2024年06月05日更新

監修記事

流し台(シンク)の交換費用はいくら?リフォーム費用を抑えるコツも解説

この記事では、流し台(シンク)の素材、選び方、リフォーム時の注意点を解説しています。流し台を交換する際の費用相場や工事期間についても説明しており、交換を考えている方に特におすすめです。

現在使用している流し台に汚れや傷、錆などの症状が現れていませんか? これらの症状は衛生面や耐久性、見た目に問題があるため、リフォームを検討する方が多いです。この記事では、流し台の素材ごとの特徴や選ぶ際の注意点、費用相場について幅広く解説しています。流し台の汚れがひどく、取り替えを考えている方や、キッチン周りを綺麗にしたい方におすすめの記事です。

また、セパレートキッチンとシステムキッチンの違いによって、交換の可否やリフォーム箇所、費用が変わることについても詳しく説明しています。リフォームを検討している方や流し台の交換を考えている方は、ぜひ最後まで読んで参考にしてください。

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キッチンの流し台(シンク)とは

キッチンの流し台とはシンクとも呼ばれる部分で、水などを流すための排水口がある水槽状の部分のことを指します。

形状やそのつくりから、洗い物や米研ぎ、湯切りなど様々な作業で使用され、基本的には水を使用する場合や水などを捨てる際によく使用されます。

また、流し台は汚れが溜まりやすい部分であったり、キッチンの中でも使う頻度が高い箇所であることから、様々な素材の商品が販売されています。

自分好みの材質を選ぶことができるのも流し台の特徴と言えるでしょう。

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キッチンの流し台(シンク)のみ交換することはできる?

結論から申し上げると、キッチンにおいて流し台のみの交換は、場合によっては可能です。

また、セパレートキッチンの場合とシステムキッチンの場合において、交換の手段や交換が可能かどうかの判断が変わります。

ここからはセパレートキッチンの場合とシステムキッチンの場合に分けて解説します。

セパレートキッチンの場合

セパレートキッチンの場合、流し台がユニットとセットになっているため、収納スペースと一緒に交換する必要があります。

そのため、流し台のみを交換するというよりは流し台のキャビネットを交換するという方法になります。

同じ大きさの商品と交換することによって、配管をそのまま再利用できる可能性が高くなるため、費用を抑えて交換することができます。

システムキッチンの場合

システムキッチンの場合、流し台のみの交換をするためにはいくつか条件があります。

その条件はオーバーシンクであること、既製品の寸法であること、同一商品もしくは後継品があることの3つです。

後ほど詳しく説明させていただくのでここでは割愛しますが、システムキッチンの流し台にはオーバーシンクとアンダーシンクの2種類あり、シンクの納まり方が異なります。

その中で、上から引き抜くことができる形で納まっているオーバーシンクは流し台のみの交換が可能です。

また、寸法がオーダー品である場合には対応が難しく、メーカーによっては部品扱いになっている場合もあるため、後継品や同一商品がない場合には対応できない可能性があることを覚えておきましょう。

メーカーごとに流し台(シンク)は特徴があります。こちらも確認してみましょう。

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キッチンの流し台(シンク)の素材と特徴

冒頭でも述べた通り、キッチンの流し台には様々な素材が使用されています。

ここでは素材ごとの特徴やメリット・デメリットを解説します。

6つの素材について解説していきますので、流し台の素材選びの参考にしてみて下さい。

ステンレス

流し台といえばこのステンレスを思い浮かべる方も多いのではないでしょうか。

ステンレスは錆びにくい金属で、耐久性、耐熱性に優れており、価格も比較的安価です。

熱湯を流す機会も多く、鍋や食器などの硬いものがぶつかる流し台にとって非常に適している素材であると言えます。

ステンレス製の流し台はシンプルなイメージがありますが、凹凸のあるエンボス調や光沢のある鏡面、傷が目立ちにくいバイブレーション仕上げなど様々な仕上げ方法があり、表面の加工によって印象を変えることができます。

耐久性が高いものの、擦り傷などの傷はつきやすく、錆びている金属が傷ついた箇所の近くにあると、すぐにもらい錆を起こしてしまいます。

また、水滴を放置してしまうと白い水垢として残り、目立ちやすいため適切なメンテナンスが必要です。

カラーステンレス

カラーステンレスとは文字通り、ステンレスに塗装や化学発色などを施して着色した素材です。

ステンレスシンクと同じ性能を持ちながら、デザイン性にも優れている点が魅力的な素材で、採用する色合いによっては、ステンレスシンクのデメリットである水垢が目立ちやすい点も解消することができます。

