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間仕切りリフォームとは?部屋を仕切る壁の種類
暮らし方が変わると、「今ある部屋を仕切りたい」「個室を増やしたい」と考える場面が出てきます。部屋を仕切る壁といっても、固定式の間仕切り壁、開閉できる可動式、工事不要の簡易タイプなどさまざまです。目的や家族構成によって最適な方法は変わるため、まずは代表的な種類を押さえておきましょう。
固定式・可動式・簡易の違い
固定式はしっかりとした個室をつくりたいときに向き、可動式は使い方に応じて開閉したいときに適しています。簡易間仕切りはコストを抑えつつ空間をゆるく分けたい場合に便利で、賃貸でも取り入れやすい方法です。どれを選ぶかは、仕切りたい目的と部屋の使い方で決まります。
①固定式の間仕切り壁(新たに壁を作る)
もっとも一般的なのが、新しく壁を作る固定式の間仕切り壁です。石膏ボードと下地を組んで仕上げるため、既存の壁と同じような質感になります。
寝室や子供部屋、仕事部屋など、しっかりと個室を作りたい場合に向いています。
壁の内部に断熱材を入れることで音を抑えられ、勉強や仕事に集中しやすい空間がつくれます。長く使う個室が欲しい場合や、生活リズムが異なる家族同士が同じ部屋を使う場合に適した仕切り方です。
②可動式間仕切り(引き戸・パネルドア・移動式壁)
必要なときだけ仕切り、普段は広い一室として使いたい場合には可動式間仕切りが便利です。引き戸タイプ、パネルドア、天井レールを使って動かせる移動式壁などがあり、人気の方法です。
昼間は開けて広く使い、夜だけ個室をつくるといった柔軟な使い方ができ、将来的にレイアウトが変わる可能性がある家庭にも向いています。マンションでも梁や天井下地を確認したうえで後付けできるため、取り入れやすい工法です。
③簡易間仕切り(カーテン・ロールスクリーン・パーテーションなど)
工事をせずに部屋を区切りたい場合は、カーテンやロールスクリーン、パーテーションを使った簡易間仕切りが適しています。突っ張り式のレールなら賃貸でも取り入れやすく、「部屋の仕切り 収納」を兼ねた棚を使う方法もあります。
完全な個室にはなりませんが、視線をやわらかく遮りつつ、手軽に部屋の雰囲気を変えられるのが魅力です。短期間だけ仕切りたい場合や、まずは気軽に試したい家庭でよく採用されています。
家族構成に合わせた間仕切りの選び方(子供部屋・リビング・寝室)
同じ「部屋を仕切る」リフォームでも、使う場所や家族構成によって適した方法は変わります。ここでは、実際の暮らしの場面に合わせて、間仕切りの選び方を3パターンに整理します。

