2023年12月27日更新

監修記事

注文住宅の打ち合わせ期間、回数の目安や効率の良い進め方について解説

注文住宅の打ち合わせにはどれくらいの期間が必要なのか気になりますよね。打ち合わせ回数が増えると、時間的にも精神的にも負担が大きくなるので、少ない回数で効率よく進めることが大切です。この記事では、打ち合わせ期間の目安や効率良く進めるコツをご紹介します。

注文住宅とは?そのメリット・デメリット

注文住宅とはその名の通り、注文してから建築するタイプの住宅のことを指します。

注文住宅といえば住宅の全てを自由に決められるというイメージがありますが、必ずしもそうであるとは限りません。

注文住宅は依頼先や予算などにより、大きく2種類の方法に分かれます。フルオーダー式の注文住宅と、セミオーダー式の注文住宅です。

フルオーダーでは間取りや外観、内装など建設する住宅の全てに関して自由に決めることができます。一般的に注文住宅と聞いてイメージするのはこちらの方が多いでしょう。

対してセミオーダーは間取りや外観を中心に、決められた物の中から選んで注文する方法です。構造や水回りの仕様など、注文住宅といえど自由に選べない部分もあります。

注文住宅のメリットとデメリット

次に注文住宅のメリットとデメリットについてチェックしておきましょう。

メリット

注文住宅は、設計の段階から自分たちのライフスタイルや好みに合わせて自由に決められる点が一番のメリットでしょう。特にフルオーダーの場合は自由度の高いプランを立てられます。部屋の間取りや広さ、設備など、思い通りの住宅を建てることができるでしょう。

また、オンリーワンの住宅が建てられるという点もメリットです。依頼者自身が選んで決めるので、全く同じ家ができるということはまずありえません。

加えて注文住宅は工事が始まる段階から、どのように建設するのか様子を確認することが可能な点もメリットでしょう。

基礎工事や木工事など、完成後は隠れてしまう部分の工事まで見ることができることも多く、マイホームの建設を一から見届けることができます。

デメリット

デメリットとしては設計から工事完了、引き渡しまでの期間が長くなりがちであるという点が挙げられます。

土地の購入の段階から考慮すると、完成までの期間はさらに長くなります。注文住宅を建てようと計画していても、気に入った土地が見つからず半年経ってもまだ家づくりに取り掛かれないといったケースもあるのです。

また、費用が高くなる点もデメリットでしょう。間取りや仕様にこだわり過ぎてしまうと、工程が複雑になったり、流通量の少ない資材を使うことになるため、費用が高くなります。加えて、フルオーダーの場合は完成後をイメージしづらいというのも難点でしょう。

さらに、注文住宅は土地の取得やそれに伴う費用の支払いなど、契約するまでの工程も複雑で手間がかかりがちです。

これらの点をしっかり把握した上で、注文住宅を建てるかどうか検討するようにしましょう。

どちらがよい?注文住宅と建売住宅の違い

建売住宅とは土地と建物がセットで購入できるタイプの新築一戸建てのことを言います。家の間取りや仕様などは最初からほぼ決まっています。

では、マイホームを建てる際には、注文住宅をと建売住宅のどちらを選ぶべきでしょうか?建売住宅のメリットに着目しながら注文住宅との違いを見ていきましょう。

建売住宅のメリットとしては、まず購入を決めてから入居するまでの期間が短いということが挙げられます。注文住宅と比較して短期間で入居できるので、引っ越しや子供の転校手続きなどの生活設計も立てやすいでしょう。

また建売住宅の場合はすでに建設してある住宅を購入することになるので、土地を探す手間を省くことができます。

土地の代金と建物の代金を別々に払うのではなく、住宅ローンを利用して一括で払うことも可能です。そのため注文住宅と比べると、購入手続きは非常に簡単です。このようにスムーズに購入できる点も建売住宅のメリットだと言えるでしょう。

そして、建売住宅は注文住宅よりも価格が安い傾向がある点もメリットです。建売住宅は資材を大量発注してコストを抑え、打ち合わせが少ない分人件費も抑えられるなど、費用を下げるための工夫がなされています。

