玄関のバリアフリーで工夫すべきポイントとは?リフォーム方法も解説

家を出入りする際の踏み外しや転倒などのトラブルを回避するために、バリアフリリフォームを検討する人もいるでしょう。手すりの取り付けや段差解消を行えば、足腰の悪い人はもちろん、子どもも安心して出入りできます。今回は、玄関のバリアフリーで工夫すべきポイントを徹底解説します。ライフスタイルや家族の状況にあわせて、快適性や安全性の高まるリフォームをしましょう。

2025年02月14日更新

監修記事
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玄関のバリアフリーリフォームで工夫すべきポイント

ここでは、バリアフリーリフォームにおける工夫すべきポイントを解説します。

【ポイント1】段差をなくす

玄関ドアの出入り口や上り框など、玄関にはさまざまな段差が存在します。

日常的に利用していると問題なさそうに思えますが、足腰が弱くなってくるとつまずいたり踏み外したりするリスクは高まります。

段差をなくすだけでも出入りがしやすくなるため、優先的にリフォームするとよいでしょう。

【ポイント2】転倒を防止する

玄関アプローチの転倒防止を目的とするリフォームも欠かせません。

上り框を踏み外したり滑ったりすると、転倒する危険性があります。

とくに雨で床が濡れると、滑りやすくなるため大変危険です。

手すりの取り付けや滑りにくい床材への変更などすれば転倒を防止でき、1人でも安心して出入りできるでしょう。

【ポイント3】温度差を小さくする

玄関のバリアフリーリフォームでは、温度差を小さくすることにも目を向けましょう。

玄関は外の熱に影響されやすい箇所のため、冬寒く夏は暑い空間になりがちです。

家の中で冷暖房をつけている場合は外出時や帰宅時に温度差を感じ取り、体がびっくりしてしまうことも少なくありません。

このような状態はヒートショックを引き起こす原因となるため、バリアフリーリフォームでの改善が必要です。

【ポイント4】通路や玄関ドアの幅を広げる

通路や玄関ドアの幅を広げるのも、バリアフリーリフォームで行いたい内容のひとつです。

幅を広げると車椅子はもちろん、荷物で手がふさがっている時でもスムーズに移動できます。

廊下に手すりを取り付ける場合は、通路幅+手すり幅で考えないと広くなった実感がしにくいので気をつけましょう。

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内玄関をバリアフリーリフォームする方法

ここでは、内玄関をバリアフリーにリフォームする方法を解説します。

【方法1】手すりを取り付ける

段差の上り下りを楽にするために、手すり取り付けは有効なリフォーム方法です。

手すりを握ることで体のバランスがとりやすくなり、転倒防止につながります。

手すりを取り付ける際は、使う人が使いやすい位置に固定することが重要です。

適切に取り付けることで体をしっかり支えられるようになるので、専門家に相談しましょう。

【方法2】上り框の段差を解消する

玄関にある上り框の段差を解消するのも、バリアフリーリフォームです。

上り框を撤去するのは難易度が高いため、踏み台やスロープを設けて上り下りしやすいように対応します。

玄関が広い場合はスロープを設置し、コンパクトな空間であれば踏み台がおすすめです。

一昔前の上り框は、ほとんどの場合段差が大きいため、バリアフリーリフォームで軽減しましょう。

【方法3】腰掛け用のイスを設置する

靴の脱ぎ履きがしやすいように、玄関にイスを設置するのもおすすめのリフォーム内容です。

上り框よりも少し高さのあるイスを設置することで腰をかけやすく、足腰にも負担がかかりにくくなります。

座る際にバランスを崩しては危険なので、イス周辺に手すりを取り付けておくと安心です。

【方法4】段差解消機を設置する

スロープを設けるスペースがない場合は、玄関に段差解消機を設置するのもリフォーム手段のひとつです。

設置にかかる費用は高額ですが、車椅子を利用する際も安全に上り下りできるようになります。

操作方法を押さえれば介助者なしで移動もできるのもメリットです。

【方法5】足元に照明を設置する

転倒予防として、玄関空間の足元に照明を設置することもバリアフリーリフォームです。

天候が悪いときや夜間は足元が見えにくくなるため、踏み外しなどのトラブルに発展する可能性もあります。

照明を設置すれば足元がしっかり見えるようになり、靴の脱ぎ履きもしやすくなるでしょう。

人感センサー付きの照明ならつけ忘れ・消し忘れの防止につながるので便利です。

【方法6】カメラ付きインターホンを設置する

子どもや高齢者と一緒に住んでいる場合は、カメラ付きインターホンを設置するのもおすすめです。

できれば、会話の録音機能や映像の録画機能があれば不審者対策に役立ちます。

悪質な勧誘や空き巣などの被害に遭う可能性があるからです。

防犯対策をしている家であるとわかれば安易に訪問してこなくなる場合もあるため、身の安全を守るリフォームとして検討しましょう。

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玄関まわりをバリアフリーリフォームする方法

ここでは、玄関まわりをバリアフリーにリフォームする方法を解説します。

【方法1】スロープを設置する

玄関前の階段では上り下りしにくいと感じる場合は、スロープの設置を検討しましょう。

スロープがあれば車椅子やベビーカーから降りなくても、上り下りできます。

滑りにくい素材でできたスロープであれば、雨の日も安心して利用できるでしょう。

ただし、スロープの設置にはある程度の広さを必要とするため、設置が難しい場合もあります。

【方法2】滑りにくい床材に変更する

玄関まわりの床を滑りにくい素材に変えることも、安全性を高めるリフォームです。

撥水性に優れたものや滑り止めがついたタイルなど、バリアフリー向けの床材は数多くあります。

とくに雨の日は床面が濡れて滑りやすい状態になるため危険です。

滑りにくい床材に変えて、いつでも出入りしやすい環境をつくりましょう。

