クローゼットを折れ戸から引き戸にリフォーム!費用や選び方・DIYなどを解説

クローゼットの折れ戸の取っ手に手を添えて状態を確認する白いブラウスとベージュのカーディガン姿の30代後半〜40代女性。タイトル「クローゼットの折れ戸を引き戸にリフォーム」とサブコピー「9〜30万円が目安!費用と選び方を解説」を表示したハピすむのサムネ画像。

クローゼットを折れ戸から引き戸にリフォームすると、開閉スペースの節約、バリアフリー対応、掃除のしやすさ、静穏性の4つの改善が期待できます。費用相場は9万〜30万円、工期は半日〜2日が目安です。引き戸の4タイプ・選び方・施工手順・DIY可否・FAQまでを解説します。

クローゼット引き戸リフォームの素材・タイプ別費用相場を示す横棒グラフ。アウトセット型片引き戸9〜15万円、連動式3枚引き違い戸10〜20万円、引き込み戸15〜30万円など6パターンの本体価格と合計金額を比較。
引き戸リフォームの材・タイプ別の費用相場

クローゼットの折れ戸が壊れた、扉が引っかかる、開閉時に手前のスペースを取られる。そんな不満から、引き戸へのリフォームを検討する方が増えています。費用相場は9万〜30万円、工期は半日〜2日が目安となります。

折れ戸から引き戸への切り替えで期待できるのは、開閉スペースの節約、バリアフリー対応、掃除のしやすさ、開閉時の静音性の4つの改善です。

クローゼットを折れ戸から引き戸にリフォームする4つのメリット

扉が手前に飛び出す、蝶番が壊れやすい、開閉時の音が気になる。このようなクローゼット折れ戸の不満は、引き戸へのリフォームで解消されます。床面のフラット化や掃除の手軽さも期待できるため、住まいの使い勝手が大きく変わります。

クローゼットの折れ戸を引き戸にリフォームする4つのメリットを4つのカラムで整理したインフォグラフィック。開閉スペース不要・バリアフリー対応・掃除が楽・静音性の各項目をアイコンと数値で図解。
折れ戸から引き戸へリフォームするメリット

開閉スペースが不要になり部屋を広く使える

引き戸は左右にスライドして開閉するため、クローゼットの手前に扉の可動スペースが必要ありません。

折れ戸は、開いた際に100〜150mm手前へ飛び出します(メーカー・扉サイズにより変動)。開き戸の場合は扉の幅分のスペースを弧を描いて確保する必要があります。引き戸ならその空間が空くため、ベッドやチェスト、姿見などの家具をクローゼットの真正面に配置できます。

ワンルームや子ども部屋など、限られた床面積を有効活用したい部屋ほど、引き戸の恩恵は大きくなります。

上吊り型なら床面フラットでバリアフリー対応がしやすい

上吊り型(吊り戸)は天井側にレールを設け、床にはレールがありません。クローゼットの開口部に段差ができないため、車椅子の通行や高齢者の歩行を妨げにくくなります。

なお、引き戸への扉取り替えは介護保険の住宅改修費の対象工事に含まれていますが、適用には要支援・要介護認定が必要です。認定がない方は、自治体独自の高齢者向け住宅改修補助制度を確認してください。詳しい対象工事は、公益財団法人 長寿科学振興財団「居宅介護住宅改修費」で確認できます。

転倒リスクを抑えたい家庭や、将来のバリアフリー化を見据えたリフォームにも引き戸は適しています。

レールに埃が溜まらず掃除が楽になる

下レール式の引き戸はレール溝に埃や髪の毛が溜まりがちですが、上吊り型なら床側にレールがありません。掃除機をかける際の引っかかりもなくなり、拭き掃除もスムーズに進みます。