また、建売住宅を購入する際は、すでに建っている建物を見てから購入を検討することができるため、購入後の生活をイメージしやすくなります。

たしかに建売住宅では間取りを自分で考えることはできません。しかし、住宅のプロが一般的な暮らしやすさを考慮してプランニングしているので、多くの物件は使い勝手良く設計されています。

このように、建売住宅にも注文住宅とはまた違う利点が多々あります。注文住宅を検討する際には、建売住宅のメリットも考慮した上で、判断すると良いでしょう。

注文住宅の打ち合わせは、回数に決まりがないからこそどれくらいの期間が必要なのか気になりますよね。

打ち合わせ回数が多いほど細部にまでこだわり理想に近い家が作れますが、時間的にも精神的にも大きな負担となりがちです。

そのため、できるだけ少ない回数で効率良く進めることが大切になります。

そこでこの記事では、注文住宅の打ち合わせ期間の目安や、打ち合わせを効率良く進めるコツなどを解説しています。

注文住宅で失敗したくない方や、打ち合わせについて悩んでいる方はぜひ参考にしてみてください。

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注文住宅の打ち合わせ期間と回数の目安

注文住宅の打ち合わせにかかる期間は人によりさまざまですが、約3カ月〜約6カ月が多いとされています。

回数にすると、約10回〜約25回です。

とくに着工前は家のことやローンなど検討すべきことが多く、約5回〜約15回の打ち合わせが必要になります。

建築中の打ち合わせ回数の目安は約1回〜約4回ですが、住宅会社によっては打ち合わせしないところもあります。

また、完成してから引き渡しをする前に、約1回〜約2回打ち合わせをするのが一般的です。

引き渡し前の打ち合わせでは、建物が図面通りにできているか、傷や汚れがないかなどを確認し、仮に不備があった場合は、さらに数回の打ち合わせが追加になります。

注文住宅の打ち合わせ期間に決めること

注文住宅の打ち合わせでは、住宅会社の担当者のほか、建築士やインテリアコーディネーターなどとさまざまなことについて話し合います。

注文住宅の打ち合わせで決めることを具体的に解説していきます。

着工前

注文住宅の計画から引き渡しまでの期間は長く、煩雑になりがちです。ここでその流れを確認しておきましょう。

【1】イメージを固め、予算を決める

注文住宅の家づくりは、まずどのような生活を送りたいのかイメージするところから始まります。

理想のライフスタイルを実現するには、どこで暮らすのかも重要です。住みたいエリアが決まれば最寄駅までの距離や通勤通学にかかる時間、周辺の環境、地価などの希望がより明確になります。

また、現在の生活の不満点などから、理想とする家の設備やデザインなどのイメージを膨らませ、譲れない点や妥協できる点についても考えておきましょう。

イメージを固める作業と併せて注文住宅を建てる上での予算を決め、資金計画を立てていきます。

自己資金はいくら用意できるのかを確認し、ローンを組む金額と、毎月無理なく返済できる額を検討していきます。

注文住宅を建てるには建物代だけでなく土地代も必要です。また、建物の建築費用の他に電気・ガス・外構工事などにかかる付帯工事費、調査費や検査機関等への申請費、さらに新居への引越代や新調する家具代などもかかります。

このような費用についてもしっかりと見積もった上で、予算等を決めていきましょう。

ローンの事前審査

建築プランを仮決定し住宅ローンの事前審査を受ける
建築する業者を選んだら打ち合わせを行い、具体的なプランを決めていきます。この時におおまかな見積もりまで作成してもらい、この金額をもとにして住宅ローンの事前審査を受けます。

