2024年10月11日更新

監修記事

物置(倉庫)屋根の延長におすすめな屋根材は?価格やメリット・デメリットを紹介!

物置の使用頻度が高い場合、屋根がない箇所での作業に苦痛を感じている方もいるでしょう。
本記事で物置屋根の延長におすすめな屋根材や費用、メリット・デメリットを確認しましょう!

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物置(倉庫)屋根の延長におすすめな屋根材は?

物置(倉庫)屋根の延長におすすめな屋根材は?

物置屋根の延長におすすめな屋根材について、以下にまとめました。

屋根材メンテナンス周期
ガルバリウム鋼板25~30年
ポリカーボネート10~15年
トタン5~10年
塩化ビニル樹脂4~5年
アクリル10~15年
物置(倉庫)屋根の延長におすすめな屋根材

物置屋根に使用される屋根材として、上記5つが一般的です。

屋根材によって大きく変わるのは、メンテナンス周期です。メンテナンス周期が短いほど、ランニングコストがかかります。

そのため、屋根材を選ぶ際にはメンテナンス期間が比較的長い、アクリルやガルバリウム鋼板を選びましょう。

ここからは、物置延長におすすめな屋根材の特徴を1つずつ紹介していきます。

ガルバリウム鋼板

ガルバリウム鋼板とは、亜鉛・アルミ・アルミ・シリコンの合金でメッキされた金属材です。

耐食性が優れているため、長期的使用が可能です。ただし、他の屋根材に比べて高価になります。

予算問わず、性能で屋根材を選ぶ方におすすめです。

ポリカーボネート

ポリカーボネートとは、透明な樹脂素材のことです。紫外線や衝撃への耐性に優れています。

物置の屋根材に使用されることが多く、見た目・機能性ともに満足できる屋根材になります。

メンテナンス周期は10年~15年と少し短めですが、安価な商品もあるため、屋根材交換の負担がかかりません。

トタン

トタンとは、鋼板を亜鉛メッキで覆った素材のことです。

ガルバリウム鋼板とデザインが似ているため、間違われる方も少なくありません。

ガルバリウム鋼板に比べ、屋根材の金額は安価です。

しかし、塗り替えは5~10年の周期でありますが、初期投資を抑えたい方におすすめの屋根材です。

塩化ビニル樹脂

塩化ビニル樹脂とは、ポリカーボネート同様、透明な樹脂素材のことです。

物置屋根の主流として使用され続けていることから、取り入れやすいデザインや機能性が特徴的です。

しかし他の屋根材に比べ、メンテナンス周期は4~5年と短くなります。

そのため、ランニングコストよりも、初期投資を抑えたい方におすすめです。

アクリル

アクリルとは、透明性に特化した樹脂素材のことです。

物置屋根として使用されることの多かった屋根材ですが、最近は使用頻度が少なくなってきています。

しかし、他の屋根材に比べて、メンテナンス周期が10~15年と長く、費用が安く設定されています。

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物置(倉庫)屋根の延長にかかる費用は?

物置(倉庫)屋根の延長にかかる費用は?

物置屋根の延長にかかる費用は、数十万~数百万円ほどです。

費用は、以下の条件によって変動します。

  • 屋根延長の面積
  • 使用する屋根材
  • 屋根延長時の形状
  • 足場設置本数

これらの条件によって屋根の延長にかかる費用は変動します。

そのため費用を明確にすることは難しいです。数十万~数百万円を相場と考え、プロへの依頼を検討しましょう。

>>物置の設置・修理費用はこの記事をチェック!

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物置(倉庫)屋根の延長の手順・方法は?

物置(倉庫)屋根の延長の方法は?

