2023年12月14日更新

3階建て住宅の平均坪単価は?知っておくべき費用について

3階建て住宅の魅力とは?

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都市部などの人口が密集している地域では、住宅を建てるための十分な広さの土地を購入できないことがあります。

また住宅地を購入できたとしても広くはない場合も多く、都市部で余裕のある住宅スペースを確保したいと注目を浴びているのが3階建て住宅です。

それでは3階建て住宅にはどんな魅力があるのがでしょうか。そのメリット・デメリットとあわせて見ていきましょう。

3階建て住宅はアクセスのよい狭小地に人気

都市部のような人口密集地では会社や商業施設などへのアクセスはいいものの、住宅地として購入できる土地が狭いという問題があります。

しかし土地が狭くても、十分な居住スペースを確保できるとあって注目されているのが3階建て住宅です。

3階建てのメリット・デメリット

3階建て住宅のメリットは、狭小地でも十分なスペースを確保できることや、屋外からの自然光を2階建て家屋よりも多く取り入れやすい設計ができることなどです。

同じ延べ床面積の2階建て住宅と比較すると3階建て住宅のほうが土地代が安く抑えられるため、土地代を合わせた総費用で見てみると3階建て住宅の方が安くなるということもあります。

一方、3階建て住宅のデメリットは、生活動線が入り組みやすかったり、階段が増えるため高齢になると不便を感じやすくなる点でしょう。

また同じ延べ床面積の2階建ての住宅に比べて間取りが制限される傾向がある点もデメリットです。

よくある一戸建ての間取りでは、子供部屋と主寝室が2階に置かれますが、狭めの土地の上に建つ3階建て住宅では各階ごとの延べ床面積が広くないため、その両室をワンフロアに取れないこともあるでしょう。

3階建て住宅の注意点

3階建ての建物を建てる際には、間取りや構造上の安全性などの問題があります。

また駐車スペースの設置の仕方にもさまざまな注意点がありますのでご紹介します。

間取りについて

将来的に3階建ての住居を賃貸に貸し出したり売却したりすることも計画している場合は、一般的に生活がしやすい生活動線を配慮した間取りにすることをおすすめします。

例えばリビングが3階部分にあるのに寝室は1階になっている場合は、生活をしていて移動をする距離が長くなりがちです。

また1階に洗面所や家事室があり、洗濯をして干す場合に屋上のルーフバルコニーまで上がらないといけない状態の場合には、高齢者には特に問題が多くなります。

毎日の生活に基づいて間取りを考えないと生活動線に問題ができ、貸し出す場合や売却する時に支障となります。

耐久性を考えた構造とは?

3階建ての建物は構造計算されていますので、地震に強い構造の住宅です。

しかし大地震が起きた場合にも絶対に大丈夫だという保証は難しいのです。

そのためにより耐久性のある構造にするには、木造よりも鉄骨、さらに木造と鉄骨混合、そして鉄筋コンクリートの順となります。

強度の点では、RCである鉄筋コンクリートですが建築コストとしては高くなります。

それを考慮して1階部分を鉄骨にして2階と3階部分を木造にするという建て方もあります。

このように強度がある建物ほど費用としては高くなりますので、RCや鉄骨、木造と鉄骨の組み合わせなどを工夫して耐震性のある構造の建物にするようにしましょう。

ビルトインガレージについて

3階建ての建物に多く見られるものに1階部分を駐車スペースにしているビルトインガレージがあります。

敷地の面積が狭くどうしても駐車場が必要な場合には、ビルトインガレージを設置することになりますが、費用がかさみます。

それは、ビルトインガレージを設置するには、1階部分の構造をかなり強固にする必要があるためです。

そのために1階部分だけでも鉄骨造や鉄筋コンクリートにすることをおすすめします。

しかし土地が広く余裕があるのであれば、構造の強度のための費用を抑える意味でもビルトインガレージは避けた方がいいでしょう。

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3階建て住宅の坪単価の相場

3階建て住宅の坪単価と言っても、その坪単価は業者によっても違います。

そこで3階建て住宅の坪単価の相場を見ていく前に、まずは注文住宅の坪単価とはどのように算出されるのかについてご説明します。

注文住宅における坪単価とは

注文住宅における坪単価は、住宅を建てるときの目安として各メーカーがカタログなどに提示していることが多いでしょう。

坪単価とは、一坪当たりにかかる住宅の建築費用を算出した金額なのですが、その計算方法に規定はありません。そのため坪単価と言っても、建物の建築費用から算出されている場合もあれば、設備も含んだ金額の場合もあります。

