目次
外構の塗り壁について
塗り壁とは表面を塗装剤で塗り固める仕上げの工法の一種です。
塗り壁は色や仕上げからに色々な種類があり、建物の雰囲気にあったデザインにすることができます。
壁を施工する際にはおもに「乾式工法」と「湿式工法」の2つの工法があります。
塗り壁は湿式工法で、乾式工法では工場で生産したサイディングボードやパネルを取り付けます。
特別な技術などは必要なく、一定の品質で仕上げることが可能です。
湿式工法はモルタルやコンクリート、漆喰、土壁、石膏などを水で混ぜ、それをコテを使って下地材の上から塗って仕上げていく工法です。
オリジナリティ溢れる仕上がりになりますが、経験と技術が必要とされ、コストと手間がかかります。
また水を使用するため天候に左右されやすく、天候によって乾燥する時間などにも影響が出てきます。
外構の塗り壁にかかる費用の内訳
外構の塗り壁にかかる費用の内訳は次の通りです。
塗料の代金
塗料にはアクリル系塗料やウレタン系塗料、シリコン系塗料やフッ素系塗料などがあります。
1平方メートルあたりの価格の相場は
- アクリル系塗料:約1000~1200円
- ウレタン系塗料:約1800~2000円
- シリコン系塗料:約2500~3500円
- フッ素系塗料:3500~4500円
セラミック塗料で塗装する場合のおすすめメーカーについてはこちらの記事でも解説しています
価格帯が高いものほど耐用年数が長いです。
また、断熱性に優れた塗料は約5000~6000円が価格の相場です。
工賃
外壁塗装を行う際には、高圧洗浄が必要になります。
高圧洗浄の価格の相場は
- 1平方メートルあたり約200~250円
- 20平方メートルで約4000~5000円
が相場です。
塗装や塗り替えにかかる工賃の相場は20平方メートルで約10万~15万円です。
足場代
2階以上の建物の外壁を塗装する場合は足場が必要になります。
足場代の相場:1平方メートルあたり約600~800円です。
補修費
下地に損傷がみられた場合は補修をしてから塗装をしていきます。
小さな補修であれば約1万~2万円で済みますが、大きな損傷では約5万~10万円が相場になります。
諸経費
外構の塗り壁工事にかかる諸経費の内訳は、廃材処分費や運搬費などです。
- 廃材処分費:約1万~4万円
- 運搬費:約4000~8000円
エクステリアの塗り替えリフォーム工事にかかる費用
ブロックやテラス、ベランダなどのエクステリアの塗り替えリフォーム工事にかかる費用の相場は、1平方メートルあたり約5000~6000円です。
20平方メートルでは約10万~12万円が相場になります。また、ドアの外側に塗装を施す場合も費用の相場は同じです。
塗装の目的が雨漏りの補修である場合は、コーキングという詰め物による修繕が必要になります。1カ所あたり約5000~1万円が相場です。
ベランダの外構工事では足場が必要になる場合があります。
この場合も外壁塗装と同じ費用がかかるので、一緒のタイミングで塗り替えることで足場代を節約できます。
塗り壁の種類
外構の塗り壁には様々な種類があります。
塗り方で雰囲気が大きく変わってくるのも塗り壁の魅力の一つです。
ここでは塗り壁の仕上げのパターンをいくつかご紹介します。
ローラー仕上げ
ローラー仕上げは筒状のローラーでコロコロと仕上げていく方法です。
使用するローラーはスポンジやゴムなどがあり、ローラーの種類によって表面が変わってきます。
スポンジを使うときめの細かい仕上がりになり、ゴムを使うと独特な模様をつけることもできます。
コロコロと転がすだけなので、難易度はそんなに高くありませんが、綺麗な仕上がりにするためには壁をきちんと平らにすることが大切になってきます。
コテ引き仕上げ(ウェーブ仕上げ)
ウェーブ仕上げは、コテを動かした跡をそのまま自然な形で残す仕上げのパターンです。
コテの大きさや規則性を変えることで様々なバリエーションをつくることができます。
コテ跡の残し方も人によって変わり、好みが分かれるので、施工の際には好みのパターンをしっかりと確認してから依頼するようにしましょう。
ランダム仕上げ
