2024年06月06日更新
壁付けキッチンは古臭い!?根強い人気も納得のメリットを教えます!
住宅をリフォームする際に、キッチンは関心の高いアイテムのひとつではないでしょうか。対面キッチンを選ぶ人が多い中、根強い人気があるのが壁付けキッチンです。壁付けキッチンの特徴とメリット・デメリットについて解説します。
目次
壁付けキッチンとは?
壁付けキッチンとは、キッチンが壁面に沿って備え付けられ、壁に向かって料理をするキッチンのことです。ひと昔前は、料理をすることは作業であり、主婦が担うものという認識が強かったのです。
時代が変わって共働きが増え、仕事をしながら家事をする主婦が増えました。子供の面倒を見ながら家事をする、夫が料理をする。最近ではそんな光景も珍しくありませんよね。
その流れの中で、登場したのが対面キッチンです。対面キッチンは壁に向かうのではなく、リビング側を向いて作業できるキッチンです。
遊んでいる子供を見守りながら料理できるので、子育て世代から大きな支持を得ています。その理由からもファミリー向けの分譲マンションでは対面キッチンが多く採用されています。
しかしながら、壁付けキッチンも根強い人気があるようです。どんな魅力があるのかメリットを見ていきましょう。
壁付け&対面キッチンのリフォーム費用相場
壁付けキッチンのリフォーム相場は、50万円〜300万円です。
壁付けキッチンから壁付けキッチンに変更した場合と、壁付けキッチンから対面キッチンのリフォーム費用相場を紹介しますので、大まかな価格帯を比較してみましょう。
壁付けキッチンの費用相場
壁付けキッチンから壁付けキッチンへリフォームした場合、一般的な費用相場は以下のとおりです。
- I型キッチン:50~150万円
- L型キッチン:60~200万円
- U型キッチン:150~200万円
- II型キッチン:100~300万円
壁付けキッチンのリフォーム相場は、50万円〜300万円程度の幅になります。
I型キッチンやL型のキッチンを採用すると、比較的価格を抑えることができます。
一方、U型キッチンやII型キッチンは一般的なI型よりも価格帯が高いため、100万円から300万円程度の予算は必要になるでしょう。
対面キッチンの費用相場
壁付けキッチンから対面キッチンに変更する場合のリフォーム費用相場は以下の通りです。
- I型キッチン:70~180万円
- L型キッチン:80~230万円
- U型キッチン:170~230万円
- II型キッチン:120~330万円
壁付けキッチンから対面キッチンに変更する場合、キッチン本体の価格は変わりません。
ただし、間取りや配管の移設・延長工事に加えて、床や壁、天井などのリフォームが増加する傾向にあります。
壁付けから壁付けに変更する工事と比較して、一般的に増加する費用は20万円から30万円程度になることが多い傾向にあります。
参考にしたい壁付けキッチンの施工事例
ここからは、壁付けキッチンにリフォームする際に参考にしたい施工事例を一部紹介します。
ひとくちにキッチンといってもさまざまな仕上げ方があるため、施工事例を参考にしてリフォームのイメージを膨らませましょう。
頑張った自分へのご褒美に!キッチンリフォーム
住宅の種類 | 一戸建て |
施工期間 | 約7日 |
リフォーム費用 | 約135万円 |
リフォーム箇所 | キッチン・台所 |
頑張った自分へのご褒美にキッチンリフォームした事例です。
キッチンの高さが合わずに使いにくい状態のまま利用していたため、最新のシステムキッチンへリフォームしました。
ショールームで実際のキッチンを確認しつつ、使用感やサイズをチェックして選定しています。
リフォーム後は高さが解消されて使い勝手が良くなったほか、最新の設備で安全に利用できる環境になりました。
システムキッチンの交換リフォーム
住宅の種類 | 一戸建て |
施工期間 | 約146万円 |
リフォーム費用 | – |
リフォーム箇所 | キッチン・台所、洗面台・洗面所、外構・エクステリア |
システムキッチンの交換リフォーム事例です。
