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窓の防犯対策で面格子を取り付けるメリット
窓の防犯対策として面格子(格子)を取り付けると、泥棒に「侵入しにくい窓だ」と判断させる視覚的な効果など、主に以下の3つのメリットがあります。以下の図で、面格子が持つ防犯効果の全体像を確認しましょう。

面格子とは、窓に取り付ける「防犯柵(柵)」のことで、おもに防犯の目的で採用されています。ここでは、窓に面格子を取り付けるメリットを詳しく解説します。リフォームを検討する際の参考にしてください。
【メリット1】「侵入しにくい窓」と判断されやすい
窓に面格子を取り付けると、窓ガラスを割りにくいなどの理由で「侵入しにくい窓」と判断される可能性が高まります。一戸建てにおける侵入犯罪の侵入口として、もっとも多いのは窓です。
令和6年に起きた侵入犯罪の状況は、以下の図の通りです。

このデータから、侵入被害の52.9%が、窓からの侵入によるものであることがわかります。つまり、窓の防犯性を高めることが、侵入犯罪のリスクを軽減する上でとても重要です。面格子を取り付けて「狙われにくい窓」にすることで、防犯性の大幅な向上が期待できるでしょう。
【メリット2】室内への侵入に時間がかかる
窓に面格子がある場合、外す作業などに時間がかかり、泥棒が侵入をあきらめる可能性が高くなります。以下の図は、警察庁のデータをもとに「泥棒が侵入をあきらめるまでの時間」を示したものです。

侵入にかかる時間が5分を超えると、約7割の泥棒が侵入をあきらめることがわかっています。面格子の取り付けによって侵入にかかる時間を引き延ばせれば、犯罪を未然に防げる可能性が高まります。
【メリット3】外から室内が見えにくい
面格子の種類によっては、外から室内が見えにくくなります。間取りや入居者の様子(留守かどうかなど)を悟られにくくなるため、防犯性の向上が期待できるでしょう。
警察庁のデータによると、泥棒は侵入を試みる前にあらかじめ下見をしていることがわかっています。近くから動きを見張ったり、インターホンで呼んだりして、入居者の生活パターンや「侵入しやすい建物か」を確認しているのです。
面格子で室内の様子を隠すことは、泥棒にスキを見せないための有効な手段といえます。
窓の防犯対策で面格子を取り付けるデメリット
一方で、面格子の取り付けには、主に以下の3つのデメリットも存在します。以下の図で、デメリットとその対策を確認しましょう。

【デメリット1】緊急避難時のさまたげになるおそれがある
窓に面格子を取り付けると、火災などの緊急時に窓から脱出する際、取り外しに時間がかかり避難のさまたげになるおそれがあります。総務省消防庁のデータによると、住宅火災の逃げ遅れによる死者数の割合は8割以上にのぼります。命を守るためには、避難経路の確保が最優先です。
防犯対策で面格子を取り付ける際は、全ての窓を塞ぐのではなく、緊急時の避難経路を確保できるかどうかもあわせて検討しましょう。
【デメリット2】泥棒に傷つけられる可能性がある
耐久性の低い面格子を取り付けた場合、工具を持った泥棒によって面格子が傷つけられてしまう可能性もあります。
窓への面格子の取り付けは侵入犯罪が起こるリスクを軽減する方法であるものの、必ず侵入を防げるわけではありません。特にアルミ製などの耐久性が低い面格子の場合は、窓から面格子を取り外されたり、まげられたりするリスクもあります。
【デメリット3】窓の掃除がしにくい
窓に面格子が取り付けられていると、窓ガラスや窓枠を掃除する際に、格子の隙間から作業するなどの工夫が必要です。窓の屋外側に面格子をつける場合は、室内側から掃除ができるかなどを事前に検討しておきましょう。
もし、自分で窓の掃除をおこなうのが難しい状態であれば、専門業者に窓を掃除してもらう方法もあります。自分で無理に掃除をおこなおうとすると、窓ガラスが割れたり、転落事故が起きたりするおそれもあります。そのため、安全に窓の掃除ができる方法をあらかじめ検討しておくことも大切です。
窓の防犯対策で面格子を取り付けるのがおすすめの場所
予算や外観の都合ですべての窓への設置が難しい場合は、優先順位をつけて設置しましょう。特に以下の3箇所は狙われやすいため、優先的な設置をおすすめします。