ランダム仕上げは、決まったパターンなどはなく、ランダムに仕上げていく方法です。
間隔を開けて自由に塗り重ねていくうちに、立体的な雰囲気をつくることができます。
塗りっぱなしで仕上げるため、作業性に優れ、材料を効率よく使うことができます。
また補修をする際も補修跡が目立たないためメンテナンスしやすいです。
ストーム仕上げ
ストーム仕上げは塗りながら仕上げていくパターンなため、乾燥が早くてパターン付けが難しい場合などにも使うことができます。
一見ランダムに塗っているように見えますが、ある一定の規則性を保ちながら塗装しています。
ランダムウェーブ仕上げ
ランダムウェーブ仕上げはウェーブ仕上げよりも跡をはっきりと残したような、荒々しい印象を与えます。
ランダムウェーブも使用するコテも種類で、印象が大きく変わってきます。
外構の塗り壁のメリット・デメリット
メリット
劣化を防ぐ
サイディングボードなどを用いる場合には、どうしてもボードどうしの継ぎ目ができてしまいます。
外壁材自体の耐用年数は長くても継ぎ目は劣化しやすく、そこから外壁材にまで劣化が広がっていくことが多くあります。
その点、塗り壁はサイディングボードのような継ぎ目がなく一様に仕上げていくため、継ぎ目の劣化や耐用年数の心配がありません。
独自性があり、オリジナルの壁を作れる
塗り壁の最大のメリットはなんと言っても、オリジナリティ溢れる壁を作れることでしょう。
同じ色、パターンでも塗り方や使う道具などにより仕上がりは全く異なります。
また施工する職人さんによっても違った味が出るため、まさに世界に一つだけの壁になります。
調湿性・防カビ・防臭性に優れている
塗り壁は機能面でも様々な点で優れています。
塗り壁は調湿性に優れていて、夏場はジメジメした湿気を吸い取り、冬場の乾燥した季節には蓄えた湿度を吐き出してくれるのです。
また調湿性に優れていることから、カビが発生しにくい傾向にあります。
湿気だけでなく、気になるニオイや有害な化学物質を吸収し除去することからも、防臭性に優れていることも塗り壁の強みと言えるでしょう。
デメリット
汚れやすい
塗り壁は凹凸があるデザインが多いです。
そのため、どうしても汚れがたまりやすくなってしまいます。
またほとんどの塗り壁は単色であるため、その分汚れが目立ちやすい傾向にあります。
ひび割れが発生しやすい
塗り壁は自然素材を使っているため、水分を吸収したり放出したりしますが、その過程でひび割れが発生しやすいです。
また施工時の下地の状態や施工環境の影響を受け、ひび割れが発生することもあります。
施工時間がかかる
塗り壁は施工に時間がかかります。
塗り壁は表面のパターンをつくる過程にももちろん時間はかかりますが、それ以外にも下地の調整や養生などの工程も綺麗な塗り壁のためには欠かせない大事な工程です。
また塗ったあときちんと乾燥するまでにも時間がかかってきます。
おすすめ外装材メーカーと人気商品
ケイミュー「次世代外装パネルレジェールシリーズ」
ケイミューは外装材メーカーの中でもシェアを高く誇っている会社です。
ケイミューの外装材は軽量設計で建物への負担も少なく、地震の際には建物の揺れを軽減できます。
結露や火にも強く、外壁表面に付いたウイルスなどを分解する機能なども備わっています。
そのほかにも排気ガスなどに含まれる有害物質を無害化する働きなどもあり、環境にも優しい外装材をつくっています。
次世代外装パネルレジェールシリーズは汚れをセルフクリーニングし、長期間綺麗なままの状態を保つことができます。
また独自の技術で色褪せや防藻性が高いのも特徴です。
軽量ながら深い彫りを演出しているこのシリーズは、風格のある雰囲気を演出できます。
ニチハ「モエンエクセラード18プレミアムシリーズ」
ニチハは業界の中でもトップのシェアを誇るメーカーです。
ニチハの外装材はデザイン性やバリエーションが豊富に揃っています。
木目調などの外装材も自然な風合いで、より本物に近い素材となっています。
窯業系サイディングでは、不可能と言われた鏡面仕上げを実現したデザインなども揃っています。
雨と一緒に汚れを落とすマイクロガードや、コーキングがいらないコーキングフリーの外装材など独自の技術を活かした高性能な外装材もニチハの特徴です。