システムキッチンの交換時期に差し掛かっていたため、最新のシステムキッチンにリフォームしました。
ビルトインの食洗機を新しく設置したほか、吊り戸棚には昇降機も設置したため、従来のキッチンより格段に利便性が向上しています。
なお、身長に合ったワークトップにしており、日々の使い勝手にもこだわっています。
明るいカラーを採用したため、キッチン回りが明るい雰囲気に生まれ変わりました。
新しくて使い勝手の良いキッチンへ
住宅の種類 | マンション・アパート |
施工期間 | 5日間 |
リフォーム費用 | 約200万円 |
リフォーム箇所 | キッチン・台所 |
築年数が20年を超えた物件というのは、キッチンを含めた水回りの老朽化も進み交換時期に差し掛かります。
また、古いキッチンはシンクやコンロ、収納スペースなどの使い勝手も悪くなるため、新しいキッチンに変更する必要があります。
本物件では最新のキッチンに交換したため、お掃除などのお手入れも簡単で使い勝手の良い環境にリフォームしました。
快適で落ち着きのあるキッチンにリフォーム
住宅の種類 | 一戸建て |
施工期間 | 7日 |
リフォーム費用 | 約150万円 |
リフォーム箇所 | キッチン・台所、壁紙・壁、玄関ドア・玄関、その他 |
快適で落ち着きのあるキッチンにリフォームした事例です。
経年劣化したキッチン回りは、明かりも薄暗く使い勝手に問題がある状態だったため、キッチンリフォームと同時にダウンライトの設置も行いました。
また、システムキッチンはお部屋にも合うデザインのものを採用したため、快適で落ち着きのあるキッチン空間になっています。
キッチン以外にも玄関収納をアコーディオンに変更し、気になる部位をまとめてリフォームしています。
北欧モダンなキッチンにリフォーム
住宅の種類 | 一戸建て |
施工期間 | 2023.04 |
リフォーム費用 | 約200万円 |
リフォーム箇所 | キッチン・台所 |
タイル貼りの明るい北欧モダンなキッチンへリフォームした事例です。
「好みの空間で居心地よく過ごす」をテーマにリフォームを進めており、使い勝手のいい空間へ生まれ変わっています。
例えば、吊り戸棚のカラーを明るくした上で照明を設置したため、キッチン空間を明るい環境にしています。
また、不必要な袖壁は撤去し、タイル貼りで仕上げることで北欧モダンな雰囲気を演出しています。
細部にこだわって仕上げることで、ショールームのようなキッチンへと仕上がりました。
新しく増える家族のためにキッチンリフォーム
住宅の種類 | 一戸建て |
施工期間 | 約1ヶ月 |
リフォーム費用 | 約240万円 |
リフォーム箇所 | トイレ、キッチン・台所、お風呂・浴室、洗面台・洗面所、壁紙・壁、床・フローリング、窓 |
新しく増える家族のために快適なキッチンへリフォームした事例です。
家族構成の変化と共に、長く暮らせる住宅を目指してリフォームを行っています。
キッチンを含めた水回り関連をリフォームしており、全体的な予算に収まるように調整をしています。
また、キッチンはL字タイプからI型のシステムキッチンに変更したため、お部屋全体に開放感が生まれました。
なお、フローリングとキッチンの色合いを合わせることで、お部屋を広く見せる演出もしています。
使いやすいL型キッチンにリフォーム
住宅の種類 | 一戸建て |
施工期間 | 約6日 |
リフォーム費用 | 約200万円 |
リフォーム箇所 | キッチン・台所、壁紙・壁、窓 |
使いやすいL型キッチンをリフォームした事例です。
設備の老朽化が進んでいたため、使い勝手にもこだわってキッチンをリフォームしました。
調理スペースは従来ガスコンロで使用していたため、最新のIHコンロに変更しています。
壁付けのL型システムキッチンのリフォームしたため、調理スペースや収納スペースを広く確保しました。
収納スペースが改善されたことで、モノで溢れていたキッチン周りがスッキリまとまっています。
広いダイニングと一体感のあるキッチン
住宅の種類 | 一戸建て |
