2023年11月16日更新
外壁の洗浄・清掃にかかる費用や価格の相場は?
マイホームの外壁が、気づけば汚れや黒ずみが目立つようになってお困りの方も多いのではないでしょうか。汚れや外壁の種類によっては、自力での洗浄はトラブルを招く恐れがあるため、適切なタイミングで洗浄リフォームを行いましょう。今回は、外壁の洗浄リフォームにかかる費用相場をご紹介します。
目次
外壁の汚れを放置すると危険な理由
外壁の点検やリフォームは、約5~10年に一度は行うことが推奨されています。
建てたばかりの住宅や、比較的築浅の住宅でも、雨だれやカビ、藻などによる汚れによって、わずか数年で外壁がくすんで見えてしまうことがあります。
単なる汚れと思って放っておくと、汚れや黒ずみはどんどん目立つようになり、やがて簡単な水洗いでは除去できなくなるほどこびりついてしまう恐れもあるため、注意が必要です。
汚れやすい外壁の特徴
外壁には、方角や日当たりなどの立地条件によって、汚れやすい箇所があります。
最も汚れやすいのは、北側の外壁です。北側は最も日当たりが悪く、湿気も溜まりやすいため、湿気を好むカビやコケなどが比較的繁殖しやすい環境です。
隣家の塀や壁がすぐ近くにある外壁も、日当たりと風通しが悪いことから汚れやすくなっているため注意が必要です。
また、窓枠付近ではサッシの溝にたまる埃やカビ、キッチンの排気口付近では、ススや油汚れなどによる黒ずみが、雨だれとなって外壁に黒いスジを作ることがあります。
そのほか、車の通行量が多い道路の近くに位置する住宅では、排気ガスなどによる黒ずみが生じることがあります。
さらに、日あたりが良くカビや黒ずみが生じない外壁でも、日光に含まれる紫外線のダメージで塗装が劣化し「チョーキング」が起こりやすくなります。
また、湿った場所に生息する藻は、光合成によって繁殖するため、日当たりの良い外壁ほど栄養を吸収して広がってしまうことがあります。
このように、住宅の外壁は、どのような条件下でも、時間の経過と共に必ず汚れてしまいます。

汚れがもたらす外壁の劣化
外壁の汚れは、放置すると住宅の耐久性を著しく落とすこともあるため、たかが汚れと侮るのは非常に危険です。
こびりついた汚れが外壁材の深部まで浸透すると、表面的な塗装や洗浄では除去することができず、やがて外壁材の耐久性が落ち、外壁材そのものの交換という大規模なリフォームに発展してしまいます。
汚れの種類ごとに、放置することで生じるリスクを把握しておきましょう。
黒ずみ・雨だれ・油汚れ
外壁全体に広がった黒ずみや、窓や排気口付近に発生する雨だれは、新築の住宅でも一気に古ぼけた見た目にしてしまいます。
特に雨だれは金属のサビを含むことも多く、通常の清掃や水洗いでは、簡単に除去することができません。
カビ・コケ・藻
カビやコケは根を張るため、根が外壁材の奥まで進むと、表面の除去だけでは完全に殺菌することができなくなってしまいます。
徐々に広がったカビやコケは、最悪の場合、室内まで広がるケースもあり、特にカビは、一定期間大量に吸い込み過ぎると、アレルギーを引き起こす恐れがあります。

チョーキング現象
チョーキングとは、外壁の塗装が劣化し、塗料に含まれる顔料が、粉になって外壁表面に付着する現象のことです。
チョーキングが起きている外壁は、見た目は綺麗でも、表面に触れると白い粉が付くようになります。
チョーキングが起きているということは、塗装の耐久力は既に失われているため、早急に再塗装や張替えリフォームを行わなくてはなりません。
外壁洗浄のDIYに挑戦する前に
表面に少しだけ広がった汚れであれば、ホームセンターなどで外壁専用のクリーニング剤などを購入し、ブラッシングで清掃することも可能です。
ただし、ご自身で外壁の洗浄を行うときは、以下の点に注意しなければなりません。
ブラッシングによる外壁材の破損
