玄関ポーチの屋根や庇は後付け・延長はできる?リフォーム費用や注意点を解説

「玄関屋根は後付けできる?費用と注意点を解説、費用目安5万〜20万円」の文字と、雨よけの屋根が付いた玄関ポーチ

玄関ポーチの屋根や庇は、外壁の下地や構造、敷地・法令上の条件を満たせば後付けできます。既製の小型庇を玄関1か所に後付けする費用は、5万〜20万円が目安です。この記事では、庇の後付け・延長にかかる費用と、設置前に確認したい注意点を解説します。

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小型庇5万〜20万円、壁付タイプ10万〜25万円、独立タイプ15万〜40万円の費用目安を比較した図解
玄関屋根を後付けする費用目安

庇(ひさし)の役割

玄関ポーチの上に取り付けられている屋根は「庇(ひさし)」と呼ばれる屋根の一種です。商品や外構プランでは、「玄関ルーフ」や「エントランスルーフ」と表記される場合もあります。庇は主に、以下の役割を持っています。

  • 雨を避ける
  • 強い日差しを遮る
  • 玄関ポーチの汚れを防ぐ

玄関に庇がない住宅では、天気の悪い日に玄関先で雨に濡れやすくなります。とくに雨が強い日は、鍵を取り出してドアを開ける間に体や荷物が濡れることもあるでしょう。庇があれば、玄関先に降り込む雨を抑えられます。

玄関ポーチの屋根は後付けできる?

玄関ポーチに屋根がない場合でも、玄関の雨よけとして庇を後付けできます。庭のテラスやウッドデッキに使われることが多いテラス屋根を、玄関に設置する方法もあります。ただし、外壁の下地や構造、設置スペース、敷地条件、法令上の制限によっては取り付けられません。現地調査を受けたうえで、設置方法を決めましょう。

玄関ポーチに屋根を後付けする方法として、庇、壁付タイプ、独立タイプの3種類を示した図解
玄関ポーチに後付けできる屋根の3つの方法
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玄関ポーチに庇を後付け・延長するリフォーム費用

小型庇5万〜20万円、壁付タイプ10万〜25万円、独立タイプ15万〜40万円の費用目安を比較した図解
玄関屋根を後付けする費用目安

庇を後付け・延長する場合

玄関ポーチに庇を後付け・延長する費用は、玄関1か所に既製の小型庇を取り付ける場合で5万〜20万円が目安です。

木製の庇を後付けする場合5万〜10万円
アルミ製の庇を後付けする場合13万〜17万円
ガラス製の庇を後付けする場合17万〜30万円
ガルバリウム鋼板製の庇を後付けする場合5万〜10万円
ポリカーボネート製の庇を後付けする場合12万〜15万円
既存の庇を延長する場合5万〜20万円
オーニング(簡易型)を後付けする場合7万〜15万円

下地補強や高所作業、特殊な防水処理が必要なケースや、特注・大型の庇を選ぶケースでは、30万円以上かかることもあります。ガラス製の庇は高級感がある一方、ほかの素材に比べて扱いが難しく、費用も高くなります。既存の庇を延長する費用は、素材や状態によって大きく異なり、新設したほうが安くなることもあります。庇の交換費用を見積もる際は、既存の庇の撤去・処分費が含まれているかも確認しましょう。

テラス屋根を設置する場合

壁付タイプの場合10万〜25万円
独立タイプの場合15万〜40万円

テラス屋根の設置費用は、本体と標準工事を含め、壁付タイプで10万〜25万円、独立タイプで15万〜40万円が目安です。表の価格帯は、一般地用・通常仕様の小型製品を設置するケースを示しています。間口や出幅が大きい製品、耐風・耐雪仕様を選ぶケースや、外壁の下地補強、コンクリートのはつり、既存物の撤去が必要なケースでは追加費用がかかります。独立タイプは、設置状況によって玄関の壁との間に隙間が生じることがあります。オプションの塞ぎ材で対処できますが、別途費用が必要です。玄関ポーチの前にカーポートを設ける方法も選択肢になります。