デメリットとしてはステンレスシンク同様、傷がつきやすい点の他にステンレスシンクと比較すると価格が高いことが挙げられます。

ステンレスシンクの大きな魅力として価格が安いことが挙げられていただけに、同じステンレス製でありながら高価である点は、意見の分かれるところでしょう。

デザイン性はステンレスシンクよりも優れているため、費用よりもデザインを優先する場合にはおすすめできる素材です。

人工大理石

昨今ワークトップと一緒に人工大理石が流し台に採用されているケースが増えてきています。

人工大理石は主に樹脂から作られているため、成形、着色がしやすく、デザイン性、機能性に優れた流し台が多いです。

汚れが落ちやすい素材であるため、掃除も簡単に済ませられるのも、人工大理石の大きな魅力でしょう。

デメリットとしては熱やシミに弱いことが挙げられ、高温の鍋などを直接置いてしまうと膨れたり、割れる可能性があり、汚れたまま放置してしまうと変色する場合があります。

また、使用を重ねると切り傷のような細かな傷が散見されるようになり、その傷に汚れが入り込んでしまうと落ちなくなってしまうため、見た目を損なってしまう点もデメリットと言えるでしょう。

天然大理石

天然大理石は重厚感ある質感が特徴的で、デザイン性が高い素材です。

他の素材では出すことができない高級感ある見た目を追求したい方にとってはおすすめの素材となっています。

非常に硬い材質であるため、耐久性に優れていますが、食器などが割れやすいため取り扱いには注意が必要です。

また、言うまでもなく他の素材と比較すると圧倒的に高価であるため、キッチンに強いこだわりを持っている人向けの素材とも言えるでしょう。

ホーロー(琺瑯)

ホーローは鉄やアルミなどの金属に水や汚れの付着を抑えるガラス素材のコーティング剤を焼き付けた素材で、見た目の綺麗さと触り心地の良さから、キッチン以外の水回りにもよく使用されています。