折れ戸は蝶番(ヒンジ)部分に埃が溜まりやすく、定期的な分解清掃が必要でした。引き戸ならレール部分の埃を時々払うだけで開閉性能を維持できます。

開閉が軽く静かで指挟みも防げる

引き戸は軽い力でスライドするため、お子さまや高齢の方でも開閉に苦労しません。

最近の引き戸にはソフトクローズ機能(最後にゆっくり閉まるクッション機構)が搭載されたモデルが増えています。勢いよく閉めても扉や指を傷めるリスクが下がり、LIXILのラシッサUDシリーズにはWソフトモーション(両側ソフトクローズ)搭載モデルもあります。深夜や早朝に開閉しても音が気にならず、家族の睡眠を妨げにくくなる点もメリットです。

クローゼットの折れ戸を引き戸にするデメリットと注意点

引き戸はメリットが多い反面、扉の収納スペース・開口幅・レールのメンテナンスといった注意点があります。リフォーム後に後悔しないために、確認しておきましょう。

片引き戸は扉幅分の壁スペースが必要になる

片引き戸は扉を壁面にスライドさせる構造のため、引き戸を収める壁が引き戸幅分必要です。クローゼットの真横に窓やスイッチ、大型の家具などがある場合、片引き戸の設置は難しくなります(コンセントは移設や干渉回避により対応可能なケースもあります)。

壁スペースが確保できない間取りでは、引き違い戸や引き分け戸を選ぶ必要があります。リフォーム前に間取り図と現地の壁面状況を確認してください。

引き違い戸はフルオープンできず中が見渡しにくい

2枚扉の引き違い戸は、扉同士が重なって開閉するため間口の約1/2しか開きません。大型の衣装ケースや布団、スーツケースなどを一度に出し入れする場面では不便を感じるケースがあります。

連動式3枚引き違い戸なら間口の2/3まで開きますが、それでも全開はできない構造です。「中を一目で見渡したい」「大型収納物を頻繁に出し入れする」場合は、引き分け戸や引き込み戸を検討してください。

床レール式は埃が溜まりやすく段差も生じる

下レール式の引き戸はレール溝に埃・髪の毛・小さなゴミが溜まりやすく、定期的な掃除を怠ると開閉が重くなります。

加えて床面にわずかな段差ができるため、小さなお子さまや高齢の方がつまずく原因にもなり得ます。掃除の手間と段差の両方を避けたい場合は、上吊り型(吊り戸)を選べば両方とも解消できます。ただし上吊り型は天井・壁面の強度が必要で、リフォーム時に補強工事を伴うこともあります。

折れ戸の枠が引き戸にそのまま使えないケースがある

既存の折れ戸枠を活かして引き戸を設置できれば、工事費・工期を抑えられます。代表的な工法がアウトセット型引き戸で、既存枠の外側(部屋側)にレールを取り付ける施工方法です。

ただし次のケースではアウトセットが使えず、既存枠を撤去して引き戸用枠を新設する工事が必要になります。

  • 既存枠が破損している、または大きく歪んでいるとき
  • 片引き戸を設置したいが、引き戸を収める壁スペースが不足しているとき
  • 上吊り型を設置したいが、既存枠の上部に天井補強が必要になるとき

枠ごと交換になると工事費が3〜5万円、工期も半日〜1日ほど追加でかかります。なお、アウトセット型は既存枠の外側に枠材とレールを被せる構造のため、仕上がり時にクローゼット開口部が室内側へ30〜55mm程度張り出します。張り出し量は製品・枠材の厚みによって異なるため、メーカーのカタログ値を事前に確認してください。ドア開口付近の通行幅や、隣接する壁面の使い方への影響も事前に把握しておきましょう。

クローゼットに使える引き戸の4タイプと選び方

クローゼットの引き戸(スライドドア)は、間口の広さ・壁スペースの有無・全開の必要性によって最適なタイプが変わります。費用を抑えたいなら片引き戸や引き違い戸、全開を重視するなら引き込み戸か引き分け戸が候補になります。

