目次
家庭菜園に向いている環境が知りたい
家庭菜園には、以下のような環境が適しています。
- 日当たりが良い場所
- 風通しが良い環境
- 土の深さが20~30cmある場所
作物が健康的に育つためには、日当たりや風通しと、十分な土の深さが必要です。
庭の土はそのまま使えるケースと、入れ替えなければならないケースがあります。
日当たりや風通しの良さを確認するとともに、土の状態もチェックしておきましょう。
家庭菜園の作り方
作物が育ちやすい畑を作るには、レイアウトを考えたり土の状態を整えたりする必要があります。
ここでは、家の庭に畑を作る方法について説明します。
①畑にする場所を決める
初めに日当たりや風通しを確認して、家庭菜園にする場所を決めましょう。
ほとんどの野菜は日当たりや風通しが良い場所で育ちますが、なかにはあまり日の当たらない場所で育つ野菜もあります。
育てる野菜の種類に合わせて、適した環境を選びましょう。
初心者でも育てやすいトマト・キュウリ・ピーマン・ナスなどは、日当たりの良い場所で育つ野菜です。
ニラ・ミョウガ・サニーレタス・しいたけなどは、日陰で育つ野菜として知られています。
日当たりの良い場所に畑を作れないときは、作物の種類を工夫して家庭菜園を始めましょう。
②家庭菜園のレイアウトを考える
家庭菜園の場所が決まったら、畑をいくつかの区画に分けて育てる野菜を決めましょう。
同じ科の野菜を1つの区画内で育てて、翌年は区画をずらしながら育てると連作障害を防げます。
成長後に畑が混雑しないよう、レイアウトを決める際は作物の成長に必要なスペースを確保しておくのがポイントです。
③必要に応じて囲いを作る
庭の一部を畑にする場合は、レンガやコンクリートブロック、ガーデンボックスなどで囲いを作ります。
レンガやコンクリートブロックは、ホームセンターに行くと1個100円ほどで購入できます。
ナチュラルテイストの家庭菜園や洋風の庭を作りたい方には、レンガの囲いがおすすめです。
よりデザイン性の高い花壇用のレンガもあるので、あわせて検討してみてください。
重たいレンガやブロックを積む作業が負担に感じる場合は、手軽に組み立てられるガーデンフレームを設置する方法もあります。
④庭の土を入れ替える
畑の土を作る手順は以下の通りです。
- 雑草や小石を取り除き、スコップで深さ30cmほどまで土を掘り起こす
- 土をふるいにかけてサラサラにする
- 苦土石灰を撒いて耕す
- 1週間後に堆肥・腐葉土・化成肥料を撒いて耕す
- 土をならして平らにする
一般的に、野菜を育てるには土の深さが20~30cmほど必要です。
地面を掘るか、高さのある囲いを設置して、作物の成長に必要な土の深さを確保しましょう。
土の状態が悪くそのまま畑に使えなければ、土壌改良を行う必要もあります。
⑤畑作りは業者に依頼することも可能
土の状態や家庭菜園の広さによっては、自分で土を入れ替えるのが大変なときもあります。
スムーズに家庭菜園を始めたい方は、畑作りを業者に依頼するのがおすすめです。
業者に依頼する場合は土の入れ替えだけでなく、雑草処理や庭の囲い作りも頼めます。
できるだけ費用を抑えたい場合は、ゴミや雑草の処理を自分で終えておくと費用を抑えられます。
庭に畑を作る費用相場
費用相場 | 10万~100万円 |
庭に畑を作る費用相場は上記の通りです。
庭の広さや仕様によって、かかる費用は大きく変わります。
庭の一部を畑にする費用
費用相場 | 10〜30万円 |
庭の一部を畑にする費用相場は、上記の通りです。
土の掘り起こしや入れ替え、庭の囲い作りが一般的な作業内容です。
畑を作る場所に木が植えられている場合は、抜根の作業を行うため費用が高くなります。
土の状態が悪く土壌改良を行う場合も、追加で費用がかかります。
庭全体を畑にする費用
費用相場 | 30〜100万円 |
庭全体を畑にする費用相場は、上記の通りです。
庭の一部を畑にする場合と同様に、庭の状態や求める仕上がりによって費用は上下します。
庭全体をリフォームする場合は制約が少なく、自由度の高い家庭菜園作りが行えます。
費用はあくまで目安なので、依頼する際は複数の業者から見積もりを取って検討してみてください。
庭に家庭菜園を作った施工事例
実際に家庭菜園を作ったリフォーム事例を紹介します。
リフォーム費用や施工期間を紹介しているので、参考にしてみてください。
庭におしゃれな家庭菜園を作った事例
リフォーム費用 | 約200万円 |
施工期間 | 3週間 |
リフォーム箇所 | 外構・エクステリア |
荒れた庭を整えて家庭菜園にリフォームした事例です。
タイルやじゃりを使い、おしゃれなデザインに仕上げています。
