エコジョーズとエコキュートの違いを徹底解説!費用や寿命、後悔しない選び方などをプロが解説【2025年最新】

「給湯器を交換したいけど、エコジョーズとエコキュート、うちにはどっちが合っているんだろう?」給湯器の交換は大きな買い物だからこそ、絶対に後悔したくないですよね。どちらも省エネ性能が高い給湯器ですが、その違いは熱源(ガスか電気か)だけではありません。
そこでこの記事では、導入費用から10年間の光熱費、メリット・デメリットまで専門家の視点で徹底比較します。主要メーカーも比較して、あなたのご家庭に最適な一台を見つけましょう。

2025年06月24日更新

監修記事
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【エコジョーズとエコキュートの比較】仕組み・初期費用・寿命の目安など11項目で違いを確認

エコジョーズとエコキュートは、どちらも省エネ型の給湯器ですが、その仕組みや特徴、費用などに大きな違いがあります。まずは、それぞれの違いを一覧表で比較してみましょう。

エコジョーズとエコキュートの比較
項目エコジョーズエコキュート
仕組みガスの燃焼熱と、これまで捨てていた排気熱を再利用して効率よくお湯を作る空気中の熱をヒートポンプで集めて圧縮し、その熱で効率よくお湯を作る
熱源ガス電気
初期費用
(本体+工事費)

20万〜50万円

40万〜95万円
ランニングコスト
(光熱費)

都市ガスは比較的安価、
プロパンガスは高額

深夜電力を使うため、非常に安い
寿命の目安
約10年

10~15年
使える湯量
制限なし
(瞬間式)

制限あり
(貯湯式)
シャワーの水圧
水道圧のままでパワフル

機種によっては弱い場合がある
使える湯量
制限なし

制限あり
安全性
ガス燃焼による不完全燃焼のリスクがゼロではない

火を使わないため、安全性は高い
設置スペース
コンパクトで場所を選ばない

貯湯タンクとヒートポンプで広いスペースが必要
(畳1畳分程度)
災害時の活用
ガスと電気が止まると使用不可

断水時にタンク内の水を非常用水として利用可能

このように、初期費用を抑えたいならエコジョーズ、長期的な光熱費を安くしたいならエコキュート、というのが基本的な考え方です。しかし一方で、ご家庭の状況によって最適な選択は異なります。

そのため、ご自身のライフスタイルや家族構成、設置スペース、初期費用やランニングコストの優先順位などを考慮して、最適な給湯器を選ぶことが重要です。

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【後悔しないために】エコジョーズのメリット・デメリットと対策

ここでは、ガスを熱源とするエコジョーズについて見ていきましょう。パワフルなお湯や設置の手軽さが魅力ですが、知っておくべきデメリットと対策もあります。

エコジョーズのメリット

エコジョーズのメリットとして、「お湯をたっぷり使える」「省スペースでも設置できる」などが挙げられます。それでは、エコジョーズのメリットをくわしくみていきましょう。

【メリット1】パワフルなお湯がいつでもたっぷり使える

エコジョーズは、水道管を通る水を直接加熱する「瞬間式」の給湯器です。そのため、お湯を使いたいときに使いたいだけ、いつでもたっぷりのお湯を沸かせます。

家族が多くてお風呂に入る時間がバラバラだったり、冬場にキッチンとお風呂で同時にお湯を使ったりしても、お湯切れの心配はありません。また、水道の圧力をそのまま利用するため、シャワーの水圧が弱る心配もなく、快適なバスタイムを実現できます。

【メリット2】本体がコンパクトで設置場所を選ばない

エコジョーズの本体は、エコキュートのような貯湯タンクがなく非常にコンパクトです。従来のガス給湯器とほぼ同じサイズなため、戸建てはもちろん、ベランダの広さやパイプスペースが限られているマンションなどでも設置場所に困ることはほとんどありません。

