

窓手すりを後付けするメリット
窓手すりを後付けする主なメリットは、転落リスクを減らせることと、窓まわりの外観を整えられることです。特に2階以上の窓や掃き出し窓では、窓からの落下防止を優先し、転落防止用の窓手すりや柵を、窓台の高さ・隙間・下地に合わせて設置することが重要です。ただし、一般的な窓手すりは防犯性能を保証する製品ではありません。防犯対策が目的なら、防犯性能を確認できる面格子や窓シャッター、補助錠などを検討しましょう。
転落防止柵として安全面を強化できる
窓手すりを後付けする最大のメリットは、窓からの転落リスクを減らせることです。ただし、窓手すりだけで事故を完全に防げるわけではありません。特に小さな子どもがいる家庭では、窓の近くに足場となる家具を置かない、子どもの手が届かない位置に補助錠を付ける、手すりや固定部にぐらつきがないか定期的に点検するなど、複数の対策を組み合わせましょう。

※ 参考:消費者庁「窓やベランダからの子どもの転落事故に御注意ください!」
住まいの外観を整えられる
外壁やサッシと調和するデザインの窓手すりを選ぶと、住まいの外観を整えられます。ただし、一般的な窓手すりと、防犯性能を認定された面格子は目的が異なります。防犯性を高めるには、補助錠や防犯ガラス、防犯フィルム、CPマークのある面格子、窓シャッターなどを組み合わせましょう。
※ 参考:警視庁「侵入窃盗の防犯対策」

転落防止目的で窓手すりを後付けする際の注意点
窓からの落下防止を目的に窓手すりを後付けする場合は、製品の用途、窓台の高さや足がかりの有無に応じた寸法、格子の隙間、取り付け下地を確認することが重要です。建築基準法施行令の「1.1m以上」は、同令が適用される屋上広場や2階以上のバルコニーなどに関する規定で、窓手すりにそのまま当てはまるものではありません。窓については、国土交通省のガイドラインや住宅性能表示の評価基準に目安が示されているため、施工会社に現地調査を依頼し、適切な製品と取り付け方法を選びましょう。
※ 参考1:e-Gov法令検索「建築基準法施行令」
※ 参考2:国土交通省「子育てに配慮した住宅と居住環境に関するガイドライン(改訂版)」
転落防止を目的とした窓手すりもある
転落防止が目的なら、その用途に対応した窓手すりを選ぶ必要があります。設置できる窓、必要な下地、固定方法、使用上の注意は製品ごとに異なります。施工会社に現地調査を依頼して外壁や窓まわりの下地を確認し、メーカーの施工要領に沿って取り付けてもらいましょう。
取り付けの高さ・隙間に注意する
窓手すりを後付けする際は、窓台の高さや足がかりの有無を踏まえて、手すりの高さと隙間を決めましょう。国土交通省の子育て住宅ガイドラインでは、2階以上の窓について、窓台の高さが650mm以上800mm未満の場合は床面から1,100mm以上、足がかりになる部分がある場合は窓台などから800mm以上の高さに手すりを設ける目安が示されています。また、子どものすり抜けを防ぐため、手すり子の間隔は内法110mm以下、手すり最下部と窓台の間隔は内法90mm以下が目安です。

建築基準法施行令では、同令が適用される屋上広場や2階以上のバルコニーなどの周囲に、高さ1.1m以上の手すり壁・柵・金網を設けるよう定めています。窓手すりはバルコニーと同じ条件で決めるのではなく、地域の条例や製品仕様も確認し、施工会社に安全な寸法を提案してもらいましょう。
※ 参考1:国土交通省「子育てに配慮した住宅と居住環境に関するガイドライン(改訂版)」
※ 参考2:e-Gov法令検索「建築基準法施行令」
窓手すりの取り付け位置による効果の違い
窓手すりは室内側と屋外側のどちらにも設置できます。ただし、取り付け位置だけで転落防止効果や防犯効果が決まるわけではありません。転落防止には、製品の用途、手すりの高さと隙間、足がかりの有無、下地への固定方法が関係します。防犯が目的なら、窓手すりではなく、防犯性能を確認できる面格子や窓シャッター、補助錠などを検討しましょう。