物置屋根の延長は、以下の3ステップの順に進みます。

  • 事前準備
  • 柱の加工
  • 柱・垂木・横桟の取付

今回紹介するのは、DIYで屋根の延長を行う場合の方法です。後述しますが、DIYで屋根の延長を行うのは推奨しません。

なぜなら、屋根延長のDIYは高所での危険な作業かつ専門的な作業が必要になるケースがあるからです。

そのため、これから紹介する物置屋根の延長の手順・方法は、参考程度にとどめておきましょう。

手順①:事前準備

物置屋根の延長の事前準備では、以下の道具・材料が必要になります。

道具・丸ノコ
・かなづち
・板金バサミ
・波板専用ハサミ
・墨壺
・13mm木キリ
・ノミ
・19mmソケット
・インパクト
・差し金
・丸ノコガイド定規
・手ノコ
材料・木材
※本数や長さについては規模による
・塗料(塗装を行う場合)
・留め金具
・屋根材
物置の延長に必要な材料・道具

これらの材料・道具の他にも、塗装を行う場合には塗料やハケなどが必要になります。

カットされていない木材を準備する場合は、寸法に合わせてカットする必要があるため、ノコギリや電動カッターなども必要です。

手順②:柱の加工

事前準備完了後、柱の加工に取り掛かります。

柱は倉庫の壁から根石の距離と、設置した根石の高さから、倉庫の垂木の高さを測り、柱の長さを算出します。

正確に加工を行わないと、組み立てのときに部材が噛み合わず、加工のし直しにつながるため、注意が必要です。

複雑な屋根形状の場合は、実際に図面を書いて、部材の長さの検討が必要になることもあるため、DIYで柱の加工を行うのは難易度が高くなります。

手順③:柱・垂木・横桟の取付

柱の加工後、垂木や横桟、柱を取付ます。

部材の組み立てが終われば、屋根材を部材にのせます。

屋根材を部材に留めた後、筋交いの補強、破風の取付で作業は完了です。

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物置(倉庫)屋根を延長するメリット

物置(倉庫)屋根を延長するメリット

物置屋根の延長には、以下のメリットがあります。

  • 天候に左右されず作業ができる
  • 清掃の必要がなくなる

1つずつ順番に紹介していきます。

天候に左右されず作業ができる

物置屋根を作業スペースに延長することで、雨や雪などの天候に左右されず作業ができます。

そのため、物置の使用頻度が高い場合や物置を頻繁に使用する場合に、屋根の延長がおすすめです。

使用している屋根材によっては、経年劣化で穴が空くこともあります。

せっかく延長していても、穴から雨や雪が抜けてしまうため、作業スペースの有効活用が難しくなります。

穴が開いた場合は、すぐに補修・修理を行うようにしましょう。

清掃の必要がなくなる

物置屋根を延長することで、延長部分の地面を掃除する必要がなくなります。

また、延長箇所の地面がウッドデッキや人工芝などであれば、雨や雪にさらされることが少なくなるため、経年劣化のスピードを抑えられます。

長く物置周りの環境を維持したい場合は、屋根の延長を検討しましょう。

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物置(倉庫)屋根を延長するデメリット

物置(倉庫)屋根を延長するデメリット

ここからは、物置屋根の延長のデメリットを紹介します。

物置屋根の延長のデメリットは、以下の2つです。

  • メンテナンスの範囲が広がってしまう
  • 隣人とトラブルになる可能性がある

それぞれ順番に解説していきます。

メンテナンスの範囲が広がってしまう

物置屋根を延長した場合、延長分の屋根のメンテナンスが追加で必要になります。

メンテナンスの範囲が広がってしまうことは、メンテナンス費用が高くなってしまうことにつながります。

そのため、屋根延長を行うのであれば、メンテナンス周期が長い屋根材を選ぶのがおすすめです。

メンテナンス周期が長い屋根材は初期の材料費や設置費用は高くなるものの、ランニングコストを抑えられます。

隣人とトラブルになる可能性がある

物置屋根を延長することで、以下のトラブルのリスクが高まります。

  • 延長先の屋根材が隣地に飛び出す
  • 屋根勾配によって雨や雪が隣地に流れ込む
  • 隣地との距離感が近くなる

物置を隣地の近くに設置している場合には、上記の注意が必要です。

とくに、屋根勾配によって雨や雪が隣地に流れ込んでしまう問題は、DIYで起こりやすいです。

物置屋根を延長する場合には、行きつく先の屋根の流れを慎重に検討しましょう。

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物置(倉庫)屋根を延長する際の注意点

物置(倉庫)屋根を延長する際の注意点

物置屋根を延長する際の注意点は、以下の5つです。

  • 増築扱いになる場合がある
  • DIYで製作することは難しい
  • 現状の物置を修理・補修が必要な場合もある
  • 材料によっては錆が発生する場合がある
  • 屋根の勾配が問題になることがある