施工期間 | 2週間 |
リフォーム費用 | 約250万円 |
リフォーム箇所 | キッチン・台所 |
広いダイニングと一体感のあるキッチン空間へリフォームした事例です。
リフォーム前は来客時にダイニングのスペースが手狭に感じていたため、間仕切り壁を撤去して開放的なダイニングキッチンにリフォームしています。
また、身長に合わせた高さのキッチンカウンターで仕切ることで、実用性と収納力を向上させています。
また、窓を透明にしたことで、全体的に明るくて開放的なダイニングキッチンに仕上げています。
木目を活かした個性的キッチン
住宅の種類 | 一戸建て |
施工期間 | 1ヶ月 |
リフォーム費用 | 約135万円 |
リフォーム箇所 | キッチン・台所、床・フローリング、ダイニング |
木目を活かした個性的キッチンへリフォームした事例です。
自然のぬくもりを感じるデザインを取り入れており、綺麗になりすぎないディテールの個性的なキッチンへと生まれ変わっています。
なお、デザインだけではなく実用性にもこだわっており、使い勝手を考慮した造作棚を多数設置したため、調理器具を効率よく収納できるキッチン空間となっています。
木目がより強調されるように内壁にはクロスを使用せず、自然を感じるキッチンとなっています。
壁付けキッチンはこんな人におすすめ
- リビングのスペースが狭い
- 料理は集中して楽しみたい
- できるだけ日々の配膳は楽にしたい
- キッチン回りは綺麗に片付けて整理整頓している
- インテリアの一部としてキッチンを活用したい
上記のような要望や希望がある方にとって、壁付けキッチンは非常におすすめです。
キッチンリフォームを成功させるためには、どのような目的でリフォームするのかを明確にしておくことが重要です。
レイアウトを改善したいケースや、作業動線にこだわりたいケースなど、目的に適したリフォームをすることで満足度の高いキッチンに仕上げることができます。
壁付けキッチンのメリット
メリット1. リビングのスペースを広くとれる
壁付けキッチンは、間取りにするとL+DKのイメージです。キッチンを「料理と食事をするスペース」として、ダイニングテーブルとともにコンパクトな空間にまとめることができます。
その分、リビングを広くとることができますから、リビングを客間やくつろぎの空間として位置付けたい場合におすすめのプランニングです。
対面キッチンの場合は、キッチンと食器棚や家電などをひとつの空間に配置するので、思いのほかスペースが必要です。
結果的に、リビングとダイニングテーブルの距離が近くなってしまい、落ち着かないリビングになってしまう場合もあります。間取りにすると、LD+Kのイメージです。
リビングでは食事をせずに、客間として使ったり、くつろいだりしたい場合に、壁付けキッチンは大きなメリットがあります。
メリット2. コンパクトな動線で配膳も楽になる
壁付けキッチンのメリットとして、コンパクトな動線で配膳が非常に楽という点が挙げられます。
例えば、対面キッチンの場合、料理を配膳するためにはキッチンを迂回する、もしくはカウンター側に料理を置いて配膳をする必要があります。
一方、壁付けキッチンの場合、障害物を迂回することなく直接ダイニングに料理を配膳することができます。
動線が非常にシンプルなキッチンレイアウトなので、日々効率よく配膳できるメリットがあるわけです。
料理だけではなく、配膳の効率にもこだわりたい方にとって壁付けキッチンは最適といえるでしょう。
メリット3. 一体感がある
壁付けキッチンは、キッチンそのものを目隠しするのは難しいかわりに、部屋に溶け込み一体感を出すのが得意です。また、家具やインテリアの選び方によっては、とてもおしゃれな空間をつくり出すことができます。
部屋が木目を基調とした部屋ならば、キッチンの扉も木質系を選ぶことで、キッチンも家具のように見せることができるでしょう。
キッチン扉から、家具までホワイト系でまとめれば、すっきりと清潔感のある空間に仕上がります。キッチンに個性を出すのではなく、住宅のパーツとして捉え、空間になじませることがポイントです。