これは「エコキュートを置きたくてもスペースがない…」というご家庭にとって、大きなメリットと言えるでしょう。

【メリット3】エコキュートに比べて初期費用が安い

エコジョーズは、本体価格・工事費ともにエコキュートより安価な傾向にあります。

エコジョーズとエコキュートの導入にかかる初期費用の目安
  • エコジョーズ:20万~50万
  • エコキュート:40万~95万

※上記価格は、本体価格+工事費の合計の目安です

これは、給湯器の交換にかかる初期費用をできるだけ抑えたい方にとって、エコジョーズは非常に魅力的な選択肢といえるでしょう。

【メリット4】沸かしたお湯をそのまま飲める

エコジョーズは、水道水を直接加熱して給湯するため非常に衛生的です。沸かしたお湯は、そのまま飲用や料理に利用できます。

エコキュートのように貯湯タンクに貯める方式ではないため、定期的なタンクの清掃といったメンテナンスの手間がかからない点もメリットのひとつといえるでしょう。

エコジョーズのデメリットと対策

エコジョーズには、「ランニングコストが高くなる」「不完全燃焼のリスクがある」などのデメリットがあります。ここからは、エコジョーズのデメリットとその対策についてくわしく解説します。

【デメリット1】ランニングコスト(光熱費)が高くなりがち

エコジョーズはガスを熱源とするため、主に深夜電力を利用するエコキュートと比較すると、月々の光熱費は高くなる傾向があります。特に、ガスの単価が高いプロパンガス(LPガス)をご利用の場合や、家族の人数が多くお湯の使用量が多いご家庭では、その差が顕著になるでしょう。

対策
  • お湯の使い方を見直す
    • 「追いだきの回数を減らす」「家族が時間を空けずに入浴する」「浴槽にフタをする」「節水シャワーヘッドを導入する」など、日々の少しの工夫が光熱費削減につながります。
  • ガス会社の料金プランを見直す
    • ご契約のガス会社によっては、エコジョーズ向けの割引プランや、電気とガスをセットで契約することで割引になるプランを用意している場合があります。一度見直しを検討してみましょう。

【デメリット2】ドレン排水の工事が必須

エコジョーズは、排気熱を再利用する過程で「ドレン水」という酸性の凝縮水が発生します。このドレン水を適切に処理するため、汚水桝や雨水桝などにつなぐための排水配管工事が必ず必要になります。

対策
  • 見積もり時に排水経路を確認する
    • 既存のガス給湯器からの交換の場合、設置場所の近くに適切な排水経路があるか、追加の工事費用は発生しないかなどを、必ず業者に現地調査してもらい、事前に確認することが重要です。

【デメリット3】ガス燃焼時の運転音がある

エコジョーズはガスを燃焼させてお湯を作るため、運転時に「ブーン」というファンやバーナーの燃焼音が発生します。特に夜間や住宅の密集している地域では、エコジョーズの運転音が近所迷惑になるおそれがあるため注意しましょう。

対策
  • 設置場所を工夫する
    • 寝室や隣家の窓の近くを避けて設置するだけで、騒音トラブルのリスクを大幅に軽減できます。
  • 低騒音の機種を選ぶ
    • エコジョーズのメーカーによっては、静音性に配慮した機種も販売されています。運転音が気になる場合は、業者に相談してみましょう。

【デメリット4】不完全燃焼のリスクがある

ガスを熱源とする以上、不完全燃焼のリスクはゼロではありません。そのため、給排気口が物でふさがれたり、経年劣化で不具合が生じたりすると、人体に有害である一酸化炭素が発生します。最悪の場合、生命に関わる重大な事故につながる可能性もあるため、注意が必要です。

対策
  • 給排気口の周りを整理整頓する
    • 給湯器の周りに物を置かず、常に空気の通り道を確保しましょう。鳥が巣を作ってしまうケースもあるため、定期的な確認が大切です。
  • 定期的な点検(メンテナンス)を必ず受ける
    • メーカーやガス会社が推奨する定期点検を受けることで、不具合を早期に発見し、事故を未然に防ぐことができます。
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【後悔しないために】エコキュートのメリット・デメリットと対策