配色のバランスにもこだわり、見ているだけで気分が上がる庭を実現しました。
畑やガレージ、ガーデンシンクのリフォーム事例
施工期間 | 2か月 |
リフォーム箇所 | 外構・エクステリア、庭・ガーデン |
既存の家庭菜園を2倍の大きさにリフォームした事例です。
畑の近くには、ガーデン用品を収納するためのガレージを設置しています。
フルオープンのガレージは、大きい農具などもスムーズに出し入れできるのがメリットです。
収穫した野菜を洗えるガーデンシンクも設置し、利便性の高い家庭菜園へリフォームしました。
小さい庭に家庭菜園を作るポイント
家庭菜園を始める際は、水回りの設備や収納スペースを整えましょう。
これから家庭菜園を始める方へ向けて、庭に家庭菜園を作るポイントを紹介します。
水回りの設備を整える
家庭菜園では作物の水やり以外にも、度々水を使う機会があります。
収穫物や使い終わった農具は、水道で土を落としたり洗ったりするでしょう。
これらの作業をやりやすくするために、畑の使くには水道や流し台を設置するのがおすすめです。
水道に近い場所へ家庭菜園を作るか、丁度良い場所に水道がない場合は、新しく設置することもできます。
農具や収穫物の収納スペースを用意する
屋外にガレージや物置を用意すると農具や収穫物を保管できて便利です。
使い終わった農具は土が付いており、屋内に収納すると汚れが付いてしまうので気を付けましょう。
肥料も独特な臭いがあるため、屋内ではなく屋外に収納するのがおすすめです。
物置であっても基礎を作り屋根や壁で囲った建物は、固定資産税や建ぺい率に影響を及ぼします。
設置してから想像以上に税金の負担が大きくならないよう、注意することも大切です。
囲いを設置して土の流出を防ぐ
土が大雨などで流れてしまうのを防ぐためには、ブロックやレンガで囲いを作るのがおすすめです。
適度な土の流出は仕方ない部分もありますが、大幅に減ってしまうと野菜が育ちにくくなるので気を付けましょう。
畑の周りをレンガやブロックで囲うと、見た目が良くなるメリットもあります。
将来のことを考えて計画を立てる
家庭菜園を作る際は将来のことも考えて計画すると、後悔のないリフォームができます。
数十年と住み続ける持ち家の場合、将来的には家庭菜園をやめるときが来るかもしれません。
畑のスペースを駐車場やペットの遊び場へリフォームしやすいように作っておくと、家庭菜園をやめた後も土地を有効活用できます。
また、将来的に畑を拡張する可能性がある場合は、撤去しやすい囲いを選んだり、邪魔にならない場所へ水道を設置したりするのがおすすめです。
あると便利な家庭菜園の設備
家庭菜園を楽しむために、必要な設備を整えておきましょう。
畑を作る際にあわせて導入したい家庭菜園の設備を紹介します。
①水道の増設
家庭菜園を始める際、水道が近くになければ新しく設置するのがおすすめです。
自宅の敷地内であれば、水道は基本的にどこでも設置可能です。
一般的に多く流通しているのは水受け付きの水道ですが、省スペースに設置できる埋め込み式の蓋式水栓もあります。
水道代を節約したい場合は、雨水をためて使える雨水タンクの設置を検討するのも良いでしょう。
おしゃれな外観に仕上げたい方は、蛇口や水受けのデザインにこだわって選んでみてください。
②物置
新しい物置を設置する際は、収納したいものと設置場所を決めてから購入しましょう。
収納するものを把握しておくと、必要な物置の大きさが分かりやすくなります。
設置場所が限られている場合は、スペースに収まる大きさの物置を選ぶことも大切です。
農具は縦長のものも多いため、高さのある物置を選ぶのがおすすめです。
ロック付きでセキュリティが万全なタイプや、耐震性の高いタイプもあるので検討してみてください。
③ウッドフェンス
住まいの外観をおしゃれに見せたり、畑の周りに目隠しフェンスを設置したりしたいときは、ウッドフェンスがおすすめです。
ウッドフェンスはスチールやアルミのフェンスよりも植物やレンガとの相性が良く、ナチュラルな外観に仕上がります。
自然の風合いを楽しめる天然木と、耐久性が高くお手入れしやすい人工木材から、自分に合った種類を選びましょう。
設置する際は専門業者に依頼するか、組み立て式の製品を購入して自分で設置することも可能です。
④ウッドデッキ
ウッドデッキを作ると、住空間の近くでプランターを使った家庭菜園が楽しめます。
大がかりな庭仕事には抵抗があるけれど、家庭菜園を始めてみたい初心者の方におすすめです。
住まいの延長に家庭菜園を作れるため、お手入れや収穫も手軽にできるのがメリットです。
将来的に家庭菜園をやめてしまっても、ウッドデッキは子供の遊び場や趣味を楽しむ場所として、さまざまな使い方ができます。