固いブラシで外壁材をこすって、表面に傷を付けてしまったり、外壁と相性が悪い洗剤を塗布したりすると、そこから外壁の劣化が進行することがあります。
メーカーが禁止している洗浄法で外壁を傷つけてしまった場合は、メーカー保証や火災保険の対象外になってしまい、自己負担でリフォームすることになることもあるため、注意が必要です。
完全な除去は難しい
油汚れや菌などは、簡単な水洗いだけでは、完全に汚れを除去することができません。
特に、外壁の深部に根を貼ったカビやコケ、菌などが残っていると、再び根を広げてしまうため、洗浄後すぐに汚れが再発してしまうことがあります。
事故やケガの恐れ
DIYで行う外壁洗浄は、事故やトラブルに繋がるリスクがあることを覚悟しておかなければなりません。
例えば、外壁の高い位置を洗浄していて、クリーニング剤が目に入ったり、脚立に登って洗浄しているときに、誤って落下したりすると、大きな事故やケガに繋がる恐れがあります。
また、高圧洗浄機の使用による騒音や水の飛散で、近隣トラブルに繋がる恐れもあります。
以上のことを考えると、簡単な洗浄と軽視せず、専門の外壁リフォーム会社に清掃を依頼した方が、費用面でも安全面でも、最も良い選択と言えるでしょう。
外壁の洗浄リフォームが得意なリフォーム会社を探すには
自分が住んでいる地域で外壁の洗浄・清掃リフォームをしてくれるリフォーム会社を知りたい場合は、リフォーム会社紹介サービスを使うと良いでしょう。
リフォーム会社紹介サービスの「ハピすむ」は、お住まいの地域やリフォームのニーズを詳しく聞いた上で、適切で優良なリフォーム会社を紹介してくれます。
運営会社のエス・エム・エスは、東証プライム上場企業なので、安心してご利用いただけます。
外壁の洗浄リフォームの費用相場
以下は、外壁の洗浄で行われる一般的なリフォームの種類と費用相場です。
外壁の面積や、足場の量、さらに使用する塗料や洗剤の価格などによって、料金は変動します。

高圧洗浄による汚れ除去
- 高圧洗浄:約100~300円
※すべて平方メートルあたりの単価です。
威力の強い洗浄機で、外壁を水洗いする洗浄方法です。戸建住宅では、高圧洗浄のみであれば、約5万円以下で行うことができます。
足場設置と養生を行う場合は、平方メートルあたり以下の費用が発生します。
- 足場設置費用:約600~800円
- 養生費用:約300~500円
高圧洗浄は、通常は外壁塗装の序盤に行われる工程です。
塗装前に外壁表面の土やほこり、劣化した塗料などを強力な水圧で除去しておくことで、塗料が外壁にしっかり付着するようになります。
外壁表面の塗装や部材まで洗い落としてしまうこともあるため、高圧洗浄の前後に、点検や補修が発生することをあらかじめ予測しておくと良いでしょう。
高圧洗浄は、水圧のみで汚れを落とすため、周囲の芝生や植木に水が飛散しても、薬剤による枯れの心配がありません。
ただし、殺菌する効果はないため、カビを完全に除去することはできません。
バイオ高圧洗浄による汚れ除去
- バイオ高圧洗浄:約200~400円
※すべて平方メートルあたりの単価です。
高圧洗浄の後に、カビやコケの発生を防ぐバイオ洗剤を外壁の表面に塗装するリフォームです。
戸建て住宅1棟における外壁のバイオ高圧洗浄は、約5万円以下が料金の相場となっています。
洗剤が含まれるため、カビやコケでお困りの外壁には高い効果がありますが、芝生や植木、ガーデニングなどに掛かると枯れてしまうことがあるため、注意が必要です。
外壁塗装による汚れ除去
- 足場設置費用:約600~800円
- 養生費用:約300~500円
- 高圧洗浄:約100~300円
- 塗装費用:約4~6千円
※すべて平方メートルあたりの単価です。
防カビ剤が含まれた塗料を使って外壁塗装することで、汚れを徹底的にクリーニングするリフォームです。