ここでは、エコキュートのメリットとデメリットを解説します。エコキュートのデメリットとその対策を把握して、給湯器選びで後悔しないようにしましょう。

エコキュートのメリット

エコキュートのメリットとして、「ランニングコストを抑えられる」「安全性が高い」などが挙げられます。それでは、エコキュートのメリットをくわしくみていきましょう。

【メリット1】ランニングコスト(光熱費)が非常に安い

エコキュートにおける最大のメリットは、月々の光熱費を大幅に削減できるという点です。その理由は、以下のとおりです。

エコキュートで光熱費を削減できる理由
  1. ヒートポンプ技術
    • 空気中の熱を効率よく集めてお湯を沸かすため、電気代を節約できます。
  2. 深夜電力の活用
    • 電気料金が割安な深夜時間帯にお湯をまとめて沸き上げておくため、日中の高い電気料金を避けられます。

特に、現在プロパンガスを利用しているご家庭がエコキュートに切り替えた場合には、年間の光熱費が10万円以上安くなるといったケースも珍しくありません。

【メリット2】火を使わないので安全性が高い

エコキュートのメリットとして、安全性の高さも挙げられます。

エコキュートはガスを燃焼させず、電気の力で熱を作り出します。そのため、火災やガス漏れ、不完全燃焼による一酸化炭素中毒といったリスクが一切ありません。

このように、エコキュートは小さなお子様やご高齢の方がいるご家庭でも安心して使用できます。

【メリット3】災害などの断水時にタンクのお湯が使える

エコキュートは、数百リットルの貯湯タンクに常にお湯(または水)を貯めています。そのため、地震などの災害で断水してしまっても、タンク内の水を非常用の生活用水として活用できます。

たとえば、地震などで断水した際も、タンク内のお湯でトイレを流したり、体を拭いたり、食器を洗ったりなど、生活用水としてさまざまな場面で役に立ちます。

飲用水として活用する場合は注意が必要

飲用水として活用する際には、一度煮沸消毒する必要ががあります。

このようにエコキュートは災害時に大いに役立つため、いざという時の安心感にもつながるでしょう。

【メリット4】環境にやさしい

エコキュートはヒートポンプ技術で大気中の熱を利用するため、お湯を沸かす際にCO2を排出しません。そのため、化石燃料を燃やすガス給湯器と比較して、地球温暖化の原因となるCO2排出量を大幅に削減できます。

また、ガスを燃焼させないため、窒素酸化物や硫黄酸化物といった有害物質の排出もありません。

このように、エコキュートは地球温暖化対策に貢献できる環境にやさしい給湯器です。

エコキュートのデメリットと対策

エコキュートには、「お湯切れを起こすリスクがある」「深夜の運転音が気になる」などのデメリットがあります。ここでは、エコキュートのデメリットとその対策について解説します。

【デメリット1】お湯切れを起こす可能性がある

エコキュートは深夜に沸かしたお湯をタンクに貯めて使う「貯湯式」です。そのため、タンクに貯めたお湯を使い切ってしまうと、お湯が出なくなってしまいます。

たとえば、家族の人数が増えたり、来客などで普段よりもお湯を多く使ったりすると、タンクのお湯が足りなくなり「お湯切れ」を起こす可能性があります。このような「お湯切れ」が発生すると、日中の割高な電気料金でお湯を沸き増しする必要があるため、せっかくのメリットが薄れてしまいます。

対策
  • 適切なタンク容量を選ぶ
    • 家族の人数やライフスタイルに合わせて、少し余裕のあるタンク容量を選ぶことが最も重要です。
家族構成タンク容量の目安
2~3人300リットル
4~5人460リットル
5~7人550リットル
  • 沸き上げモードを活用する
    • 多くの機種には、来客時などに一時的に沸き上げ湯量を増やす「多め」設定や、過去の使用湯量を学習して自動で最適な湯量を沸かす「おまかせ」モードが搭載されています。これらをうまく活用しましょう。