シンプルなキッチンでも、ファブリックや小物などでアクセントをつけられます。目隠しをせず、キッチン小物を飾るように収納し、あえて見せることでセンスの良さをアピールできるでしょう。
メリット4. 料理にも集中できる
壁付けキッチンを採用した場合、料理に集中できるというメリットもあります。
対面キッチンはダイニングやリビングを見渡せる構造なので、テレビも見やすく家族とのコミュニケーションも取りやすいメリットがあります。
一方で、料理中にも視界に入ることから、なかなか集中できないというケースは少なくありません。
しかし、壁付けキッチンなら壁側を向いて料理をするため、対面キッチンよりも料理に集中することができます。
メリット5. 建具でスッキリ隠すこともできる
壁付けキッチンは建具を活用することで、来客時などにキッチン自体を丸ごと隠すことができます。
例えば、引き戸を設置した場合、料理中は開放することでキッチンを利用できる一方で、来客した際に引き戸で隠せばキッチン回りをスッキリとさせることができます。
対面キッチンの場合、建具でキッチンを隠すことはできないため、壁付けキッチンならではの活用方法ともいえるでしょう。
メリット6. II型キッチンのように使うこともできる
壁付けキッチンは、II型キッチンとして活用できるメリットもあります。
例えば、ダイニングスペースに余裕があるなら、背面にキッチンカウンターを設置すればII型キッチンのようなレイアウトで利用することもできます。
キッチンカウンターは料理を仮置きするのにも活用できるほか、収納スペースを増やすこともできます。
キッチン回りに設置スペースを確保できるなら、II型キッチンのようなレイアウトも検討してみましょう。
壁付けキッチンのデメリット
デメリット1. 生活感が出やすい
間取りにもよりますが、壁付けキッチンはリビング側から丸見えになってしまうことが多いものです。作業していれば、雑然とした雰囲気にもなりますが、目隠しすることもできません。
オープンな空間なので、どうしても生活感が出やすくなってしまいます。壁付けキッチンをセンス良く、おしゃれに維持するにはこまめな清掃と収納の工夫も必要です。
デメリット2. 家電や食器棚など家具の配置が難しい
冷蔵庫・電子レンジなどの家電製品や、食器や食材を格納する収納はキッチンに欠かすことのできない存在です。
対面キッチンの場合は、キッチンの背面にそれらを配置することが多いですが、壁付けキッチンの場合はそうとは限りません。
壁付けキッチンは狭いダイニングスペースに設置することもあれば、壁のない広いリビングの一角に設置することもあります。様々な住宅の間取りにフレキシブルに対応することができます。
その反面、家電や食器棚の配置が難しい場合もあります。キッチンと同列に家電や食器棚を並べてしまうと動線が長くなってしまい、使いづらいキッチンになってしまいます。
そのような場合は、リフォームで壁を増設する、オープンスペースにキッチンカウンターを導入するなどして対処することになります。
デメリット3. コミュニケーションを取るのが難しい
壁付けキッチンには「孤独」「閉鎖感」というイメージがついて回るようです。家族に背を向けて作業をするので、コミュニケーションという部分においては、どうしてもネガティブになってしまいがちです。
また、設置場所が奥まっていたり、窓のない空間だったりすると、さらに「暗い」というイメージも加わってしまうようです。
これらを払拭するには、できるだけダイニングテーブルをキッチンの近くに置くと効果的です。キッチンと横並びに置ければ、会話もしやすく、食事をする家族とコミュニケーションが取りやすくなります。
暗いイメージを解消するには、照明を明るめに計画しておくと良いでしょう。調光できない蛍光灯ではなく、調光可能なダウンライトを複数設置すれば、その日の気分や朝夕の自然光に合わせて調整が可能です。
デメリット4. 安全対策が必要なこともある
壁付けキッチンの場合、安全対策が必要になることもあります。