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玄関ポーチに屋根を後付けするメリット

玄関ポーチに庇やテラス屋根を後付けすると、雨よけや日除けとして機能し、汚れも防ぎやすくなります。ここでは、主なメリットを3つ解説します。

外出時や帰宅時に雨をしのげる

大きなメリットは、玄関先で雨をしのげることです。玄関ポーチに屋根がないと、鍵をかける時や傘を閉じて家に入る時に濡れやすくなります。屋根があれば、玄関先で雨に濡れるのを抑えられます。雪が降った時は、玄関前に直接積もる雪を減らせる場合もありますが、吹き込む雪や屋根から落ちる雪まで防げるわけではありません。庇やテラス屋根にも雪が積もるため、製品ごとに定められた積雪量に達する前に、取扱説明書に従って安全に雪下ろしを行う必要があります。夏は日差しを遮りやすくなり、年間を通して玄関先が天候の影響を受けにくくなります。

※ 参考:YKK AP「大雪時の商品に関するお願い」

玄関ポーチの汚れを防止する

庇や屋根を設けると玄関ポーチが天候の影響を受けにくくなり、汚れを防げます。屋根がないと玄関ドアにほこりがたまりやすく、雨水に濡れると雨だれの原因になります。落としにくい雨だれは見栄えを損ない、掃除にも手間がかかります。あらかじめ雨やほこりを防げれば、手入れの負担を減らせるでしょう。強い日差しを遮ることで、玄関ドアや周囲の外壁、ポーチの日焼けを抑える効果も期待できます。

建物の見た目の印象が変わる

玄関ポーチに庇や屋根を取り付けると、玄関周りの印象が大きく変わります。素材やデザインを建物の外観に合わせれば、統一感を出せるでしょう。一方、屋根だけを見て選ぶと、建物全体とのバランスが崩れるおそれがあります。外壁や玄関ドアとの相性も考えて、素材やデザインを選ぶことが大切です。

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玄関ポーチに屋根を後付けするデメリット

玄関ポーチに屋根を後付けする際は、デメリットも確認しておく必要があります。ここでは、設置前に知っておきたい2つの注意点を解説します。

外壁にビス固定の穴を開ける必要がある

玄関ポーチに庇を取り付ける際は、外壁にビス固定用の穴を開けます。雨水の侵入を防ぐために防水処理を施しますが、経年劣化するとビス穴が雨漏りの原因になるおそれがあります。外壁に穴を開けたくない場合は、ビス固定が不要な独立タイプのテラス屋根を検討しましょう。

柱が邪魔に感じる場合がある

柱のない庇とは異なり、柱付きの庇やテラス屋根は、柱が出入りの邪魔になることがあります。とくに玄関ポーチが狭い場合は、通行できる幅を確保できるか確認が必要です。柱のないタイプのテラス屋根もありますが、外壁へのビス固定が必要になります。玄関ポーチの広さや外壁の状態を踏まえて、適したタイプを選びましょう。

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後付けできる庇の種類

玄関に後付けできる庇には、さまざまな素材があります。見た目だけでなく、メリットやデメリットも異なるため、それぞれの特徴を確認しましょう。

玄関に後付けできる庇として、木製、アルミ製、ガラス製、ガルバリウム鋼板製、ポリカーボネート製、オーニングの6種類を示した図解
玄関に後付けできる庇の素材6種類
  • 木製
  • アルミ製
  • ガラス製
  • ガルバリウム鋼板製
  • ポリカーボネート製

木製

木製の庇は自然素材ならではの温かみがあり、和風住宅や古民家、ログハウス風の住宅になじみます。一方、ほかの素材に比べて水に弱く、耐久性が低い点には注意が必要です。耐水性を高めるために別の素材を組み合わせた製品もあるため、使われている素材を確認して選びましょう。