そのため、もし同じ物件を建てたとしても坪単価の表示額はメーカーによって変わってくるのです。

坪単価を使って各メーカーの比較をする場合には、その内訳に注意を払い、何を含めて算出された坪単価なのかを知る必要があるでしょう。

3階建ての注文住宅の坪単価の相場

3階建て住宅の坪単価の相場は、木造か鉄筋か、または大手ハウスメーカーかローコストハウスメーカーかなどによっても変わってきます。

まず最近人気のある鉄骨造りで大手ハウスメーカーを利用する場合、3階建て住宅の坪単価の相場は約70万円~約100万円と言われています。地元の工務店などでも、ほぼこれくらいの価格帯となるでしょう。

一方、木造住宅の場合は鉄骨住宅よりも坪単価は低くなり、大手ハウスメーカーなら約60万円~約80万、ローコストハウスメーカーならば約45万円~約60万円が一般的です。

坪単価を抑えるならシンプルなデザインがグッド!

坪単価を抑えたい場合は、シンプルなデザインの住宅を選ぶことをおすすめします。

凹凸の多い住宅は必要な資材が増えるだけでなく、建築のための工程手順も増えるため、坪単価が上がるだけでなく、工期も長くなります。そのため、資材にかかる費用だけではなく人件費も高くなってしまうのです。

少しでも坪単価を抑えようと思うのならば、凹凸の少ないすっきりとした箱形の設計にするのがいいでしょう。

3階建て住宅の建築費用が高い理由

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通常3階建て住宅の建築費用は、2階建ての建物と比較すると20%増しぐらいになります。

