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3階建て住宅の建築費用が高い理由
通常3階建て住宅の建築費用は、2階建ての建物と比較すると20%増しぐらいになります。
3階建て住宅が割高になるのは、建築法規の問題です。
例えば3階建ての建物を建てる場合には構造計算を実施しなければいけませんが、それに費用が掛かります。
また2階建てと比較すると3階建ての建物では、建物の重量が増えるために地盤改良などをしなければいけませんので費用がかかります。
さらに階段部分が3階部分まで必要となりますので、その間取りを配慮する必要があり、そのための費用も必要です。
構造計算費用が必要
現状の建築法規では、2階建てでは必要のない構造計算を実施しないと3階建ての建物を建築することができません。
構造計算費用は、壁量や耐震性をしっかりと満たしているのかを確かめるものです。
構造計算を実施し内容に合致する壁面や柱、梁などの建物を建てる必要があり、そのため建築費も増加します。
また構造計算自体も建築士に依頼する必要があり、費用がかかってしまいます。
その点では、3階建ての建物はしっかりと構造計算を実施した建物ですので安全で安心できます。
地質改良費用
3階建ての住宅では、建物自体の重さがどうしても重くなります。
そのため土地を購入する場合には、事前に地盤調査を実施することが重要です。
そしてなるべく強固な地盤の土地を選ぶことが重要ですので、地盤調査費用も必要となります。
地盤調査を実施すると3階建ての建物を建てるのに安全な地盤かどうかが判明します。
また地盤として不十分な場合には、地質改良をする必要があります。
地盤改良が必要な場合には、軽度の物から表層改良工法、次に柱状改良工法、そして鋼管杭工法といった方法があります。
そのため3階建ての建物を考えている場合には、地盤調査や地盤改良費のための費用を準備しておく必要があります。
表層改良工法
地盤改良の表層改良工法は、地盤改良するために軟弱な地盤の強度を上げるものです。
下部にある良好地盤層と一体化させることで地盤を改良します。軟弱な地盤が深さ2m程度までの場合の地盤改良として実施し、費用としては50万円程度です。
柱状改良工法
軟弱地盤が8mほどまでの深さがある場合には、柱状改良工法を実施します。
方法としては、コンクリートの柱を土の中につくって良好な地盤にまで届かせます。費用としては、50万円から100万円程度となります。
鋼管杭工法
鋼管杭工法は、より深い地盤まで鋼の杭を打ち込むことで地盤改良を行ないます。
柱状改良工法とほぼ同様の工法となりますが、打ち込む杭が鋼の杭となります。費用としては、100万円以上は必要となります。
2階建て住宅との比較
2階建ての建物と比較すると3階建て住宅の間取りでは、階段を1階と2階の2フロアに設置しなければならないので、それだけ他の部屋のスペ-スが狭くなります。
このように2階建て住宅と比較すると様々な点で異なりますのでご説明します。
土地取得費用と居住スペース
3階建ての場合には地盤改良などが必要となり、2階建てより割高な印象となっているかもしれません。
しかし3階建てを新築する場合には、建物と土地とを併せたトータルの金額で考慮すると割安になる場合も多いのです。
3階建てでも間取りを工夫することで、2階建ての建物と同価格程度に抑えることができます。
例えば階段部分をLDK内に設置します。
そして階段下の部分をLDKの一部として取り込み、収納スペ-スなどに利用することで広さを感じさせる住宅にすることができます。
納戸のようなスペ-スをまとめて取ることで各部屋の収納スペースを狭くし、部屋として広く使用できるように工夫することができますし、土地面積を少なくして土地代を抑えることが可能です。
さらに都心などの土地価格が高い地域では、3階建ての1階部分はガレージにして2階と3階部分を住居にしている場合があります。
狭い土地も有効活用することができ、土地代も安く抑えることができます。
条件によっては、3階建て建物の方が居住スペースを確保しやすく、土地の購入費用面で2階建てよりも安くなるというケースもあるのです。
安全性の比較
3階建ての住宅では、土地の改良のための構造計算を実施し、土地改良が必要な場合には地盤改良を実施します。
また建物でも構造図や耐力壁などが必要とされ、施工上でも3階建ての住宅の場合には2階建てと比較すると安全性が高くなります。
例えば制震ダンパー「マモリー」を標準装備すると地震の繰り返しの揺れに対しても最大限の効果を発揮し、制震の効果としては50年以上持続するのに加え、メンテナンスも必要ないとされています。
3階建て住宅の注意点
3階建ての建物を建てる際には、間取りや構造上の安全性などの問題があります。
また駐車スペースの設置の仕方にもさまざまな注意点がありますのでご紹介します。
間取りについて
将来的に3階建ての住居を賃貸に貸し出したり売却したりすることも計画している場合は、一般的に生活がしやすい生活動線を配慮した間取りにすることをおすすめします。
例えばリビングが3階部分にあるのに寝室は1階になっている場合は、生活をしていて移動をする距離が長くなりがちです。
また1階に洗面所や家事室があり、洗濯をして干す場合に屋上のルーフバルコニーまで上がらないといけない状態の場合には、高齢者には特に問題が多くなります。
毎日の生活に基づいて間取りを考えないと生活動線に問題ができ、貸し出す場合や売却する時に支障となります。
耐久性を考えた構造とは?
