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窓が閉まらない原因は?
住宅の窓が閉まらなくなる原因は「レールの汚れ」「部品の不具合」「建物の歪み」の3つです。

これらのほかにも、経年劣化や気温の変化などによって窓サッシそのものが変形し、窓がスムーズに開閉できなくなるケースもあります。このようにレールそのものが変形してしまうのも、窓が閉まらなくなる原因のひとつです。
窓が閉まらないときの対処法
窓が閉まらなくなってしまったときには、焦らず以下の手順で確認・対処を行ってください。
まず、防犯用に取り付けられている「補助ロック」や「サブロック」が解除されているかどうかを確認します。

掃除の際などに誤ってロックがかかってしまうことがあります。これらがセットされているとストッパーになるため、窓を完全に閉めることができません。
サブロック等が解除されていることが確認できたら、レールをきれいに清掃し、ホームセンター等で販売されている潤滑剤(シリコンスプレー等)を塗布します。

潤滑剤は、窓の上下に塗布する必要があります。最初にレール部分へ塗布し、続いて窓サッシ下部にある「戸車」調整用の小さな穴からサッシ内部に潤滑剤を噴霧するとよいでしょう。
外開き窓、内開き窓が閉まりにくい場合については、サッシ部分を清掃してから蝶番(ヒンジ)に潤滑剤を塗布します。

ただし、外開き窓・内開き窓が閉まらない、ストッパーが効かないといった場合は、サッシそのものの変形が原因である可能性が高く、潤滑剤だけでは改善しないこともあります。
もし、潤滑剤を塗布しても改善しなかった場合には、無理に閉めようとせず、専門業者に連絡して調査や対処をしてもらいましょう。無理やり閉めると、ガラスが割れる原因になります。

業者が来るまでの応急処置としては、隙間テープ等で隙間を塞ぐ程度に留めておくのが安全です。
戸車に問題がある場合
戸車とは、窓サッシの下部に取り付けられている車輪状の部品です。
この部品が回転することで、窓を小さな力でスムーズに開閉することができます。

もし、この戸車に何らかの問題が起こると、開閉中に引っかかったり、重さを感じたりするようになります。
【1】戸車の高さを調節する
建物やサッシの歪みで窓が傾いている場合、「戸車の高さ」を調整すれば直ることがあります。傾きを修正するだけで、再びスムーズに開閉できるようになります。

窓サッシ下部にある穴(プッシュボタンのようなキャップがある場合は外す)に、プラスドライバーを差し込む
調整ネジを回して、高さを変える
作業を行う際には、半回転ずつ調整ネジを回し、窓の動きを確認しながら行うと良いでしょう。
回しすぎてネジを完全に外してしまうと、内部部品も外れてしまうため、元の状態に戻せなくなるおそれがあります。
【2】サッシが外れた・外れそうな時の直し方
「サッシがレールから外れた」「外れそうでグラグラする」という場合も、戸車の調整で直る場合があります。

戸車を上げる(時計回りに回す)ことで、サッシがレールに強く噛み合うようになります。それでも外れてしまう場合は、サッシ枠自体が広がっている可能性があるため、業者による修理が必要です。
【3】戸車の交換方法
戸車が破損している(割れている・回らない)場合には、戸車部品の交換で対処します。

戸車の固定方法は、製品によって「ネジ留め」の場合と「差し込み」の場合とがあります。
部品を用意する際には一度戸車を取り外し、どのような形状のものが使われているかを確認しておくと良いでしょう。
型番が特定できないと交換は難しいため、不安な場合は窓サッシの修理業者へ依頼しましょう。
ロックがかからないときは?
窓のロック(鍵)がかからない、固いという場合には、どのような理由が考えられるのでしょうか?
【1】窓やサッシのズレを確認
窓のロックは「クレセント錠」という半円形の部品を差し込んで固定する方式が一般的です。
この方式は軽い力でロックを掛けることができるのですが、差し込み部分が曲面のため、窓やサッシ部分に歪みが生じ、ずれてしまうとロックがかけられなくなってしまいます。

このような場合には「戸車の調整」を行い、窓の傾きを修正すればスムーズにロックをかけることができるでしょう。
【2】鍵(クレセント錠)の位置ズレを直す
鍵を固定しているネジが緩み、本体の位置がずれてしまうと、ロックがかからなくなります。

金具を固定しているネジを、ドライバーで緩めます。受け側の金具を少し引っ張り出してからネジを締め直し、鍵がかけられるかどうか確認します。
受け側を調整しても鍵がかけられない場合は、クレセント錠本体を固定しているネジを緩めて位置をずらし、スムーズにロックできる位置を探しましょう。
鍵の部品はサッシ内部の固定金具(裏板)にネジ止めされているため、ネジを完全に外してしまうとこの固定金具が落下し、ネジが締められなくなってしまいます。
作業を行う際には、少しずつネジを緩め、ネジが完全に脱落してしまわないよう気をつけましょう。
こんな時は専門業者に依頼しよう
開閉やロックの調整はDIYでもある程度可能ですが、以下のようなケースは業者に任せた方が安全かつ確実です。

自分で無理に修理しようとすると、サッシを曲げてしまったり、ガラスを割ってしまうリスクがあります。
リフォームが必要なケース
「窓の開閉がスムーズにできない」「鍵が閉まらない」などの症状のほかに、以下のような症状が見られる場合は注意が必要です。

これらは、土地が沈下を起こす「不同沈下」が原因の可能性があります。
窓に関する不具合とこれらの不具合が同時に起きている場合は、窓の修理だけでなく、地盤や基礎の確認を業者に依頼した方が良いでしょう。
不同沈下の主な対処方法
不同沈下が原因で窓に歪みが出ている場合、根本的な解決には地盤や基礎の工事が必要です。代表的な4つの工法を紹介します。
【工法1】耐圧板工法
「支持層」とよばれる安定した地盤が、比較的浅い場合に用いられる工法です。
基礎を人力で掘削してから地盤を固化材で締め固め補強し、頑丈な耐圧板を敷き、ジャッキを用いて建物の傾きを修正し、その後気泡モルタル等で固定します。

【工法2】薬液注入工法
基礎の下の軟弱層に薬液を注入し、その反力を用いて建物の傾きを修正する工法です。
基礎の掘削が必要なく、ポンプで薬液を注入するだけで施工することができるため、重機の搬入が難しい場合や、費用や工期を抑えたい場合に向いています。

【工法3】土台揚げ工法
基礎部分を修正するのではなく、建物と基礎の間にジャッキを設置して建物だけを持ち上げ、隙間に調整板を挟んで建物の傾きを修正する工法です。
建物だけを持ち上げて修正することができるため、費用を抑えたい場合に向いています。

【工法4】アンダーピニング工法
基礎部分の土砂を取り除いて基礎下にジャッキと鋼管を設置し、建物の重さを利用して鋼管を地盤まで打ち込んで建物を持ち上げる工法です。地盤まで鋼管を打ち込んで建物を支えるため、耐震性の向上にも効果的とされていますが、費用が高額になり、工期も長くなる傾向があります。

不同沈下修正の費用と工期比較(目安)
紹介した4つの工法について、おおよその費用と工期を比較しました。

工法によって、コストや期間に大きな差があることがわかります。
上記の金額と期間は、あくまで一般的な目安です。実際の工事費用は、被害の程度や工事面積、敷地の状況によって大きく変動するため、必ず現地調査で見積もりを取りましょう。
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