【デメリット2】シャワーの水圧が弱い場合がある

エコキュートには、貯湯タンクの耐圧性を保つために「減圧弁」が設置されており、一度減圧してからお湯を供給するという特徴があります。そのため、水道の圧力をそのまま利用するエコジョーズと比べて、シャワーの水圧が弱いと感じることもあります。

特に、高層階での使用や、複数箇所で同時にお湯を使う際に、水圧が弱いと感じるケースが多く見られます。

対策
  • 高圧力タイプを選ぶ
    • 最近では、この弱点を克服した「高圧力タイプ」や「パワフル高圧給湯」といったモデルが主流になっています。水圧が気になる方は、これらのタイプを指定して選びましょう。
  • 節水・増圧シャワーヘッドに交換する
    • 水圧を上げる効果のあるシャワーヘッドに交換するのも、手軽で効果的な対策のひとつです。

【デメリット3】深夜の運転音が気になることがある

深夜にお湯を沸かす際、室外に設置したヒートポンプが「ブーン」という低周波の音を発生させます。

この運転音が、寝室や隣家の窓に近い場所にエコキュートが設置されている場合に、耳障りな音として感じることがあります。

対策
  • 設置場所に配慮する
    • エコキュートは、寝室や隣家の窓からできるだけ離れた場所に設置するのが基本です。専門業者であれば、騒音トラブルになりにくい設置場所を提案してくれるでしょう。
  • 防振対策を行う
    • ヒートポンプユニットの下に防振ゴムを設置することで、振動と音を軽減できます。
  • 沸き上げ時間を調整する
    • 一部の機種では、沸き上げ開始時間を調整できます。就寝直後や小さいなお子様がいるご家庭では、寝かしつけの時間を割けるなど、ライフスタイルに合わせて沸き上げ時間を調整するのがポイントです。

【デメリット4】広い設置スペースが必要

エコキュートは、お湯を沸かす「ヒートポンプユニット」と、お湯を貯める「貯湯タンクユニット」の2つを設置する必要があります。そのため、エコジョーズに比べて広い設置スペースが必要になります。

設置スペースの目安として、約1畳ほどのスペースが必要です。

エコキュートの導入を検討する前に、必ず業者に現地調査を依頼し、設置を予定している場所に十分なスペースがあるかを確認しましょう。

近年では、横幅の狭い「薄型タイプ」や、タンク容量を抑えた「コンパクトタイプ」など、省スペースに対応した機種も増えています。

対策
  • 省スペースモデルを検討する
    • 近年では、奥行きがスリムな「薄型タイプ」や、設置面積を抑えた「コンパクトタイプ」も増えています。設置スペースが限られている場合は、これらのモデルが選択肢になります。
  • 事前に現地調査を依頼する
    • エコキュートの導入を検討する際には、必ず専門業者に現地調査を依頼し、搬入経路も含めて設置が可能かどうかを事前に確認しましょう。
設置スペースが細長い場合は?

設置スペースが細長い場合は、ヒートポンプユニットと貯湯タンクをL字型に配置することで対応できる場合があります。業者に相談し、最適な設置方法についてアドバイスをもらいましょう。

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【コスト徹底比較】初期費用と10年間のトータルコストはどちらがお得?

エコジョーズとエコキュートを検討する上で避けて通れないのが「結局、うちの場合はどっちがお得なの?」という疑問です。そこでここでは、初期費用と10年間のランニングコストを合計した「トータルコスト」を、ガスの種類(都市ガス・プロパンガス)ごとに、4人家族の場合でシミュレーションしてみました。