主材が金属であることから、耐久性、耐熱性に優れている点が大きなメリットと言えます。

しかし、硬いものなどを落としてしまうと、欠けてしまったり、コーティングが剥がれる場合があります。

コーティングが剥がれてしまうと、金属を保護する物がなくなるため、錆びてしまいますので注意が必要です。

陶器

陶器は焼き物にホーローと同様のコーティング剤を使用して仕上げている素材で、ホーローと比較するとデザイン性が高い素材です。

コーティングされていることから触り心地がよく、主材が金属ではないことから錆びにくいという特徴を持っています。

また、陶器は酸性・アルカリ性どちらの洗剤も使用することができることから、汚れの種類に合わせたお手入れが可能で、衛生面においても優れていると言えます。

デメリットとしては耐久性が挙げられ、ホーローなどの素材と比較すると劣ってしまいます。

焼き物であることから、硬いものを落としてしまうと割れてしまう可能性があり、長年使用を続けていると細かいひび割れが発生することもあります。

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流し台(シンク)のタイプによる違い

先程少し触れましたが、流し台は設置の仕方によって2つのタイプに分けられます。

ここではそれぞれの特徴について解説していきます。

オーバーシンク

オーバーシンクはワークトップに開けられた穴に上から流し台を設置しているタイプの流し台です。

ワークトップに流し台の縁を引っ掛けるような形で設置されているため、ワークトップよりも一段高く納まっています。

天板よりも流し台が上がっているため、天板と流し台の間に水が回りにくいというメリットがあります。

また、このような設置方法から、オーバーシンクの場合には流し台のみの交換が可能である点も大きなメリットと言えます。

しかし、ワークトップとの段差が生じているため、掃除のしにくさや、見た目に違和感を感じる場合があります。

アンダーシンク

アンダーシンクはワークトップに開けられた穴に、下から流し台をはめ込んだうえで接合して設置しているタイプの流し台です。

ワークトップとの継ぎ目がないことから、非常に掃除がしやすい流し台で、見た目においても一体感があり、すっきりした印象を与えてくれます。

アンダーシンクは継ぎ目をなくすための加工がされていることから、流し台だけの交換ができず、流し台を交換したい場合には、ワークトップごと交換する必要があります。

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流し台(シンク)を選ぶ際の注意点

流し台を選ぶ際に意識したい注意点がいくつかあります。

ここでは具体的に10個の項目に分けて注意点を解説していきます。

耐久性・耐熱性

流し台は熱湯を使用したり、鍋や食器などの重たいものを置くため、耐久性・耐熱性というのは非常に大切なポイントです。

基本的に流し台に使用されている素材は、耐久性・耐熱性に優れている素材が多いものの、一部、熱に弱いものや割れやすいものもあります。

自分がどのように流し台を使用しているのかによって、選ぶ素材が変わるため注意しましょう。

汚れにくさ

基本的に毎日使用する流し台にとって大切なのが、お手入れのしやすさでしょう。

日々のお手入れを簡単にする一番の方法が汚れにくい素材や汚れを落としやすい素材を選ぶことです。

汚れがつきやすい素材や汚れが落ちにくい素材は、それだけで日々の手入れが面倒になってしまい、大きな負担となります。

流し台を選ぶ際には汚れがつきにくい素材や汚れを簡単に落とすことができる素材を選ぶようにしましょう。

掃除のしやすさ

汚れにくさの項目と内容が似通ってしまいますが、毎日使用するからこそメンテナンス性は大切です。

特に掃除については、毎日とは言わないまでもゴミ捨てのタイミングなど、定期的に行う必要があります。

汚れを落としにくいなど素材の問題の他に、汚れが溜まりやすい形状や、掃除がしにくい形状は使用を続けることでストレスになりかねません。

水を流した時の静音性

流し台を使用した際に意外にも気になるのが水を流した時の音です。

卓上の食洗機などを使用している場合には就寝中でも水の流れる音がする場合もあり、気になるケースがあります。

また、オープンキッチンを使用している場合には、テレビや会話の妨げになる場合もあることから、静音性は大切なポイントと言えます。

水栓を開けた際に出た水が流し台に当たる音や排水口を通過する際の音など、見落としがちですので、あらかじめ確認しておいた方が良いでしょう。

流し台の高さに気を付ける

基本的にキッチンの高さは「身長÷2+5cm」や「肘の高さ−10cm」が適切な高さと言われています。

しかし、あくまでも使い勝手の良さは個人が判断するものであることから、実物を確認し、作業のイメージを作ることが大切です。

流し台においても同じで、流し台の高さはキッチンと揃えることが一般的ですが、セパレート式の場合には揃えなくとも納めることができます。

特に流し台はシンク部分が沈んでいることから、手を下に伸ばしての作業が多くなりがちで、腰に負担がかかりやすくなっています。

そのため、適切な高さの流し台を選ぶことが大切なのです。

適切な流し台(シンク)の深さ・広さを選ぶ

流し台の深さや広さが適切なものかどうかは使い勝手の良さに直結します。

流し台が広くて深い場合には、食器やフライパンなどの調理器具が洗いやすいです。

しかし、あまりにも大きい場合には、作業スペースなどのその他のキッチン部分のスペースが確保しにくいため、使いにくさを感じてしまう可能性があります。

流し台の大きさだけではなく、キッチン全体のバランスを考えて流し台を選ぶようにしましょう。

カウンターと流し台の素材の相性を考える

一見カウンターと流し台は作業する工程が異なるため、そこまで相性を気にする必要がないように思えます。

しかし、カウンターの耐熱性が高いにも関わらず、流し台の耐熱性が低い場合には、使う上でそれぞれに注意しながら使用する必要があります。

また、デザイン性においても、組み合わせの相性は大切で、見た目の印象が大きく変わります。

そのため、カウンターと流し台は特徴が似通ったものを選定し、デザイン面においても組み合わせて違和感がないものを選ぶようにしましょう。

価格をとるか利便性をとるか

さまざまな素材の商品が展開されている流し台は価格や利便性において差があり、どの素材を選ぶかは価格を優先するか、利便性を優先するかで変わると言えます。

具体例を挙げるとステンレス製は比較的安価ですが錆びる可能性があり、大理石は比較的高価ですが錆びにくいなどが考えられます。

そのため、流し台選びをする際にはどちらを優先させるかをはっきりさせ、その中で折り合いをつけていくようにしましょう。

デザインは合っているか

流し台を選ぶ際に気をつけたいのがデザインです。

もちろん作業がしやすいデザインであることが一番ですが、部屋の雰囲気に合っているか、使用している自分にとって合っているかなど、意識したいポイントがあります。

流し台の機能性や見た目だけで選定するのではなく、それぞれのバランスを取る必要があることを覚えておきましょう。

機能性の高さ

現在の流し台にはまな板や水切りプレートを流し台にセットできる商品や、流し台に傾斜をつけて水やゴミがスムーズに排水口に流れる商品、静音性に優れた商品など、機能性の高い流し台が販売されています。