【場所1】バルコニー
2階より上の階にあるバルコニーも泥棒の侵入口となる場合が多いため、バルコニーに面した窓にも面格子の取り付けを検討しましょう。
バルコニーにある窓は、地上から高さがあることで油断し、鍵をかけていない状態である場合も多くあります。警察庁のデータによると、侵入の手口でもっとも多いのはそのような無締りの窓を狙ったものです。
もし無締りであったバルコニーの窓が侵入口として狙われた際に、泥棒の侵入を許さないよう、面格子の取り付けを検討してみましょう。
【場所2】浴室・洗面所・トイレ
浴室・洗面所・トイレなどの水まわりは、プライバシーを守る観点から人目のつきにくい場所に配置されやすい傾向にあります。そのため、泥棒の侵入口として狙われる傾向にあるため、面格子を窓につけるなどの対策が必要です。
水まわりはリビングなどの居室のように、常に人がいる場所でないため、異変・異音などに気づきにくいという弱点もあります。面格子の取り付けによって「侵入しにくい窓」と判断されやすい状態をつくり、人目のつきにくい水まわりにおける窓からの侵入を防ぎましょう。
【場所3】家族や近隣住民の死角になりやすい部屋
道路や玄関から反対側にあるなど、死角になりやすい部屋は人目がつきにくいため「侵入しやすい場所」として判断されてしまうかもしれません。
- 道路や玄関から反対側にある
- 植木や物置で窓が見えない
- 塀やフェンスで囲まれている
このような部屋にある窓の防犯性を向上させるため、窓に面格子を取り付けましょう。
窓の防犯対策におすすめの面格子の特徴
せっかく面格子をつけるなら、効果の高いものを選びたいものです。ここでは失敗しない面格子選びのポイントを3つご紹介します。
【特徴1】素材の耐久性が高い
素材の耐久性が高いステンレスなどを選ぶと、折り曲げや切断によって面格子を傷つけられるリスクの軽減ができ、窓の防犯性の向上が期待できます。また、ステンレスはサビが発生しにくいため、サビによる劣化で面格子の耐久性が損なわれるリスクも回避できるでしょう。
このように、耐久性の高い面格子を取り付けておけば、泥棒が窓を突破するまでの時間を長くでき、建物への侵入をあきらめるかもしれません。
【特徴2】防犯性の高い形状
縦・横に格子が並んだ面格子と、ヒシ形が並んだヒシクロス面格子では、防犯性に違いがあります。以下の図で、2つの格子の防犯性を比較できます。

この比較から、ヒシクロス面格子のほうが、侵入しにくいと判断されやすいことがわかります。縦・横に格子が並んだ面格子よりも、ヒシ形が並んだヒシクロス面格子のほうが、窓の防犯性の向上が期待できます。
縦・横に格子が平行に並んだ形状では、一方向に力を加えると面格子が変形し、侵入できるスペースが生まれてしまいます。一方、網目状に格子が並ぶヒシクロス面格子であれば、さまざまな方向に力を加える必要があるため、変形させる際にかかる時間が長くなりやすい傾向にあります。
そのような侵入に時間がかかる防犯性の高い形状を選べば、窓の防犯性を向上させられるでしょう。
【特徴3】外観になじむデザイン性
窓に取り付けた面格子だけが浮いて見えないように、外壁などのデザインになじむ面格子を選びましょう。昨今では、洋風・和風などさまざまなデザインの面格子が販売されています。

防犯対策として窓に面格子をつける場合でも、外観になじむデザインでないと「取り付けなければよかった」と後悔してしまうかもしれません。建物の美観が損なわれないデザインの面格子を選び、おしゃれなアクセントとして面格子を活用しましょう。
窓に面格子を取り付ける費用
窓に防犯格子を取り付ける際の費用は、最低でも4万円〜が目安です。素材によって費用と耐久性が異なるため、以下の図で特徴を確認しましょう。