メリット

  • 自然の素材で温かみのある印象になる
  • 和風の家や古民家、ログハウス風の家に合いやすい

デメリット

  • 耐久性がほかの素材に比べて劣る

アルミ製

アルミ製は、玄関の庇に広く使われている素材です。軽量で外壁への負担を抑えやすく、耐久性が高いうえに腐食しにくい特徴があります。シンプルな製品が多いため、高級感や個性的なデザインを求める場合は物足りなく感じるかもしれません。その反面、さまざまな外観になじみやすく、選びやすい素材です。

メリット

  • 軽い
  • 腐食しにくい
  • 比較的どんな建物にも合わせやすい

デメリット

  • シンプルな見た目で物足りなさを感じる場合がある

ガラス製

ガラス製の庇は高級感があり、耐水性に優れています。強化ガラスを採用し、耐久性に配慮した製品も多くあります。一方、透明なガラスは下から汚れが見えやすいため、定期的な掃除が必要です。ほかの素材に比べて遮光性が低く、強い日差しを遮る効果もあまり期待できませんが、玄関を明るく高級感のある外観にしたい場合に向いています。

メリット

  • デザイン性が高く、透過性がある
  • 高級感がある
  • 耐水性が高い

デメリット

  • 汚れが目立ちやすい
  • 遮光性が低い

ガルバリウム鋼板製

ガルバリウム鋼板は耐久性・耐熱性に優れ、大屋根や外壁にもよく使われる素材です。水に強く腐食しにくいことに加え、スタイリッシュな製品が多く、モダンな建物によく合います。ただし、建物のデザインによっては庇だけが浮いて見えることもあります。外観全体との調和を考えて選びましょう。

メリット

  • スタイリッシュでモダンな印象になる
  • 耐久性、耐熱性が高い

デメリット

  • 建物によってはアンバランスな印象になる

ポリカーボネート製

ポリカーボネートは軽量で耐久性が高く、天候の影響を受けにくいため、カーポートやベランダの屋根にも使われています。さまざまな建物になじみやすい一方、ほかの素材に比べて柔らかく、傷がつきやすい点がデメリットです。

メリット

  • 軽くて耐久性が高い
  • 合わせやすいデザインが多い

デメリット

  • 傷がつきやすい

オーニング

オーニングは、主に店舗の軒先に設置される布製の屋根です。一般住宅では、テラスやウッドデッキに面した窓の上などに使われます。必要に応じて開閉や角度調整ができ、天候に合わせて使い分けられる点が特徴です。ただし、布製のため風に弱く、雨や雪に長時間さらされると劣化が早まります。住宅の玄関での採用例は少ないものの、海外住宅のような外観を演出できます。

メリット

  • 必要に応じて開閉できる
  • 角度を変えるなど、調整ができる

デメリット

  • 耐久性が低い
  • 耐風性が低い
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雨の吹き込み対策に有効なリフォーム

玄関ポーチに屋根があれば、真上から降る雨や通常の雨の吹き込みを抑えられます。ただし、風を伴う強い雨では、屋根があっても濡れることがあります。水がたまると汚れや傷みの原因になるため、横からの雨を抑えるリフォーム方法も検討しましょう。

玄関の雨の吹き込み対策として、屋根の延長、アプローチへの屋根設置、側面パネルの追加を示した図解
雨の吹き込みを抑える3つのリフォーム

玄関ポーチの屋根を延長する

雨の吹き込み対策として、既存の軒や庇を伸ばし、玄関ポーチの屋根を延長する方法があります。庇には、製品を連結して横方向へ広げられるタイプもあります。テラス屋根を活用し、出幅を広げる方法も有効です。屋根を大きくすることで雨を防げる範囲が広がり、玄関への吹き込みを抑えやすくなります。