①子供部屋を仕切る場合
兄弟姉妹で同じ部屋を使っている家庭では、成長に合わせて部屋を分けるニーズが目立ちます。
勉強や就寝の時間がずれる場合は、音や光をある程度抑えられる固定式の間仕切り壁が向いています。壁の内部に断熱材を入れれば遮音性が高まり、思春期以降のプライバシーにも対応できます。
小さいうちは広く使い、必要になった時だけ仕切りたい場合は、引き戸やパネルドアなどの可動式間仕切りが便利です。開け閉めの自由度が高く、成長や生活スタイルの変化に合わせて柔軟に使えます。
②寝室・書斎・ワークスペースをつくる場合
夫婦の寝室や在宅ワークのスペースを作りたい場合は、落ち着きや遮音性が重要になります。固定式の間仕切り壁でしっかり区切ると、生活リズムが異なる家族同士でもストレスを感じにくくなります。
リビングの一角をワークスペースにする場合は、光を遮りにくいガラス間仕切りや、閉めても圧迫感が出にくい上吊り引き戸を採用することがあります。作業中だけ仕切り、家族の時間は開放するなど、用途に応じて調整しやすいのが特徴です。
③LDK・リビングを仕切る場合
リビングの間仕切りとして引き戸を設置する際、費用を重視して可動式を検討する家庭が多い傾向があります。来客時だけ仕切ったり、在宅ワーク用に一時的な個室を用意したりと、必要な場面がはっきりしている場合に便利です。
開閉のしやすさを重視するなら引き戸タイプ、すぐに閉じられる手軽さを求めるならパネルドアやロールスクリーンも選択肢に入ります。
また、広い部屋ではエアコンが効きにくいことがあり、冷暖房効率を上げる目的でロールスクリーンやカーテンを取り入れるケースもあります。完全な個室にはならなくても、空気の流れを区切るだけで過ごしやすくなる場面があります。
間仕切り壁・可動式間仕切りの費用相場と工期
間仕切りリフォームでは費用と工期がもっとも気になるポイントです。ここでは、固定式・可動式・簡易タイプの費用と工期の目安をまとめ、検討しやすいように整理します。
| 仕切り方の種類 | 内容の目安 | 費用相場 | 工期 |
|---|---|---|---|
| 固定式の間仕切り壁 | 石膏ボード +下地で壁を新設 | 20万円〜 | 約1週間 |
| 可動式間仕切り (引き戸・パネルドア) | 開閉できるタイプ (後付け可) | 8万円〜 | 半日〜1日 |
| ロールスクリーン ・カーテン | 工事が少ない 簡易間仕切り | 4万円〜 | 〜半日 |
| パーテーション・棚 | 購入して置くだけの 簡易タイプ | 2万円〜 | 即日 |
| 間仕切り壁の撤去 | 壁を外して一室に戻す | 5万円〜 | 半日〜1日 |
固定式の間仕切り壁を作る費用
新しく壁を作る固定式の間仕切りは、もっとも一般的な方法で、費用相場は約20万円が目安です。壁の長さや高さ、仕上げの種類によって金額が変わります。
コンセントやスイッチを追加する場合は電気工事が必要になり、数万円ほど加算されます。
工期は1週間ほどが一般的です。下地の組み立て、石膏ボード張り、クロス貼りといった工程があり、しっかりした仕上がりになります。部屋を分ける壁として、部屋の仕切り壁本来の機能や個室としての使い勝手を重視する場合に適した工法です。
防音性を高めたい場合は、壁の内部に断熱材や吸音材を入れて仕上げます。思春期の子供部屋や、集中したい仕事部屋などで選ばれることが多い方法です。
可動式間仕切り・引き戸の費用
必要な時だけ仕切りたいという家庭では、可動式間仕切りがよく選ばれています。