塗装の前に行う高圧洗浄で汚れの大部分を落とし、除菌効果を持つ塗料で表面をコーティングするという二段階の工程によって、汚れを根本から除去することができます。
このとき、「光触媒塗料」を使用することができれば、表面に付着した汚れを触媒効果で分解し、再び汚れが蓄積しにくくなる、自浄作用効果を備えた外壁を手に入れることができます。
ただし、光触媒塗料は価格も高額になっており、1平方メートルあたりの施工費用が約2.5~5千円ほどかかるため、アクリルやウレタンなどのスタンダードな塗料よりも高額な外壁塗装リフォームになります。

外壁材別・洗浄リフォームの費用相場
外壁材は、それぞれ素材や設置方法が異なるため、外壁材ごとに適した洗浄方法も異なります。
道具や洗剤の相性だけでなく、費用相場も異なりますので、ご自宅の外壁材に最も適した洗浄方法と料金を知っておきましょう。
サイディングやガルバリウムの洗浄費用相場
- 窯業系サイディング:約5(洗浄のみ)~25万円(補修費)/1棟あたり
窯業系サイディングは、目地にコーキングが使われていますが、そのコーキングが高圧洗浄で剥がれ落ちることがあります。
コーキングは約5年経つとひび割れや剥がれが生じやすくなるため、高圧洗浄の前後にコーキングの点検も実施しなければなりません。
- ガルバリウム鋼板:約5(洗浄のみ)~20万円(補修費)/1棟あたり
ガルバリウム鋼板は、高圧洗浄や塗装による洗浄リフォームを行うことができます。
ただし、ガルバリウム鋼板の表面に傷が生じていたり、部材同士に隙間があったりすると、高圧洗浄の水が浸水し、サビの原因となってしまうことがあるため注意が必要です。
塗り壁の洗浄費用
塗り壁には、コンクリートや漆喰、リシンやスタッコ仕上げのモルタルなど様々な種類がありますが、高圧洗浄の水圧で破損するものも多いため、必ず再塗装とセットで行わなければならないことがあります。
- コンクリート:約3(洗浄のみ)~70万円(補修費)/1棟あたり
コンクリートは、表面の高圧洗浄から、光触媒効果を持つ塗料による塗装まで、幅広い洗浄方法を選ぶことができます。
- モルタル:約3(洗浄のみ)~50万円(補修費)/1棟あたり
モルタル外壁は、リシン仕上げやスタッコ仕上げなど、凹凸が多い表面を持つものが多く、汚れが溜まりやすい外壁として知られています。
また、設置から比較的年数が経っているモルタルの外壁は、高圧洗浄の水圧で破損してしまう恐れがあります。
しかし、機械を使わない洗浄では威力が低いため、特にリシン吹き付け外壁などは、凹凸内部の汚れを除去することができません。
そのため、モルタルを高圧洗浄したあとは、モルタルによる再塗装がセットで行われることがあり、費用相場もその分高額になります
- 漆喰:約25~60万円/1棟あたり(補修費込み)
漆喰はほとんど洗浄時に剥がれがおき、洗浄後に再塗装が行われることが多い外壁です。
また、漆喰の施工費用はモルタルよりも高額になるため、洗浄リフォームの費用相場もモルタルに比べると高額になっています。
タイル・レンガの洗浄費用
- タイル:約10~40万円/1棟あたり
タイル材は汚れに非常に強い素材ですが、高圧洗浄中に、タイル材が浮いたり剥がれたりする恐れがあります。
そのため、窯業系サイディングと同様に、高圧洗浄作業の前後に点検が発生するだけでなく、剥がれたタイル材を新たに張り付ける費用や、交換するタイル材の価格などで、洗浄リフォームが高額になることがあります。
- レンガ:約10~40万円/1棟あたり
レンガの外壁を洗浄するときは、洗浄中に落下するレンガに注意が必要です。
割れて破損したレンガの交換が必要になるだけでなく、屋外に置いていた道具や車の破損といったトラブルを招くこともあるため、洗浄に当たっては入念な準備が必要になります。