1つずつわかりやすく解説していきます。

増築扱いになる場合がある

物置屋根の延長は、増築扱いになる場合があります。

なぜなら、建築基準法により、柱と屋根に覆われているスペースは建築面積や延床面積に含まれてしまうことがあるからです。

建築面積や延床面積が増えたとしても、増築申請を行えば、物置の使用は可能です。

しかし、増築申請には審査や書類作成など多くの作業が必要になるため、増築申請が不要な範囲で屋根延長を行いましょう。

なお、建蔽率や容積率を超えての増築は、増築申請が通らないため、事前に居住地域の建築規定を確認しておきましょう。

DIYで製作することは難しい

物置の屋根延長のDIYは、施工難易度が高く、危険性が伴います。

主に、DIYでは以下の問題に直面することになります。

  • 専門的な施工技術が必要
  • 高所から落下する恐れがある
  • 道具使用時に怪我をする恐れがある

前述した通り、屋根延長には事前準備や柱の加工、取付が必要になります。

とくに柱の加工は、実測を行い、図面化をしたうえで、正確に加工することが求められます。

少しでも柱の加工寸法がズレてしまうと、組み立てがうまく進みません。

施工技術が求められる作業になるため、プロに任せるのが無難です。

また、屋根延長のDIYは高所での作業や専門的な道具の使用が必要です。

作業中は高所からの落下や道具使用時の怪我による危険が伴うため、事故のリスクが高まります。

現状の物置を修理・補修が必要な場合もある

現状の物置の屋根に雨漏りや錆が発生している場合、修理・補修が必要になります。

一見、現状の物置屋根を修理・補修するのは面倒と思われがちですが、屋根の延長と同時に修理・補修ができれば、作業の手間が減ります。

プロに任せる場合、人件費の削減にもつながるため、費用面においてもお得です。

また、延長した屋根材とメンテナンスのタイミングが一緒になってくるため、メンテナンスをわざわざ分けて行う必要がありません。

材料によっては錆が発生する場合がある

錆は、屋根材の経年劣化により、発生する確率が高まります。

錆をそのまま放置しておくと、雨漏りにつながります。

物置の中が雨に濡れてしまうため、発見次第、修理・補修することが大切です。

錆の範囲によっては、屋根材の交換を検討した方が良いこともあります

屋根材の延長と同時に、交換も検討しましょう。

屋根の勾配が問題になることがある

物置の屋根延長は、勾配によって問題になることがあります。

とくに、近隣問題に発展することがあるため、注意が必要です。

たとえば、屋根の延長によって隣人宅への日差しを遮ったり、雨や雪が隣地に落ちたりなど、屋根延長が隣人に迷惑をかけることがあります。

隣地と密接になりやすい住宅街の場合は、隣地に離して物置を設置するなど、隣人トラブルにならない範囲で屋根の延長を行うように心がけましょう。

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物置(倉庫)に雨漏りが発生していたときの対処法

物置(倉庫)に雨漏りが発生していたときの対処法

既存の物置屋根の雨漏り発生確率は、高い傾向にあります。

雨漏りが発生した場合の対処方法は、以下の通りです。

  • 屋根の張り替え
  • 屋根の重ね葺き

張り替えとは、既存の屋根材を撤去し、新しい屋根材に張り替える方法のことです。

屋根のダメージがひどいときの対処法になります。

重ね葺きとは、既存の屋根材の上に、下地を取付、新しい屋根材をのせる工法のことです。

既存の屋根のダメージが大きくない場合の対処法です。

張り替えは、屋根の状態を一新したり、デザインを大きく変えたりできます。

屋根材のダメージや予算を見極め、張り替えまたは重ね葺きを検討しましょう。

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この記事の監修者プロフィール

【監修者】工藤 あきこ

リフォーム業界出身のママ建築士。
設計事務所でのアシスタントを経て、地場やハウスメーカー系リフォーム会社の営業設計として勤務。水まわりの交換からフルリノベーションまで、幅広いリフォームを担当した。2022年、前職までの経験を活かして、建築専門ライターに転身。現在は、記事の監修やブログ「新・リフォームの歩き方」の運営をメインに活動する。

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