2021年04月09日更新
マイホームの買取!そのメリットとは?
マンションや住宅・土地などの不動産を売却する方法には、「仲介での売却」の他に「買取」という方法があります。買取には、メリットもあればデメリットもあります。メリット・デメリットを知った上で、買取業者を選び、有利にスムーズに売却をすすめましょう。
目次
マイホームの売却方法「買取」とは?
マイホームを売却する方法の一つである「買取」は、不動産業者に直接、マイホームを買い取ってもらう売却方法です。買取の特徴は、不動産業者に直接売却するため、仲介での売却と比較すると、早く売却できることです。
マイホームの売却「買取」の流れ
マイホームを買取で売却する場合、以下の様な流れで売却がすすみます。
① 不動産業者に売却の相談をする
② 不動産業者にマイホームの査定をしてもらう
③ 査定後、不動産業者から買取価格の提示がある
④ 不動産業者と売却時の条件などを打合わせする
⑤ 買取金額を決定・売買契約を結ぶ
⑥ マイホームの引渡し日を決定
⑦ 決済日までにマイホームから引越しする
⑧ 買取金額の決済を行い、マイホームを引渡しする
買取の場合、売却の営業活動や内覧がありませんので、売却が早く進みます。売却の相談から買取価格の提示まで、早ければ1~3日でできる業者もあります。
そのため、買取価格に合意できれば、売却条件の打合わせから売買契約まで1週間ほどで終わるケースもあります。また、売買契約から決済までの期間も早ければ3日で終わる場合もあり、買取の場合、相談から決済まで、最短1週間で、概ね1ヵ月で売却が完了します。
買取のメリット・デメリット
マイホームの買取は、早期に売却できること以外にも、売却経費や手続きなどのメリットがあります。しかし、デメリットもあります。買取のメリットとデメリットを知った上で、買取でのマイホーム売却をすすめましょう。
買取のメリット①:早期売却が可能
買取は、買い主をさがす不動産会社の営業活動がないため、早くマイホームを売却することが可能です。仲介での売却の場合は、買い手がみつからなければ、いつまでも売却できません。買取は、不動産業者が買い取るため、早期売却が可能なのです。
買取のメリット②:仲介手数料が不要
仲介での売却の場合、不動産の売買契約は売り主と買い主の間で結ばれます。その際、不動産業者が売り主と買い主の間に入り、プロとして取引をスムーズに進めてくれます。
不動産業者には、売り主・買い主とも「不動産仲介手数料」を払うことになります。しかし、買取の場合は売却先が不動産業者となるため、不動産仲介手数料が不要になります。不動産仲介手数料の目安:売買価格×3%+60,000円+消費税です。
2,000万円の不動産でだいたい70万円程の仲介手数料がかかりますが、買取の場合、その費用が不要となるのです。
買取のメリット③:瑕疵担保責任が免除
不動産の売買では、「瑕疵担保責任」が売り主に発生します。瑕疵担保責任は、不動産売却後に雨漏りや水道の水漏れなど不具合が発覚した場合、一定期間、売り主が保証をし修繕・補修をしなければならないというものです。
マイホームの売却相手が不動産業者の場合は、この瑕疵担保責任が免除され、売り主に補修や修繕の義務は発生しません。マイホーム売却後の煩わしいことがなくなります。
買取のメリット④:売却がおおやけにならない
仲介での売却の場合、より良い売却先をさがすために、マイホームの売却をより広く、宣伝します。つまり、周囲にマイホームを売却しようとしていることが知られてしまいます。
しかし、周囲に知られずマイホームを売却したい人もいます。買取は、不動産業者に売却するため、周囲に知られず売却できます。
買取のメリット⑤:現状のまま引き渡せる
仲介での売却の場合、買い手にマイホームを内覧してもらい、売却をすすめます。内覧があるため、きれいに掃除をしたり、内覧で不利になることを売却のために補修・修繕したりする必要があります。
しかし、買取の場合、不動産業者が買取るため、現状のままで引き渡せます。つまり、売却のために修繕やリフォームをする必要がないのです。
また、現状のまま引き渡せるため、スケジュールも合わせてもらえるというメリットもあります。
買取のデメリット①:売却価格が低い
マイホーム買取のデメリットは、売却価格が仲介での売却と比較すると、低くなるということです。買取の場合の売却価格は、仲介での売却の6~7割となります。
仲介手数料がかからない、短期で売却できるメリットやかからない経費を換算して、比較すると良いでしょう。
買取のデメリット②:買取業者の訪問査定がある
買取の場合、何社かの不動産業者に査定を依頼することになります。不動産業者は、自社で買い取りをするため、マイホームを訪問査定します。短い期間に多数の不動産業者の訪問を受けるため、手間がかかります。
買取は、どんな人や物件に向いている?