3階建て住宅が割高になるのは、建築法規の問題です。

例えば3階建ての建物を建てる場合には構造計算を実施しなければいけませんが、それに費用が掛かります。

また2階建てと比較すると3階建ての建物では、建物の重量が増えるために地盤改良などをしなければいけませんので費用がかかります。

さらに階段部分が3階部分まで必要となりますので、その間取りを配慮する必要があり、そのための費用も必要です。

構造計算費用が必要

現状の建築法規では、2階建てでは必要のない構造計算を実施しないと3階建ての建物を建築することができません。

構造計算費用は、壁量や耐震性をしっかりと満たしているのかを確かめるものです。

構造計算を実施し内容に合致する壁面や柱、梁などの建物を建てる必要があり、そのため建築費も増加します。

また構造計算自体も建築士に依頼する必要があり、費用がかかってしまいます。

その点では、3階建ての建物はしっかりと構造計算を実施した建物ですので安全で安心できます。

地質改良費用

3階建ての住宅では、建物自体の重さがどうしても重くなります。

そのため土地を購入する場合には、事前に地盤調査を実施することが重要です。

そしてなるべく強固な地盤の土地を選ぶことが重要ですので、地盤調査費用も必要となります。

地盤調査を実施すると3階建ての建物を建てるのに安全な地盤かどうかが判明します。

また地盤として不十分な場合には、地質改良をする必要があります。

地盤改良が必要な場合には、軽度の物から表層改良工法、次に柱状改良工法、そして鋼管杭工法といった方法があります。

そのため3階建ての建物を考えている場合には、地盤調査や地盤改良費のための費用を準備しておく必要があります。

表層改良工法

地盤改良の表層改良工法は、地盤改良するために軟弱な地盤の強度を上げるものです。

下部にある良好地盤層と一体化させることで地盤を改良します。軟弱な地盤が深さ2m程度までの場合の地盤改良として実施し、費用としては50万円程度です。

柱状改良工法

軟弱地盤が8mほどまでの深さがある場合には、柱状改良工法を実施します。

方法としては、コンクリートの柱を土の中につくって良好な地盤にまで届かせます。費用としては、50万円から100万円程度となります。

鋼管杭工法

鋼管杭工法は、より深い地盤まで鋼の杭を打ち込むことで地盤改良を行ないます。

柱状改良工法とほぼ同様の工法となりますが、打ち込む杭が鋼の杭となります。費用としては、100万円以上は必要となります。

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2階建て住宅との比較

2階建ての建物と比較すると3階建て住宅の間取りでは、階段を1階と2階の2フロアに設置しなければならないので、それだけ他の部屋のスペ-スが狭くなります。

このように2階建て住宅と比較すると様々な点で異なりますのでご説明します。

土地取得費用と居住スペース

3階建ての場合には地盤改良などが必要となり、2階建てより割高な印象となっているかもしれません。

しかし3階建てを新築する場合には、建物と土地とを併せたトータルの金額で考慮すると割安になる場合も多いのです。

3階建てでも間取りを工夫することで、2階建ての建物と同価格程度に抑えることができます。

例えば階段部分をLDK内に設置します。

そして階段下の部分をLDKの一部として取り込み、収納スペ-スなどに利用することで広さを感じさせる住宅にすることができます。

納戸のようなスペ-スをまとめて取ることで各部屋の収納スペースを狭くし、部屋として広く使用できるように工夫することができますし、土地面積を少なくして土地代を抑えることが可能です。

さらに都心などの土地価格が高い地域では、3階建ての1階部分はガレージにして2階と3階部分を住居にしている場合があります。

狭い土地も有効活用することができ、土地代も安く抑えることができます。

条件によっては、3階建て建物の方が居住スペースを確保しやすく、土地の購入費用面で2階建てよりも安くなるというケースもあるのです。

安全性の比較

3階建ての住宅では、土地の改良のための構造計算を実施し、土地改良が必要な場合には地盤改良を実施します。

また建物でも構造図や耐力壁などが必要とされ、施工上でも3階建ての住宅の場合には2階建てと比較すると安全性が高くなります。

例えば制震ダンパー「マモリー」を標準装備すると地震の繰り返しの揺れに対しても最大限の効果を発揮し、制震の効果としては50年以上持続するのに加え、メンテナンスも必要ないとされています。

3階建て住宅は木造と鉄骨、どっちがいい?

鉄骨では坪単価は高くなる

木造住宅に比べると鉄骨の方が坪単価は高くなります。工法も資材の単価も違うため、鉄骨住宅の方が高くなる傾向にあるのです。

また鉄骨の厚みによっても坪単価は変わってきます。厚みのある重量鉄骨の方が、軽量鉄骨よりも一般的に高くなります。

木造でもしっかりとした造りの最近の3階建て住宅

木造で3階建て住宅というと、構造上大丈夫なのかと不安になる方もいるかもしれませんが、木造でもしっかりとした造りの3階建て住宅を建設することは可能です。

住宅は建築基準法に則って建設されることが義務化されているため、木造であってもこの基準に則って建設された家屋はしっかりとした強度が確保されています。

また、一般的に木造3階建て住宅は「構造計算書」の提出が必要です。

構造計算とは住宅の構造に十分強度があるのかを算出するもので、構造計算によって強度が確かめられた住宅ならば、木造であろうとその強度や耐力は高く、自然災害等にも耐えうる住宅だと言えます。

木造で建てるのなら気をつけたい2つのポイント

いくら現在の木造住宅の強度が高いとはいえ、その高い強度を維持するためには2つのポイントがあります。

ひとつは耐震性の強い資材を使うことに加えて、バランスの取れた設計にすることです。同じ3階建てでも複雑な構造の家とシンプルな構造の家とでは、その強度が変わってきます。シンプルな箱型のデザインなら、木造でも十分な強度を保てるでしょう。

もう一つのポイントは、その住宅が建つ地盤にも注意を払うことです。地震が起きた場合、地盤の緩いところでは建物にその揺れが大きく伝わり、住宅そのものに強度があっても住宅へ悪影響を与えることが考えられます。

住宅デザインのシンプルさや地盤の強度をチェックすることで、木造でも十分に安心できる3階建て住宅を建てることができるでしょう。

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坪単価以外に知っておくべきお金のこと

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単純に「3階建てのほうが安い」と思っていると後悔する

土地自体の価格を含めると、2階建て住宅よりも3階建て住宅を建てたほうが安くなる傾向にあるのは事実です。

特に人口が密集している地域では土地の価格は高く、同じ延べ床面積の住宅を建設する場合、2階建てに必要な土地面積よりも3階建て住宅の方が狭くてすむため、土地にかける予算を抑えることができます。