【ケース1】都市ガスはエコジョーズの方がお得

まずは、4人家族で都市ガスを利用している場合から見ていきましょう。

【都市ガス】エコジョースとエコキュートのトータルコスト比較
エコジョーズ
(都市ガス)
エコキュート
初期費用約20万円約55万円
ランニングコスト
(年間)
約9.4万円約6.9万円
ランニングコスト
(10年間)
約94万円約69万円
トータルコスト
(10年)
約114万円約124万円
①4人家族が1年間に給湯で必要とするエネルギー量:26,676MJ
②【エコジョーズ(都市ガス)】ランニングコスト(年間)約9.4万円の内訳 
<必要な燃料>624m3(年間)
<料金プランと単価>※ ※参考:東京ガス「一般ガス供給約款(東京地区等)」(2025年6月現在)

・料金プラン:料金表B(月間使用量20~80m3)を適用
・基本料金:1,056円/月
・従量料金:130.46/m3
<ランニングコスト(年間)の計算>

・基本料金(年間):1,056円 × 12ヶ月 = 12,672円
・従量料金(年間):624m3 × 130.46円 = 81,407円
・合計:94,079円→約9.4万円
③【エコキュート】ランニングコスト(年間)約6.9万円の内訳
【必要な電力量】2.246kWh(年間)
【料金プランと単価】※参考:東京電力エナジーパートナー「スマートライフS/L」(2025年6月現在)

・基本料金:1,716円/月(一般的な6kVA契約の場合)
・電力量料金(深夜時間/AM1~6時):28.32円/kWh
【ランニングコスト(年間)の計算】

・基本料金(年間):1,716円 × 12ヶ月 = 20,592円
・従量料金(年間):2,246kWh × 28.32円/kWh = 63,607円
・合計:84,199円→約8.4万円

シミュレーションの結果、4人家族で都市ガスを利用しているご家庭では、10年間のトータルコストでエコジョーズの方が約10万円安くなりました。

エコキュートは年間の光熱費が約2.5万円安いものの、およそ35万円高い初期費用を回収するには14年(35万円÷2.5万円/年)かかる計算になります。そのため、給湯器の一般的な寿命(10年~15年)を考えると、都市ガスをご利用の場合はトータルコストでエコジョーズの方がお得になる可能性が高いといえます。

【ケース2】プロパンガス(LPガス)はエコキュートの方がお得

では、エコキュートの条件はそのままで、ガス種をプロパンガス(LPガス)にした場合はどうでしょうか。

【プロパンガス】エコジョースとエコキュートのトータルコスト比較
エコジョーズ
(プロパンガス)
エコキュート
初期費用約20万円約55万円
ランニングコスト
(年間)
約10.7万円約6.9万円
ランニングコスト
(10年間)
約107万円約69万円
トータルコスト
(10年)
約127万円約124万円
①4人家族が1年間に給湯で必要とするエネルギー量:26,676MJ
②【エコジョーズ(プロパンガス)】ランニングコスト(年間)約10.7万円の内訳
<必要な燃料>283.6m3(年間)
<単価>※ 参考:プロパンガス料金消費者協会「神奈川エリアの適正価格」(2025年6月現在)

・基本料金:1,650円/月
・従量料金:308円/m3
<ランニングコスト(年間)の計算>

・基本料金(年間):1,650円 × 12ヶ月 = 19,800円
・従量料金(年間):283.6m3 × 308円 = 87,349円
・合計:107,149円 → 約10.7万円
③【エコキュート】ランニングコスト(年間)約6.9万円の内訳
【必要な電力量】2.246kWh(年間)
【料金プランと単価】※参考:東京電力エナジーパートナー「スマートライフS/L」(2025年6月現在)

・基本料金:1,716円/月(一般的な6kVA契約の場合)
・電力量料金(深夜時間/AM1~6時):28.32円/kWh
【ランニングコスト(年間)の計算】

・基本料金(年間):1,716円 × 12ヶ月 = 20,592円
・従量料金(年間):2,246kWh × 28.32円/kWh = 63,607円
・合計:84,199円→約8.4万円