クローゼット引き戸の4タイプを2×2グリッドで図解。①片引き戸②引き違い戸③引き込み戸④引き分け戸の動き方と特徴を矢印付きで示したインフォグラフィック。
クローゼット引き戸4タイプの特徴

片引き戸:シンプルな1枚扉タイプ

片引き戸は、1枚の扉が片側へスライドする最もシンプルな構造です。アウトセット型なら既存枠を活かせるため、リフォームの定番として選ばれています。

  • 商品本体価格
    間口1,643mm前後で5万〜10万円が目安です
  • メリット
    構造がシンプルでコストを抑えやすく、全開でき、施工も比較的容易です
  • デメリット
    引き戸を収める壁スペースが必要になります

半間以下のクローゼットや、隣接する壁面に十分な余裕がある場所に向いています。

引き違い戸:最も一般的な2枚以上扉タイプ

引き違い戸は2枚以上の扉が左右にスライドし、扉同士が交互に重なる構造です。多くの住宅で採用されている最もポピュラーな引き戸といえます。

  • 2枚引き違い戸の商品本体価格
    間口1,643mm前後で5万〜10万円が目安です
  • 連動式3枚引き違い戸の商品本体価格
    間口1,800〜2,700mm前後で7万〜20万円が目安です(間口1,800mm前後で7万〜15万円、間口2,400〜2,700mm前後で10万〜20万円)

通常の引き違い戸は間口の約1/2しか開きません。一方連動式3枚引き違い戸は、左右どちらかの端の扉を引くと残り2枚が連動して動き、扉2枚分の開口(間口の約2/3)が得られる構造です。詳細はPanasonic 公式FAQを参照してください。壁スペースが取れない半間以上のクローゼットでもフル機能を活かせるタイプです。

引き込み戸:壁内に扉を完全収納できるタイプ

引き込み戸は扉が壁の中に引き込まれて見えなくなる構造です。全開時にクローゼットの開口部が完全にフラットになるため、開放感を最大化できます。

  • 商品本体価格
    10万〜20万円(壁内収納構造を含む)
  • メリット
    全開でき、扉が見えないスタイリッシュな仕上がりで、開口部を最大限に活用できます
  • デメリット
    壁の中に扉を収納するスペースが必要なため、リフォームでは壁の解体・新設を伴い工事費が上がります

新築時や大規模リノベーションのタイミングで採用されることが多いタイプですが、戸建てリフォームで壁解体工事を許容できる場合は十分に選択肢となります。

引き分け戸:中央から両側に開く大型クローゼット向きタイプ

引き分け戸は中央から左右へ2枚の扉が開く構造で、観音開きの引き戸版にあたります。ウォークインクローゼットや幅広の壁面収納に向いた選択肢です。

  • 商品本体価格
    10万〜20万円
  • メリット
    両側に開くため中身が見渡しやすく、大型収納物の出し入れも楽になります
  • デメリット
    両側に扉を収める壁スペースが必要で、引き違い戸よりコストが高くなります

間口・素材・レール方式で具体的な製品を絞り込む

タイプが決まったら、間口・素材・レール方式の順に具体的な引き戸を絞り込みます。

間口・壁スペースで選ぶ

間口・壁条件適した引き戸タイプ
半間以下+片側に壁あり片引き戸
半間以上+壁スペースなし引き違い戸
(連動式3枚引き違い戸が便利)
大型・WIC+両側に壁あり引き分け戸
全開を最優先・壁解体OK引き込み戸

素材・デザインで選ぶ

部屋のテイストに合わせて素材を選ぶと、リフォーム後の統一感が出ます。

  • メラミン化粧板
    コストパフォーマンス重視、白・木目調・グレーなど色展開が豊富です
  • 天然木・無垢材
    高級感重視、和モダンやナチュラルテイストに合います
  • アルミフレーム+樹脂パネル
    モダン・インダストリアル系の部屋に合い、軽量で動きが軽快です
  • ガラスパネル入り
    採光性を確保しつつ目隠しでき、洗練された印象を与えます