なお、今回ご紹介した費用はあくまで一例です。
外壁の洗浄リフォームにかかる費用はリフォーム会社によって変わるため、相見積もりを取って事前に費用を確認しましょう。
外壁タイルの洗浄の効果
住宅の外壁タイルの洗浄清掃は意識していないと忘れてしまうことの多いリフォームです。
しかしながら、外壁タイルの洗浄をすることにより、カビやコケなどの汚れを落とすことができるため、外壁を長持ちさせるために有効なリフォームと言えます。
また洗浄の際に外壁のクラックの発見やメンテナンスの必要な箇所を発見できることもあるため、8〜10年に一度は実施すると良いでしょう。
では、外壁タイル洗浄に必要な費用や洗浄剤の種類とそれぞれの費用を取り上げて行きます。

高圧洗浄のみの場合
もっとも簡単な洗浄方法としては高圧洗浄があります。外壁塗装を行う前にも行う洗浄方法です。高圧洗浄では水道水のみを用いて洗浄します。
高圧洗浄で排気ガスの汚れやサビ汚れ、雨だれの汚れなどを落とすことができます。またカビやコケも表面に出ている部分をクリーニングすることができます。落ちにくい汚れはスポンジなどでこすって落としていきます。
高圧洗浄に必要な費用
高圧洗浄のみの施工費用としては通常の住宅で概ね2〜5万円程度でしょう。洗浄作業の際には近隣の住宅に汚れが飛散することを防ぐための養生が必要となります。建物によっては施工のための足場も必要となります。
養生と足場のための費用で約20〜30万円程度の費用を予定しておきましょう。
高圧洗浄のみで足場を架ける費用を使ってしまうのは少し勿体無いので、タイルが剥離している部分の補修やサッシ周りに充填されているコーキングの打ち直し工事、あるいは全体の外壁塗装工事などを合わせて行うことをおすすめします。
そのような工事を一緒に行うと長期的には費用の節約となります。
さらに、足場を組む必要の無い部分やカビやコケの生えた部分だけ数年に1度清掃し、足場が必要な部分は他の工事と組み合わせて清掃するという方法もあります。
高圧洗浄だけでは表面的な汚れは落とせても、カビやコケの根などは落とせない場合があります。その場合には洗浄剤を用いることをおすすめします。
洗浄剤を用いる場合
もう一方の洗浄方法として洗浄剤を用いる方法があります。そのような方法の一つにバイオ洗浄があります。バイオ洗浄はカビやコケなど生物系の汚れに対して強い洗浄力を発揮します。
根こそぎ洗浄できますので、コケやカビが同じ根から再び生えてくることを高い確率で抑えることができます。
バイオ洗浄剤はそれぞれのメーカーによって様々な特徴を持った洗浄剤が販売されています。どの洗浄剤を用いるかはリフォーム会社の担当者とよく相談するようになさってください。
洗浄の作業工程としてはまず高圧洗浄であらかたの汚れをクリーニングしたのち、ローラーや噴霧器などを用いてバイオ洗浄剤を塗布していきます。作業後しばらく洗浄剤を浸透させ、最後に再び高圧洗浄で全体を洗い流します。
バイオ洗浄剤は基本的に人体に無害と言われています。しかしながら庭に池があったり、野菜などを植えている場合、ペットがいる場合などは洗浄剤を使用する前に担当者へ有害性についてよく確認してください。

酸をもちいたタイル洗浄
タイルを洗浄する場合に洗浄剤として希塩酸を塗布して軽く擦りながら汚れを落とすという方法もあります。
このような洗浄方法はタイルならではですが、外壁に使用されているタイルの種類によっては変色や変質の原因となります。さらに金属部分にも錆などの影響を及ぼしますので、使用の際には注意が必要です。
洗浄剤を用いた高圧洗浄の費用
外壁クリーニングの施工費用は概ね5〜8万円程度必要です。
通常の高圧洗浄と同様に足場や養生の費用がさらに必要なる場合があります。そのため外壁塗装など他の種類の工事と組み合わせると長期的に費用を節約できるでしょう。