3階建ての建物は構造計算されていますので、地震に強い構造の住宅です。
しかし大地震が起きた場合にも絶対に大丈夫だという保証は難しいのです。
そのためにより耐久性のある構造にするには、木造よりも鉄骨、さらに木造と鉄骨混合、そして鉄筋コンクリートの順となります。
強度の点では、RCである鉄筋コンクリートですが建築コストとしては高くなります。
それを考慮して1階部分を鉄骨にして2階と3階部分を木造にするという建て方もあります。
このように強度がある建物ほど費用としては高くなりますので、RCや鉄骨、木造と鉄骨の組み合わせなどを工夫して耐震性のある構造の建物にするようにしましょう。
ビルトインガレージについて
3階建ての建物に多く見られるものに1階部分を駐車スペースにしているビルトインガレージがあります。
敷地の面積が狭くどうしても駐車場が必要な場合には、ビルトインガレージを設置することになりますが、費用がかさみます。
それは、ビルトインガレージを設置するには、1階部分の構造をかなり強固にする必要があるためです。
そのために1階部分だけでも鉄骨造や鉄筋コンクリートにすることをおすすめします。
しかし土地が広く余裕があるのであれば、構造の強度のための費用を抑える意味でもビルトインガレージは避けた方がいいでしょう。
3階建て住宅建築費の支払い方法
3階建ての建物の住宅建築費を支払う場合の方法としては、新築の住宅に適応になる固定資産税の減額措置を利用することも可能です。
固定資産税は、土地や建物などの所有者にかかる税金ですが、どのような利点があるのかについてご紹介します。
補助金や減税措置も利用できる住宅ローン
面積要件などを満たしている新築の建物では、一定期間は建物の固定資産税額が1/2に減額されます。
この減税期間は、通常であれば3年間です。
ただ3階建て以上の耐火や準耐火の建物は、減税の適用期間が5年間となり、認定長期優良住宅と認められると7年間まで適用できます。
さらに、認定長期優良住宅に認定されると登録免許税の税率も0.15%から0.1%へと引き下げになります。
このように質の高い建物については、減税措置などが充実しています。
住宅ローンの注意点
新築の建物を建てた場合は、住宅ローンを組むことになりますがその場合に注意することがあります。
住宅ローンを組む場合には、さまざまな諸費用が必要となります。
例えば印紙代やローンの保証料、また保険料、手数料、不動産登記などなどの諸経費がかかります。
中でも最も高くなるのがローン保証料です。
ローンの保証料は、ローンの返済が何らかの問題で滞った場合に保証会社が立て替えるという制度で、代位弁済のための費用となります。
代位弁済を保証会社実施しなければいけなくなると、銀行からの借入金は完済されてその時点で銀行との契約は解消となります。
しかしローンの返済がそこで終わるということではなく、返す相手が保証会社になるということです。
このローン保証料の金額としては、融資額や返済期間によって違ってきます。
例えば返済期間が35年の場合には、融資額の1,000万円当たり20万円あまりとなります。
また銀行とのローン契約を締結する際には印紙税がかかります。
これは、融資額によって変わりますが融資額が1,000万円から5,000万円以下であれば2万円程度です。
また抵当権の登記の費用や登録免許税とともに司法書士への報酬なども必要となります。
さまざまな費用を合わせるとかなりの金額となりますので注意してください。
賃貸併用の3階建て住宅で住宅ローンを組むには?
賃貸併用の3階建て住宅を建てた場合に住宅ローンの対象となるのは、居住部分が総床面積の51%以上で賃貸部分が最大で50%未満の場合です。
その基準を満たせない場合は、アパートローンの対象となります。
住宅ローンの場合には、アパートローンと比較すると利率としても有利ですし、固定金利を選択できて融資も受けやすいだけでなく住宅ローン減税なども適用できます。
例えば住宅ローンであれば0.7%から0.8%程度になることがありますが、アパートローンになると2%から4%になることがあります。
この差で、長期の返済期間を考慮すると1,000万円以上の差になることもありますので、居住部分と賃貸部分の割合には注意してください。
建て替え・注文住宅に対応する優良な建設会社を見つけるには?
ここまで説明してきた建て替えは、あくまで一例となっています。
注文住宅の設計プランや費用は、施工店によって大きく異なることがあります。
そのときに大事なのが、複数社に見積もりを依頼し、「比較検討」をするということ!
実際に注文住宅を建てるには時間がかかるので、この記事で大体の予想がついた方は早めに次のステップへ進みましょう!
「調べてみたもののどの会社が本当に信頼できるか分からない…」
「複数社に何回も同じ説明をするのが面倒くさい...。」
そんな方は、簡単に無料で一括査定が可能なサービスがありますので、ぜひご利用ください。
一生のうちに注文住宅を建てる機会はそこまで多いものではありません。
後悔しない、失敗しない建て替えをするためにも、建設会社選びは慎重に行いましょう!
この記事の監修者プロフィール

タクトホームコンサルティングサービス
亀田融一級建築施工管理技士、宅地建物取引士。東証1部上場企業グループの住宅部門に33年間勤務。13年間の現場監督経験を経て、住宅リフォーム部門の責任者として部分リフォームから大規模リノベーションまで2,000件以上のリフォームに関わる。2015年に退職して現在は、タクトホームコンサルティングサービス代表として、住宅診断を行う傍ら、住宅・リフォーム会社へのコンサルティング活動を行っている。
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