マイホームの売却をする際、築年数が浅く、人気エリアの場合、仲介での売却でも比較的短期間に高い金額で売却できる可能性があります。では、買取が向いている人や物件にはどんな特徴があるのでしょうか。
買取が向いている人
マイホームを売却する時に買取りが向いている人は、まず一日でも早く、売却して現金化したい人です。買取の場合、早ければ相談してから1週間で現金化が可能です。
また、マイホームを売却することを周囲に知られたくない人や手持ちの現金がなく売却にかかる費用(仲介手数料や修繕費用など)を抑えたい人に買取は向いています。
買取が向いている物件
仲介での売却でマイホームを売却することがむずかしい物件は、不動産業者の買取が向いています。
築年数が古かったり、マイホームの状態が悪かったり、又は事故物件だった場合、仲介での売却では売りにくく、時間がかけても思うような金額で売れないケースで、この場合、仲介での売却より買取が向いています。
買取業者の選び方
マイホームの買取を不動産業者に依頼する場合、どこの不動産業者でも買取をしてくれて、有利な買取ができるわけではありません。買取業者の選び方のポイントを見てみましょう。
買取が得意な業者を選ぶ
不動産業務には、主に不動産の買付・売却・賃貸があり、不動産会社により得意・不得意があります。マイホームの買取を依頼するには、不動産の買付が得意で、買取の経験が豊富な不動産業者に依頼するのが良いでしょう。
又、一般的には、地元密着の不動産会社より、資金力がある大手の不動産会社の方が資金力があり買取には有利です。不動産会社のホームページを見て、買取をしているか、得意なのか、判断材料にしましょう。
買取査定は複数社に依頼する
マイホームの買取査定を依頼する場合、少なくとも3~4社に依頼しましょう。
複数社に依頼すれば、査定金額を比較でき、何社かと打合わせをすれば、買取に積極的な不動産会社もわかります。
買取会社の実績と評判を確かめる
買取会社を決める際には、買取価格だけではなく、その会社の実績や評判も確かめましょう。
買取一括査定のウェブサイトを利用して、どのような査定額を出しているのか調べ、実績・評判を確認し、かつ行政処分歴も調べ、現在の会社の業務状況も知っておきましょう。
スムーズにマイホームの買取が進むように買取価格以外のことも確かめておきましょう。
マイホームの買取は現金化の速さも大事
マイホームの売却で買取を選択する際、現金化のスピードが重要です。不動産売買契約を結んだが、現金化されるのに時間がかかっては意味がありません。売り主のスケジュールを尊重してくれる業者を選ぶことが大事です。
もうひとつの買取方法「買取保証」
マイホームを売却するは、仲介での売却か、不動産業者が直接買う「買取」の二つがありますが、それぞれメリット・デメリットがあります。
「買取保証」は、仲介での売却の市場価格に近い価格で売却できるメリットと買取の早く売却できるメリットを取り入れた売却方法です。
買取保証でマイホームを売却する方法
買取保証でマイホームを売却する場合、不動産業者は、初めは一般的な仲介による売却を進めます。このため、売却期間中にマイホームが売却できれば、市場価格に近い価格で売却でき、買取より高い売却価格になります。
しかし、取り決めしていた期限までに売却できないケースもあり、その時は、不動産業者に買取をしてもらいます。そうすれば、売却したい期限がある場合は、最終的には買取をしてもらえるので安心です。
買取保証が適しているケース
不動産を売却する際、買取保証が適しているケースがあります。
一つは、人気のあるエリアの好物件な不動産であることで、買取にしなくても早く売却できる可能性があるからです。
もう一つのケースは、売却するまでに少し期間はあるけれど、転勤などで売却したい期限が決まっている場合です。
売却期限までに売却できなかったら、不動産業者に買取してもらえますので、新たな住宅への入居や資金計画に影響がでませんので、安心です。
住宅ローンの残っている買取について
マイホームを買取で売却する際に、住宅ローンが残っているケースがあります。
この場合、買取に問題はないのでしょうか?
