納戸の増築にかかる費用ってどれくらい?相場や工事の流れも解説

納戸の増築費用について、相場、工期、注意点を解説する住宅リフォーム記事のアイキャッチ画像
納戸の増築とは、収納が足りない住まいに収納用の小部屋(納戸)を新たに設けるリフォームです。方法は大きく2つあり、吹き抜けや玄関上部などのデッドスペースに床を新設する方法と、屋根裏を活用する方法があります。費用の目安は約50万円で、施工場所・広さ・構造により30万〜60万円まで変動します。この記事では、場所別の費用相場と工事の流れ、既存の納戸を部屋にする費用、建築確認申請や固定資産税などの注意点、使える補助金までまとめて解説します。
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納戸を増築する場合の費用相場と工事の流れ

納戸を増築する方法には、吹き抜けや玄関上部などのデッドスペースに床を設ける方法と、屋根裏を活用する方法があります。費用は施工場所や広さによって変わり、目安は30万〜60万円程度です。工事は梁の設置から内装仕上げまで、段階的に進みます。

納戸を増築する場合の費用目安

主な増築場所ごとの費用目安を表にまとめました。

玄関上2畳、吹き抜け5畳、屋根裏に納戸を増築する場合の費用目安を比較した図
増築方法別の費用比較
増築する場所広さの例費用の目安
玄関上部の吹き抜け2畳約30万円
リビングの吹き抜け5畳約60万円
屋根裏
(空調・断熱・階段の追加を含む)
3畳程度約60万円

納戸の増築費用は、約50万円が目安です。ただし、施工場所・広さ・構造によって実際の見積もりは30万〜60万円前後まで変わります。2026年は資材価格や人件費の上昇が続いているため、数年前の事例より高くなるケースもあります。複数社に見積もりを依頼し、自宅に近い条件で金額を比較してください。

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施工場所別の費用例

ケース
玄関上部の吹き抜けに2畳の納戸を設ける場合(約30万円)
玄関上部の吹き抜けに2畳の納戸を設けたリフォーム事例
ケース
2階建て住宅のリビング吹き抜けに5畳の納戸を設ける場合(約60万円)
2階の吹抜けを増築して部屋にしようと工事中のラスト
  • オプション工事の費用目安
    作り付け棚の設置:天井までの棚で約3万円
    照明・換気扇などの電気工事:コンセント1か所増設で約1万円~
  • 扉の設置
    引き戸:約4万円~
    折れ戸(ウォークインクローゼット向き):約5万円~
  • 工事の流れ
    1:床を支える梁を設置する
    2:間仕切り壁を施工する
    3:床を張る
    4:内装を仕上げる
    5:扉を取り付ける
納戸増築工事の流れを、梁の設置、間仕切り壁、床張り、内装仕上げ、扉の取付の5ステップで示した図
納戸増築の工事の流れ

既存の壁などを撤去する場合は、解体費用として約2万円が追加されることがあります。費用は住宅の状態によって変わるため、リフォーム会社や工務店に現地確認を依頼し、見積もりを取りましょう。

屋根裏に納戸を増築する場合の費用

屋根裏の3畳のスペースをリフォームしたイラスト

玄関上や吹き抜けなどに活用できるデッドスペースがない場合は、屋根裏を納戸にする方法もあります。床面を支える梁を設けて間仕切り壁を施工する点は、吹き抜けを活用する場合と同じです。ただし、屋根裏へ出入りするためのはしごや階段が必要になります。

屋根裏は外気の影響を受けやすく、湿気もこもりやすい場所です。収納する物や使い方に合わせて、断熱材の施工、換気、空調機器の設置を検討してください。費用は断熱・換気・空調、はしごや階段の有無によって変わりますが、目安は約60万円です。

納戸の増築にかかる工期の目安

工期は工事範囲によって変わります。吹き抜けに床を新設する場合は3日〜1週間、断熱材や空調工事を伴う屋根裏の増築は1〜2週間が目安です。既存の納戸の内装を変えるだけなら2〜5日で終わることが多く、住みながら工事できるケースもあります。

既存納戸の内装変更、吹き抜けへの床新設、屋根裏の断熱・空調工事にかかる工期目安を比較したタイムライン
納戸の増築にかかる工期の目安

建築確認申請が必要な増築では、工事期間とは別に、着工前の審査期間も見込んでおきましょう。

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既存の納戸を部屋にリフォームする場合の工事内容と費用

使っていない納戸を部屋のように整えるリフォームは、増築より工事範囲が小さく、10万〜30万円に収まるケースが多いです。ただし、採光や換気の基準を満たさない場合、リフォーム後も建築基準法上の「居室」としては扱えません。工事内容は、納戸がある階や追加する設備によって変わります。