主要メーカーの代表シリーズは、LIXIL・Panasonic・大建工業の3社が中心です。

LIXILの代表シリーズは、ラシッサS/ラシッサDです。バリアフリー対応のラシッサUDには、Wソフトモーション搭載モデルもあります。

Panasonicはベリティス、大建工業はieria(イエリア)機能ドアが代表です。大建工業のieriaは2025年6月発売で、旧「ハピア」の後継シリーズです。スタンダードとセレクトの2グレード体系で、色柄を選びやすく整理されています。

最新の型番・カラー展開は各メーカーの公式サイトで確認してください。

レール方式で選ぶ

  • 床レール式
    扉が安定し選択肢も豊富ですが、レール溝の掃除の手間と床面の段差が生じます
  • 上吊り型(吊り戸)
    床面がフラットになって掃除が楽になり、バリアフリー対応にも向きます。一方で天井・壁の補強が必要なケースがあります。

小さなお子さまや高齢の方がいるご家庭は、つまずきリスクが少ない上吊り型を優先的に検討してください。

クローゼットの折れ戸から引き戸へリフォームする手順

折れ戸から引き戸へのリフォーム(クローゼットのドア交換工事)は、既存折れ戸の撤去・施工方式の判断・レールと本体の取り付け・動作確認とオプション取り付けという4ステップで進みます。工期は、施工内容によって半日〜2日が目安です。

折れ戸から引き戸へのリフォーム手順を4ステップで図解。①折れ戸撤去②アウトセット可否確認③レール・本体取り付け④動作確認・オプションをオレンジの矢印で順に並べたインフォグラフィック。下部に工期目安(半日〜3日)を表示。
引き戸リフォームの手順と工期

①既存の折れ戸を撤去する

最初に既存の折れ戸を取り外します。

折れ戸は上下の蝶番(ヒンジ)と金具で固定されているため、ドライバーで金具を外して扉本体を撤去します。上下の枠やレールも、引き戸の施工方式に応じて撤去するか活かすかを判断します。

撤去後は壁・床・天井の状態を確認し、補修や補強が必要な箇所を洗い出します。長年使用した折れ戸の場合、扉本体や金具に負荷がかかって枠が歪んでいることもあるため、丁寧な確認が後の工程をスムーズにします。

②既存枠を残して施工できるか確認する(アウトセット可否)

折れ戸の枠が活かせれば、アウトセット型引き戸として既存枠の外側にレールを取り付ける施工が可能です。工事費・工期ともに最小限に抑えられる方法といえます。

アウトセット可否は、次の4点で判断します。

  • 既存枠に破損や大きな歪みがないか
  • 片引き戸を選ぶなら、引き戸を収める壁スペースが確保できるか
  • 上吊り型を選ぶなら、天井・壁の強度が十分か(不足時は補強工事が必要です)
  • 部屋側へ30〜55mm程度の張り出しが許容できるか(通行幅・隣接壁との関係も確認してください)

アウトセットが使えない場合は、既存枠を撤去して引き戸用の新枠を取り付けます。クロスの補修や巾木の調整を伴うため、工事費が1〜2万円、工期が半日〜1日ほど追加されます。

③レールと引き戸本体を取り付ける

施工方式が決まったら、レールを取り付けます。

床レール式は床面にレールをネジ留めし、水平器でレベルを確認します。上吊り型は天井または壁面の上部にレールを取り付け、扉を吊り下げる構造です。

上吊り型をリフォームで設置する際は、既存天井に下地が入っていないケースがあります。下地センサーで野縁(天井下地の木材)の位置を確認し、野縁への固定または補強材(ランナー)の追加で対応します。下地補強の有無で施工費が1〜5万円変動するため、事前見積もりで上限も含めて明示してもらってください。

