2024年04月18日更新

監修記事

アパートの天井にひび割れ!対処法は?賃貸の場合はどうすればよい?

アパートの天井にひび割れを発見したら、どうしたらよいのでしょうか。どうしてひび割れが起きたのか、家主へ報告するのか、自分で直した方がいいのかなど、対処方法もいろいろです。対処方法をまちがえないよう、どんな対応が良いのかも知っておきましょう。

アパート天井のひび割れは2種類ある?

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アパート建築は、鉄骨系、木質系、コンクリート系、ユニット系、プレハブ系など構造材質は各種ありますが、天井の主な素材は石膏ボードにビニールクロスを貼った仕様です。
ビニールクロスは、薄い紙に樹脂をシート状に貼ったもので、乾燥や気温変化・力が加わることで、いろいろなトラブルが生じます。

アパートの天井のひび割れには2種類あります。一つはクロスにだけに入っているひび、もう一つはクロスの内側の石膏ボードやベニヤ、コンクリートまで入っているひびです。

それぞれのひび割れの特徴と原因などをみてみましょう。

クロスにひびが入っているだけのもの

クロスにだけ入っているひび割れは、クロスとクロスのつなぎ目にすき間ができているケースや下地のつなぎ目にできるひびのケースがあります。これらの主な原因は、乾燥と気温の急激な変化です。

接着面が乾燥で弱くなったり、クロスが乾燥してつなぎ目で合わせているクロスが浮いたりすることでひび割れします。また、下地のつなぎ目のパテが乾燥して、クロスにひび割れを起こすこともあります。

クロスにひびが入っている場合の補修は、クロスの補修だけで直せます。補修期間は短く、費用も安くすみますし、緊急で対応しなくても問題ないことも多いです。

クロスの内側の木材やコンクリートにまでひびが入っているもの

クロスの内側までひびが入っているものは、クロスが裂けている状態で、ひびの幅や長さが大きく、深くなっています。ひび割れが発生している場所は、クロスのつなぎ目や下地のつなぎ目に限らず発生します。

また、クロスのひび割れ以外に、クロス下地材の石膏ボードやベニヤ・木材・コンクリートにも割れやゆがみが生じている可能性があります。

このようなひび割れの主な原因は、2つのタイプがあります。一つは木材の収縮によるもの、もう一つは建物に大きな力が加わって起きたものです。木材の収縮によるひび割れは、木造住宅でよく起こるものです。

木材は水分を含んだ材料なので、梅雨などの湿度の高い時期は膨張し、冬など乾燥する時期には収縮します。

膨張と収縮が大きくなると、石膏ボードやベニヤに影響が出ます。歪んだり、動いたり、割れたりして、一緒にクロスに大きなひび割れが起きます。

建物に大きな力が加わった場合のひび割れは、台風や強風・地震などで建物が強い力で大きく揺れると、起きる場合があります。台風や地震があった時には、ひび割れが起こっていないか建物内をチェックしてみましょう。

その他には、地盤沈下で建物が傾いてひび割れが起こるケースがあります。地盤沈下が起こる原因は様々ですが、建物が少しでも不均一に下がると、クロス内側の木材・石膏ボード・コンクリートにひび割れが起こり、同時にクロスもひび割れます。

このように、クロスの内側の木材やコンクリートまでひびが入っている場合は、早急な対応が必要です。原因を特定して直さないとひび割れを直すことはできません。原因によっては、長く補修せずにいると症状が悪化してしまいます。

ひび割れの原因を特定して、ひび割れの原因を直しながらクロスのひび割れを補修するようにしましょう。

アパートの天井にひび割れを見つけたときの対処法とは

アパートの天井にひび割れを見つけた時には、ひび割れの症状によって、対処方法が違います。ひび割れの症状によるそれぞれの対処方法を知っておきましょう。

後述しますが、アパートは借家ですから決して勝手に修理などは出来ません。対処方法を間違えると、家主や近隣の方とのトラブルになりかねませんので要注意です。

下地にひびが入っているもの

クロス下地の石膏ボードやベニヤ・コンクリート・木材にもひびが入っている場合は、クロス表面のひび割れだけを補修しても、またすぐにひび割れが起きてしまいます。

この場合、ひび割れの原因を特定しなければなりません。クロスをはがして、下地の石膏ボードやベニヤ・コンクリートなどに問題がないか調べます。

また、台風や強風・地震・地盤沈下などの影響でひび割れが起きていると考えられる場合は、クロスのひび割れ以外にもトラブルが起きていないか調べておく必要があります。

そのため、下地にひびが入っているものは、建築知識や経験がない人が直すことは不可能です。業者などの建築の専門家に原因・症状の確認・補修を依頼しましょう。

クロスにひびが入っているだけもの

クロスにひびが入っているだけの場合は、クロス用のコーキング剤でひび部分を埋めることができます。クロス用のコーキング剤はホームセンターでも売られていて、比較的簡単に補修することができます。

