足場の設置費用はいくら?階数・坪数ごとの相場や計算方法を解説!

外壁塗装や屋根の修理にかかる費用のうち、全体の15〜20%を占めるのが足場の設置費用です。しかし、足場の設置費用の目安を把握していないと、相場より高い見積もりを提示されても気づけないこともあるでしょう。
この記事では、建物の坪数や種別ごとの、足場の設置費用を解説します。自分で費用の目安を計算できる方法も紹介するので、業者に見積もりを依頼する前に「どれほど足場の設置に費用がかかりそうか」を把握しておきましょう。

2025年09月01日更新

監修記事
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仮設足場の設置にかかる費用

仮設足場の設置にかかる費用は、戸建ての場合で1平方メートルあたり800〜1,500円が目安です。この単価には、足場の設置や解体にかかる費用などが含まれています。

単価に含まれているもの
  • 足場資材のレンタル料
  • 足場の組み立て・解体費用
  • 養生メッシュシート費用
単価に含まれていないもの
  • 資材運搬費
  • 道路使用許可・占用料
  • 特殊作業費
  • 高圧線防護管費用

これらの費用は「諸経費」としてまとめて請求される場合もあります。見積もりを比較する際は、単価だけでなく、これらの追加費用がどのように計上されているか、その内訳をしっかり確認することが大切です。

【1】建物全体に足場を設置する場合

外壁塗装や屋根工事など、建物全体に足場を設置する場合、費用は主に建物の大きさによって決まります。例えば、一般的な戸建てに足場を設置する場合なら、20坪で12万〜25万円、30坪で16万〜30万円が目安です。

建物の坪数
(戸建て)
費用相場
20坪12万~25万円
30坪16万~30万円
40坪20万~35万円

ただし建物の坪数が同じでも、建物の種類が異なると費用も大きく変動する点に注意しましょう。

建物の違いによる費用の変動に注意
  • 平屋の場合
    • 2階建て以上の建物と比べて高さがないため、足場架面積が小さくなり、費用は安くなる傾向にあります。しかし、建物の外周が広い場合、足場架面積が大きくなるため、費用がそれほど安くならないケースもあるでしょう。
  • マンションやアパートの場合
    • マンションやアパートの場合、戸建てよりも規模が大きく、階数も多いことから、足場費用は高額になりやすいでしょう。小規模なアパートでも数十万円、大規模なマンションでは数百万円を超えることも珍しくありません。

【2】建物の一部や室内に足場を設置する場合

建物全体ではなく、エアコンの設置工事や室内での高所作業でも足場が必要となることもあります。この場合、塗装工事のような建物全体に組む足場ではなく、工事に必要な範囲で部分的に足場を組むことになります。

部分足場

部分足場の費用は、主に「足場架面積×単価」で計算される場合と「一式料金」で設定される場合があります。

  • 単価相場
    • 1平方メートルあたり700〜1,000円
  • 一式料金
    • 1式6万〜12万円(小規模な部分補修の場合)

部分足場は全体に足場を組むよりも効率が悪くなるため、1平方メートルあたりの単価が割高になる場合もあります。

室内足場

吹き抜けに設置された照明の交換など、室内での高所作業でも足場が設置される場合もあります。

足場の種類
(主な用途)
費用相場
ローリングタワー
(照明器具の設置、吹き抜けの内装工事)
0.8万〜1.3万円/日
単管パイプ
(天井の張り替え、設備の設置)
800〜1,400円/平方メートル

ただし室内の足場の設置にかかる費用は、足場の種類や設置する場所などによっても変動する点に注意しましょう。

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高所作業を伴うリフォームで足場の設置が必要な理由

高所作業を伴うリフォームで足場設置が必要な理由としては、作業員の安全性や作業効率の高さを確保することなどが挙げられます。そのため、作業員の安全を守るため、高所作業を伴うリフォームでは法律(労働安全衛生法など)仮設足場の設置が義務付けられています。

【理由1】作業員の安全を確保するため

高所での作業は常に転落のリスクを伴いますが、足場を設置することで、作業員は安定した作業床の上で作業でき、安全性を大幅に高められます。足場には手すりや落下防止ネットも設置されるため、万が一の転落事故を未然に防ぐ効果が期待できます。