そのため、流し台を選ぶ際に機能性を重視して選ぶ方が多くなっているのです。

しかし、機能性だけを追求してしまうと、選びたかった素材が選べなかったり、好みのデザインではない商品になってしまう可能性があります。

まずは、その機能が本当に必要なのかどうか判断した上で、流し台選びをするようにしましょう。

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流し台(シンク)リフォームの費用相場と工期の目安

ここからは流し台リフォームの費用相場と工期の目安について解説していきます。

セパレートキッチンの場合とシステムキッチンの場合では工事の内容や費用が大きく変わるため、それぞれに分けて解説します。

なお、こちらの記事に記載の金額はあくまでも一例です。

詳しくは業者による現地調査が必要となります。

また、業者によっても金額は変わってくるため、複数社に見積もりを依頼し、比較・検討するようにしましょう。

セパレートキッチンの場合

セパレートキッチンの流し台を交換する際の費用相場は約5万円〜約30万円、工事期間は約1日〜約2日が目安となります。

セパレートキッチンの場合には現在ついている流し台をそのまま取り外し、新しい流し台に交換します。

そのため、同じサイズの流し台を入れる場合には費用、工期ともにあまりかかりませんが、サイズを変える場合には配管の位置や下地工事が必要な場合もあり、費用・工期ともにかかってしまいます。

また、商品の材質や大きさ、収納の種類によっても費用が増減します。

システムキッチンの場合

システムキッチンの流し台を交換する場合の費用相場は約10万円〜約20万円、工事期間は約半日〜約1日が目安になります。

システムキッチンで流し台のみの交換ができるのは前述したオーバーキッチンのみであるため、そこまで作業時間を要さず、この程度の工事期間と費用で流し台の交換を行うことができます。

ただし、使用する流し台の素材や大きさによって費用が増減することを覚えておきましょう。

アンダーシンクの場合にはワークトップごと交換する必要がありますが、この場合には約20万円〜約30万円の費用がかかり、工事期間は約1日〜約2日が目安となります。

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流し台(シンク)をリフォームする際の注意点

流し台を選ぶ際の注意点については解説しましたが、実はリフォームをする際にもいくつか注意点があります。

ここでは流し台をリフォームする際の注意点を3点紹介します。

リフォーム前にキッチンの整理整頓をしておく

リフォーム作業をする際にキッチンの周囲に物が置いてある場合、傷つけたり、汚さないようにするために、まずは片付けから作業を始めることになります。

片付けた後で養生作業という流れになり、整理整頓されているキッチンでの作業と比較すると時間がかかります。

作業をスムーズに進めるためにも、リフォームの日程が決まっている場合には、遅くとも前日のうちにキッチンの整理整頓をしておきましょう。

充分なスペースを確保する

流し台の寸法が変わる場合に注意したいのが、設置後のスペースです。

流し台を交換した後で十分な通路幅や作業スペースが確保されていない場合、使いにくさを感じてしまいます。

寸法の違う流し台に交換する際には、交換する前に、交換した後でどの程度のスペースが確保できるか入念に確認するようにしましょう。

流し台交換・キッチンリフォームの費用を安く抑えるコツ

グレードを下げる、複数箇所を同時にリフォームするなど、流し台のリフォームを安く抑えるコツがあります。特に相見積もりの効果は大きいので、必ず確認するようにしましょう。

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この記事の監修者プロフィール

【監修者】久田麻里子

2級建築士、インテリアコーディネーター、住環境福祉コーディネーター。ハウスメーカー、リフォーム会社での建築業を幅広く経験。主婦・母親目線で様々なリフォームアドバイスを行う。主な担当は水回り設備リフォーム、内装コーディネート、戸建てリフォームなど。

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