玄関アプローチにも屋根をつける

門扉と玄関の間にある玄関アプローチにも、屋根を後付けできます。玄関ポーチからアプローチまで屋根で覆えば、雨を防げる範囲が広がります。郵便ポストが玄関ポーチから離れていても、雨に濡れずに郵便物を取りに行きやすくなるでしょう。

テラス屋根に側面パネルを取り付ける

玄関ポーチの屋根がテラス屋根の場合、製品によってはオプションの側面パネルを取り付けられます。側面にパネルを設けることで、横から吹き込む雨を抑えやすくなるでしょう。側面パネルは独立タイプだけでなく、壁付タイプに対応した製品もあります。ただし、取り付けられるパネルや納まりは製品ごとに異なるため、購入前に本体との組み合わせや設置条件を確認してください。

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玄関ポーチに庇を後付けする際に知っておくべきこと

玄関ポーチに庇を後付けすると、規模や構造によって建ぺい率や固定資産税に影響する場合があります。設置条件によっては取り付けられないこともあるため、事前に次の点を確認しましょう。

玄関屋根の後付け前に確認する法令と建ぺい率、外観との相性、風や雪への強さ、専門業者への依頼を示した図解
玄関屋根を後付けする前の確認事項

建ぺい率に注意が必要

庇を後付けすると、その規模や構造によって建築面積が増え、建ぺい率に影響する場合があります。建築面積は一律に「庇の奥行きが1m以下なら算入しない」と決まっているわけではありません。原則として外壁または柱の中心線で囲まれた部分の水平投影面積で算定し、軒や庇などがその中心線から1m以上突き出す場合は、先端から1m後退した線を基準に算定します。

玄関ポーチに庇やテラス屋根を設ける工事が増築にあたる場合、建築確認が必要になることもあります。防火地域・準防火地域では小規模な増築でも確認申請が必要となる場合があり、地域、建物の規模、工事内容によって扱いが異なります。確認申請が不要な工事でも建築基準関係規定への適合は必要です。設置前に、施工会社や建築士を通じて自治体の建築担当窓口へ確認しましょう。

また、固定資産税は建ぺい率が上がったことだけで決まるものではありません。課税対象となる家屋に該当するかは、外気分断性、土地への定着性、用途性などから判断されます。税の扱いが気になる場合は、市区町村の固定資産税担当窓口へ確認してください。

※ 参考1:e-Gov法令検索「建築基準法施行令」
※ 参考2:e-Gov法令検索「建築基準法」
※ 参考3:柏市「家屋課税制度を知りたい方」

庇のデザインや色が建物に合うか確認する

庇やテラス屋根を設置したあとに、デザインや色が建物に合わなかったと感じることがあります。外観の好みには個人差がありますが、屋根単体ではなく、外壁や玄関ドアとの相性を確認して選ぶことが大切です。また、設置後に「側面パネルを付ければよかった」と気づくケースもあります。横からの雨も防ぎたい場合は、側面パネルを追加できるテラス屋根を選びましょう。

長い庇は強風の影響を受ける場合も

奥行きが長い庇ほど、風の影響を受けやすくなります。通常の天候では問題がなくても、台風などの強風時には注意が必要です。強い力がかかると、庇を固定している外壁が剥がれるおそれもあります。奥行きのある庇やテラス屋根は柱の有無だけで判断せず、地域の風や雪の条件に合う耐風圧性能・耐積雪性能を備えた製品を選ぶことが大切です。外壁の下地や基礎を含めた構造上の安全性についても、施工会社や建築士に確認しましょう。

DIYで庇を取り付けるのは危険

庇をDIYで取り付けるのは危険です。後付けの庇やテラス屋根には、外壁へのビス止めや柱の設置など、専門知識を要する作業が多くあります。施工を誤ると庇が落下し、事故につながるおそれもあります。玄関ポーチの屋根は、必ず専門知識を持つ業者に取り付けを依頼しましょう。

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