そのため、土地代と建設費用を合わせたトータル費用では3階建ての方が安くなることがあるのです。

しかし3階建て住宅だからこそ必要になる費用があり、そのため単純に3階建て住宅の方が2階建て住宅よりも費用が安くなるとは言えません。

そこで、ここでは2階建て住宅や平屋建て住宅建設には必要のない、追加される見込みのある費用についてご紹介します。

3階建てにすることで見込まれる費用

構造計算費用の追加

3階建て住宅を建設する場合、平屋や2階建て住宅の建設では必要のない「構造計算」をしなくてはなりません。

「構造計算」とは簡単にいえば建物の安全性が確かかどうかを計算することです。住宅は建っているだけで重力がかかるだけでなく、強風や地震などさまざまな負荷がかかります。また室内を人が歩ければ、それだけで床材などに圧力がかかります。

そうした外部や内部からのマイナス要因があったとしても、住宅は建っていられるだけの強度が必要です。その強度を計算するのが「構造計算」です。

3階建て住宅の建設時にはこの構造計算をしなくてはならず、そのための費用が別途必要になります。

地盤改良費用の追加

3階建て住宅は建物そのものの重量が増えるため、それだけの重さに耐えられる地盤強度かどうかを確かめる必要があります。また、もしも地盤が十分に強くないと判断されれば、その地盤を改良しなくてはなりません。

地盤改良が必要な場合、地盤の表層部分だけの改良で済む場合もありますが、良質な地盤が奥深くにある場合には、深く掘り下げて鋼製のくいを打ち込むなどの大掛かりな改良工事が必要になる場合もあります。

地盤改良工事にかかる費用は少なくとも約50万円が一般的で、柱状改良工法や鋼製杭工法が必要になる場合には100万円以上必要になる場合も考えられます。

工事内容によってかかる費用に大きな差があるものの、地盤改良は3階建て住宅の建設には欠かすことができません。3階建てを建設する場合には地盤改良工事費用についても頭に入れておきましょう。

3階建て住宅建築費の支払い方法

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3階建ての建物の住宅建築費を支払う場合の方法としては、新築の住宅に適応になる固定資産税の減額措置を利用することも可能です。

固定資産税は、土地や建物などの所有者にかかる税金ですが、どのような利点があるのかについてご紹介します。

補助金や減税措置も利用できる住宅ローン

面積要件などを満たしている新築の建物では、一定期間は建物の固定資産税額が1/2に減額されます。

この減税期間は、通常であれば3年間です。

ただ3階建て以上の耐火や準耐火の建物は、減税の適用期間が5年間となり、認定長期優良住宅と認められると7年間まで適用できます。

さらに、認定長期優良住宅に認定されると登録免許税の税率も0.15%から0.1%へと引き下げになります。

このように質の高い建物については、減税措置などが充実しています。

住宅ローンの注意点

新築の建物を建てた場合は、住宅ローンを組むことになりますがその場合に注意することがあります。

住宅ローンを組む場合には、さまざまな諸費用が必要となります。

例えば印紙代やローンの保証料、また保険料、手数料、不動産登記などなどの諸経費がかかります。

中でも最も高くなるのがローン保証料です。

ローンの保証料は、ローンの返済が何らかの問題で滞った場合に保証会社が立て替えるという制度で、代位弁済のための費用となります。

代位弁済を保証会社実施しなければいけなくなると、銀行からの借入金は完済されてその時点で銀行との契約は解消となります。

しかしローンの返済がそこで終わるということではなく、返す相手が保証会社になるということです。

このローン保証料の金額としては、融資額や返済期間によって違ってきます。

例えば返済期間が35年の場合には、融資額の1,000万円当たり20万円あまりとなります。

また銀行とのローン契約を締結する際には印紙税がかかります。

これは、融資額によって変わりますが融資額が1,000万円から5,000万円以下であれば2万円程度です。

また抵当権の登記の費用や登録免許税とともに司法書士への報酬なども必要となります。

さまざまな費用を合わせるとかなりの金額となりますので注意してください。

賃貸併用の3階建て住宅で住宅ローンを組むには?

賃貸併用の3階建て住宅を建てた場合に住宅ローンの対象となるのは、居住部分が総床面積の51%以上で賃貸部分が最大で50%未満の場合です。

その基準を満たせない場合は、アパートローンの対象となります。

住宅ローンの場合には、アパートローンと比較すると利率としても有利ですし、固定金利を選択できて融資も受けやすいだけでなく住宅ローン減税なども適用できます。

例えば住宅ローンであれば0.7%から0.8%程度になることがありますが、アパートローンになると2%から4%になることがあります。

この差で、長期の返済期間を考慮すると1,000万円以上の差になることもありますので、居住部分と賃貸部分の割合には注意してください。

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