例えば、包丁を使って料理をしているときや、火や油を使っている時など、子供やペットなどの存在に気づけないときがあります。
不注意で予期せぬ事故に繋がることもあるため、キッチンエリアへ自由に行き来できる壁付けキッチンは危険なこともあるわけです。
そのため、小さなお子様がいるご家庭やペットを飼っているご家庭では、キッチン回りの安全対策をしておかなければならないこともあります。
壁付けキッチンレイアウトの種類
I型の壁付けキッチン
壁に沿って一列に備えられたキッチンがI型です。間口が大きすぎても動線が長くなり、使いづらくなることがあります。
また、冷蔵庫の置き場所もポイントです。シンク横やキッチン背面に置けると、動線が短く使いやすいでしょう。
L型の壁付けキッチン
壁のコーナーに設置し、2つの壁面に接したキッチンをL型キッチンと呼びます。体の向きを変えるだけで、シンクとコンロを行き来できるので、動線が短く動きやすいキッチンです。
ダイニングテーブルをL型キッチンで囲うような形で配置できると、家族とのコミュニケーションも取りやすくなります。
U型の壁付けキッチン
U型の壁付けキッチンを採用することで、壁付けと対面の両立をすることができます。
U型キッチンとは、キッチンを囲うようなコの字型のレイアウトをしたキッチンで、コの字型キッチンとも呼ばれています。
収納や調理のスペースを広く確保できるほか、片側の面がリビング方向を向くことで対面キッチンとして活用することもできるわけです。
壁付けキッチンと対面キッチンのどちらにするか迷っている方は、U型キッチンも検討材料に入れてみましょう。
II型の壁付けキッチン
II型キッチンとは、シンクとコンロが並列して設置されているタイプのキッチンレイアウトです。
2列に分かれたキッチンレイアウトなので2列型と呼ばれているケースもあります。
調理スペースを広く確保できるので効率的な作業が行えるほか、収納スペースも多く確保できるため、キッチン回りを整理整頓して活用できるメリットがあります。
対面で作業できるキッチンなので、壁付けと対面の両立をしたい方にもおすすめです。
壁付けキッチンの間取りとメリット・デメリットについて
壁付けキッチンの場合、オープンとクローズドのどちらでも採用できるため、どちらの間取りにするか迷う方も多いのではないでしょうか。
そこでここからは、キッチンの基本的な間取りであるオープンキッチンとクローズドキッチンの特徴について詳しく解説します。
オープンキッチン(壁付け)
オープンキッチンとは、キッチンとダイニング、リビングが区切られていない間取りのことをいいます。
オープンキッチン(壁付け)には以下のようなメリットがあります。
- コミュニケーションが取りやすい
- 配膳や片付けがしやすい
- 広々とした空間
一方で、以下のようなデメリットもあります。
- 調理の臭いや煙が広がりやすい
- 収納スペースが少ない
オープンキッチンの間取りはこのような特徴があります。
そのため、コミュニケーションを大切にしたい方や、日々の整理整頓ができるような方に適している間取り構成といえるでしょう。
クローズドキッチン(壁付け)
クローズドキッチンとは、リビングやダイニングと切り分けている間取りのことで、独立型キッチンとも呼ばれています。
クローズドキッチン(壁付け)のメリットは以下のとおりです。
- 臭いや煙が漏れにくい
- 料理に集中できる
- 収納スペースが確保しやすい
なお、デメリットについては以下のようなものが挙げられます。
- コミュニケーションが取りにくい
- 配膳が多少面倒
- ある程度のスペースが必要
このような特徴があるため、基本的に調理に集中したいなど、実用性にこだわりたい方におすすめの間取り構成です。
もしここまで読んで、壁付けキッチン向いてないかも…と思った方は「使いやすいキッチンのレイアウトとは?8種類あるキッチンのタイプも解説!」をご覧ください。他のタイプのキッチンについても詳しく説明しています。
壁付けキッチンの間取り作りで意識すべきポイント