レールの水平が出ていないと、開閉時に扉が偏ったり自然に閉まったり開いたりします。レール取り付け後は必ず水平器でレベルを再確認してください。

レール設置後、引き戸本体に金具を取り付けてレールへ装着します。床レール式は戸車(ローラー)を扉下部に取り付けてレールに乗せ、上吊り型はハンガー金具(吊り車)を扉上部に取り付けて天井レールに懸架します。いずれも金具の高さ・位置を微調整して、スムーズな開閉と隙間のない閉まり具合を実現します。

④動作確認とオプション取り付け

最後に動作確認とオプション取り付けを行います。

  • 動作確認
    開閉のスムーズさ・扉同士の干渉・閉まり位置を確認します
  • 把手・引手
    扉のデザインに合った把手やフラットな引手を取り付けます
  • ソフトクローズ機能
    扉をゆっくり閉める機構を後付けできるモデルもあります
  • 指挟み防止(引き戸クローザー)
    お子さまがいるご家庭で安全性を高めるために取り付けます
  • ゴムパッキン・防音材
    閉まる際の音を抑えます

すべての取り付けが終わったら、再度動作確認して引っ掛かりがあれば微調整します。

工期の目安

  • アウトセット型
    半日〜1日
  • 枠ごと交換
    1日〜1.5日
  • 引き込み戸(壁工事を含む)
    2〜3日

クローゼットの折れ戸から引き戸へのリフォーム費用相場

折れ戸から引き戸へのリフォーム費用相場は、本体価格5万〜15万円+施工費3万〜5万円で、合計9万〜30万円が目安です。素材・タイプ・施工方式によって金額は変わります。

クローゼット引き戸リフォームの素材・タイプ別費用相場を示す横棒グラフ。アウトセット型片引き戸9〜15万円、連動式3枚引き違い戸10〜20万円、引き込み戸15〜30万円など6パターンの本体価格と合計金額を比較。
引き戸リフォームの材・タイプ別の費用相場

素材・タイプ別の費用相場

引き戸のタイプ・素材商品本体価格目安施工費目安合計目安
アウトセット型片引き戸
(メラミン化粧板)
5万〜10万円3万〜5万円9万〜15万円
2枚引き違い戸
(メラミン化粧板)
5万〜10万円3万〜5万円9万〜15万円
連動式3枚引き違い戸
(メラミン化粧板)
7万〜15万円3万〜5万円10万〜20万円
天然木・無垢材を用いた引き戸7万〜15万円3万〜5万円10万〜20万円
アルミフレーム+樹脂パネル引き戸4万〜10万円3万〜5万円7万〜15万円
引き込み戸
(壁工事込み)
10万〜20万円5万〜10万円15万〜30万円
費用相場の目安(2026年時点・間口1,600〜2,400mm・標準的な施工条件の場合)

間口が3,000mm以上の大型クローゼットや、オーダーサイズが必要な場合は費用がさらに上がります。メーカーのカタログ価格は定価表示のため、リフォーム会社・建材販売店によって実勢価格は異なります。複数社で相見積もりを取って実勢価格を比較してください。

リフォーム事例1:アウトセット型引き戸(合計9.3万円、工期1日)

築15年のマンションで、折れ戸からアウトセット型片引き戸へ交換した事例です。既存の壁を壊さず、間口枠もそのまま活用しました。

内訳金額
室内簡易養生費約5,000円/一式
既存扉の撤去約5,000円/一式
アウトセット型引き戸
(本体・レール・枠)
約7.3万円/セット
扉・レール・取り付け工賃約1万円
合計約9.3万円

工期は1日で完了し、デッドスペースがなくなって部屋の空間を有効活用できるようになりました。アウトセット型は最も低コスト・短工期で済む選択肢です。

リフォーム事例2:連動式3枚引き違い戸(合計19万円、工期1〜2日)

築20年の戸建てで、長年の使用で動きが悪くなった折れ戸を連動式3枚引き違い戸に交換した事例です。

内訳金額
室内簡易養生費約5,000円/一式
既存扉の撤去約5,000円/一式
連動式3枚引き違い戸
(本体・レール・枠)
約16万円/セット
扉・レール・取り付け工賃約2万円/一式
合計約19万円