※ 参考1:国土交通省「子育てに配慮した住宅と居住環境に関するガイドライン(改訂版)」
※ 参考2:警視庁「侵入窃盗の防犯対策」
室内側に新設した場合の効果
室内側に設置する窓手すりは、窓へ近づく人の動きを遮り、転落リスクを減らす効果が期待できます。ただし、寄りかかっても必ず支えられるとは限らず、設置位置だけで安全性は判断できません。転落防止用の製品を選び、窓台からの高さや格子の隙間、下地への固定方法を施工会社に確認しましょう。小さな子どもがいる家庭では、補助錠の設置や窓まわりに足場を置かない対策も必要です。
※ 参考:三協アルミ「窓手すりにもたれかかったところ、壁からはずれ手すりごと転落した」
屋外側に新設した場合の効果
屋外側の窓手すりは、転落防止用として設計された製品を適切に取り付ければ、転落リスクの軽減に役立ちます。また、外壁やサッシと調和するデザインを選ぶことで、外観のアクセントにもなります。ただし、屋外側に窓手すりを設置するだけでは、防犯性能が備わるわけではありません。防犯性を高めたい場合は、CPマークのある面格子や窓シャッター、補助錠、防犯ガラスなどを組み合わせましょう。
※ 参考:警察庁「防犯性能の高い建物部品」
窓手すりを後付けするデメリット
窓手すりを後付けする主なデメリットは、室内が窮屈に感じられることと、外の景色が見づらくなることです。設置後の圧迫感や見え方は、製品の形状や設置位置によって異なります。
室内が窮屈に感じる可能性がある
室内側に窓手すりを後付けすると、圧迫感が生じて部屋が狭く感じられることがあります。感じ方は製品の形状や部屋の広さによって異なるため、カタログなどを参考に設置後の空間をイメージしておきましょう。窓用エアコンを使用している場合は、窓手すりが本体の設置や窓の開閉の妨げにならないか、双方の製品の施工条件を事前に確認することも大切です。
外の景色が見づらくなる可能性がある
窓手すりを室内側・屋外側のどちらに後付けした場合でも、製品の形状や設置位置によっては、室内から外の景色が見づらくなる可能性があります。ただし、細い格子や外観になじむ色を選ぶことで、視界への影響を抑えられる場合もあります。転落防止が目的なら、見た目だけで選ばず、転落防止用であることや必要な高さ・隙間を満たすことを優先しましょう。
後付けした窓手すりを布団干しに使える条件
窓手すりを布団干しに使えるかは、製品の仕様によって異なります。一般的な窓手すりへ布団を掛けたり、メーカー指定外の器具を取り付けたりすると、変形や脱落につながるおそれがあります。布団干し対応が明記された専用品を選び、耐荷重や取付条件を守って使用しましょう。

布団干し対応の専用品なら使用できる
窓手すりのなかには、転落防止と布団干しを兼用できる「ホセルノ20-S」のような専用品があります。通常の窓手すりへ任意のパイプを追加するのではなく、布団干し用途・耐荷重・取付条件が明記された製品を選びましょう。

洗濯物を干す用途には、川口技研の「窓壁用・軒天用ホスクリーン」などを併用する方法もあります。設置場所に適合するタイプを選び、下地やメーカー指定の施工条件を守って取り付けましょう。
賃貸住宅では窓の布団干し禁止の場合も
賃貸住宅では、美観や安全上の理由から、窓での布団干しが禁止されている場合があります。布団が落下すると、通行人にけがをさせるおそれもあります。窓手すりを後付けする前に、布団干しが可能かどうかを大家さんや管理会社へ確認しましょう。
後付けできるおしゃれな窓手すりの主要メーカー
窓手すりのデザインや機能はメーカーによって異なります。ここでは、後付けに対応する主要メーカーの製品を紹介します。
YKK AP