壁付けキッチンの間取りを考える際には、いくつかのポイントを意識することで快適なキッチンスペースにすることができます。
そのため、ここからは具体的にどのようなポイントに意識すべきなのかを紹介します。
機能性やデザインを考慮する
壁付けキッチンの間取り作りをする際には、デザインや機能性も考慮することが重要です。
例えば、壁付けキッチンの場合、壁側に窓を取り付けることで圧迫感のある空間を開放的に魅せることができます。
また、一般的なキッチンパネルではなく、おしゃれなタイルを活用することでデザイン性を向上させることもできます。
キッチンスペースというのは、アイデアによってさまざまな活用方法ができる空間なので、機能性はもちろんのこと、デザイン性なども考慮しておきましょう。
作業動線に問題ないか確認する
キッチンは毎日使う場所のため、作業動線に問題がないかチェックをしましょう。
なお、快適なキッチンで重要視されている概念として、ワークトライアングルというものがあります。
このワークトライアングルとは、シンクと冷蔵庫、コンロを結んだ作業動線のことで、キッチンにおいてはこの作業動線をバランス良く配置することが重要とされています。
なお、ワークトライアングルを結ぶ距離の目安は以下のとおりです。
- シンクから冷蔵庫:120㎝から210㎝
- 冷蔵庫からコンロ:120㎝から270㎝
- コンロからシンク:120㎝から180㎝
導入するキッチンのレイアウトに合わせて、上記のワークトライアングルを意識してみましょう。
収納計画を立てる
キッチンの間取り作りで重要なポイントとして、収納計画を練っておくことが挙げられます。
備え付けの収納スペースだけで難しい場合は、別途収納できる棚を造作するのも良いでしょう。
また、キッチンスペースは調理器具や食器以外にも、電子レンジやトースターなどの家電、ゴミ箱を設置するスペースも必要です。
煩雑に置かれている状態ではせっかくのキッチンスペースが汚く見えてしまう可能性もあるので、整理整頓ができるように収納計画をきちんと立てましょう。
リビング・ダイニングの空間も意識する
リビングやダイニングの空間もきちんと意識することが、キッチンを含めた間取り作りで重要なポイントです。
例えば、キッチンを独立させて使いたい場合、カウンターを造作することでリビングやダイニングと切り分けて使うことができます。
一方で、コミュニケーションが取りやすい空間設計をしたい場合、キッチン単独で間取りを考えるのではなく、リビングやダイニングとの動線を考慮して設計しなければなりません。
このように、どのような使い方を目的にしているのかを明確にした上で、間取りを考えることが重要です。
オープンな壁付けキッチンの目隠し対策
オープンな壁付けキッチンを設置する場合、丸見えになってしまうキッチンが気になるという方も多いのではないでしょうか。
そこでここからは、オープンな壁付けキッチンの目隠し対策について解説します。
間仕切り壁を作る
オープンキッチンに間仕切り壁を作ることで、目隠し対策をすることができます。
例えば、コンロ付近までのサイズで間仕切り壁を設置すれば、煙や臭いがダイニング側に充満してしまうのを防げます。
また、調理中の作業音なども防ぐことができるので、効果的な目隠し対策になるでしょう。
間仕切り壁は設置場所も比較的自由に決められるため、目的に応じて最適な場所に設置を検討してみましょう。
カウンターや棚を設置する
キッチンにカウンターや棚を設置することで、目隠し対策をすることができます。
カウンターを設置すれば調理スペースとしても活用できるほか、簡易的な食事スペースとしても活用することができます。
また、キャビネットや棚を設置した場合、調理器具や食器の収納スペースとして活用できるため、キッチン回りを整理整頓することも可能です。
ただし、設置するサイズによっては圧迫感が出てしまう可能性もあるので、全体的なバランスを見て設置することが重要です。
ロールスクリーンを取り付ける
簡易的な目隠しとして活用する方法の一つに、ロールスクリーンの設置が挙げられます。
