新築の天井クロスのひび割れ原因
なぜ新築住宅で天井クロスがひび割れてしまうのでしょうか?代表的なひび割れの原因をご紹介します。
木材の伸縮によるひび割れ
天井の下地には、一般的に木材が用いられています。
木材は温度や湿度の変化によって伸び縮みする性質がありますが、天井に用いられているクロスは製品によって伸縮性が高くないものもあるため、伸縮性の違いによって天井クロスがひび割れてしまうのです。
特に新築住宅では、木材に含まれる湿気が多い状態である可能性が高いので、このような症状が出やすいとされています。
また自然素材である木は呼吸をしているので、季節によって乾燥によって縮んだり、水分を含み膨らんだりを繰り返します。新築後しばらくはこの動作が大きくなります。
クロスの伸縮
クロスの原材料には、紙や樹脂などが用いられているので、湿度によってある程度伸縮します。
そのため、施工の際にクロスに湿気が含まれていると、乾燥するにしたがってクロスが縮み、クロスの端に隙間ができてしまうのです。
このような隙間は、クロスを新しく施工した直後に起こりやすいため、新築住宅の場合はクロスの伸縮がひび割れや隙間の原因だと考えられます。
注意が必要な天井クロスのひび割れ症状
乾燥による伸縮が原因で起こるクロスのひび割れや隙間は表面的な問題なので、即座に対処する必要はありません。
しかし、ひび割れの原因によっては建物そのものの構造が原因となって発生している可能性があるので、早急な対処が必要です。
どのようなひび割れや隙間がある場合に、早急な対処が必要なのでしょうか?
天井クロスが大きく裂けている
クロスの繋ぎ目に約1mm以下の隙間がある、クロスに細い線のようなひび割れがある場合は伸縮が原因として考えられるため、それほど緊急性は高くありません。
しかし、クロスの隙間が約1cmを超えるような場合や、クロスが大きく裂けてしまっている場合は注意が必要です。
クロスや木材は環境の変化によって伸縮する性質がありますが、どんなに環境が変化したとしても、それほど大きな形状の変化は起こしません。
一般的に、木材の収縮率は生の木を乾燥させた場合で、板目の横方向に約5%とされています。
つまり、縦約5m、太さ約5cmの角材に大量の水分が加えられたとしても伸縮する幅は多くても数ミリということになるのです。
もちろん、木材の数や種類によって伸縮率は多少変化しますが、クロス自体に伸縮性があることを考えると、木材の伸縮だけで約1cmを超える隙間やひび割れが起こることは考えにくいと言えるでしょう。
したがって、天井クロスが木材やクロスの伸縮率を超えているようなひび割れが起きている場合には、構造的な問題、例えば建物の歪みなどが原因でひび割れが発生していることが考えられます。
クロスの繋ぎ目が割れたようになっている
天井部分の構造は、下地となる角材を天井に通し、それに石膏ボードや合板が張り付けられています。
クロスは石膏ボードや合板で作られた下地に貼り付けられているのですが、ひび割れがクロス表面だけでなく、石膏ボードや合板の下地にまで発生している場合は注意が必要です。
石膏ボードや合板で作られた下地は、ある程度の強度があるため、ちょっとした建物の揺れや伸縮ではほとんど破損することはありません。
つまり、もし下地部分に亀裂が見られるという場合には、下地に強い力、例えば建物の傾き等が発生していることが予想されるのです。
天井クロスにひび割れを見つけた時は?
天井クロスにひび割れを見つけた場合、どのように対処すれば良いのでしょうか?
軽微なひび割れは市販のコーキング剤で修理できる
クロスのひび割れや隙間は、比較的起こりやすい症状ですので、DIYでの補修が一般的です。
補修をする場合は、ホームセンター等で販売されているクロス用の補修剤、コーキング剤を用いると良いでしょう。
補修方法は、コーキング剤のノズル先端をひび割れの大きさに合わせてカットしてから薬剤を薄く充填してください。
この時、多く出しすぎてしまうと、余分なコーキング剤を取り除く手間がかかってしまいますので、できるだけ少なめに充填していくと良いでしょう。
ひび割れ全体にコーキング剤を充填したら、ヘラ等で余分なコーキング剤をそぎ取りつつ、隙間やひび割れの内部に押し込んでいきます。
最後に、固く絞ったスポンジではみ出したコーキング剤を拭き取れば、修理は完了です。
注意点として、コーキング剤の拭き取りは必ず水分を含ませてから行ってください。
もし、乾燥したスポンジ等で表面をなでてしまうと、表面がざらざらになったり、べた付いて汚れがつきやすくなったりしてしまいます。
施工業者に修繕を依頼する
一般的に、住宅を新築するとクロスには2年の保証がつけられています。
そのため、クロスにひび割れや隙間が空いた場合には、この保証を用いて修理を行うことが可能です。
ただし、クロスのひび割れや隙間は、新築では比較的多い症状のため、小規模な症状の場合は免責となることも多いようです。
天井クロスにひび割れ等が見つかり、施工業者に修繕を依頼する場合には、まず建築時の保証規定を確認し、免責範囲より大規模な症状となっているかどうかを確認しておきましょう。
建物の構造が原因でひび割れが起きている場合
新築にもかかわらず、大規模なひび割れや隙間が発生した場合には、天井だけでなく建物全体の状態を確認しなければなりません。
このような場合には、まず建物を建築した業者に連絡し、天井クロスが破損した根本的な原因を調査してもらうようにしましょう。
もし、大きな破損が見られるにもかかわらず、天井材の交換やクロスの貼り替えのみの対処しか行われなかった場合には、第三者の建築士に依頼し、建物の構造調査を行ってもらうことをおすすめします。
これは、建物の構造や建築方法に問題があってひび割れが発生した場合、クロスや天井材を交換しただけではまたすぐにクロスの破損が起こる可能性が高いことが理由です。
また、構造上の問題や地盤沈下による建物の歪みが破損の原因だった場合、場当たり的な対処では地震発生時に想定している強度を発揮できず、建物が倒壊してしまうことも考えられます。
たかがクロスと軽く考えず、大きな破損が見られた場合には建物全体の状態を調査するようにしましょう。
建築前に保証内容を確認してトラブルを未然に防ぐ
クロスのひび割れや隙間は新築でも建材の特性上、どうしても発生してしまいます。
伸縮性の高いクロスを用いれば、ある程度クロスの破損を防ぐことができますが、角やクロスの合わせ目の皺などを完全に防ぐことはできません。
このような症状が起きた際の保証については、ハウスメーカーごとに内容や期間が大きく違います。
特に、壁紙のような傷みやすい部位については、保証が短いことも多いため、住宅を新築する際にはあらかじめどの部位にどれだけの保証があるかを十分に確認しておきましょう。
天井部分は部屋によってあまり目にする機会がない部位ですので、気づいた時には保証期限を過ぎているということも考えられます。
施工後のトラブルを防ぐためにも、修理だけでなく、定期的な点検、メンテナンスがアフターケアとして導入されている会社に施工を依頼することも重要と言えるでしょう。
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