栓からエコキュートの貯湯タンク内のお湯を取り出して使うことも可能です。

しかし、本体側のお湯調節機能は停電で使えなくなるため、高温でやけどをする恐れがあるため注意しましょう。

電気は災害時の復旧が早い

電気は災害時の復旧が比較的早いことも、エコキュートのメリットです。

地震などの災害時には、電気・ガス・水道のライフラインが止まることがあります。

この中でも、水道やガスに比べて、電気は復旧が早いことで知られています。

ガスを使わないエコキュートは、災害時に、ガス給湯器よりも早い段階で復旧する可能性が高いでしょう。

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エコキュートの種類と特徴

エコキュートにはフルオート、オート、給湯専用、多機能の4つの種類があります。それぞれ機能が違うため、自分にあった種類を選ぶことが大切です。

ここでは、エコキュートのフルオートタイプ、オートタイプ、給湯専用タイプ、多機能タイプのそれぞれのメリット・デメリットを詳しく解説します。

フルオートタイプ

エコキュートのフルオートタイプのメリットは、一定の温度でお風呂にお湯を溜められる点です。

温度を設定して給湯するため、いつも決まった温度のお風呂に浸かりたい人には向いています。

リモコン操作ひとつでお湯はりができるので、とても便利に使えるでしょう。

フルオートタイプは、床暖房などを利用できる多機能タイプとの金額差が少ないというメリットもあります。

また、配管の自動洗浄機能がついていることも多いため、配管の掃除が楽にできることもメリットです。

一方で、フルオートタイプの追い炊きや足し湯を頻繁に使うと、その分だけ電気代は高くなるというデメリットも見逃せません。

オートタイプや給湯タイプに比べると、フルオートタイプは本体価格が高いため、導入費用も高くなると考えましょう。

オート(セミオート)タイプ

エコキュートのオートタイプは、フルオートタイプに比べると本体価格が安いため、初期費用を抑えられるのがメリットです。

フルオートタイプと同様に、オートタイプもリモコン操作だけでお湯はりと足し湯ができますが、追い炊き機能はないため、差し湯で湯温や湯量を調節します。

オートタイプは、機能が限られているため、使い方次第では節電効果を期待できます。

また、機能が少ないため、故障のリスクも低いと考えてよいでしょう。

一方、フルオートタイプにある配管掃除機能はオートタイプにはないため、配管掃除に手間がかかる点がデメリットです。

給湯専用タイプ

給湯専用タイプのエコキュートは、手動で蛇口をひねってお湯を貯めるタイプの給湯器です。

操作が簡単で、本体価格が安いことがメリットです。

設置する際にも、穴あけや配管工事がいらないことが多いため、リフォームでエコキュートを導入する際にも最適です。

機能が少ないため故障のリスクも少ないと言えます。

しかし、給湯専用タイプでは自動お湯はり機能がないため、お湯はり後に蛇口を閉め忘れるとお風呂が溢れてしまうことも少なくありません。

また、保温機能もないため、時間が経つとお湯がぬるくなることがデメリットです。

多機能タイプ

多機能タイプのエコキュートには、給湯以外にも床暖房や浴室暖房などの機能があります。

多機能タイプのメリットは、その名の通り様々な機能があるため、自分好みの機能を選べることです。

しかし、本体価格が高く、床暖房や浴室暖房も設置すると導入費用が高くなることがデメリットだといえるでしょう。

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エコキュートの設置に必要なスペース

エコキュートを設置するには、ヒートポンプユニットと貯湯タンクユニットを設置するスペースが必要です。

それぞれのサイズを確認して、トータルでどのくらいの場所が必要か計算しましょう。

こちらでは、設置場所によって異なる4つのタイプを紹介します。

角型タイプ

角型タイプは、一般的に設置されているベーシックなタイプです。

標準的な仕様なため、ラインナップが豊富で各メーカーが様々な機能の商品を取り扱っています。

他のタイプと比べて価格は安い傾向にあり、貯湯タンクのサイズは大きいのが特徴です。

そのため、設置するスペースを確保する必要があるでしょう。