住宅ローンの残債が残っている場合の買取方法
住宅ローンが残っているマイホームを買取で売却する場合、4つのケースがあります。
一つ目は、買取価格が住宅ローンの残債と同じか高い場合です。
この場合は、売却したお金で住宅ローンの残債を支払いできるので問題ありません。
二つ目は、住宅ローンの残債を自己資金で支払う場合です。
この場合も、住宅ローンの残債が精算できますので、問題ありません。
三つ目は、売却した後も住宅ローンが残る場合、「買い替えローン」を新たに組む方法があり、「買い替えローン」が組めれば問題ありません。
四つ目は、買取で住宅ローンが残り、買い替えローンを組めない場合です。
この場合は、買取をやめ、仲介での売却でマイホームをより高い価格で売却するようにします。
買い替えローンの注意点
買い替えローンは、売却するマイホームの住宅ローンの残債と、新たに購入する住宅を自己資金なしで購入する住宅ローンの2つを組むことができる住宅ローンです。
マイホームを売却しても、住宅ローンが残った時に、不動産売買の経費も一緒にローンが組めるため、便利なのですが、注意も必要です。買い替えローンのメリットは、自己資金を用意しなくても新たな住宅を購入できることです。
しかし、住宅ローンの残債と新たな住宅のローンのダブルローンとなるため、デメリットもあります。
マイホームの売却や新たな住宅の購入スケジュールをあわせるため、スケジュール調整がタイトになること、また、ダブルローンとなるため、ローン審査がきびしくなる傾向にあります。
また、買い替えローンを組む際、返済金額が大きくなったり、また返済期間を延長したりしますが、注意が必要です。買い替えローンを組む時の年齢によっては、高い返済金額はローンの返済が困難になります。
買い替えローンは、無理のない返済額や返済期間とし、綿密な計画を立て、返済しましょう。
不動産売却に対応する優良な不動産会社を見つけるには?
ここまで説明してきた不動産売却は、あくまで一例となっています。
正確な売却金額を知るためには、売却前に「売却査定」を受ける必要があります。
そのとき大事なのが、複数社に査定依頼して必ず「比較検討」をするということ!
「調べてみたもののどの会社が本当に信頼できるか分からない…」
「複数社に何回も同じ説明をするのが面倒くさい...。」
そんな方は、簡単に無料で一括査定が可能なサービスがありますので、ぜひご利用ください。
一生のうちに不動産売却をする機会はそこまで多いものではありません。
後悔しない、失敗しない売却をするためにも、不動産会社選びは慎重に行いましょう!
この記事の監修者プロフィール

株式会社worth style home
濵田昭平2005年より東京急行電鉄株式会社財務戦略室主計部にて都市開発における多様な事業セグメントの業務を経験。2012年1月より都心部で高級マンション賃貸仲介業を展開する株式会社ModernStandardへ転職し、賃貸仲介営業職での最短トップ記録樹立。2014年1月より「株式会社worth style home」での総合不動産業をスタート。1,000万円~10億のマンション・土地等の売買仲介業務を行う。
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