シミュレーションの結果、4人家族でプロパンガス(LPガス)を利用しているご家庭では、10年間のトータルコストでエコキュートが約3万円安くなりました。

プロパンガス(LPガス)は単価が高いため、エコキュートに比べて年間のランニングコストが約3.8万円ほど高くなります。そのため、初期費用の差は約9.2年(35万円÷3.8万円/年)で回収可能。

10年目以降はエコキュートの方がどんどんお得になるため、プロパンガスをご利用の場合は、エコキュートへの切り替えを強くおすすめします。

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【ケース別】結局どっちがいい?おすすめの家庭を解説

エコジョーズとエコキュートのどちらがよいかは、ご家庭のライフスタイルや重視するポイントによって異なります。ここでは、エコジョーズとエコキュートそれぞれのおすすめな人・家庭をみていきましょう。

エコジョーズがおすすめな人

エコジョーズがおすすめな人やご家庭は、以下のとおりです。

エコジョーズがおすすめな人
  • 初期費用をできるだけ抑えたい
  • 設置スペースが限られている(特にマンションなど)
  • 家族の人数が多く、お湯の使用量も多い
  • シャワーの水圧を重視したい
  • 現在、都市ガスを利用している

エコジョーズは、エコキュートに比べて本体価格が安価で、工事費も比較的抑えられるため、導入時の初期費用を重視する方におすすめです。また、コンパクトなエコジョーズは、エコキュートのように大型の貯湯タンクを置くスペースが不要なため、省スペースでも設置場所に困りません。

また、お湯の使用量を気にせず、パワフルなシャワーをいつでも使いたいというニーズにしっかり応えてくれるのも魅力のひとつです。

>>エコジョーズとは

エコキュートがおすすめな人

エコキュートがおすすめな人やご家庭は、以下のとおりです。

エコキュートがおすすめな人・家庭
  • 長期的なランニングコスト(光熱費)をとにかく安くしたい
  • 現在、プロパンガス(LPガス)を利用している
  • 災害時の断水に備えたい(非常用水)
  • 火を使わないという安全性を重視したい
  • IHクッキングヒーターを使用しており、将来的にはオール電化を視野に入れている

エコキュートは、深夜の割安な電気料金を利用してお湯を沸かすため、月々の光熱費を大きく抑えることが可能です。特に、現在プロパンガスのご家庭は、エコキュートに交換することによってランニングコストを大きく節約できます。

また、小さなお子様やご高齢の方がいるご家庭で安全性を重視している場合や、IHクッキングヒーターなどと合わせてオール電化にしたい方にとって、エコキュートは安心して利用できるでしょう。

>>オール電化を検討する

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主要メーカーごとの特徴を比較

給湯器の交換を検討する際は、メーカーごとの特徴を知ることも大切なポイント。ここでは、エコジョーズとエコキュートの主要メーカーと、特徴的な機能などを紹介します。

エコジョーズの主要メーカー

2025年6月現在、日本国内のガス給湯器市場は、実質的に「リンナイ」と「ノーリツ」の2大メーカーが占めている状況です

【メーカー1】リンナイ

リンナイは、ガス給湯器において国内トップクラスのシェアを誇り、幅広いモデルを提供しています。

リンナイの特徴的な機能
  • マイクロバブルバスユニット
    • お湯に微細な気泡を発生させ、白濁の湯を楽しむことができる給湯システム
  • ウルトラファインバブル
    • 給湯するお湯自体に微細な泡を含ませることで、家中の水回りの汚れを付きにくくする効果が期待できる
  • 停電モード
    • ガスと水道が使用できれば、ポータブル電源から給湯可能

外壁に調和するデザイン性とカラーも特徴的で、給湯能力の安定性にも定評があります。

【メーカー2】ノーリツ

リンナイと並ぶガス給湯器の大手メーカー。除菌機能など、清潔さを保つための技術に強みを発揮します。

ノーリツの特徴的な機能
  1. オゾン水配管クリーン
    • ふろ配管にオゾン水を流して除菌
  2. UV除菌ユニット
    • 浴槽内のお湯にUVランプを照射し、菌の増殖を抑制していつでもきれいなお湯を保つ機能