また、飛散防止ネットの設置により、作業中に工具や資材が落下するリスクも軽減できるでしょう。これにより、通行人や近隣の建物、車に損害を与えることを防げます。

このように、足場は「人命と財産を守るための不可欠な安全設備」です。作業員や通行人などの安全を確保するために、高所での作業が必要なリフォームでは、安全性の高い足場を設置しましょう。

【理由2】工事全体の作業効率を上げるため

足場は、作業員の安全を確保するだけでなく、工事全体の作業効率を大幅に向上させるという重要な役割も担っています。

足場がつくりだした安定した広い作業スペースは、複数の作業員が同時に作業することを可能にし、作業時間を短縮します。また、資材や工具をすぐに手の届く場所に置いておけるため、何度も昇降する手間が省け、作業を中断することなくスムーズに進められるのも利点です。

これにより、職人が無理のない体勢で作業に集中できるため、作業の質を高めることにもつながるでしょう。

【理由3】近隣住民とのトラブルを防止するため

足場を覆う飛散防止ネットは、外壁塗装時の塗料や、高圧洗浄時の汚水などが近隣の建物や車に飛散するのを防ぎます。これにより、近隣住民の財産を保護し、トラブルを防げるのも利点です。

また、工事現場の安全性を確保することは、近隣住民の安心にもつながります。足場を組むことで、資材の落下や、作業員が誤って他人の敷地に入ってしまうリスクを減らせるでしょう。

このように、足場は、安全で円滑な工事をおこなう上で、近隣住民への配慮を示す重要な役割を担っています。

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足場設置に関する法改正のポイント

足場の設置に関する法改正は、労働者の安全確保を主な目的としておこなわれます。特に近年では、墜落・転落事故の防止と安全基準の厳格化に焦点が当てられています。

労働安全衛生規則の改正(2015年7月1日施行)

この改正は、足場からの墜落事故を防止するために、足場の組み立てや解体をおこなう事業者に対し、以下のような対策を義務付けました。

  • 足場の上で作業する労働者が、常に手すりで保護されるように、手すりを先に設置する工法を原則化した
  • 足場の組み立て等作業主任者の職務に、足場からの墜落防止措置の確認などが追加された
  • 足場の床材の隙間を狭くすることや、手すりの設置が困難な場合でも、安全帯をかけるための設備を設置することが義務付けられた
労働安全衛生法の一部改正(2019年2月1日施行)

この改正では、足場からの墜落防止措置のさらなる強化が図られました。

  • 作業員が足場の安全性に関する正しい知識や技術を身につけられるように「特別教育」をおこなうことが義務付けられた
  • 足場の組み立て後や悪天候後、作業開始前には、点検を実施し、その結果を記録・保存することが義務付けられた

足場設置を依頼する際は、業者がこれらの法改正に準拠した安全な作業を行っているかを確認することが重要です。

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仮設足場の種類

現在、戸建て住宅の足場として主流なのは「くさび緊結式足場」です。別名「ビケ足場」とも呼ばれています。

くさび緊結式足場は、部材の接合部分を「くさび」とハンマーで固定するシンプルな構造のため、作業効率が高く、組み立て・解体が早い点も最大の特徴です。

また、安全性と作業性が高いことも大きな利点です。頑丈な構造で安定性に優れ、作業員が安全に移動できる広い作業床を確保できます。部材のサイズが豊富なので、建物の形状や隣家との隙間が狭い場所にも、柔軟に対応が可能です。

これらのメリットから、くさび緊結式足場は、多くの住宅工事で採用されています。

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仮設足場の設置費用の計算方法

仮設足場の設置費用を計算するには「足場架面積(足場面積)×足場単価」で計算する方法が最も一般的です。

仮設足場の設置費用の計算方法
STEP
足場架面積(足場面積)の計算

足場架面積とは、建物の外壁面積ではなく、建物の外側に足場を組む際の面積のことをいいます。以下の計算式で求められます。

【計算式】
足場架面積=(建物の外周の長さ(※1)+8m(※2)× 建物の高さ(※3

※1:建物の外壁に沿って測った長さ
※2:建物の四隅にある足場の出っ張りや、建物と足場の間に確保するスペースを考慮した長さ(建物の形状や施工業者によって若干異なる)
※3:地面から屋根の一番高い部分(棟)までの高さ