可動式間仕切りの設置は、商品代と施工費を合わせた費用相場は8万円〜が目安です。
パネルドア、引き戸、移動式壁など種類によって価格が異なり、ガラス入りや収納一体型など、デザイン性が高いものは費用も上がります。
マンションの仕切り壁として採用する場合は、天井下地の状況によって工法が変わるため、現地確認が必要です。
工期は短く、半日〜1日ほどで設置が終わることが多いため、住みながらのリフォームにも適しています。
カーテン・ロールスクリーン・パーテーションなど簡易タイプの費用
工事を行わずに部屋を仕切りたい場合には、カーテンやロールスクリーンを使った方法があります。
費用の目安は、カーテンレールと生地で3万円〜、施工費を含めて4万円〜が一般的です。
ロールスクリーンも同程度で、壁の素材によっては専用金具が必要になる場合があります。
既製品のパーテーションや棚を使う場合は、商品代のみで済むことが多く、2万円〜ほどで揃えられます。部屋の仕切りと収納を兼ねて使えるため、収納力を増やしたい場合にも向いています。
間仕切り壁の撤去費用と注意点
暮らし方の変化に合わせて間仕切りを撤去したい場合、費用の目安は約5万円です。工期は半日〜1日と短く、比較的手軽に広い空間へ戻せます。
ただし、間仕切り壁にコンセントやスイッチ、インターネット配線などが通っている場合は、撤去にあわせて電気工事が必要になり2〜4万円ほど追加になることがあります。
また、撤去後の床材やクロスの補修費用は別途必要です。
将来の撤去を見据えるなら、構造的な柱を入れない、電気配線を別ルートにする、可動式間仕切りを選ぶといった工夫をしておくと安心です。
後付け・簡易間仕切りの工夫とDIYの注意点
工事をせずに後付けできる間仕切りは、費用を抑えたい場合や、賃貸で大きなリフォームができない場合に便利です。使う場所や目的に合わせて選ぶことで、部屋の雰囲気を変えながら、必要な機能を確保できます。
収納家具・パーテーションを使った後付けの仕切り
家具を使って空間をゆるく区切る方法は、部屋の仕切りと収納を兼ねられる点が魅力です。本棚やシェルフ、ハンガーラックで仕切ると視線をほどよく遮りながら、収納量も増やせます。
置くだけで完結するため、模様替えの自由度が高く、賃貸でも取り入れやすい方法です。
パーテーションは高さや素材の種類が多く、軽量で動かしやすいタイプから、木製やガラスを使ったデザイン性の高いものまで幅があります。必要なときにだけ設置したい場合にも便利です。
カーテン・ロールスクリーンを使った簡易的な間仕切り
カーテンやロールスクリーンを使った仕切りは、設置が簡単で、部屋を柔らかく区切ることができます。
突っ張り式のレールを使えば壁や天井を傷つけにくく、賃貸でも利用しやすい方法です。ロールスクリーンなら閉めたときの見た目がすっきりし、部屋の雰囲気づくりにも取り入れやすくなります。
空調効率を上げたい場合にも効果があり、特に広いLDKでは冷暖房の効きやすさが変わることがあります。完全な遮音は期待できませんが、冷気や暖気の流れをある程度調整することは可能です。
DIYでできる間仕切りと注意点
自分で間仕切りをDIYで作る人も増えています。
突っ張り棒+カーテン、既製品のパーテーション、軽量の棚など、簡易的な方法であればDIYでも十分対応できます。
一方で、防音性の高い間仕切り壁や、天井から吊るす可動式、重量のある引き戸などはDIYでの施工が難しく、安全性の面でも注意が必要です。構造に負担がかかる工事や、電気配線を含む壁の新設は、専門業者へ依頼した方が安心です。
DIYより業者に依頼した方がよいケース
しっかりとした個室を作りたい場合や、防音性能が必要な場合、天井の下地補強が必要な可動式間仕切りなどは、プロに依頼するのが確実です。
間仕切りの工法は種類が多く、建物の構造によって向き不向きもあるため、見た目や費用だけで判断せず、目的に合った工法を提案してくれる業者に相談すると安心です。
リフォームでつくる間仕切りの施工例
最後に、間仕切りを設置するリフォーム工事の施工例をご紹介します。
WTC(ウォークスルークローゼット)裏側の存在感のある間仕切り

- 施工費用:約600万円
- 建物種別:マンション
築古のマンションの一室を全面リノベーションした事例です。
左右どちらからでも回りこめる、ウォークスルークローゼットの裏側をラーチ合板で仕上げ、シンプルながらも存在感のある間仕切り壁としています。
オシャレなスケルトン間仕切り

- 施工費用:1,000万以上
- 建物種別:マンション
こちらも築古マンションリノベーション事例です。
明るく開放的なLDK空間を損なうことなく、部屋を仕切っているのはガラスの間仕切り壁。
領域を区画し音を遮ることにより、作業部屋として最適な空間をつくり上げている間仕切りですが、光と視界は遮らず、適度に壁の向こう側の家族の存在を感じられる間仕切りです。
防音性も高い間仕切り

- 施工費用:1,000万以上
- 施工期間:2~3か月
- 建物種別:マンション
マンションのリノベーション事例で、LDKの隣に、グランドピアノ専用ルームを設けています。
二つの空間の間を仕切っているのがガラスの引き戸です。視界を遮らないので適度にLDKとのつながりのある空間となり、大きなグランドピアノを置いても圧迫感が少ないと同時に、音も抑えられやすくなります。
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