一般的な角型タイプ370Lのエコキュートを設置するとしたら、最低でも幅約63cm、奥行約73cm、高さ約182cmを要します。

貯湯タンクのサイズが大きいため、家族が多い世帯の一戸建て住宅などに向いています。

薄型タイプ

貯湯タンクを置く、充分なスペースを確保できない場合に使用されるのが、薄型タイプです。

都心部などの住宅密集地は、隣家との距離が狭く角型タイプを置けるスペースを取れない可能性があります。

薄型タイプは、角型タイプに比べ貯湯タンクが薄い形状をしています。

一般的な薄型タイプ370Lのエコキュートを設置するとしたら、最低でも幅約101cm、奥行約43cm、高さ約185cmを要します。

奥行きが薄く設計されているため、外壁周りの通路や垣根と溝の隙間など、狭いスペースに設置できます。

コンパクトタイプ

貯湯ユニットを、より薄型で小型にしたものが、コンパクトタイプです。

戸建て住宅に限らず、マンションなどの集合住宅にも設置されており、エコキュートライトともいわれています。

参考として、コンパクトタイプ195Lのエコキュートを設置するとしたら、幅約44cm、奥行約56cm、高さ約189cmを要します。

貯湯ユニットをメーターボックスに収め、ヒートポンプユニットをベランダに設置するなど狭いスペースの有効活用が可能です。

マンションのベランダなどにエコキュートを初めて設置する際は、配管の増設工事など大掛かりな工事が必要な場合が多くあります。

そのため、管理規約を確認し管理組合に許可を取るようにしましょう。

ローボディタイプ

ローボディタイプは、角型タイプと形状は同様ですが、貯湯タンクの高さが低いのが特徴です。

タンクの高さが低いため、壁面に出っ張りがある出窓など、高さに制限があるスペースでの設置に適しています。

参考として、ローボディタイプ300Lのエコキュートを設置するとしたら、幅約60cm、奥行き約68cm、高さ約153cmを要します。

ただし、高さがないためタンク容量が大きいとはいえず、お湯の使用量が少なく、少人数の家族向きといるといえるでしょう。

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エコキュートを選ぶポイント

タンク容量

エコキュートを選ぶ際に、重要なのは貯湯タンクの容量です。

1日に使用するお湯の量に対して、タンクの容量が小さいとお湯切れする回数が多くなります。

反対にタンクの容量が大きすぎると、お湯が沸くまでに時間がかかり効率がよくないでしょう。

タンク容量の目安としては、3〜5人家族には370Lタイプ、5〜7人の家族には460Lがおすすめです。

ほかに、180Lの小容量のタンクや500〜560Lの大容量のタンクもあります。

ご家族の人数や、普段の生活で使用する湯量をしっかり考慮して、適切な容量のタンクを選びましょう。

設置場所

エコキュートは一般的に、ヒートポンプユニットと貯湯タンクユニットの2つを屋外に設置するため、ある程度のスペースが必要です。

もし設置後、隣に建築物が建った場合にエコキュートの交換が必要になるかも知れません。

エコキュートの交換、撤去には高額な費用がかかる可能性があります。

また、メンテナンスや修理の際に、ある程度のスペースが必要です。

そのためメンテナンス時や、隣に建築物が建った場合を想定するなど、ゆとりを持ったスペースを確保しましょう。

居住地域

エコキュートは大気の熱を利用し給湯するため、使用できる最低気温などの条件があります。

北陸や東北地方など、最低気温が-10℃以下になる地域では、一般的なタイプのエコキュートは使用できません。

凍結防止運転機能がついた、寒冷地仕様のエコキュートを選びましょう。

ただし、最低気温が-25℃を下回る地域では使用できない可能性があるため、業者などに確認を取ってください。

また、エコキュートの設置場所から海までの距離が約300mを超え1km以内の場合、耐塩害仕様を選びましょう。

エコキュートの設置場所から海までの距離が約300m以内で、直接潮風が当たりそうな場合は、耐重塩害仕様のエコキュートを選んでください。

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エコキュート設置で気を付けるべき注意点とは?