音声ナビやスマホ連携など、ユーザーに寄り添った使いやすいUI設計も特徴的です。

エコキュートの主要メーカー

エコキュートは多くの電機メーカーが参入していますが、ここでは特に人気の3社を紹介します。

【メーカー1】Panasonic

Panasonicのエコキュートは、省エネ性能を追求する先進機能が豊富で、「エコナビ」などセンサー技術を活かした節約機能に定評があります。

Panasonicの特徴的な機能
  • エコナビ
    • 人の出入りをセンサーで検知し、自動で保温や追いだきのエネルギーを最適化する省エネ機能
  • ぬくもりチャージ
    • 捨てていたお風呂の残り湯の熱を、効率よく翌日のお湯づくりに再利用する機能
  • リズムeシャワープラス
    • シャワーの湯温と湯量を調整して節水効果を生み出す

薄型やコンパクトな貯湯タンクのモデルも豊富にあるため、限られた設置スペースでも最適な一台が見つかるでしょう。

【メーカー2】三菱電機

三菱電機のエコキュートは、入浴が楽しくなるような快適性を追求したユニークな機能が豊富です。

三菱電機の特徴的な機能
  • キラリユキープPLUS
    • 深紫外線を循環するお湯に照射し、菌の増殖を抑えてお湯を清潔に保つ機能
  • バブルおそうじ
    • マイクロバブルの泡を利用した自動配管掃除機能
  • ホットあわー
    • マイクロバブルで心地よく体を包み込み、湯冷めしにくくする人気の快適機能

スマートフォンの位置情報と連携して効率的に湯はりを行う機能や、太陽光発電システムと連携して余剰電力を有効活用する機能などもあるため、住まいの快適性が格段に上がるでしょう。

【メーカー3】ダイキン

ダイキンのエコキュートは、空調のトップメーカーとして培ったヒートポンプ技術を応用しており、高い省エネ性能と耐久性が強みです。

ダイキンの特徴的な機能
  • ウルトラファインバブル入浴
    • マイクロバブルよりさらに微細な泡で、肌のうるおいを高める効果が期待できる機能
  • パワフル高圧給湯
    • 業界トップクラスの高い水圧が特長

特に、大流量・高圧給湯に特化したモデルが豊富で、3階への給湯など、水圧が求められる環境にも適しています。

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エコジョーズ・エコキュート以外の選択肢は?エネファーム・エコワンとの違い

エコジョーズとエコキュートは代表的な給湯器ですが、ほかにも「エネファーム」や「エコワン(ハイブリッド給湯器)」といった選択肢もあります。

エネファームとは

エネファームとは、ガスで電気とお湯を同時につくるシステムのこと。自宅で電気をつくれる上、その際に発生する熱でお湯もつくるため、エネルギーを最大限に有効活用できます。「家庭用燃料電池」とも呼ばれています。

エコワンとは

エコワンは、ガスの「エコジョーズ」と電気の「エコキュート」を組み合わせた、まさに「ハイブリッド」な給湯器のこと。ランニングコストの安さとお湯切れの心配がない安心感を両立していますが、エネファーム同様に初期費用は高めです。

エネファームとエコワンの比較
エネファームエコワン
仕組みガスで発電し、その際に出る熱でお湯も作る電気とガスのいいとこ取り。
普段は電気、お湯が大量に必要な時はガスで沸かす
エネルギー源ガス電気+ガス
メリット・自宅で発電できる
・光熱費削減効果が高い
・停電時も発電可能
・光熱費削減効果が高い
・お湯切れの心配がない
・環境性能が高い
デメリット・初期費用がとても高額
(150万円~)
・設置スペースが広い
・初期費用が高額
(50万円~)
・設置スペースが広い

予算に余裕があり、最大限の省エネ効果や付加価値を求める場合は、このようなエコジョーズ・エコキュート以外の設備も検討してみましょう。

>>ハイブリッド給湯器とは

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【2025年最新】エコジョーズ・エコキュートに使える補助金制度