【方法3】玄関ドアを引き戸にする

玄関ドアを開き戸から引き戸にリフォームすると、開閉がしやすくなります。

床面がフラットになる上吊り式の引き戸を採用すれば、段差が解消されて車椅子での移動も楽になるでしょう。

最近では、高断熱な引き戸もラインナップされています。

暑さや寒さ対策にもなり、快適な室内を実現できます。

【方法4】軒や庇を長くする

軒や庇を長くすると雨風をしのぎやすくなり、車椅子やベビーカーでの出入りが楽になります。

日よけや遮熱効果も期待できるため、玄関内の温度上昇も抑制してくれるでしょう。

【方法5】庭園灯を設置する

夜間の転倒防止に庭園灯を設置するのもおすすめです。

玄関横の外壁や花壇、門柱などに設置すれば、玄関までの道のりがわかりやすくなります。

センサー付きの庭園灯なら防犯対策にも効果的なので、1つ設置しておくと安心です。

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玄関のバリアフリーリフォームにかかる費用

玄関のバリアフリーリフォームにかかる費用は、0.3万〜50万円が相場です。

リフォームの内容費用相場
手すりの設置5万〜15万円
階段やスロープの設置10万〜50万円
踏み台の設置0.5万〜2万円
腰掛け用のイスの設置0.3万〜2万円
段差解消機の設置20万〜30万円
足元照明の設置1.5万〜2万円
床材の変更5万〜25万円
玄関ドアの交換30万〜50万円
軒や庇の延長3万〜20万円
庭園灯の設置3万〜4万円

バリアフリーリフォームの規模や内容によって費用は変動します。

段差解消機の設置や床材の変更などは大掛かりな工事が伴うため高額です。

すべて実施すると費用がかさんでしまうため、優先順位をつけて無理なくリフォームしましょう。

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玄関のバリアフリーリフォームに活用できる補助金・助成金制度

玄関のバリアフリーリフォームには、国や自治体が提供する補助金・助成金制度を活用できる場合があります。

代表的なのは、介護保険です。

要介護もしくは要支援の介護認定を受けている家族がいる場合、最大20万円までの工事に対して9割の補助金を受けられます。

ほかにも活用できる補助金・助成金制度はあるので、詳しくは国や自治体のホームページをチェックしましょう。

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玄関をバリアフリーにリフォームした事例

ここでは、玄関をバリアフリーにリフォームした事例を4つ紹介します。

【事例1】壁を撤去して開放的な玄関スペースに

Before
After

壁を撤去して開放的な玄関スペースに

広々とした玄関にするために、玄関横の壁を撤去して開放感のある空間にリフォームしました。

視覚的に広がったことで見渡しやすくなったのがポイントです。

将来車椅子での出入りになっても、移動しやすいと感じられるでしょう。

リフォーム費用約200万円
施工期間約2ヶ月

【事例2】断熱仕様の玄関引き戸に変更して快適性をアップ

Before
After

断熱仕様の玄関引き戸に変更して快適性をアップ

玄関からの冷気や暖気を遮るために、断熱性の高い玄関引き戸にリフォームしました。

断熱性の高い引き戸を採用したことでヒートショック対策につながり、冬場の出入りがしやすくなっています。

また夏場も涼しく感じられる玄関となり、一年を通して快適な温度を保てる玄関になりました。

施工期間約2日

【事例3】腰掛け兼収納を設置したバリアフリー玄関

After

腰掛け兼収納を設置したバリアフリー玄関

おしゃれで快適な玄関にするために、バリアフリー要素を取り入れながらデザインにもこだわりました。

靴の脱ぎ履きがしやすいように、玄関を入ってすぐ横に腰掛け兼収納棚を設置。

棚の下には照明も仕込んでいるので、夜間足元が見えにくいときに重宝します。

簡易的なイスを置くよりもインテリアに調和する、おしゃれなバリアフリー事例です。

リフォーム費用約50万円
施工期間約2ヶ月

【事例4】車椅子移動がしやすいように玄関アプローチの段差を解消

Before
after

車椅子移動がしやすいように玄関アプローチの段差を解消

車椅子生活をきっかけに玄関まわりの階段が不便になったことから、スロープの設置を行いました。

車椅子が勝手に滑っていかないように緩勾配を提案。

平面的なスロープになり、安心して上り下りできるスロープになりました。

施工期間約5日
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【Q&A】玄関のバリアフリーリフォームに関するよくある質問

玄関のバリアフリーにはどれくらいの広さが必要?

バリアフリー対応の玄関にするためには、2〜3畳の広さを確保しましょう。車椅子での移動はもちろん、介助者と一緒に出入りする際にも窮屈に感じにくい広さです。

車椅子でも安心なスロープの勾配はどれくらい?

車椅子でも安心して上り下りできるスロープの勾配は、5%です。5%の勾配で20cmの段差にスロープを設置するとなれば、400cmの長さが必要になります。

DIYで玄関をバリアフリーにできる?

DIYによるバリアフリーリフォームは、あまりおすすめできません。誰でも安心して利用できるようにするためには、専門的な知識と技術、経験が必要です。手すりを新設する際も強度を考慮しなければならないため、プロに依頼したほうが安心感を得られます。

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この記事の監修者プロフィール

【監修者】ディバルコンサルタント株式会社 代表 明堂浩治

ディバルコンサルタント株式会社

明堂浩治

芝浦工業大学工学部建築工学科を卒業。大手建設会社で20年勤務した後、独立しコンサルタント業を始める。

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