※ 参考:建築基準法 第28条(e-Gov法令検索)

2階の納戸を部屋にする場合(4畳程度)

2階の吹き抜けに増築した納戸を部屋にする場合は、生活音対策が重要になります。

  • 床の防音工事・断熱工事
    1階への音漏れを防ぐため、床に防音材を入れます。すでに防音材が入っている場合、追加工事は不要です。床の厚みによって施工が難しい場合は、防音カーペットや防音フローリングで対応する方法もあります。
  • 内装工事の費用目安
    防音・断熱工事、クロス貼り替え、床材張り替えを行う場合は、約10万円〜が目安です。防音フローリングを使用する場合は、材料や施工範囲によって追加費用がかかります。
  • 扉の交換
    折れ戸の場合は気密性向上のため交換が必要になることがあり、約5万円~が目安です。

換気・空調・電気設備の追加

部屋として使うなら、湿気対策と快適性の確保も欠かせません。

納戸を部屋のように使うために必要な換気扇、防音・断熱、照明、エアコン、コンセントの追加工事費用を示した平面図
納戸を部屋化する追加工事マップ
  • 換気扇の新設
    3万円~(電気工事込み)
  • エアコン設置
    2万円~(材料費別途)
  • コンセント増設
    約1万円(1箇所)
  • 照明設置
    1万円~(材料費別途)

上記の工事をすべて追加する場合は、設備費込みで約30万円が目安です。

1階の納戸を部屋にする場合

1階の納戸は床の防音工事が不要なため、2階より工事内容を抑えやすい傾向があります。内装工事や設備追加を含めた費用は、約20万円が目安です。

納戸を寝室や子供部屋にする場合の注意点

建築基準法では、住宅の居室は原則として床面積の7分の1以上の採光に有効な窓と、20分の1以上の換気に有効な開口が必要です。これらを満たさない部屋は、間取り図では納戸やサービスルームと表記されることがあります。

窓が小さい納戸を寝室や子供部屋として使いたい場合は、採光・換気・空調の不足に注意が必要です。換気扇やエアコンの設置だけでなく、窓の新設や避難経路の確保も含めてリフォーム会社に相談しましょう。窓の新設費用は壁の構造で大きく変わるため、現地調査を受けたうえで見積もりを取ると安心です。

※ 参考:建築基準法 第28条(e-Gov法令検索)

マンションの納戸を部屋にリフォームする場合

マンションでは床面積を増やす増築はできませんが、専有部分にある納戸を部屋として使えるようにする内装リフォームは可能です。工事内容は戸建ての1階納戸と似ており、クロスや床の張り替え、照明・コンセントの追加が中心になります。

マンションで特に確認したいのが管理規約です。床材の遮音等級の指定や、工事前の申請・近隣への通知が必要なケースが多いため、見積もり前に管理組合へ確認してください。また、窓のない納戸は採光基準を満たさないため、リフォーム後も建築基準法上の居室として扱えない場合があります。

※ 参考:国土交通省「マンション管理」

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納戸を増築する際の注意点

納戸の増築では、建築基準法の手続きや税金への影響も確認が必要です。確認申請の要否・費用、屋根裏を使う場合の天井高のルールは、着工前に整理しておきましょう。

【注意点1】建築確認申請が必要になる場合がある

納戸を増築する際、防火地域・準防火地域では、増築面積に関わらず建築確認申請が必要です。それ以外の地域でも、増築部分が10㎡を超える場合は原則として申請が必要になります。建築確認申請とは、工事内容が建築基準法などの関連規定に適合しているかを、建築主事や指定確認検査機関が確認する手続きです。

納戸増築時の建築確認申請の要否と、屋根裏収納の天井高や床面積の判断基準を示した図
建築確認申請と屋根裏ルールの判断分岐

※ 参考1:建築基準法(e-Gov法令検索)
※ 参考2:国土交通省「建築確認・検査の対象となる建築物の規模等の見直し」

2025年4月の建築基準法改正(いわゆる4号特例の縮小)により、木造2階建て住宅などは「新2号建築物」として扱われるようになりました。確認申請では、構造関係規定などの審査対象が広がっています。10㎡を超える増築では、提出書類が増えたり、申請から着工までの期間が以前より延びたりする場合があります。

また、2025年4月1日以降に着工する増改築では、増改築部分の床面積が10㎡を超え、増改築後の建物全体が一定規模以上に当たる場合、増改築部分について省エネ基準への適合が求められます。