給湯器の交換において、経済産業省が主導する「給湯省エネ2025事業」という補助金制度を利用できる可能性があります。この事業は、家庭におけるエネルギー消費量の約3割を占める給湯分野の省エネ化が目的で、エコキュート、エネファーム、エコワンなどの設置が補助対象となります。

給湯器省エネ2025事業の補助金額
給湯器の種類補助金額
(1台あたり)
エコキュート6万円
(性能により最大13万円)
エネファーム16万円
(性能により最大20万円)
エコワン
(ハイブリッド給湯器)
8万円
(性能により最大15万円)

なお、補助金の申請は事業に登録された販売店や業者などが行うため、指定業者以外で工事を行うと補助金制度を利用できません。また、補助金対象となる給湯器は、一定の省エネ性能基準を満たさなければならないため、事前に導入を検討している機種が対象となるか必ず確認しましょう。

補助金制度はほかにもある?

国が実施する補助金制度のほかに、一部の地方自治体でも独自に高効率給湯器の導入や省エネリフォームに対する補助金制度を設けている場合があります。
お住まいの市区町村の役所に問い合わせてみるほか、自治体のウェブサイトで「給湯器 補助金」「省エネリフォーム 補助金」などのキーワードで検索してみましょう。

>>給湯省エネ2025事業をもっとくわしく

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【まとめ】エコジョーズとエコキュート、後悔しないための最終チェック

本記事では、エコジョーズとエコキュートの違いを、費用や機能、メリット・デメリットなど様々な角度から徹底比較しました。

給湯器選びで後悔しないためのチェックポイント
  • 初期費用ならエコジョーズ、ランニングコストならエコキュートがお得
  • プロパンガスなら、エコキュートへの交換で大幅な節約効果が期待できる
  • 設置スペースが限定されるならエコジョーズ。余裕があるならエコキュートも選択肢に
  • 大人数でお湯を気にせず使いたいならエコジョーズ。節水を意識できるならエコキュート
  • 補助金制度を活用するならエコキュート

これらのポイントをご家庭の状況と照らし合わせ、優先順位をつけることが、最適な一台を見つけるための最も確実な方法です。

「うちの場合、具体的にいくらかかるの?」「どっちがお得になるかシミュレーションしてほしい」など、最終的に迷った場合は複数の専門業者から見積もりを取得し、客観的なアドバイスをもらうのが一番の近道となるでしょう。

ハピすむなら、お住まいのエリアに対応できる信頼できるリフォーム会社を簡単に見つけることができます。ぜひ、お気軽にご相談ください。

まずは無料お見積もりから

リフォームする際のポイント

もしリフォームを実際に行うとなった際には、ぜひお近くのリフォーム会社に一度ご相談することをおすすめします。

リフォーム会社に相談する時に一番気になるのは「いくらかかるのか」という金額の部分かと思います。

正確なリフォーム金額を知るためには、リフォーム前に「現地調査」を受ける必要があります。

その際に、損をしないリフォームを実現するために重要なことが一点あります。

それは、リフォーム会社1社のみに現地調査と見積もりをお願いするのではなく、複数社に依頼して、必ず「比較検討」をする!ということです。

複数の会社に依頼する時のポイントは「同じ条件」で依頼することです。バラバラの条件で依頼をすると、正しい比較ができません。

このポイントをきちんと押さえ、複数の会社の提案を受けることでご希望のリフォームの適正価格が見えてきます。

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この記事の監修者プロフィール

【監修者】久田麻里子

マザーハウス 石田工務店

久田麻里子

2級建築士、インテリアコーディネーター、住環境福祉コーディネーター。ハウスメーカー、リフォーム会社での建築業を幅広く経験。主婦・母親目線で様々なリフォームアドバイスを行う。主な担当は水回り設備リフォーム、内装コーディネート、戸建てリフォームなど。

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