折れ戸は構造上、扉に負担がかかりやすく、長年の使用で破損する例も少なくありません。引き戸にリフォームしたことで扉への負担が軽減されました。また、連動式3枚引き違い戸の構造で間口の約2/3が開くため、衣類や収納物の出し入れもしやすくなっています。

費用を抑えるコツ

施工方法・商品選択・見積もりの工夫で、リフォーム費用は抑えられます。

  • アウトセット型施工を選ぶ
    既存枠を活かせるため工事費・工期を最小化できます
  • 既製品(カタログ商品)から選ぶ
    オーダーメイドは既製品より割高で、間口・素材によっては2倍以上になることもあります
  • 複数のリフォーム会社で相見積もりを取る
    同じ商品でも工賃に差が出ることがあります

クローゼットの折れ戸から引き戸へのリフォームはDIYで可能か

アウトセット型の片引き戸ならDIYでも対応可能ですが、上吊り型・引き込み戸・枠交換を伴う工事は業者依頼が安全です。施工精度が開閉トラブルや扉落下の原因に直結するため、自宅の条件と自分のスキルを照らし合わせて判断してください。

DIYで対応できるかを判断するフローチャート。アウトセット型片引き戸か、上吊り型か、市販品サイズ合致か、工具ありかの4つの質問でYES/NOを分岐し、「DIY挑戦可能」「業者依頼を推奨」を判定する図解。
DIY可否を判断するフローチャート

DIYで対応できるケース・できないケース

DIYで対応しやすいケース
  • 既存枠・壁・床をそのまま活かせるアウトセット型片引き戸(既存枠の外側にレールを被せる工法)を採用する場合
  • 引き戸の規格サイズ(市販品)が既存間口に合致する場合
  • 床レール式で天井・壁の補強が不要な場合
DIYが難しいケース
  • 上吊り型(吊り戸)を設置する場合
    天井の補強が必要で、強度判定も難しくなります
  • 引き込み戸を設置する場合
    壁の解体・新設工事を伴います
  • オーダーサイズが必要な間口の場合
    DIYでの対応は困難です
  • 既存枠を撤去して新枠を取り付ける場合
    クロス補修・巾木調整も伴います

DIYと業者依頼の費用・工期比較

比較項目DIY業者依頼
費用5〜10万円(アウトセット型引き戸本体のみ)9万〜30万円(工事費込み)
工期半日〜2日半日〜1日
仕上がり精度経験・工具次第、開閉トラブルのリスクあり安定、メーカー基準で施工
保証なし工事保証・メーカー保証あり
主なメリット工賃を節約できる確実性・安心感が高い
主なデメリット不具合時に自分で対応する必要がある工賃が上乗せされる

DIYで節約できる工賃は、3万〜5万円程度です。失敗して扉が落ちたり開閉できなくなると、結局業者に依頼する二度手間となり、本来より高くつくこともあります。

DIYに挑戦する際のチェックポイント

DIYで進める前に、次の4点を確認してください。

  • 水平器・電動ドライバー・メジャー・養生テープなどの工具を揃える
  • 既存枠の歪みや破損がないか測定する
  • 引き戸本体の重量を把握し、運搬・取り付けの人員を確保する(1枚あたり8〜15kgが目安。2枚セットで合計15〜25kg、連動式3枚の場合は合計25〜40kgになるモデルもあります。素材により変動するためメーカー仕様書も併せて確認してください)。
  • メーカーの取り付け説明書を事前に読み込み、不安があれば業者に切り替える

メーカーの公式取り付けマニュアルを参照し、規格・寸法・施工条件を満たしていることを確認してから着手してください。

クローゼットの折れ戸から引き戸へのリフォームに関するFAQ

マンションでの可否、賃貸での対応、補助金、後悔事例など、折れ戸から引き戸へのリフォームで挙がりやすい疑問をまとめます。

Q1. マンションのクローゼットも折れ戸から引き戸にリフォームできますか?