そのほかにもプラチナコートと呼ばれる技術で耐候性に優れているという点もニチハの強みです。
モエンエクセラード18プレミアムシリーズは、色あせやひび割れに強いプラチナコート30が使用されています。
耐久性に優れ、綺麗な状態を維持できるため、メンテナンスの手間もかかりません。
LIXIL「ガーディナルSmartシリーズ」
LIXILは建材メーカーで業界の中でも大手の会社です。
外装材だけでなく、システムキッチンやサッシなどの住宅設備の販売も行なっています。
LIXILの外装材は窯業系のみならず、金属系や樹脂系なども揃っており、立地条件などのニーズにあったものを選ぶことが可能です。
塗膜の色あせなどを抑制するフッ素コートを使用しており、保証も充実しているため、安心して施工することができるでしょう。
ガーディナルSmartシリーズは、本物の木を型取ってつくったものです。
自然な木の風合いやあたたかさを感じることができる外装材になっています。
セルフクリーニング効果にも優れていて、汚れと外壁表面の隙間に水滴が入ることによって汚れを落とします。
またシーリングの目次が目立ちにくい工法になっているため、シーリングの劣化などの心配の必要がありません。
塗り壁の汚れと対策を知りたい
塗り壁が汚れる原因はチリやホコリ、排気ガス、カビ、コケ、雨だれなどが挙げられます。
塗り壁の凹凸が大きい場合などには汚れがよりたまりやすくなりがちです。
汚れは時間の経過とともに落としにくくなるため、こまめに掃除を行うようにしましょう。
普段のお手入れはホコリなどをハタキで落としたり掃除機で取り除く、または乾いた布で軽く拭き取るといいでしょう。
部分的な汚れには消しゴムを使用することもおすすめです。
水洗い
塗り壁の汚れは、水洗いである程度落とすことができます。
スポンジなどで汚れている面を軽く叩き、叩いても汚れが取れない婆愛には軽くこすりましょう。
この時にあまり強くこすりすぎてしまうと、表面の状態が変わってしまうことがあるので注意が必要です。
洗浄剤を塗布
広範囲の汚れや水洗いなどでも汚れが落ちない場合には、洗浄剤を塗布して掃除します。
スポンジなどに洗剤を染み込ませ汚れ面を軽く叩きます。
洗剤は台所用洗剤などの中性洗剤がおすすめです。
叩いて落ちない場合には軽くこするようにしましょう。
この際にもこすりすぎには要注意です。
頑固な汚れなどには薬局などに売っている次亜塩素酸ナトリウムを薄めた洗浄剤を塗布するのがおすすめです。
汚れが落ちたあとはきちんと拭き取り、洗剤が残らないようにしましょう。
外構の塗り壁の施工手順
外構の塗り壁をどのような手順で施工していくのかについてご紹介します。
コンクリートやレンガなどで壁を設置する
まず外構を一からつくっていく場合には、コンクリートやレンガなどで壁を設置することから始まります。
どれだけデザイン性に優れていたとしても、壁自体がしっかりと設置されていないと元も子もありません。
壁を設置する際には設置箇所の下準備から始まり、土台をつくっていきます。
土台の上に、コンクリートブロックやレンガなどを積み重ね壁の下地が完成します。
下地材を塗る
コンクリートなどがむき出しになっている壁に下地材を塗っていきます。
塗り壁を綺麗に長期間保つためには下地材が重要です。
下地を塗ることで、強度が増すためひび割れなどに対しても強くなります。
塗り壁に使う材料によっても使用する下地材は異なってきます。
ただし塗る面積が小さい場合や施工物の使用用途によっては、下地材の塗布が省略されることもあります。
外壁表面の作業が結果として目に見えやすいため重要視されがちですが、表面を綺麗に仕上げるためにはそこに到るまでの下地処理がとても大切です。
外壁表面の仕上げをする
下地が完成するといよいよ表面の仕上げに入ります。
用途や面積によっても変わってきますが、通常は1〜2回塗り付けをしていきます。
コテやローラーなどを用いて、模様を塗りながら仕上げていきます。
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