YKK APの「ルシアス 窓手すり」は、窓まわりになじみやすいシンプルでシャープなデザインが特徴です。2026年10月時点で、アルミ色の1型とラミネート色の2型を組み合わせられるラインアップがあり、壁付けタイプやシャッター付きタイプなどから選べます。
※ 参考:YKK AP「ルシアス 窓手すり」
LIXIL(リクシル)


LIXILでは、装飾性のある「ロイヤル手すりⅡ」と、シンプルな縦格子デザインの「アルミ手すりS型」がラインナップされています。どちらも2026年4月発行の現行カタログに掲載されているため、住宅の外観や窓の条件に合わせて選べます。
※ 参考1:LIXIL「窓まわりシリーズ 2026年4月価格掲載版」
※ 参考2:LIXIL「ロイヤル手すりⅡ 取扱説明書一覧」
※ 参考3:LIXIL「アルミ手すりS型、S型ワイド」
三協アルミ

三協アルミの「窓手すりTA型」は、強度と耐久性に配慮したアルミ製ブラケット金具と、丸みを帯びた大型中空形材の笠木が特徴です。格子は子どものすり抜け防止に配慮したピッチとデザインで、側面補助材やシャッター付き引違い窓向けの持ち出しセットも用意されています。
※ 参考1:三協アルミ「窓手すりTA型」
※ 参考2:三協アルミ「窓まわり 商品別データダウンロード」
窓手すりの後付けでDIYを避けるべき理由
転落防止を目的とする窓手すりは、DIYでの後付けを避け、施工会社へ依頼しましょう。安全性を確保するには、外壁や窓まわりの下地、使用する固定金具、製品ごとの施工条件を確認する必要があります。施工会社には、転落防止用の商品であることやメーカーの施工要領に沿った取付方法、工事後の点検方法まで確認しておくと安心です。
窓手すりを後付けする費用相場
窓手すりを後付けする費用は、足場や大がかりな下地補強を除き、1か所あたり2.5万~8万円が目安です。シンプルなバータイプは比較的安く、格子タイプや目隠し一体型、大きな窓に対応する製品は高くなる傾向があります。製品の仕様や窓の大きさ、設置位置、下地の状態によって費用が変わるため、現地調査を受けて見積もりを確認しましょう。

窓手すりの後付けにかかるその他費用
2階の屋外側に窓手すりを後付けする場合は、仮設足場の費用が別途かかることがあります。複数箇所へ設置する工事では、建物全体に足場が必要になるケースもあります。足場費用の負担を抑えるには、外まわりのリフォームやメンテナンスとの同時施工も検討しましょう。

賃貸物件で窓手すりを後付けする際の注意点
賃貸物件に窓手すりを後付けする場合は、大家さんや管理会社の承諾と、退去時の原状回復について事前に確認する必要があります。

大家や管理会社の承諾が必要
賃貸物件に窓手すりを設置する場合は、工事を依頼する前に賃貸借契約書を確認し、大家さんや管理会社から書面で承諾を得ましょう。国土交通省の賃貸住宅標準契約書では、借主が貸主の書面による承諾なく、改造や模様替え、工作物の設置を行うことを禁止しています。承諾を得る際は、設置場所や固定方法に加え、退去時に撤去するか、原状回復をどこまで行うかも書面で決めておくと安心です。
※ 参考:国土交通省「賃貸住宅標準契約書」
退去時に原状回復が必要なケースがある
賃貸物件で窓手すりの設置が認められた場合でも、退去時に撤去や原状回復が必要になることがあります。工事前に、撤去の要否、外壁や窓まわりの補修範囲、費用負担を大家さんや管理会社と書面で取り決めておきましょう。敷金は原状回復費用を安くする制度ではなく、未払い賃料や借主が負担すべき原状回復費用などの債務を担保するために預けるお金です。敷金から費用が差し引かれても負担額そのものが減るわけではなく、敷金を超える費用が発生すれば追加請求を受ける可能性があります。
※ 参考1:法務省「賃貸借契約に関するルールの見直し」
※ 参考2:国土交通省「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン Q&A」