STEP
費用の計算

STEP1で計算した足場架面積と、業者が提示する足場単価を掛け合わせることで、大まかな足場費用が算出できます。

【計算例】

  • 足場架面積
    • 288平方メートル
  • 足場単価
    • 0.1万円/平方メートル

この場合の足場費用は、288平方メートル×0.1万円/平方メートル= 28.8万円です。

追加費用に注意

上記の計算方法で算出されるのは、あくまで足場の設置・解体にかかる基本費用です。見積もりには、以下の追加費用が含まれていることもあるため、必ず内訳を確認しましょう。

  • 追加費用
    • 養生メッシュシート代
    • 運搬費
    • 道路使用許可・占用料
    • その他諸経費
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仮設足場の設置費用が高額になりやすいケース

足場の設置費用は、建物の状況や工事内容、周辺環境によっては高額になってしまうケースもあります。

これらの要因は、足場費用を左右する重要なポイントです。もし見積もりの金額が相場よりも高くなっている場合は、どのような理由で費用が高くなっているのか、業者に必ず確認しておきましょう。

【ケース1】前面道路から建物までのアプローチが複雑

前面道路から建物までのアプローチが複雑な場合、足場資材の運搬や、足場を組む作業自体が困難になります。

例えば、道路から建物までの距離が長い、または階段や坂道がある場合、トラックが建物まで横付けできません。この場合、作業員が足場部材を手で運び込まなければならず、その分人件費が増加します。

業者に見積もりを依頼する際は、足場部材の運搬や設置がスムーズにできそうかについても、現地を見てもらった上で判断してもらいましょう。

【ケース2】隣家との距離が狭い

一般的なくさび緊結式足場は、隣家との間に600mm以上のスペースが必要です。それより狭い場合は、パイプを一本ずつ組んでいく「単管足場」を使用しなければなりません。単管足場は組み立てと解体に時間がかかり、手間が増えるため、その分人件費が上乗せされます。

また、隣家との距離が狭いと、資材の落下や塗料の飛散による隣家への損害リスクが高まります。そのため、通常よりも厳重な養生や、慎重な作業が求められ、その分の費用が追加される可能性もあるでしょう。

このように、隣家との距離が狭い場合は足場の設置や養生に追加の費用がかかるため、総額が高くなる傾向にあります。

【ケース3】建物が複雑な形状をしている

複雑な形状の建物は、通常の直線の足場では対応できません。建物の出っ張りや引っ込みに合わせて足場を組む必要があり、通常より手間と時間がかかります。結果として、通常よりも人件費が増加するでしょう。

また、複雑な形状に対応するためには、通常の部材だけでなく、特殊なブラケットやジョイント、手すりなどが必要となる場合もあります。これらの特殊な部材は割高であり、費用を押し上げる要因となるでしょう。

凹凸や出窓が多いなど、建物が複雑な形状をしている場合は、業者の現地調査で足場の設置費用が相場より高くなりそうか確認しておくことも重要です。もし調査が不十分な場合、後から追加費用を請求される可能性もある点に注意しましょう。

【ケース4】中高層建築物への設置

高さのある建物では、風による足場の揺れや倒壊のリスクが高まります。そのため、通常の住宅よりも強度の高い足場が必要となり、階数が高い建物ほど費用も高くなりやすいでしょう。

例えば、2階建ての建物への足場の設置費用は15万〜30万円であるのに対し、5階建ての建物は30万〜50万円と、15万〜20万円の差が生じます。

建物の階数
(坪数の目安)
費用相場
2階建て
(30坪)
15万~30万円
3階建て
(40坪)
20万~35万円
4階建て
(50坪)
25万~45万円
5階建て
(60坪)
30万~50万円