洗浄剤は必要か
タイルは元来汚れに強い建材と言われています。高圧洗浄のみでも汚れの大半を落とすことができます。では洗浄剤が本当に必要かどうかをどのように判断すれば良いのでしょうか。
洗浄剤が必要かどうか判断する基準として、カビやコケの状態を基準とできます。カビやコケが多く付着している箇所であればその部分は洗浄剤を使用した方が良いでしょう。
また、川が近い、山の影になり陽が当たりにくいなど地形的に湿気の多い場所は洗浄剤の使用をおすすめします。
さらにタイル表面がザラザラしていたり凹凸が多い材料のものは高圧洗浄だけでは細かい汚れが残ってしまいます。そのため洗浄剤を使用した方が安心と言えます。
専門業者へ依頼しましょう
高圧洗浄などは自分で高圧洗浄機を使って簡単に清掃できると感じるかもしれません。しかし、洗浄の仕方によっては漏水を生じさせたり住宅を破損させてしまうこともあり得ます。
高圧洗浄の知識は外壁塗装を専門とする業者を頼りにすることができます。さらに洗浄剤を用いる場合には必ずプロの清掃経験をもつリフォーム会社へ相談しましょう。
サイディングの洗浄の効果
住宅の外壁に使用されているサイディングの洗浄清掃は外壁を美しく保つために最適なメンテナンス方法です.
サイディングの洗浄をすることにより、外壁のカビやコケなどの汚れを落とし、サイディングの塗膜を保護することもできます。そのため外壁を長持ちさせるために有効なリフォームと言えます。
また洗浄の際にサイディングの目地の状態や破損部の確認や補修などもできますので、コーキングの補修の際や数年に一度はカビやコケなど塗膜を傷めるような汚れをチェック実施すると良いでしょう。
では、サイディング洗浄に必要な費用や洗浄剤の種類とそれぞれの費用を取り上げて行きます。
高圧洗浄の場合
もっとも簡単な洗浄方法としては高圧洗浄があります。外壁塗装を行う前にも行う洗浄方法です。高圧洗浄では水道水のみを用いて洗浄します。

高圧洗浄で排気ガスの汚れやサビ汚れ、雨だれの汚れなどを落とすことができます。またカビやコケも表面に出ている部分をクリーニングすることができます。
落ちにくい汚れは柔らかなスポンジや布でこすって落としていきます。表面に凹凸のあるサイディングの場合、硬いタワシやブラシを用いると塗膜に傷をつけてしまうので注意が必要です。
また、高圧洗浄の圧力が強すぎるときにも塗膜が剥がれてしまうことがあります。さらに基礎モルタルのクラック部分からも漏水していくことがあります。これらの点も注意すると良いポイントの一つです。
高圧洗浄に必要な費用
高圧洗浄のみの施工費用としては通常の住宅で概ね2〜5万円程度でしょう。洗浄作業の際には近隣の住宅に汚れが飛散することを防ぐための養生が必要となります。建物によっては施工のための足場も必要となります。
養生と足場のための費用で約20〜30万円程度の費用を予定しておきましょう。
高圧洗浄のみで足場を架ける費用を使ってしまうのは少し勿体無いので、破損部分の補修やサイディングの継ぎ目に充填されているコーキング材の打ち直し工事、あるいは全体の外壁塗装工事などを合わせて行うことをおすすめします。
そのような補修などのメンテナンスを一緒に行うと長期的には費用の節約となります。
高圧洗浄だけでは表面的な汚れは落とせても、カビやコケの根などは落とせない場合があります。その場合には洗浄剤を用いることをおすすめします。
洗浄剤を用いる場合
洗浄剤を用いる洗浄方法としてバイオ洗浄があります。バイオ洗浄はカビやコケなど生物系の汚れに対して強い洗浄力を発揮します。
根こそぎ洗浄できますので、コケやカビが同じ根から再び生えてくることを高い確率で抑えることができます。
バイオ洗浄剤はそれぞれのメーカーによって様々な特徴を持った洗浄剤が販売されています。どの洗浄剤を用いるかはリフォーム会社の担当者とよく相談するようになさってください。