【2】土地を探す

住みたいエリアやおおよその予算が決まったら土地探しをする段階に入ります。土地は住みたい地域の不動産会社と相談し、希望を伝えて探してもらうのが一般的な流れです。

土地が見つかれば、その場所の地盤調査も行う必要があります。場合によってはここまで半年ほどかかることもあります。

問題なく進めば土地を購入し、いよいよ契約です。

またこの段階で土地だけでなく施工会社も探しておくと良いでしょう。

【3】施工会社を決めプランニングを始める

土地と施工会社が決まれば家づくりに向けての具体的なプランニングがスタートします。

フルオーダーの注文住宅の場合は間取りや設備のグレード、家の構造や外壁、素材に関しても自分で決めることができます。

あらかじめ理想の住宅のイメージを固めておくと施工会社とのプランニングもスムーズです。

【4】工事契約を結ぶ

建物のプランが固まれば施工会社との契約に移ります。契約の際には一般的に、工事請負契約書・工事請負契約約款・見積書・設計図書の4つの書類が必要です。

これらはどれも複雑な書類なので、事前に写しをもらっておき、契約前までに必ず目を通しましょう。分からないところや疑問点については事前に問い合わせて解決させておくことをおすすめします。

【5】建築確認申請を行い、工事が始まる

工事着工の前には行政や民間の検査機関への建築確認申請が必要です。建築確認済証の交付を受けなければ工事に着工することはできません。

土地を購入してから実際に施工を始めるまで、少なくとも3か月ほどはかかるでしょう。

工事が始まってからも地鎮祭や上棟式、そして近隣住民への挨拶など、やるべきことはたくさんあります。

施工が終わり第三者機関による完了検査を無事に通過すれば、ほぼ全ての手続きが完了し引き渡しの流れとなります。

建築中

建築中の打ち合わせでは、図面通りに進んでいるかの確認のほか、カーテンや照明など着工前に決められなかったことを決めていきます。

着工前に打ち合わせがすべて終わっている場合は、現場への立ち合いのみで、建物に関する打ち合わせはほとんどありません。

ただ、建物完成後の外構工事に向けて、業者を探したり、外構のデザインを考えたりといった新たな打ち合わせが始まります。

引き渡し前

引き渡し前には、完成した建物に不備がないかを確認し、必要があれば修正や改善するための打ち合わせをします。

同時に、アフターサービスについても説明があるので、不明点を確認し疑問が残らないようにしておきましょう。

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着工までの打ち合わせ回数が少ないメリット

着工までの打ち合わせ回数が少ないと予定より早く工事が始められるので、入居可能日が早まる可能性があります。

とくに、子どもの入学や住まいの退去の関係などであらかじめ入居したい日がある人にとっては、大きなメリットでしょう。

また、打ち合わせにかかる精神的・時間的負担が少なくなるのも魅力の一つです。

着工までの打ち合わせ回数が少ないデメリット

ただ、着工までの打ち合わせ回数が少ないと細かい部分まで話し合えなかったり、住宅会社とイメージを共有できなかったりするデメリットもあります。それぞれ解説していきます。