そのため、3階建て以上の中高層建築物に足場を設置する場合は、相場よりも費用が高くなりやすい点を理解しておくことも大切です。

【ケース5】屋根の勾配が6寸以上

屋根を塗装するとき、勾配が急な屋根は危険が伴うため、屋根足場の設置費用が追加されることがあります。

特に、急勾配といわれる6寸勾配(約31°)以上の屋根は作業に手間がかかるため、費用が高くなります。

急勾配の屋根は雨漏りがしにくく、屋根裏部屋の設置も可能なため人気ですが、足場の設置費用が高額になる場合が多いので注意しましょう。

勾配以外で費用が高額になる要素

屋根勾配のほかに、屋根の構造が複雑な場合も足場費用が高くなるおそれがあります。

【ケース6】道路使用許可・占用許可が必要

足場の設置に際し、道路を使用する可能性がある場合、道路使用許可と道路占用許可の2つの許可が必要となり、それぞれに費用が発生します。これにより、足場費用が高くなるケースもあります。

道路使用許可とは?
  • 目的
    • 警察署が管轄し、道路での工事やイベントなど、一時的な使用を許可するものです。足場を設置する際の組み立てや解体作業、資材の搬入・搬出などで道路を使用する場合に許可を得る必要があります。
  • 費用
    • 各都道府県の条例で定められており、数千円から数万円です。
道路占用許可とは?
  • 目的
    • 道路管理者(国土交通省、都道府県、市区町村など)が管轄し、道路に工作物などを設置することを許可するものです。足場そのものが道路上に設置され、工事期間中継続的に道路を占める場合に許可を得る必要があります。
  • 費用
    • 各自治体の条例で定められており、面積と期間に応じて計算されます。この費用は、地域によって大きな差があります。

特に道路占用料は地域によって高額な場合があるため、使用する期間が長いと、総額が高くなってしまうでしょう。これらの許可の必要性は、工事のスケジュールや費用に大きく影響するため、契約前に必ず確認しておくことが重要です。

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仮設足場の設置費用を抑える方法

仮設足場の設置費用を抑えるには、仮設足場が必要な工事を同時に検討するなどの方法が有効です。仮設足場の設置費用は高額になるケースもあるため、ここで費用を抑える方法について学んでおきましょう。

【方法1】補助金・助成金制度の活用を検討する

国や自治体の補助金・助成金制度を活用することで、工事にかかる費用の負担を軽減できるかもしれません。足場の設置が必要な工事で補助金・助成金制度の対象となりやすいのは、耐震改修や省エネリフォームなどです。

補助金・助成金制度の対象となりやすい工事
  • 耐震改修工事
  • 省エネリフォーム
  • バリアフリー改修工事

ただし、国や自治体の補助金・助成金制度には予算が定められており、予算の上限に達すると申請の受付が締め切られる可能性もあります。そのため、足場の設置が必要な工事で補助金・助成金制度を活用したい場合は、早めに申請の手続きを済ませることが重要です。

【方法2】仮設足場が必要な工事を同時に検討する

足場が必要な工事を同時に行うことで、設置費用の削減が期待できます。

たとえば、外壁塗装と屋根塗装を別々の時期に行うと、そのたびに足場を組む費用が発生します。

しかし、両方の工事を同時に行えば足場は1回分の費用ですむため、結果的にコスト削減が期待できるでしょう。

このように、必要なメンテナンスを一度に実施することで足場の組み立てる回数を減らし、費用を抑えることが可能です。

【方法3】相見積もりを取る

足場費用の相見積もりを取ると、コストパフォーマンスが良い業者やリーズナブルな費用で依頼できる業者を選ぶことが可能です。

相見積もりを取ることは決して業者に対して失礼なことではありません。

相見積もりを取っていることを業者に伝えると、業者間で競争が生まれ、より良いサービスをリーズナブルに受けられる可能性もあります。

足場費用を抑え、納得のいく価格で依頼するために相見積もりを取ることを忘れないようにしましょう。

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仮設足場の費用に関する注意点

仮設足場の設置は、外壁塗装や屋根の修理にかかる費用のうち、全体の15〜20%を占めます。建物が大きい場合などは、足場の設置費用も高額になるため「予算オーバーとなってしまった」「業者と費用に関してトラブルになった」という失敗を避けるためには、いくつか注意すべき点があります。

