外壁塗装にセラミック塗料はおすすめ?メリット・デメリットや注意点も

「セラミック塗料を勧められたけれど、本当におすすめ?」と疑問に感じている方も多いのではないでしょうか。外壁塗装にセラミック塗料を使用すると、断熱効果や遮熱効果などが期待できます。この記事では、セラミック塗装のメリットやデメリット、使用する際の注意点を解説します。セラミック塗料の特徴を知り、自宅の外壁塗装に最適な塗料を選択しましょう。

2025年02月17日更新

監修記事
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セラミック塗料の特徴

セラミック塗料とは、陶磁器や石・セラミックビーズなどが配合された塗料のことをいいます。

別名、無機塗料や無機ハイブリッド塗料とも呼ばれ、高機能塗料に分類されています。

現在セラミック塗料と呼ばれる製品は数多くありますが、機能性や耐久性はさまざまです。

セラミック塗料はセラミックが数%でも含まれていれば「セラミック塗料」と呼ばれるため、明確な定義はありません。

「焼き固めたもの」という意味を持つセラミックは、熱伝導率が低く、熱を伝えにくいという特徴があります。

そのため、外壁材に塗装することで断熱機能や遮熱機能などを発揮し、多くの住まいで使用されています。

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セラミック塗料で外壁塗装をする場合のメリット

セラミック塗料で外壁塗装すると、さまざまなメリットがあります。

セラミック塗料で外壁塗装するメリットを知り、塗料選びにいかしましょう。

【メリット1】意匠性の向上

セラミック塗料は意匠性が高く、独自の質感や立体感のある仕上がりが魅力です。

ほかの塗料と異なり、セラミック塗料は陶磁器や石・セラミックビーズなどを含んでおり、塗装面にセラミック材があらわれます。

そのため、天然石のような重厚感を演出し、外壁の意匠性を向上させます。

なお、セラミック塗料の塗装方法はローラー工法が主流とされていますが、さらに意匠性を高めたい場合は吹き付け工法もおすすめです。

吹き付け工法は高い施工技術が必要になりますが、立体感のあるリアルな石材調に仕上がります。

「外壁のデザインにこだわりたい」「リアルな石材調にしたい」という方は、セラミック塗装を採用してみましょう。

【メリット2】断熱・遮熱性の高さ

セラミック塗料は断熱・遮熱機能のある製品もあり、建物の断熱性を高めたい方におすすめです。

塗装表面のセラミック材によって紫外線を反射し、外壁材の熱の上昇を抑える効果が期待できます。

しかし、建物の断熱機能が低いと、断熱・遮熱効果のある塗料で塗装しても十分な効果が期待できません。

建物の断熱機能を高めたい場合は、建物そのものの断熱性を向上させたうえで、断熱性に優れた塗料を使用しましょう。

【メリット3】低汚染性の高さ

セラミック塗料には外壁の汚れを防ぐ低汚染性のある塗料もあり、外壁材の汚れが気になる方におすすめです。

低汚染性のある塗料は特殊なセラミックビーズや、シリカが配合されています。

シリカとは?