細部まで希望に沿った家に出来ない可能性がある

打ち合わせ回数が少ないと、必要最低限のことしか話し合えない場合が多いので、細部まで希望に沿った家にできない可能性があります。

例えば、コンセントの位置やドア枠の色などを確認できずに、標準仕様になってしまったり、おまかせすることになったりするかもしれません。

細部にまでしっかりこだわって自分で決めたいという人は、必然的に多くの打ち合わせが必要になるでしょう。

ハウスメーカーや工務店とイメージの共有ができない

また、打ち合わせ回数が少ないと、ハウスメーカーや工務店とイメージの共有がしづらくなるというデメリットもあります。

数回会って話しただけでは、自分の理想としている家のイメージを他人に伝えるのは難しく、どうしてもズレが生じやすくなります。

そのため、自分ではしっかり伝えたつもりでいても、打ち合わせが少ない場合は、イメージとは違った家ができてしまうリスクが高まるでしょう。

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着工までの打ち合わせ回数が多いメリット

着工までの打ち合わせ回数が多いときのメリットは、理想に近い家が作れることです。

話し合う時間が長くなる分、自分の中にある理想のイメージをより具体的に住宅会社に伝えられます。

また、間取りや住宅設備から内装にいたるまで細かい部分にもしっかりこだわれるので、見た目も使い勝手も満足のいく空間が作りやすくなるでしょう。

着工までの打ち合わせ回数が多いデメリット

着工までの打ち合わせ回数が多いことのデメリットは、家ができあがるまでの時間が長くなることです。

また、多くの時間を打ち合わせに割かなければならないため、時間的にも精神的にも負担が大きくなります。

とくに小さい子どもがいる場合は、1回打ち合わせするだけでも大きな労力が必要になるので、何度も打ち合わせをくり返すのは大変でしょう。

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注文住宅の打ち合わせ回数が変動する要因

注文住宅の打ち合わせ回数が変動する要因は、大きく分けて以下の2つです。

  • こだわりが強い
  • 何度もプランを変更する

細部にまでこだわろうと思うと、より多くのことを住宅会社と話し合って決めなくてはいけなくなるため、20回以上の打ち合わせが必要になることがあります。

また、家を建てるときは建築基準法などに沿って設計しなくてはならず、さまざまな制約を受けるので、すべて希望通りにできるとは限りません。

希望にそえない場合は、建築士などプロの意見を聞きながら、代替案を考えなくてはいけなくなるので、どうしても時間がかかってしまいます。

そのほか、理想像が定まっておらず、何度も間取りや設備を変更する場合は、何度もプランを練り直すため打ち合わせ回数が増えます。

反対に、それほどこだわりがなく、提案されたプランからほとんど変更しない場合は、打ち合わせにかかる時間が少なく、着工までスムーズに進めるでしょう。

注文住宅の打ち合わせを効率良く進めるコツ

家にはこだわりたいけれど、打ち合わせが多くなるのは嫌だという人は、少ない回数でもしっかり打ち合わせができるように、対策しておくのがおすすめです。

注文住宅の打ち合わせを効率良く進めるコツをご紹介します。

予算を決めておく

家の設計を始める前に、まずは予算を明確にしておきましょう。

予算が決まっていれば、選択肢をある程度絞り込めます。

予算が決まっていないと、選択肢が多くなり決めるのに時間がかかるだけでなく、計画を立ててから予算に合わせて調整するのは大変です。

最初に予算を決め、予算に合わせて設計すれば、効率良く打ち合わせが進められるでしょう。

イメージを共有する

打ち合わせをスムーズに進めたい場合、早い段階でイメージを共有しておくことが大切です。

理想とする家のイメージが伝わっていないままだと、何度提案してもらっても納得できず、お互いに時間を無駄にすることになりかねません。

理想のイメージを共有しやすいように、和風やモダンなどざっくりしたイメージだけでなく、カタログや写真など具体的に伝えられるものを用意しておくのがおすすめです。

お互いのイメージのズレを早い段階で解消しておくことで時間の無駄がなくなり、効率的に打ち合わせできるようになるでしょう。

記録をとって共有する

打ち合わせを無駄なく進めるコツとして、記録をとって共有することも大切です。

注文住宅の打ち合わせでは、伝えたはずのことが伝わっておらず「その話は聞いていない」と言われたり、説明を受けた覚えがないのに「それは説明した」といわれたりと意外とトラブルが多いものです。

