クッションフロアとフローリングの違い
1970年代の画期的な床材として、爆発的に普及した床材の一つがクッションフロアです。東洋リノリュームが輸入販売した「GAFシート」は、メンテナンスが容易で、水に強く、滑りにくいものです。
そして遮音性、衝撃吸収性に優れており、何より低価格だったため、あっという間に普及していきました。(一般的にCFシートと呼ばれています)
これに対してフローリングが昔から根強い人気がある理由は、天然の木のぬくもりや高級感にあります。
ただし、天然木は夏は膨張し、冬は収縮する傾向があるため、割れや隙間ができやすかったり、大工さんの技術力が必要だったりするため、全体的な工事費用がかさみます。また、天然木ゆえに、水に弱く、シミや腐る原因になります。
そのため、クッションフロアは現在でも水廻り(洗面所・トイレ・台所など)には、「水に強い」というメリットがあるため使用されることが多いようです。しかし、フローリング等に似せた「ビニール」ですから、洋室やリビングに置くと劣化が早く、凹みやすく、安っぽく見えてしまう点がデメリットです。ただ、最近のクッションフロアは素人目には天然木に見えるような精巧な物も登場しています。
無垢材(天然木)フローリングか、集成材のフローリングか
フローリングにリフォームする際、天然木にするのか集成材を選ぶのか、悩むポイントの一つです。天然木(無垢材)は見た目や時間が経つにつれて深まる色味の美しさがありますが、前述したとおり、湿度により夏は膨張し、冬は収縮する特徴があるため、現在の住宅に使用されるフローリングのほとんどは「集成材」と呼ばれるフローリングです。
集成材(複合フローリングともいう)は無垢材の単板を接着剤で貼り合わせたもののことで、上記のような季節や湿度による強度の狂いが少ないため、逆に無垢材よりも高価な場合が多いのが特徴です。
張替えか重ね張りか
続いて床のリフォームで悩むポイントはこの点です。必ず上記のどちらかを選択すことになりますので、双方どのようなメリット・デメリットがあるのかお伝えします。
張替えの場合…
メリット:一から貼り直せるのできれいに仕上がる
デメリット:既存クッションフロアの剥がし代と廃材処分費用がかかる
重ね張りの場合…
メリット:剥がし代と廃材処分費用を抑えることができる。防音効果が高まる
デメリット:他の部屋と段差ができる場合がある
起こりうるトラブルとして、床が既存ドアに当たって開かなくなることや、既存巾木のみえる部分が短くなるため見た目が悪く、結局巾木を張替える必要がでる可能性があることなどが挙げられます。
床をフローリングに張替える際の費用・価格の相場
それでは、実際に部屋をフローリングにリフォームを行った場合、費用・価格はどれくらい見ておけばいいのでしょうか。ここでは6畳の部屋の場合での相場をご紹介します。
・作業技術費用(人件費) 相場:3万円
・既存の床撤去廃材処分費用 相場:5万円
・養生費用 相場:5000円
・材料費用
※選ぶフローリングの種類により価格が大きく変わります。
檜<竹<欅<ブナ<ウォールナット(胡桃)<バーチ(樺)<オーク(楢)<メープル(楓)
※例えばバーチ(樺)の価格はおよそ6000円/平方メートル
6畳間の場合 6000円×10.92平方メートル=6万5520円 ※1畳(1.82平方メートル)
・張替え費用の相場…15万円
※一方、重ね貼りの相場…10万円(廃材処分費用がかからないため)
※貼り終えた後にワックスをかけフローリングを保護することが一般的です。
合計すると、6畳張替えの場合の相場は約30万円、重ね張りの場合は約25万円となります。
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