シリカはケイ素(Si)を含む物質で、ミネラルの一種です。融点が非常に高く、水分子と融合しやすい性質があります。

低汚染性のあるセラミック塗料は親水性が高く、雨などの水分が塗料と汚れの間に入りこみ、汚れを洗い流してくれます。

「外壁の色は白にしたいけれど、汚れが目立つのは嫌だ」「外壁掃除の手間を減らしたい」という方は、低汚染性の塗料を選択しましょう。

【メリット4】耐候性の高さ

セラミック塗料は耐候性が高く、紫外線や温度・雨などの影響を受けにくいため、長期間にわたって外壁の美観を維持できます。

無機質であるセラミック材は非常に安定した性質を持ち、紫外線や雨・潮風などによる影響をあまり受けません。

特に、日本海側や九州地方の沿岸部は潮風の影響により、サビや腐食などの塩害が発生しやすい地域です。

セラミック材の含有量の多い塗料を使用すると、塩害による劣化症状を緩和できます。

塩害地域に住んでいる場合や、外壁材の美観を長く維持したい方は、セラミック塗料で対応しましょう。

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セラミック塗料で外壁塗装をする場合のデメリット

機能性が高くメリットも多いセラミック塗料ですが、いくつかデメリットもあります。

メリットばかりに注目していると、塗装後に「こんなはずではなかった」と後悔につながるため、デメリットも把握しておきましょう。

【デメリット1】耐久性が高いとは限らない

一般的にセラミック塗料は高耐久のイメージが強いですが、すべてのセラミック塗料の耐久性が高いとは限りません。

塗料の耐久性はセラミックの含有量ではなく、ベースとなる樹脂の種類で決まります。

ベースとなる樹脂耐用年数
アクリル3〜8年
ウレタン5〜10年
シリコン7〜15年
フッ素12〜20年

セラミック塗料でもアクリルをベースとしたセラミック塗料は、耐用年数が3年〜8年程と短くなっています。

一方、耐久年数の長いフッ素をベースとしたセラミック塗料は、耐久年数が12〜20年程と長いのが特徴です。

悪徳業者の中には「セラミック塗料だから高耐久」と営業を持ちかけてきますが、塗料の寿命はベースとなる樹脂によって左右されます。

セラミック塗料だから耐久性が高いというわけではないため、注意しましょう。

【デメリット2】費用が高い

セラミック塗料はほかの塗料と比較すると耐久性や意匠性に優れている一方で、費用面の高さがデメリットといえるでしょう。

また、通常の塗料にセラミック材を配合する分、費用面も高くなる傾向があります。

セラミック塗料は費用が高額になりがちですが、機能性や耐久性が高いため、ランニングコストは比較的抑えられるでしょう。

【デメリット3】業者選びが難しい

外壁塗装でセラミック塗料を使用する場合は、業者選びに注意しましょう。

セラミック塗料はほかの塗料に比べ、専門知識や高い施工技術が必要です。

特に、セラミック塗料の吹き付け工法では、職人の技術や経験が仕上がりに大きく影響します。

技術不足の職人に依頼すると均等な厚みで塗装されず、色ムラや塗料の機能性が十分に発揮されないなどの施工不良の原因となるため注意が必要です。

セラミック塗装を依頼する際は、セラミック塗装の経験や実績が多く、安心して施工を任せられる業者に依頼しましょう。

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外壁塗装でセラミック塗料を採用する際の注意点

注意点を知らずにセラミック塗料を採用してしまうと、塗料の機能性が十分発揮されなかったり、予想外に早くメンテナンスが必要になったりします。

外壁塗装でセラミック塗料を採用する際の注意点を知り、外壁塗装を成功させましょう。

【注意点1】ベースとなる樹脂の種類

セラミック塗料を選ぶ際は、ベースとなる樹脂の耐久年数や特徴に注意しましょう。

塗料の耐久性や特徴はセラミックの含有量ではなく、ベースとなる樹脂に左右されるため、樹脂の特徴を理解する必要があります。

アクリル樹脂をベースとしたセラミック塗料は、安価で施工しやすい特徴があります。

しかし一方で、耐用年数の低さも忘れてはいけません。

ウレタン塗料は柔軟性が高くひび割れに強いですが、シリコンやフッ素に比べ耐久性は劣ります。

これらのことから、外壁塗装でセラミック塗料を使用する際は事前にベースとなる樹脂の性能を確認しましょう。

【注意点2】既存外壁との相性

セラミック塗料を使用して外壁塗装をする際は、既存の外壁材との相性を考慮しましょう。

既存の外壁材によって塗料の相性の良し悪しが異なり、相性によってはセラミック塗料の機能性を十分に発揮できません。

セラミック塗料は外壁材がサンディングの場合、窯業系や金属系などの種類によって相性が異なります。

窯業系サイディングはセラミック塗料との相性がよいものの、金属系サイディングは塗料が剥がれやすく適しません。

モルタルやコンクリートの外壁材の場合は、密着性が高いため相性の良い外壁材といえます。

セラミック塗料を採用する際は、既存の外壁材との相性を考慮して選択しましょう。

【注意点3】必要な機能性の選択

セラミック塗料は立地環境や期待する効果などを考慮して、必要な機能性を選択する必要があります。

塗料は立地環境によって必要となる機能性が異なり、住んでいる地域の特性に合わせて選択しなければなりません。

紫外線の強い地域では、耐候性や遮熱性・断熱性に優れた塗料が最適です。

一方、湿度の高い地域や日当たりの悪い建物では、カビや結露が発生しやすいため、低汚性や耐湿性に特化した塗料を選択します。

セラミック塗料を選ぶ際は、建物の立地条件を考慮した上で、必要な機能がある塗料を選びましょう。

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セラミック塗料で外壁塗装した際に見られる劣化の症状

比較的耐久性の高いセラミック塗料も、塗装後に時間が経過すれば劣化の症状が発生します。

劣化した外壁塗装を放置すると雨漏りや外壁内部の劣化につながるため、劣化症状を把握しておきましょう。

【劣化症状1】塗膜の剥がれ

セラミック塗料は経年劣化によって、塗膜の剥がれが発生します。

塗膜の剥がれは塗料のベースとなる樹脂成分が抜け落ち、塗膜に触れた際にセラミック材がパラパラと剥がれ落ちる症状です。

また、塗膜が剥がれていると外観が悪くなったり、剥がれた塗膜が雨どいのような配管設備に詰まったりする可能性もあります。

外壁材に塗膜の剥がれなどの劣化症状があれば、早急にリフォーム業者に依頼してメンテナンスをおこないましょう。

【劣化症状2】塗膜のひび割れ

セラミック塗料は経年劣化により、塗膜にひび割れが発生するおそれがあります。

特に、温度変化によって外壁材やコーキング材が伸縮する際に塗膜が収縮に耐えられず、ひび割れが発生するリスクも十分に考えられます。

また、塗膜は年中紫外線にさらされているため、塗膜の成分が分解されることによるひび割れの発生にも注意しましょう。

【劣化症状3】外壁の色あせ

セラミック塗料は経年劣化によって塗膜の色が徐々に薄くなる退色や、色が部分的に変わってしまう変色などが起きます。

外壁の色あせは塗膜が紫外線にさらされたあと、塗料の成分を分解することで発生します。

外壁の色あせは、建物の外観を大きく損なうため、色あせの症状が出てきたら早めに塗装などのメンテナンスを検討しましょう。

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【Q&A】セラミック塗料の外壁塗装に関するよくある質問

セラミック塗料で外壁塗装する場合の費用相場は?

セラミック塗料で外壁塗装する場合の費用相場は、塗料のグレードや種類によって大きく異なります。一般的に、セラミック塗料で外壁塗装をした場合、1平方メートルあたり3,000~4,500円が目安とされています。なお、リフォーム業者によって費用は異なるため、相見積もりをとるのがおすすめです。

セラミック塗料の寿命は何年くらい?

セラミック塗料の寿命は、一般的に10~20年とされています。しかし、セラミック塗料の耐久年数や機能性は、ベースとなる樹脂やグレード・外壁材との相性にも左右されます。セラミック塗料で外壁塗装をおこなう場合は、ベースとなる樹脂を確認して定期的なメンテナンスをおこないましょう。

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この記事の監修者プロフィール

【監修者】下久保彰

2級建築士。建築設計や施工業務を30年以上経験。最近は自営にて各種請負業務を行う。

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