一つトラブルが起こると解決に時間がとられ、打ち合わせが予定通りに進められなくなってしまいます。

トラブルによる打ち合わせの遅れを防ぐ対策として有効なのが、打ち合わせ内容の記録を残すことです。

記録を残して共有しておけば、万が一トラブルが起こったときにも、スムーズに解決しやすくなります。

こだわりたい条件の優先順位をつける

こだわりたい条件の優先順位をつけるのも重要です。すべてにこだわっていると予算が足りなくなるだけでなく、一つ一つのことを決めるのに時間がかかってしまいます。

使う頻度が高い場所や人目につく部分はこだわり、その他は標準仕様にするなど、優先順位をつけることで、限られた打ち合わせの中でも満足度の高い家が作れるでしょう。

そのほか、間取りや窓、外装などは完成してからでは変更が難しいので、優先して話し合っておくのがおすすめです。

時間をかけるべきところにはしっかり時間をかけて、時間を効率良く使えるように意識しましょう。

事前準備をする

打ち合わせは、専門家の意見が聞ける貴重な時間です。

時間を無駄にしないために、打ち合わせ前に事前準備をしておきましょう。

例えば、理想の家のイメージを家族間で共有したり、疑問点を事前にメモしてまとめたりすると、無駄なく打ち合わせが進められるようになります。

お互いに貴重な時間を使って話し合いの場を設けていることを意識して、家でできることは家で済ませて有意義な時間となるように備えておきましょう。

疑問点はすぐ解決する

とどこおりなく打ち合わせを進めるためには、疑問点はすぐに解決しておくことも大切です。

疑問をもったまま打ち合わせを進め、最終的に「やっぱり違った」となるのは時間がもったいないですよね。

わからないことや不安なことはその都度確認し、納得してから進めれば、効率的な打ち合わせができるでしょう。

小さな子どもがいる場合

小さな子どもがいる場合でも、以下の対策をすればスムーズに打ち合わせが進められることがあります。

  • 親や託児所などに子どもを預ける
  • お昼寝の時間に合わせて打ち合わせをする
  • おもちゃを持参する

子どもが途中で泣いたりぐずったりするとどうしても打ち合わせに集中できません。

可能であれば、親や託児所などに子どもを預けて、夫婦のみで打ち合わせに参加するのがおすすめです。

夫婦のどちらかが子守をしつつ1人で打ち合わせをするという選択肢もありますが、どちらもこだわりが強い場合は、後々トラブルになりかねません。

できれば2人そろって打ち合わせするのがよいでしょう。

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注文住宅の打ち合わせで注意すべきこと

注文住宅の打ち合わせで注意すべきことを、詳しく解説していきます。

着工前

着工前の打ち合わせで注意すべきことは、打ち合わせ記録と予算に合っているかの確認です。

それぞれ詳しく解説していきます。

入居後の生活を具体的にイメージしておくことが必要

注文住宅は実際に物件を見てから購入することはできないため、入居後にイメージと違っていたというケースも耳にします。

例えば、開放感のある大きな窓を設置したものの、外からの視線が気になってしまったり、夏場に強い光が室内に入って温度が上がり、冷暖が効きづらいなどのケースです。

ほかにも、吹き抜けを設置したけれどメンテナンスが大変だったという声や、コンセントの位置の使い勝手が悪かったなどの声も聞かれます。

音の伝わり方についてもしっかり確認しておく必要があります。キッチンが家の中心にあるような間取りだと、匂いの伝わり方も考えなければなりません。

このように、取り入れる予定の設備や間取りには、デメリットが存在するケースもあります。そのため、プランニング時には入居後の生活を具体的にイメージした上で、どれを選ぶか慎重に検討する必要があるでしょう。