※ 参考1:国土交通省「建築確認・検査の対象となる建築物の規模等の見直し」
※ 参考2:国土交通省「改正建築物省エネ法・建築基準法等に関する解説資料とQ&A」

あわせて読みたい4号特例の見直し後、リフォームに必要な建築確認申請とは?対象工事も解説

【注意点2】建築確認申請にかかる費用

  • 申請手数料
    約3万円
  • 建築士やリフォーム会社に資料作成・手続きを依頼する場合
    約5万円追加

申請手数料は自治体や建物の規模によって変わります。正確な金額は、市区町村の窓口または依頼先のリフォーム会社で確認してください。防火・準防火地域以外では、増築面積を10㎡以下に抑えることで確認申請が不要になる場合があります。

【注意点3】屋根裏を納戸にする場合の天井高

屋根裏を納戸として利用する場合、天井高が1.4mを超えると床面積に算入される可能性があります。床面積に算入されない「小屋裏収納」として扱うには、天井高を1.4m以下に抑え、広さを直下階の床面積の2分の1未満にするなどの条件を満たす必要があります。

条件を外れると、屋根裏が階や床面積として扱われ、建築確認や固定資産税、火災保険料に影響する場合があります。細かな扱いは自治体によって異なるため、設計段階でリフォーム会社や建築士に確認しておきましょう。

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納戸のリフォームで補助金は使える?

納戸の増築や内装工事だけでは、国の補助金は基本的に対象になりません。補助の中心は省エネ性能を上げる工事なので、断熱改修を組み合わせれば対象になる可能性があります。

2026年は「住宅省エネ2026キャンペーン※1」が実施されています。窓の断熱改修は「先進的窓リノベ2026事業※2」、床・壁・天井の断熱改修を含むリフォームは「みらいエコ住宅2026事業※3」の対象です。ただし、みらいエコ住宅2026事業のリフォーム枠は、2026年6月25日時点で受付開始前です。各事業は予算上限に達すると受付が終了するため、工事前に公式サイトで最新の受付状況を確認してください。

※1:住宅省エネ2026キャンペーン公式サイト
※2:先進的窓リノベ2026事業公式サイト
※3:みらいエコ住宅2026事業公式サイト

市区町村が独自のリフォーム補助を設けている場合もあります。国の制度とあわせて、お住まいの自治体の制度も確認しておきましょう。

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納戸の増築でよくある質問

納戸の増築費用はいくらですか?

納戸の増築費用は、約50万円が目安です(施工場所・広さ・構造により30万〜60万円程度)。玄関上部の吹き抜けに2畳なら約30万円、リビングの吹き抜けに5畳なら約60万円、屋根裏に増築する場合は空調・断熱・階段の追加を含めて約60万円が相場です。2026年は資材価格や人件費の上昇で見積もりが高くなる傾向があるため、複数社の見積もりで確認してください。

納戸とサービスルーム・居室の違いは?

納戸やサービスルームは、間取り図で使われる表記です。一般的には、建築基準法上の採光・換気基準を満たさず「居室」として扱えない部屋が、納戸(N)やサービスルーム(S)と表記されます。採光・換気の基準を満たす部屋は「居室」、満たさない部屋は納戸やサービスルームとして計画・表示される場合があります。収納や作業スペースとして使う場合でも、長時間過ごすなら換気や空調の対策をしておきましょう。

※ 参考:建築基準法 第28条(e-Gov法令検索)

10㎡以下の増築なら建築確認申請はいらない?

防火地域・準防火地域以外で、増築部分が10㎡以下であれば、建築確認申請が不要になる場合があります。ただし、防火地域・準防火地域では、面積に関わらず申請が必要です。地域や建物の条件によって扱いが変わることもあるため、自宅がどの地域に当たるかは、市区町村の都市計画課やWeb公開の都市計画図で確認してください。

※ 参考1:建築基準法(e-Gov法令検索)
※ 参考2:国土交通省「建築確認・検査の対象となる建築物の規模等の見直し」

納戸を増築すると固定資産税は上がる?

納戸の増築で床面積や家屋の評価額が増えると、固定資産税が上がる可能性があります。増築後、自治体が家屋調査を行うこともあります。屋根裏収納のように、天井高1.4m以下・直下階の2分の1未満の広さに収めると、建築基準法上の床面積に算入されない扱いになる場合があります。ただし、固定資産税の評価は自治体の判断によって異なります。税額への影響が気になる場合は、工事前に市区町村の固定資産税担当窓口へ確認しておきましょう。

※ 参考:地方税法(e-Gov法令検索)

増築せずに収納を増やす方法はある?

壁面クローゼットの新設、押入れのクローゼット化、デッドスペースへの造作棚の設置でも収納は増やせます。増築に比べて工事が小規模で、確認申請も不要なケースが多いため、収納不足の程度によっては費用対効果が高くなります。

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