エコキュートを導入する際は、家族の人数や生活習慣に加えて、住宅の種類や設置場所に注意する必要があります。

ここでは、エコキュートの設置での注意点を詳しく解説します。

家族の人数

エコキュートは、2~3人など少人数家族から4人家族におすすめです。

エコキュートの貯湯量には限りがあるため、5人以上の家族であればエコジョーズなどのガス給湯器の方がお湯切れの心配をしなくて済むという人もいます。

生活習慣

エコキュートの導入を決める際は、家族の生活習慣を考慮して選びましょう。

エコキュートの導入とともにキッチンの調理器具をIHクッキングヒーターにすると、オール電化住宅が実現可能です。

しかし、IHクッキングヒーターでは土鍋や直火用の焼き網が使用できません。

また、エコキュートの容量にも家族の生活習慣は関係しています。

朝と夜で2回お風呂に入る家族がいる、キッチンでお湯を使う時間と入浴の時間が重なりやすいなどのライフスタイルであれば、家族の人数よりも一人分、大きな容量を選ぶとよいでしょう。

以上のことから、エコキュートの導入と選定は、家族の生活習慣を考慮して決めることをおすすめします。

住宅の種類

エコキュートでは、住宅の構造の種類にも注意しましょう。

木造住宅で、温水が漏水した場合は、構造体に被害が出ることも考えられます。

漏水が考えられる場合は、早めの対処が必要です。

設置スペースが必要

エコキュートは、ガス給湯器などの他の給湯器よりも比較的広い設置スペースが必要です。

エコキュートには、ヒートポンプユニットと貯湯ユニットがあります。それぞれに基礎を打つのが一般的な設置方法です。

ヒートポンプユニットは、エアコンの室外機程度の大きさ、貯湯ユニットは、高さが約2m、奥行きと幅は約75cm角の大きさです。

コンパクトな薄型タイプのエコキュートも販売されていますが、販売しているメーカーが絞られてしまう点がデメリットだといえます。

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エコキュートへの交換費用を抑える方法

エコキュートの寿命は10年〜15年とされています。

エコキュートの耐用年数が近づいた時期に故障した場合は、買い替えを検討しましょう。

修理に10万円以上かかる場合は、エコキュートを買い換えた方が結果的にはコストを抑えられます。

また、エコキュートを買い替えて交換する場合、補助金を活用して費用を抑える方法があります。

補助金を活用すると、費用を抑えたりグレードアップしたりして新しいエコキュートを設置できるかも知れません。

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エコキュートへの交換で利用できる補助金

給湯省エネ事業は経済産業省が中心になって行っている、補助金制度です。

エコキュートの交換の際に利用できる、給湯省エネ事業について表でまとめました。

給湯省エネ事業

補助対象戸建、共同住宅等に寄らず、以下の住宅に高効率給湯器を設置する事業
設置する住宅・新築注文住宅:住宅の建築主・新築分譲住宅:住宅の購入者・既存住宅(リフォーム):工事発注者
設置する給湯器・家庭用燃料電池(エネファーム)・電気ヒートポンプ・ガス瞬間式併用型給湯器(ハイブリッド給湯器)・ヒートポンプ給湯器(エコキュート)
補助額・エネファーム(15万円/台)・ハイブリッド給湯器(5万円/台)・エコキュート(5万円/台)
申請方法本事業の事業者登録をした施工業者が、工事の請負契約に基づき、オンラインで申請手続きを行う
申請期限2023年3月31日〜12月31日まで※予算上限に達し次第終了
応募状況受付中(2023年10月時点)
参考:資源エネルギー庁-給湯省エネ事業専用サイト

※給湯省エネ事業補助金制度は、エコキュートだけでなくエネファームやハイブリッド給湯器も対象

住宅省エネキャンペーンという3種類の補助金事業のうちの、給湯省エネ事業がエコキュートに使える補助金です。

エコキュートの設置後、交付申請を行う業者が、事前に補助金取り扱いの施工業者として登録を行う必要があります。

依頼する業者が、補助金手続きの代行登録が済んでいる業者なのか、確認してください。

また、エコキュートには補助金の対象機種や条件が定められています。

各メーカーで補助金の対象機種になるエコキュートも異なりますので、業者に確認を取るなどしっかり調べてから補助金を活用しましょう。

>>エコキュート・給湯器に使える補助金の解説はこちら!