これらの注意点を理解しておくことで、仮設足場の設置にかかる費用を適正価格に抑え、安心して工事を進められるでしょう。

【注意点1】足場費用の内訳を確認する

足場費用の見積もりを提示されたとき、余計な費用が記載されていないか、内訳をしっかりと確認しましょう。

材料費、設置費用、撤去費用、運搬費など適正な項目か、その価格が相場よりも高額でないかを確認することが大切です。

【注意点2】足場費用には地域差がある

足場の設置場所が、歩道などの公道にはみ出す場合「道路占用許可」の申請が必要です。この申請に必要な費用は、自治体ごとに大きく異なるため、地域によって足場の設置にかかる費用に差が生じる可能性もあります。

例えば、東京都新宿区の道路占用料は、1平方メートルあたりで1か月約3,016円です。一方、北海道札幌市では約82.5円と、2,933.5円の差が生じています。

自治体名道路占用料
(1平方メートルあたり・1か月)
東京都
(新宿区)
約3,016円
大阪市2,200円
名古屋市1,000円
札幌市約82.5円

このように、足場を設置する際の費用は地域差があります。複数の業者から相見積もりを取る際は、これらの地域特有の費用が含まれているかも確認しましょう。

【注意点3】「足場代無料」は悪徳業者の可能性も

「足場代無料」をうたう業者は、悪徳業者の可能性があります。

足場の設置には必ず必要がかかるため、無料にはなりません。多くの悪徳業者は、足場の設置費用を他の項目に上乗せして請求することで、足場の設置費用が無料であるように見せています。

この結果、工事にかかる総額は相場よりも高くなる傾向にあります。

また、足場の設置費用を抑えるために、安全性に問題があるずさんな工事をおこなうリスクも高まる点に注意が必要です。不適切な足場は、作業員の転落事故や、足場の倒壊といった重大な事故につながりかねません。

「足場代無料」という言葉は魅力的であるものの、その裏にはさまざまなリスクが潜んでいるという点に注意しましょう。

【注意点4】業者が請負業者賠償責任保険に加入しているかを確認する

足場の設置を依頼する業者が「請負業者賠償責任保険」に加入していないと、万が一の事故で高額な賠償金が発生した場合に、業者がその支払能力を持たず、賠償金が支払われない可能性もあります。

足場の設置で起こりうるのは、足場の倒壊によって、隣家の外壁や車を破損させてしまうなどのトラブルです。このようなトラブルが発生した場合、業者が保険に未加入であると、賠償金は業者の自己資金から支払わなければいけません。

しかし、業者の資金力が乏しい場合、賠償金の支払いが滞ったり、最悪の場合は支払われなかったりする可能性があります。この場合、業者とトラブルになったり、足場の設置を依頼した発注者が費用を用意しなければならない事態に陥ったりする可能性もあります。

このようなリスクを避けるために、足場を設置する業者を選ぶ際は、必ず請負業者賠償責任保険に加入しているかを確認しましょう。

【注意点5】建物まわりや庭の植栽に影響を及ぼす場合がある

足場を設置する場所によっては、鉢植えやプランターの移動が必要になる可能性もあります。足場の部材を搬入する際に、鉢植えなどが破損するおそれもあるため、工事が始まる前に安全な場所に移動させておきましょう。

また、地植えの樹木や花壇は移動が難しいため、これらが汚れないように、ビニールシートや専用の養生カバーで保護してもらうことも重要です。

【注意点6】隣地の一時使用料が発生するケースもある

足場を組む際、隣の敷地に足場の一部がはみ出す場合「隣地の一時使用料」が発生する可能性もあります。足場を設置する間、隣地の所有者はその土地を自由に使用できなくなるため、その不便さに対する対価として、一時使用料を支払うのが一般的です。

隣地の一時使用料の金額に明確な基準はないものの、一般的には1日あたり数百円〜数千円、もしくは土地の面積や場所に応じて計算されます。隣地の所有者との話し合いで決定するため、明確な相場は存在しません。

ただし、口頭での約束は後々のトラブルの原因になるため、話し合いで決まった一時使用料の金額などの合意内容は、必ず書面に残しておきましょう。

【注意点7】道路幅によっては駐車場の確保が必要

足場を設置する際、資材を運搬するトラックや、作業員の車を駐車するスペースが必要です。そのため、道路幅が狭く、トラックなどを駐車できない場合は、近隣の駐車場を確保しなければならないケースがあります。

近隣のコインパーキングや月極駐車場を借りる場合、その費用が工事費とは別に発生します。後から予期せぬ費用を請求されないよう、見積もりに駐車場の利用にかかる費用も含まれているのか、業者に確認しておきましょう。

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【Q&A】仮設足場の費用に関するよくある質問

悪天候などで工期が伸びる場合、追加費用はかかる?