⑤ガーデンシンク
ガーデンシンクは収穫した野菜を洗うのはもちろん、収穫物を使ってバーベキューやホームパーティーを楽しみたいときに便利です。
大きめの作業スペースがあるタイプを選べば、野菜を切ったり盛り付けたりできます。
収納棚付きのタイプは、たわしやスポンジ、手袋など細々したものを収納できます。
ペットや車を洗う用のガーデンシンクは高さが低いため、家庭菜園で使いやすい高さを選ぶのがポイントです。
庭に家庭菜園を作る際の注意点
ここでは家庭菜園を作る際に気を付けておきたい注意点を紹介します。
家屋への湿気の影響を考慮する
畑を家屋の近くに作ると、住まいが湿気の影響の受けやすくなります。
湿度が高くなると住まいにカビが発生しやすくなるため、畑は家屋と距離を離して作るのがおすすめです。
家屋に湿気がこもらないよう、敷地内の通気性や畑の水はけを良くして湿気対策しましょう。
家屋の外壁への泥はねを考慮する
水やりなどで泥がはねると、外壁や門に泥汚れが付いてしまうこともあります。
泥はねを防ぐために、畑と家屋の距離は1m以上離しましょう。
家屋だけでなく駐車場や門との距離も意識すると、より泥はねの被害を防げます。
防草シートを張ったりウッドチップを撒いたりして、泥はねを軽減させる方法もあります。
靴が泥で汚れにくくなるメリットもあるので、ぜひ試してみてください。
日当たりが十分か確認する
育てる作物の種類にもよりますが、基本的には1日6時間以上日が当たる場所に畑を作ります。
日当たりが悪いと初心者向けの作物であっても成長しにくく、家庭菜園を挫折してしまいかねません。
敷地内で日当たりが良い方角を確認して、畑にできる場所を検討してみてください。
作物を育てるのに土壌は問題ないか確認する
作物を育てる前に土を手で握って、土の状態をチェックしましょう。
手で握るとまとまり、指で押すと自然に崩れる土は、牛ふん堆肥と腐葉土を混ぜるだけで使えます。
まとまるけれど指で押しても崩れない土は、川砂やパーライトを加えて通気性や排水性を高める必要があります。
最初からまとまらない土は、赤玉土やバーミキュライトを施して保水性を高めると効果的です。
土の状態に加えて、台風や強い雨による土壌流出が起きていないかも確認しておきましょう。
肥料の臭いに注意する
未発酵の肥料は臭いが強く、害虫が寄ってきたり近所迷惑になったりすることがあります。
臭いは2~4週間ほど持続し、肥料の発酵が進むと臭わなくなっていきます。
一般的に安い肥料ほど発酵が進んでいないため、安すぎる肥料は選ばないのがおすすめです。
発酵が進んでいる肥料を購入するか、土の深くに肥料を埋めて臭い消ししましょう。
ただし、地中深くに肥料を埋めると成分が弱まり、十分な肥料の効果を得られないデメリットもあります。
埋設管に注意する
水道やガスの配管が埋まっている箇所には家庭菜園を作れません。
埋没配管は深さ30cmほどの場所に埋められているケースが多く、作物を植えられなくなってしまいます。
途中で気が付いて家庭菜園を中断することにならないよう、配管の位置をあらかじめ確認しておきましょう。
庭の家庭菜園を維持するためのメンテナンス方法
翌年も作物の栽培を楽しむために、収穫後は畑のメンテナンスをしましょう。
メンテナンスの必要性とやり方について説明します。
収穫後は残渣処理をする
残渣処理とは連作障害を防ぐために、土の中にいる害虫や菌を死滅させる処理のことです。
土の中に害虫や菌が残っていると翌年の栽培に悪影響を及ぼすため、しっかりと処理しておきましょう。
残渣は燃えるゴミで処分するか焼却処分するのが一般的です。
残渣をリサイクルしたい場合は、残渣に窒素肥料を混ぜて堆肥にする処理方法もあります。
冬は寒起こしを行う
寒起こしとは、霜が降りる冬の季節に行う土壌改良作業です。
畑の土を掘り起こし、地中の土を冷気に当てて病害虫を死滅させます。
土が凍結と解凍を繰り返すことで、野菜が育ちやすい土壌になるのも特徴です。
固くなった土は寒起こしを行うことで、サラサラの土に変えられます。
Q&A
庭で家庭菜園を始める際によくある質問を紹介します。
- 家庭菜園を行うのに必要な広さとは?
-
家庭菜園は一畳ほどのスペースがあれば始められます。
最初から広いスペースで作りすぎても管理するのが大変なため、1~3畳ほどのスペースで試してみるのがおすすめです。
- 家庭菜園に向いている方角とは?
-
家庭菜園に向いているのは、日当たりの良い南の方角です。
作物の光合成が活発になるのは午前中なため、午前に日が当たる東の方角も適しています。
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