洗浄の作業工程としてはまず高圧洗浄であらかたの汚れをクリーニングしたのち、ローラーや噴霧器などを用いてバイオ洗浄剤を塗布していきます。作業後しばらく洗浄剤を浸透させ、最後に再び高圧洗浄で全体を洗い流します。

バイオ洗浄剤は基本的に人体に無害と言われています。しかしながら庭に池があったり、野菜などを植えている場合、ペットがいる場合などは洗浄剤を使用する前に担当者へ有害性についてよく確認してください。
洗浄剤を用いた高圧洗浄の費用
外壁クリーニングの施工費用は概ね5〜8万円程度必要です。
通常の高圧洗浄と同様に足場や養生の費用がさらに必要なる場合があります。そのため外壁塗装など他の種類の工事と組み合わせると長期的に費用を節約できるでしょう。
専門業者へ依頼しましょう
高圧洗浄などは自分で高圧洗浄機を使って簡単に清掃できる種類のメンテナンスだと感じるかもしれません。しかし、洗浄の仕方によっては漏水を生じさせたり住宅を破損させてしまうこともあり得ます。
高圧洗浄の知識は外壁塗装を専門とする業者を頼りにすることができます。さらに洗浄剤を用いる場合には必ずプロの清掃経験をもつリフォーム会社へ相談しましょう。
外壁の汚れにはどんな種類があるのか?

外壁の汚れを予防する方法を知る前に、まずは外壁汚れの原因について知っておきましょう。
外壁の汚れには、土埃などが雨で流れることによって発生する雨だれ、湿気によって発生するカビやコケ、藻、そして金属部品の錆などがあります。
また、日光に含まれる紫外線などによって塗装や外壁材が劣化して起こる変色や色あせも外壁汚れの一種といえるかもしれません。
カビやコケ、藻などの汚れは、多少外壁が濡れる程度では発生しませんが、北向きの外壁などの日光がほとんど当たらない場所ではすぐに発生してしまいます。
外壁汚れの発生を防止する7つの方法
外壁の汚れを防止するためにはどのような方法があるのでしょうか?
代表的な7種類の対策をご紹介します。
シリコン塗料で塗装する
シリコン塗料は、シリコン樹脂を用いた塗料で、高い安定性と防カビ性が特徴です。
比較的日光による劣化も少なく、寿命は約13年と長めですので、できるだけ費用を抑えたいという方におすすめの塗料となっています。
ただ、シリコン塗料は他の塗料に比べてやや塗膜が堅く、ヒビ割れを起こしやすい性質がありますので、定期的な確認およびメンテナンスが必要です。
ラジカル塗料を用いた塗装
通常、塗料の名称は主成分の名前がつけられていることが多いのですが、ラジカル塗料は成分の名称ではなく紫外線や酸素によって発生する劣化因子「ラジカル」が名前の由来です。
この塗料は、劣化因子であるラジカルの発生を抑えることに重点を置いて作られており、高耐候酸化チタンや光安定剤などのラジカルの働きを抑える成分が配合されているという特徴があります。
そのため、日光による色あせや変色が気になるという方におすすめの塗料です。
また、防カビ性、防藻性にも優れており、施工費用の相場もウレタン塗料と同水準の1平方メートルあたり約1,500円と比較的割安なのも魅力といえるでしょう。
フッ素樹脂塗料を用いて塗装を行う
フッ素樹脂塗料は、フライパンのテフロンコーティングで有名なフッ素樹脂を配合した塗料です。
テフロンコーティングされた調理器具と同様に汚れなどを弾いてしまう性質があるため、雨だれやコケ、カビが付着しにくくなり、長期間美しい外観を保つことができます。
また、雨によって外壁に付着したほこりが流れ落ちるため、外壁を洗浄する頻度を抑えることができるのもメリットです。
光触媒塗料による塗装
光触媒塗料とは、日光があたると汚れを分解する働きのある塗料です。
汚れだけではなく周辺の空気まで浄化することができ、排気ガスの汚れが気になる場合などに向いていると言われています。