悪天候などで工期が伸びる場合、足場の設置で追加費用は発生しないケースが多いでしょう。しかし、契約内容や予期せぬ事態によっては追加費用が発生するケースもあります。
そのため、契約を結ぶ前に、業者に追加費用の有無について確認しておくことが重要です。

仮設足場の設置費用が適正価格かを判断するポイントは?

仮設足場の設置費用が適正価格かを判断するには、足場の設置にかかる費用の相場を把握しておくことなどが重要です。

適正価格かを判断するポイント
  • 足場の設置費用の相場より極端に高い・安くないかチェックする
  • 複数の業者で相見積もりを取る

また、同じ条件で複数の業者に見積もりを依頼することで、ご自身がお住まいの建物における具体的な金額を比較できます。この記事で解説した「仮設足場の設置にかかる費用」も参考にして、適正価格であるかを判断しましょう。

無足場工法にかかる費用は?

無足場工法にかかる費用は数十万円~数百万円と幅広く、工事の内容によって異なります
外壁塗装の場合は、通常の足場を使用した工法と比べて、10~30%程度コスト削減が見込めるでしょう。

無足場工法とは

無足場工法とは、足場を設置せずに外壁塗装や補修作業を行う工法のこと。
ロープや高所作業車を使って作業者が直接建物にアクセスするため、足場設置にかかる時間や費用を削減できる点が特徴です。特に、狭い場所や高層ビルなど、通常の足場設置が困難な場所で有効ですが、建物の形状や高さによって適用できるかどうかは異なります。

仮設足場の設置でよくあるトラブルは?

仮設足場を設置する際によくあるトラブルは、以下のとおりです。

仮設足場の設置でよくあるトラブル
  • 洗濯を外に干せない
  • 窓を養生した場合は窓が開けられない
  • 日照や景観の遮断のおそれがある
  • 近隣住民に対するプライバシー侵害のおそれがある
  • 通行しづらい
  • 足場解体後に建物や車の損傷が見つかる

トラブルを防止するには、生活に影響が出る部分を業者に確認、近隣住民に事前挨拶をするなど注意を払いましょう。

仮設足場の設置は自分でできる?

足場の設置を自分で行うことは可能です。ただし、高所作業での危険性や、技術力を考慮するとあまりおすすめはできません
また、労働安全衛生法により、特に高さが2m以上の足場は厳しい規定が設けられているため、知らずに違反して罰則を受けるおそれもあります。自分の身を守り、法律を侵さないために、足場は専門業者に設置を依頼しましょう。

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【まとめ】仮設足場の設置費用が適正価格かセルフチェックしよう

仮設足場の費用が適正か判断するには、見積もりが相場よりも極端に高い・安い金額ではないかなどをチェックすることも重要です。

仮設足場の費用のチェック項目
  • 見積もりが相場よりも極端に高い・安い金額ではないか
  • 諸経費に不透明な追加費用が含まれていないか
  • 「足場代無料」など、不自然に安い業者ではないか

これらのポイントをセルフチェックすることで、適正価格で安全な工事を依頼できます。信頼できる業者を探して、まずは相見積もりからスタートしましょう。

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この記事の監修者プロフィール

【監修者】久田麻里子

マザーハウス 石田工務店

久田麻里子

2級建築士、インテリアコーディネーター、住環境福祉コーディネーター。ハウスメーカー、リフォーム会社での建築業を幅広く経験。主婦・母親目線で様々なリフォームアドバイスを行う。主な担当は水回り設備リフォーム、内装コーディネート、戸建てリフォームなど。

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