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人気の屋上テラスを後付けしてプライベート空間を
最近、屋上テラスや屋上庭園、ルーフバルコニーなどの人気が高くなっています。鉄筋コンクリート造りなら屋上も可能でしたが、ここ数年で戸建ての木造住宅でも屋上をつくれるようになったのをご存知ですか?
屋上テラスは、お子さまが安心して遊ぶ空間であったり、ウッドデッキを設置してくつろげる空間になったり、楽しみ方はいろいろです。敷地が広くなくても、屋上が第二の庭として活躍します。
木造住宅の屋根を屋上にリフォームする事例が増えてきた理由
「新築の家が、3年経ったら雨漏りするようになった」という事態が起きたら大変ですね。
そうした欠陥住宅は、提供側がもちろん補修する義務がありますが、建築会社が倒産してしまった場合に、10年間は確実に補修が履行されるための保険制度(住宅瑕疵担保責任保険)があります。
適用を受けるためには保険金の支払いや工事の内容や検査などの条件を満たす必要がありますので見積を作っている時点で加入の意思を伝えておくとよいでしょう。
保険対象になるのは、特に重要な、基礎、土台、柱や横架材、屋根などの構造材と、屋根や開口部からの雨漏りについてで、設計基準が細かく決められています。
近年、木造住宅における屋上の「排水勾配」と「バルコニー面積の制限」の基準が緩和されました。それをきっかけに、木造住宅の屋根をリフォームする際に屋上を増築設する事例が増えてきたのです。
戸建ての木造住宅に屋上を増築するときの注意点
木造住宅の屋根を、屋上にリフォームする際に注意したいのは防水方法と排水勾配です。
鉄筋コンクリートと異なり、木造特有の揺れやしなり、変形に対応した防水方法が求めまれます。
防水方法
・金属防水
・塩化ビニル樹脂系シート防水
・アスファルト防水
・改質アスファルト防水
・FRP防水(2層または1層)
・FRP防水、改質アスファルト防水、ウレタン防水を組み合わせた防水
特に近年開発された金属防水は、ほかのシート系防水や塗膜系防水と異なり、金属屋根のように鋼板を被せる工法なので、下地木材の揺れに影響されません。
戸建て住宅のベランダにはFRP防水が主流ですが、金属防水の技術が高くなったことで、屋上やルーフバルコニーに利用されるようになりました。
また、人が歩いたり過ごすことを前提とした屋上テラスなどでは、強度と耐久性も重要になってきます。
排水勾配
保険適用の設計基準では、1/50の勾配とされていますが、表面排水しやすい設計や、防水方法が雨水の浸入を防ぐ適切な施工と判断される場合は、その限りではありません。
しかしながら木造住宅における水の侵入は建物の強度に直接かかわることですので充分な注意が必要です。
建ぺい率や容積率は関係する?
家の増改築では、建ぺい率や容積率が関わってきますが、屋上を増築した場合はどうでしょう。
建ぺい率
建ぺい率は、敷地に対する建築物の水平投影面積の割合です。つまり、家を真上から見たときの面積になります。
屋根を解体して屋上をつくるだけなら、建ぺい率は変わらないので問題ありません。
しかし元の家の建築面積より外側に突き出して屋上をつくろうとした場合(地上においては屋上部分が屋根になる)は、その形態によって変わってきます。
以下のポイントを把握しておきましょう。
1.柱と屋根で構成された部分は、基本的に建築面積になる。
2.柱のないバルコニーは、建物から1m以内であれば建築面積に算入されない。
つまり、屋上を元の建物より突き出して増築する場合、柱がなく1m以内であれば不算入、柱がある場合は算入されることになりますね。
2階以上にある建物から突き出た手すり付きの屋根のない部分はバルコニー、1階のリビングなどから同じ高さで外に延長させた屋外スペースをテラスと言います。
最近では、屋外リビングのような意味合いで「屋上テラス」と呼ばれています。
容積率
容積率は、敷地面積に対する建築物の延べ面積の割合です。
延べ面積は家の各階の床面積の合計ですが、屋上は屋根がないので床面積に算入しません。ただし屋上にサンルームをつくった場合は、屋根のある部屋として床面積にも算入し、容積率に影響してきます。
屋上テラスの増築リフォーム費用の相場
屋上テラスを増築する場合、屋根全体、または一部を解体して陸屋根(水平屋根)にします。屋上へ登るための内階段か外階段、また落下防止のためのフェンスの設置も必要となります。
内階段の場合は、室内から屋上へ出るための塔屋をつくります。外階段では2階のベランダから屋上スペースへ登るなど、簡易階段やハシゴなどの施工方法もあります。
施工価格の相場(外階段の場合):約10万円/平方メートル
※内階段の場合は、プラス約80万円程度です。
ここで紹介する費用は一例です。リフォーム会社によって費用が異なり、上記以外の費用になることがあります。
屋上テラスを増築する際には相見積もりを取って適正な費用を把握しましょう。
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屋上の維持にかかる管理費やメンテナンス費用
屋上にリフォームした際に、維持するためにはどれぐらいの管理費が必要でしょうか。
特に気をつけたいことは防水管理です。防止工法によって目安となる耐用年数がありますが、その土地の気候や風土によっても変わってくるので、定期的にチェックすることをおすすめします。
また、排水の為の排水溝や樋などが詰まっていれば水たまりが出来、水が浸透して雨漏りの危険が高くなりますので排水に対するメンテナンスは常に注意が必要です。
各防水工法の耐用年数の目安
FRP防水:約8〜10年
シート防水:約10〜12年
ウレタン防水:約10〜12年
アスファルト防水:約15〜20年
金属防水:メンテナンスフリー
※金属防水工法「スカイプロムナード」の保証期間は、スタンダード(亜鉛メッキ鋼板)で10年、ハイグレード(ステンレス鋼板)で30年です。
各防水工法の施工価格の相場
FRP防水:約5,000〜7,500円/平方メートル
ウレタン防水:約4,500〜7,500円/平方メートル
シート防水:約4,000〜7,000円/平方メートル
アスファルト防水:約5,500〜8,500円/平方メートル
金属防水(7帖程度の広さ):約65万円
そのほかにかかるメンテナンス費用
天然木のウッドデッキを設置した場合は、1~2年に1度のペースで塗装メンテナンスが必要です。
ウッドデッキ塗装費用(3坪):約5万円
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