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エコキュートの価格とリフォームの費用相場を紹介

エコキュートを交換して設置する際の、おおよその費用は以下の通りです。

エコキュートの本体価格の目安約20万円~
エコキュートの取り付け費用の目安約12万円~

エコキュートの取り付け費用には、エコキュートを安全に設置するための基礎工事、水を通す配管を設置する水道工事、電気配線工事などが含まれます。

ただし取り付け費用は、電気分電盤の交換が必要かや、浴槽循環口の取り付けの有無によって変動します。

また、エコキュートをリフォームで交換する際、既存のエコキュートの撤去および処分の費用が追加で必要です。

エコキュートを設置、交換する際には業者によっても費用は異なりますので、複数の業者に見積もりを依頼しましょう。

タンクの容量とタイプごとのリフォーム費用の差

エコキュートの本体価格は、タンクの容量と給湯タイプによって異なります。

また、同じタンク容量でも各メーカーにより、価格は変わります。

リフォームする際、費用にどの程度差があるのか表にまとめました。

2~3人用(タンク容量300L)のエコキュートの設置費用

給湯専用約32万円~
エコオート/セミオート約35万円~
フルオート約38万円~

300Lのタンク容量を備えたエコキュートは比較的ラインナップが少なめです。

少人数の家族が使用するのに適しています。

3~5人用(タンク容量370L)のエコキュートの設置費用

給湯専用約35万円~
エコオート/セミオート約42万円~
フルオート約48万円~

370Lのタンク容量を備えたエコキュートは各メーカーから数多く販売されています。

主に一般的な家族の使用に適しています。

エコキュートを導入する時点で子どもが小さい場合は、将来的に使用頻度が増える可能性もあるので、460Lタイプを検討してもよいでしょう。

5~7人用(タンク容量460L)のエコキュートの設置費用

給湯専用約42万円~
エコオート/セミオート約48万円~
フルオート約54万円~

460Lのタンク容量を備えたエコキュートは、大人数や2世帯などの家族の使用に適しています。

370Lタイプと同様、ラインナップは豊富です。

将来、家族が増えることを想定して、ある程度容量を確保したい方にもおすすめです。

表での費用はあくまでも目安です。

業者によってもリフォーム費用は異なりますので、複数の業者に見積もりを取るようにしましょう。

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エコキュートを導入するためには

エコキュートは、光熱費の節約や災害時にエコキュートのお湯を使えるという点がメリットです。

一方で、お湯切れのリスクがあることや、設置費用が高くなるというデメリットもあります。

また、エコキュートにはフルオート・オート・給湯専用・多機能という4つの種類があり、それぞれに機能や特徴が異なります。

種類や容量も家族にあわせて選ぶことが、失敗を防ぐコツです。

エコキュートの導入は、家族の人数、使うお湯の量やライフスタイルを考慮して検討しましょう。

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リフォームする際のポイント

もしリフォームを実際に行うとなった際には、ぜひお近くのリフォーム会社に一度ご相談することをおすすめします。

リフォーム会社に相談する時に一番気になるのは「いくらかかるのか」という金額の部分かと思います。

正確なリフォーム金額を知るためには、リフォーム前に「現地調査」を受ける必要があります。

その際に、損をしないリフォームを実現するために重要なことが一点あります。

それは、リフォーム会社1社のみに現地調査と見積もりをお願いするのではなく、複数社に依頼して、必ず「比較検討」をする!ということです。

複数の会社に依頼する時のポイントは「同じ条件」で依頼することです。バラバラの条件で依頼をすると、正しい比較ができません。

このポイントをきちんと押さえ、複数の会社の提案を受けることでご希望のリフォームの適正価格が見えてきます。

「色んな会社に何度も同じことを伝えるのがめんどくさい…。」という方はカンタンに複数社を比較検討できるサービスもございますので、ぜひご利用ください。

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一生のうちにリフォームをする機会はそこまで多いものではありません。

後悔しない、失敗しないリフォームをするためにも、リフォーム会社選びは慎重に行いましょう!

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この記事の監修者プロフィール

【監修者】久田麻里子

2級建築士、インテリアコーディネーター、住環境福祉コーディネーター。ハウスメーカー、リフォーム会社での建築業を幅広く経験。主婦・母親目線で様々なリフォームアドバイスを行う。主な担当は水回り設備リフォーム、内装コーディネート、戸建てリフォームなど。

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