希望がかなわないケースもある

例えば、柱を取り払ってリビングをできるだけ広くしたいと考えていても、家の強度を保つためには構造上取り除くことのできない柱などが存在します。

このように、たとえフルオーダーの注文住宅であっても、構造上、希望がかなわないケースがある点にも注意しておきましょう。

1つとして同じ住宅がない注文住宅だからこそ、どのような間取りや仕様は構造上可能なのか、もしくは不可能なのか等を判断するにはより専門的な知識や経験が不可欠です。

そのため、注文住宅を建てる際には建築物についての専門的な知識と技術をしっかりともった業者を選ぶことがとても大切になってきます。

依頼者の希望を取り入れつつも、不可能なことは率直に根拠を示しながら意見を述べてくれる業者を見つけ、安心して住み続けることのできる注文住宅を建てましょう。

プランと見積りの調整

建設会社が決まったら実際に注文住宅のプランを作成してもらい見積もりをもらいます。

最初に決めたイメージと予算をベースにプランの作成を行ってもらい、予算と見積もり金額を照らし合わせながら調整をしていきます。

特に予算をオーバーしている場合には、希望に沿った形で費用を抑えるためにはどうしたら良いのかを建設会社と打ち合わせしながら、予算に近づけていくようにしましょう。

こちらも期間としては約1カ月〜約3カ月が目安となりますが、うまく折り合いがつかない場合やプラン修正などが多い場合には長引くことがあります。

打合せ内容の記録をとる

着工前の打ち合わせで注意したいことの一つ目は、打ち合わせ内容の記録をとることです。

打ち合わせ内容の記録は、基本的に住宅会社が作成しコピーなどで共有してもらえます。

打ち合わせ記録は、思っていた仕上がりと違うときなどに、自分の勘違いなのか施工会社のミスなのかを判断するときに役立つ重要な書類です。

記録が間違っている可能性もあるので、しっかり確認したうえでサインしましょう。

なかにはあまり詳細に記録していなかったり、まったく記録をとらなかったりする住宅会社もありますが、注文住宅でトラブルはつきものなので、打ち合わせ記録は残しておくべきです。

記録をとってもらえないのであれば、自分で打ち合わせ記録を作成し、住宅会社に確認してもらったあとにサインをもらうようにしましょう。

予算に合っているか確認する

着工前の打ち合わせで注意したいことの二つ目は、予算に合っているかの確認です。

予算に合っていないからと、一度決めたことをあとで調整し直すのは大変です。

内装や外装、水回りの設備などそれぞれを決める段階で、グレードは適当か、本当に必要な設備なのかをしっかり考え、予算を意識しながら計画を立てましょう。

こだわりすぎると費用が高くなり工期も伸びる

あまりにも凝ったプランや仕様にすると、予想以上に期間や費用が掛かってしまいます。複雑な仕様にするとその分手間がかかるため、工期が長くなり職人の人件費もかさみます。

また、こだわりのあまり、逆に使い勝手が悪くなってしまうケースも聞かれるため、妥協できる点できない点を明確にした上でプランニングを進めていきましょう。

図面完成

プランと見積もり金額が確定したら、図面も確定することになります。

このタイミングで要望している点が全て盛り込まれていることを確認し、生活する上での動線や機能をイメージするようにしましょう。

万が一、要望していた内容が抜けていた場合や動線をイメージしていく中で気になることがあった際には、このタイミングで変更の相談をする必要があります。

期間の目安としては約2週間〜約1カ月を想定しておきましょう。

工事契約、建築申請

図面が確定したら工事契約を結び、建築確認申請の手続きに移ります。

なお、住宅ローンに関してもこのタイミングで行うことになります。

建築確認申請を行ってしまうと、プランの変更が難しくなり、追加で費用もかかってしまいますので、極力変更がない状態にしておきましょう。

なお、必要な期間は建物の大きさにもよりますが、約1カ月〜約2カ月が目安となります。

建築中

建築が始まると打ち合わせの回数は減りますが、計画通りに工事が進んでいるか現場を確認することが大切です。

もし、打ち合わせと違う点がある場合は、早めに住宅会社に相談しましょう。

たとえ向こうのミスであっても、工事が進んでからでは対応しきれないことがあります。

疑問を感じた段階で確認し、必要があれば対応してもらいましょう。

引き渡し前

建物が完成したら、完成検査(施主検査)を行います。

完成検査では、依頼通りに仕上がっているかの最終確認を行います。

気になる部分があった際には、引き渡し前に是正してもらい、その上で引き渡しとなりますので遠慮せずに指摘するようにしましょう。

完成検査を承諾したあとは修正してもらえなくなるので、傷や汚れがないか、各設備に不備がないかなどを入念に確認しましょう。

打ち合わせが多いと迷惑だと思われない?

打ち合わせ費用を含んだ金額を支払うので、回数が多いからといって迷惑だと思われることはありません。

打ち合わせ回数は人によりさまざまですが、回数に制限はないので、納得いくまで打ち合わせをしましょう。

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この記事の監修者プロフィール

【監修者】久田麻里子

2級建築士、インテリアコーディネーター、住環境福祉コーディネーター。ハウスメーカー、リフォーム会社での建築業を幅広く経験。主婦・母親目線で様々なリフォームアドバイスを行う。主な担当は水回り設備リフォーム、内装コーディネート、戸建てリフォームなど。

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