2021年05月27日更新

監修記事

マンション売却後に火災保険を解約する際のポイント!

マンション売却後に火災保険を解約する際、手続きをスムーズに進めるためのポイントはなにか?マンション購入時に加入する火災保険はどんなものか、解約のタイミングはいつか、解約時の保険料の返金額はどのくらいになるか、順を追って紹介していきます。

マンション売却時、知っておきたい火災保険

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住宅ローンでマンション購入すると、ほぼ強制的に火災保険に加入

火災保険は、火災によって損害が生じた場合に補償が受けられる保険です。

住宅ローンの設定時に、金融機関が火災保険への加入を要件とすることが多く、マンション購入と同時に火災保険に加入するのが一般的です。

火災による損害賠償については、「失火ノ責任ニ関スル法律」(明治32年法律40号)により、失火者に「重大な過失」がある場合以外、賠償責任を負わないという背景があります。

火災保険の種類

現在の火災保険は、火災以外にも落雷・破裂・爆発などによる損害も補償されます。

補償の対象も、建物や家財の他、水漏れ、盗難、重過失の失火責任もカバーする個人賠償責任保険など、補償範囲が広く設計されています。

火災保険の加入期間と一括前払い

加入期間は、2015年10月から最長10年に設定されていますが、2015年9月までに住宅ローンを設定した場合、火災保険の加入期間が住宅ローンの返済期間と同じ長さに設定されることも多くみられました。

火災保険の支払いについては、保険期間が長いほど、また、分割より一括前払いの方が保険料は割安となっています。

マンション購入時に火災保険に加入し、保険期間分の保険料を一括して前払いすることが一般的です。

マンション売却後に火災保険を解約することで返金される保険料

解約すると残りの契約期間分の保険料が返金される

マンション売却後に火災保険の解約をすると、残りの契約期間分の保険料が返金されます。

例えば、マンション購入時に30年契約で火災保険に加入し、10年経過後に売却すると、残りの20年分の保険料が返金されます。

質権が設定されているケースでの解約の流れ

住宅ローンを借りる際、金融機関が火災保険への加入を要件とするとともに「質権」を設定する場合があります。

質権とは、火災で全焼した場合などに、金融機関など住宅ローンの債権者が保険金を請求する権利のことです。

質権が設定されている場合、勝手に火災保険を解約できないため、住宅ローンを借りた金融機関で「質権抹消書類」を発行してもらいます。

この書類とともに、保険会社に火災保険の解約手続きをすると、残る契約期間に対する保険金が返金されます。

気を付けたい火災保険解約のタイミング

火災保険の解約は、マンションを買主に引き渡してから

マンションの売却後は火災保険が不要になります。

火災保険を途中解約することになりますが、売買契約後すぐに解約するのではなく、買主への引渡後まで待たなければならないことに注意が必要です。

マンション売却の契約から引き渡しの間に解約すると無保険期間が発生する

実際の引渡日前に解約してしまうと、トラブルがあって引渡が延期となった場合、火災による損害が発生しても補償が得られない、「無保険期間」が発生してしまいます。

マンション引き渡し後は、火災保険の効力が消滅する

マンションを売却すると、これまでの火災保険は新しい所有者に引き継がれず、補償の効力が消滅します。

火災保険の対象者は、火災保険の保険証券に記載された所有者に限定されています。

少しでも多くの保険料が返金されるよう、引き渡し後は速やかに解約

引渡が完了すると、加入していた火災保険は効力が消滅します。

火災保険の解約は、加入者から連絡する必要があるため、引渡完了後、速やかに解約手続きを行います。

解約日は遡ることができないので注意が必要です。

引渡完了までは売主に修繕の責任 、気になる箇所は保険を使って

売主は、引渡が終わるまで修繕の責任を負います。

保険の補償対象となる修繕については、火災保険を解約する前に、保険を利用して修繕しておけば安心です。

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火災保険の解約、返金額の計算方法

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一括支払いの場合

火災保険を解約した時の返金額は、支払った保険料に対する未経過の契約期間に応じて計算され、一般的には次の式で計算されます。

「返金額=支払い済み保険料×未経過料率係数」

「未経過料率係数」は、保険会社によって異なるので、詳細は保険会社に問合せる必要があります。

ホームページに公開されている場合もあります。

1年ごとに支払う場合

保険料を1年ごとに支払う場合、返金額は「年間保険料×(1-既経過期間に対する係数)」で計算されます。

「既経過期間」は、保険証券に記載されている始期日を起点に、1か月に満たない期間は1か月としてカウントされます。

「既経過期間に対する係数」は、保険会社ごとに異なるので、詳細は保険会社への連絡が必要です。

火災保険の解約手続きは信頼できる不動産会社に相談

火災保険の解約は、タイミングが重要であり、修繕に関する売主責任を火災保険で賄うことも可能であるなど、賢い選択が望まれます。

マンション売却の仲介を依頼する不動産会社や住宅ローンを借りる金融機関に相談しながら行うと安心です。

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不動産売却に対応する優良な不動産会社を見つけるには?

ここまで説明してきた不動産売却は、あくまで一例となっています。

正確な売却金額を知るためには、売却前に「売却査定」を受ける必要があります。

そのとき大事なのが、複数社に査定依頼して必ず「比較検討」をするということ!

「調べてみたもののどの会社が本当に信頼できるか分からない…」

「複数社に何回も同じ説明をするのが面倒くさい...。」

そんな方は、簡単に無料で一括査定が可能なサービスがありますので、ぜひご利用ください。

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一生のうちに不動産売却をする機会はそこまで多いものではありません。

後悔しない、失敗しない売却をするためにも、不動産会社選びは慎重に行いましょう!

この記事の監修者プロフィール

【監修者】株式会社worth style home 濵田昭平

株式会社worth style home

濵田昭平

2005年より東京急行電鉄株式会社財務戦略室主計部にて都市開発における多様な事業セグメントの業務を経験。2012年1月より都心部で高級マンション賃貸仲介業を展開する株式会社ModernStandardへ転職し、賃貸仲介営業職での最短トップ記録樹立。2014年1月より「株式会社worth style home」での総合不動産業をスタート。1,000万円~10億のマンション・土地等の売買仲介業務を行う。

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