室内クローゼットは専有部にあたるため、基本的にはリフォーム可能です。事前に管理規約の「専有部工事届出」「リフォーム工事細則」を確認し、工事内容・施工業者・工期を記載した届出を管理組合に提出してください。工事時間帯(平日9時〜17時など)や搬入経路の養生指定があるのが一般的です。住戸間の戸境壁は共用部のため穴あけ・撤去はできませんが、扉交換は専有部工事として通常は可能です。

Q2. ウォークインクローゼットの折れ戸も引き戸にできますか?

ウォークインクローゼット(WIC)の折れ戸も引き戸へリフォーム可能です。出入り頻度が高いWICにはつまずきにくい上吊り型、間口が広いWICには中央から両側へ開く引き分け戸、大型衣装ケースを出し入れするなら全開できる引き込み戸が向いています。

Q3. 賃貸住宅でも折れ戸から引き戸に変更できますか?

クローゼットの扉は貸主の所有物にあたるため、入居者の独断で交換することはできません。まず貸主または管理会社に相談し、貸主負担か入居者負担かを確認のうえ、退去時の原状回復義務を契約書で確認してください。折れ戸の破損やバリアフリー目的の場合は、貸主負担で対応してもらえるケースもあります。

Q4. 折れ戸と引き戸の費用はどちらが安いですか?

新品同士なら、引き戸の方がやや高額です(メラミン化粧板・間口1,600mm前後の本体価格目安は、折れ戸:3万〜8万円/2枚引き違い戸:5万〜10万円/連動式3枚:7万〜15万円)。ただし、折れ戸は蝶番・金具の交換頻度が高いため、長期トータルでは引き戸の方が安くなるケースもあります。

Q5. リフォームに補助金は使えますか?

折れ戸から引き戸へのリフォームは、目的・条件に応じて以下の補助制度の対象になる可能性があります。

  • 介護保険の住宅改修費
    要支援・要介護認定を受けている方が対象です。
    対象になる住宅改修は、①手すりの取付け、②段差の解消、③滑りの防止等のための床材変更、④引き戸等への扉の取替え、⑤洋式便器等への便器の取替え、⑥①〜⑤に付帯して必要となる住宅改修の6種類で、折れ戸から引き戸への交換は④に該当します。
    支給限度額20万円までの工事費に対して保険給付が行われ、所得に応じて1〜3割が自己負担(残り7〜9割が支給)となります。
    詳細は、公益財団法人 長寿科学振興財団「居宅介護住宅改修費」で確認してください。
  • 自治体の高齢者・障害者向け住宅改修補助金
    自治体ごとに対象工事・補助上限が異なるため、お住まいの市区町村窓口で確認してください。
  • 2026年度の国の省エネ補助金みらいエコ住宅2026事業
    窓・断熱・省エネ設備等を対象とした制度で、クローゼットの扉交換単独は補助対象外です。ただし窓断熱・外壁断熱・省エネ設備交換と同時に施工する場合は、関連工事の一部として対象になる可能性があります。

補助金は併用可否や申請期限の制限があるため、リフォーム会社や自治体窓口で事前に確認してください。

Q6. 引き戸にリフォームして後悔するケースや、使いにくいと感じるパターンはありますか?

「使いにくい」「後悔した」と感じやすいのは、次の5パターンです。

  1. アウトセット型が出っ張る
    30〜55mmの張り出しを事前に把握しておきましょう
  2. 中身が見渡しにくい
    全開重視なら、引き込み戸・引き分け戸がおすすめ
  3. レール掃除が大変
    上吊り型(吊り戸)にリフォームすれば回避可能
  4. 子どもがレールで転倒
    上吊り型ならフラットな床面
  5. 扉が重い
    アルミフレームや上吊り型なら軽量
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