| 面格子の種類 | 費用相場 (材・工) |
|---|---|
| アルミ | 4万円〜 |
| 鋳物 | 5万円〜 |
| ステンレス | 8万円〜 |
この表から、ステンレス製が最も費用は高いものの、耐久性と防犯性に優れていることがわかります。面格子の種類によって金額が変動するため、耐久性やデザインなども含めて、どの種類を選ぶか検討しましょう。
2階以上に設置された窓で面格子の取り付けをおこなう場合、足場の設置が必要になる場合もあります。そのような場合は、足場の設置費用が追加でかかる点に注意しましょう。
窓の防犯対策で格子を取り付けた施工事例
| 工期 | 1日間 |
| 建物タイプ | 一戸建て |
「防犯性の高い窓に交換したい」とお客さまよりご相談いただき、窓の交換と格子の取り付けをおこなった施工事例です。
窓の交換をおこなう前に、交換後のイメージ画像を作成し、完成時のイメージを共有しました。提案内容にご納得いただけたので、窓の交換と格子の取り付けを開始。交換した跡が目立たないように、コーキングで補修するなど、こまかい部分まで丁寧に作業をおこないました。
防犯対策としてDIYで窓に面格子を取り付けるのは可能?
防犯対策として、DIYで窓に面格子を取り付けることは可能です。しかし、面格子が正しく取り付けられていないと、簡単に取り外されてしまうなどのトラブルが起きてしまうおそれもあります。
また、2階以上の高い位置において自分で窓に面格子を取り付ける場合、転落のおそれがあるため作業の際に危険も生じます。そのような取り付け方法や作業時におけるトラブルを起こさないように、専門業者への依頼も検討してみましょう。
窓における面格子以外の防犯リフォーム
窓の形状や場所によっては、面格子が取り付けられないこともあります。その場合は、以下の5つの方法を検討してみましょう。

【リフォーム1】窓シャッターの取り付け
窓にシャッターを取り付けると、シャッターが壁となって窓ガラスを割りにくくできるため、防犯性の向上の効果が期待できます。
また、窓シャッターを閉めた状態では、外から室内の様子を見ることはできません。そのため、入居者が在宅であるかなどのチェックをしにくく、泥棒に狙われにくい環境をつくれるでしょう。
【リフォーム2】内窓の新設
内窓を新設すると、侵入にかかる時間を長くできる傾向にあるため、窓の防犯性を向上させる効果も期待できます。内窓の新設は、おもに窓の断熱性を向上させる目的でおこなわれるリフォームです。
しかし、窓の結露を予防する以外にも、窓を二重にすることで「侵入しにくい窓」として判断されるなどの防犯面における効果も期待できるでしょう。
【リフォーム3】目隠しルーバーの取り付け
羽の角度を自由に調整できる目隠しルーバーの取り付けで、面格子と同様の防犯性の向上を期待できます。目隠しルーバーは、羽の角度で採光・採風の具合を調整できるため、格子を窓につけると部屋が暗くなりがちな浴室などへの取り付けもおすすめです。
もし「窓に格子をつけると部屋が暗くなるかもしれない」と不安な場合は、目隠しルーバーの採用も検討してみましょう。
【リフォーム4】補助錠の新設
窓についた錠(鍵)のほかに、追加で補助錠をつけることで、窓のこじ開けを防止する効果が期待できます。
窓の補助錠には、ワンタッチで解錠できるタイプのほか、鍵付きの補助錠もあります。鍵付きの補助錠であれば、泥棒が補助錠を取り外さない限り、窓を開けることはできません。もし泥棒が窓ガラスを割っても、補助錠が窓を固定しているため、窓が開かないという状態をつくりだすことも可能です。
このような窓の補助錠の新設は、面格子の取り付けとあわせておこなうこともできます。窓の防犯対策を希望する場合は、面格子とあわせて、補助錠の採用も検討してみましょう。
【リフォーム5】防犯ガラスへの交換
割れにくい防犯ガラスに交換する方法も、窓の防犯対策として有効です。
たとえば、YKK APの「安全合わせ複層ガラス」は、ひび割れてもガラスが飛散しにくいガラスです。そのため、窓ガラスが壊されにくく、窓におけるこじ破りなどの侵入犯罪の対策として有効でしょう。
防犯ガラスと面格子を組み合わせることで、より高い防犯効果が期待できます。このような防犯ガラスへの交換を、面格子の取り付けとセットでおこなっておくと、窓の防犯性の向上が期待できます。
【Q&A】窓の防犯対策として面格子の取り付けに関するよくある質問
- 窓の室内側に面格子を取り付けるのは防犯対策として効果的?
-
窓の室内側に面格子を取り付ける方法は、防犯対策において室内に侵入しにくくするなどの効果が期待できます。もし窓の屋外側に面格子を取り付けられない場合などは、室内側への面格子の取り付けを検討してみましょう。
- 窓の防犯対策において面格子は意味がない?
-
窓に面格子を取り付けることで、侵入しにくい窓と判断されやすいなどの効果が期待できます。ただし、耐久性の低い面格子では、傷つけられたり取り外されたりしてしまうおそれもあります。そのため、窓の防犯対策で面格子を取り付けるなら、耐久性の高さなどを重視して選ぶことも大切です。



