また、汚れそのものの付着も少なくなり、フッ素樹脂塗料と同じく雨水で汚れが流れ落ちる性質も持っているため、メンテナンスの負担も抑えられるのも特徴です。
ただ、塗料としては単価が高い部類にあたりますので、施工の際には予算内に収まるかどうか十分注意してから施工を依頼しましょう。
2液型の塗料で塗装する
外壁などに用いられている塗料には、入れ物から出してすぐ塗装を行うことができる1液型塗料と、現場で塗料に硬化剤を添加する2液型塗料とがあります。
1液型塗料は現場での調合の手間がかからず、硬化までに時間がかかるので施工性もよいという点がメリットです。
2液型塗料は、調合の手間がかかりますが1液型塗料に比べて短期間で塗料が固まり、強度も高いため耐久性に優れるという特徴があります。
一般的な外壁にはどちらの塗料も多く使われていますが、金属設備については2液型塗料がおすすめです。
これは、2液型塗料の方が吸着性、耐久性のどちらも優れているためで、外壁に金属部品を用いている場合は2液型塗料を使用した方がより錆汚れの発生を抑えることができるでしょう。
油性溶剤を用いた塗料を使用する
塗料は、原材料を溶剤で溶かして液体化することで製造されており、この溶剤の性質によって塗料の施工性や耐久性も変化することが知られています。
住宅外壁用の塗料では、ベンゼンやシンナーなどの溶剤を用いた油性塗料と、水を使用した水性塗料が一般的です。
油性塗料はどうしても溶剤の臭いが強いというデメリットがありますが、硬化が早く塗膜も強いため、2液型塗料と同じく金属部品への施工に向いています。
水性塗料は臭いが少なく、施工性も良いのですが、やや塗膜が弱いため、錆が気になるという場合には使用しない方が良いでしょう。
もし臭いなどが気になる場合には、金属部品のみ有機溶剤を使用し、外壁部分には水性塗料を用いるという方法もあります。
日頃の点検とメンテナンスをこまめに行う
塗装によって外壁の汚れはある程度防ぐことができますが、それでも環境次第で汚れは付着してしまいます。
そのため、定期的に外壁の洗浄を行い、汚れが溜まっていないか確認しておきましょう。
こまめに洗浄などのメンテナンスを行うことで塗料の劣化が抑えられ、より長期間美しい外観を保つことができます。
外壁に付いた汚れを落とす方法は?

外壁に汚れが付着した場合には、高圧洗浄機などを用いて洗浄することで汚れを除去することができます。
高圧洗浄機を用いなくても、柔らかいブラシがあればある程度汚れをきれいにすることができるため、汚れが気になるという方は外壁洗浄用のブラシを用意しておくと良いでしょう。
ただ、外壁洗浄については2階部分などが高所作業となりますし、専用の洗浄剤を用いることでより汚れを協力に落とすことができるため、できれば業者に施工を依頼することをおすすめします。
日常的な洗浄は自分で行い、汚れが落ちにくいと感じたらリフォーム会社などに外壁のメンテナンスを依頼すると良いでしょう。
理想的には2年に一度は点検をかねて専門業者に洗浄を依頼しましょう。高圧水洗浄だけなら足場も要らず天候に関係なく出来るので費用も安く(数万円)済みます。
早期発見早期手当てが長持ちの秘けつです。
外壁リフォームに対応する優良な会社を見つけるには?
ここまで説明してきた外壁リフォームは、あくまで一例となっています。
「費用・工事方法」は物件やリフォーム会社によって「大きく異なる」ことがあります。
そのとき大事なのが、複数社に見積もり依頼して必ず「比較検討」をするということ!
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一生のうちにリフォームをする機会はそこまで多いものではありません。
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