ただし、コーキング剤で補修できるひびは小さなひびで、かつクロスを貼ってから5年ぐらいまでのものです。

クロスも経年劣化し、日焼けしたり色が合わなくなったり、クロスが弱くなってコーキング剤で補修した部分が悪目立ちするケースがあるからです。

天井のひびは、ウォールステッカーやマスキングテープで補修する方法もあります。ウォールステッカーやマスキングテープは、貼っても剥がせるところが利点で、賃貸アパートでも気軽に使えます。

種類が豊富で、デザイン・色もいろいろあります。星や雲・花・鳥などで自然を楽しむデザインや、ボーダー、北欧テイスト柄、地図など室内をおしゃれにするデザインもあります。

天井のひびの補修は、自分でできる補修と業者に依頼した方が良い補修があります。賃貸アパートの場合、ひびができた原因により、報告するかしないか、補修費用の負担をどうするかなど対処方法が違うので注意が必要です。

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賃貸アパートの天井にひび割れがある場合の家主への対処法

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賃貸アパートの天井にひび割れを見つけたら、どうしたら良いのでしょうか?家主に知らせず自分で直すのか、家主に知らせるのか?戸建て住宅や分譲マンションとは違う対処方法を知っておきましょう。

賃貸アパート:自分で対処をする前に家主や管理会社に報告が必要

賃貸アパートの場合、アパートの設備や内装にトラブルが起きたら、必ず自分で何か対処をする前に家主や管理会社に報告する必要があります。

賃貸アパートの場合、持ち主は家主です。どのように補修するかは家主が決めます。

また、不動産賃貸契約書にアパートの日常の修繕に関する事柄と退去時の修繕に関する事柄が明記されています。基本は、契約書に明記されている対応となります。

天井にひび割れを見つけたら、自分で対処する前に管理会社か家主に必ず報告をして、どのような対応になるのか確認しましょう。

賃貸アパート:ひび割れの原因により、家主側の対処が変わる

ひび割れの原因によって、家主や管理会社の対応が違います。経年劣化や乾燥によるひび割れは、家主負担で補修をしてくれます。

しかし、借主の過失(物をぶつけた、水がかかってしまったなど)によるひび割れの補修は借主負担となります。家主又は管理会社が補修の手配をして、借主に費用の請求をする形となります。

地震や台風・強風(竜巻など)で起きたひび割れは、借主が加入している火災保険で費用が負担されるケースがあります。この場合、借主は補修する前に保険会社への連絡をしなければなりません。

保険会社に連絡する前に補修してしまうと、保険金がおりないケースがあります。自然災害によるひび割れは、他のトラブルが起きているケースも考えられるからです。

賃貸アパート:報告を怠ると借主の責任にされる危険性がある

天井のひび割れを見つけた時に、時間がなかったり、この程度なら報告をしなくていいやと判断して家主や管理会社に報告しないでそのままにしていると、退去の時に修理代を請求されるケースがあります。

退去時のクロスの貼替えでは、通常の生活で起こりえたこと(経年劣化)と判断されれば、家主がクロスの張替えの費用を負担します。

しかし、借主の過失や故意などにより、クロスにひびが入ったと判断されれば、借主が費用を負担します。

ひび割れを数年放置して、退去時にはじめて家主と管理会社が認識した場合、数年たってしまったことで、ひび割れがおきた原因を特定することがむずかしくなります。

そのため、経年劣化と認められにくく、修繕費用は借主の負担となってしまう可能性も高くなります。

天井のひび割れを見つけたら、貸主と管理会社に速やかに報告して、対応を確認しておきましょう。

賃貸アパート:退去時に借主の責任として修繕費用を請求されないよう、自衛しておく必要があること

天井のひび割れの修繕費用を請求されないためには、ひび割れを見つけた時に気を付けたい4つポイントがあります。

一つ目は、天井のひび割れを見つけたら、速やかに貸主と管理会社に報告して、対応を確認することです。早く報告することで、ひび割れの原因を特定することができるからです。

二つ目は、貸主と管理会社に報告する前に、ひび割れした場所の写真を撮っておくことです。貸主や管理会社が確認にくるまで数日かかるかもしれません。もしかしたら、ひび割れが大きくなるかもしれません。

面倒ですが、現状を正確に説明できるように、スマートフォンのカメラでも良いので写真を撮っておきましょう。

三つ目は、台風や強風・地震の後に見つけたひび割れは、報告する時に台風や地震のあとにひび割れができたことを必ず説明しましょう。天災による補修は、保険が適用される場合があり、家主にとって重要なことです。

四つ目は、不動産賃貸契約書を再度確認しておくことです。契約書に明記されている現状回復・経年劣化についての対応は、管理会社により違います。契約時に説明を受けているかもしれませんが、事前に確認しておきましょう。

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この記事の監修者プロフィール

【監修者】下久保彰

2級建築士。建築設計や施工業務を30年以上経験。最近は自営にて各種請負業務を行う。

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