ロールスクリーンなら一時的に目隠しをしたい時など、自由に開閉することができます。
必要ないときは巻き上げておくことでオープンキッチンのメリットである開放感も出るため、簡易的な目隠しをしたいケースには最適といえるでしょう。
ロールスクリーンは業者に依頼する必要もなく、DIYで簡単に取り付けることができます。
費用も抑えることができるので、コスト重視の方にもおすすめの目隠し方法です。
パーテーションを設置する
簡易的な目隠しの方法として、パーテーションやついたてで間仕切り壁を作る方法があります。
例えば、キッチンとダイニングの境界付近にパーテーションを立ててしまえば、簡易的な間仕切り壁として機能します。
小さなお子様がいるご家庭でダイニング側の様子が見たい場合などは、透明なパネルにすることで圧迫感もなくなり視認性も向上します。
パーテーションにもさまざまな種類があるので、用途に応じた素材を選んでみましょう。
壁付けキッチンで行うべき安全対策について
壁付けキッチンは作業に集中できる反面、自由に出入りができてしまうので子供の安全対策をしておくことが重要です。
そこでここからは、小さなお子様がいるご家庭が壁付けキッチンで行うべき安全対策について紹介します。
チャイルドロックをする
キッチン回りはチャイルドロックを活用することで、子供の安全対策をすることができます。
チャイルドロックは以下のような部位に取り付けましょう。
- 戸棚
- コンロ
戸棚には包丁やはさみ、割れ物であるお皿などが収納されているため、子供が開けられないように普段はチャイルドロックをしておくことが重要です。
また、コンロは火を扱う場所なので、子供がやけどをしてしまう可能性があります。
そのため、チャイルドロック機能付きのコンロなどを選択しておくことで、安心して使用することができます。
キッチンスペースを仕切る
子供の安全対策を行う場合、キッチンとダイニング・リビングスペースを仕切っておくことが非常に効果的です。
例えば、小さなお子様がいるご家庭では、ベビーサークルなどで仕切っておくと子供が自由に出入りすることができなくなるため安心です。
ただし、子供が大きくなるとベビーサークルでは不十分になるため、パーテーションやカウンターで間仕切りをした上で、入り口部分をベビーゲートで塞ぐと効果的でしょう。
子供の年齢や状況に合わせて最適な仕切り方を選択することが重要です。
壁付けキッチンでも、対面キッチンのような使い勝手を叶える
リフォームを機に対面キッチンを検討する方も多いと思いますが、キッチンを移動するには、現状の給排水の配管や換気設備の位置を変更できることが条件になります。
間取りや設備位置の変更ができない、スペースが足りないなど、壁付けキッチンから対面キッチンに変更するのが難しいケースもあるでしょう。
でも、がっかりしないでください。工夫次第で対面キッチンのような使い勝手にすることも可能です。
壁付けキッチンの背面にダイニングテーブルがある場合
壁付けキッチンの背面にダイニングテーブルを配置するレイアウトなら、その間にキッチンカウンターを配置してみましょう。
キッチンカウンターの高さを、キッチン本体より高めのものを選べば、見せたくない雑多な雰囲気をある程度目隠しすることができます。このカウンター内にゴミ箱を収納すれば、よりすっきりとした空間になるでしょう。
壁付けキッチンの横並びにダイニングテーブルがある場合
キッチンとダイニングが横に並んだ空間の場合は、キッチンに対してL字型になるようにキッチンカウンターを配置します。L型キッチンのイメージです。
そのすぐ横にダイニングテーブルを配置しますから、ダイニングテーブルに座った家族ともコミュニケーションが取りやすいですし、配膳の手伝いがしやすい動線になります。
キッチンカウンターひとつで、対面キッチンのような環境は叶えられるのです。
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この記事の監修者プロフィール
2級建築士、インテリアコーディネーター、住環境福祉コーディネーター。ハウスメーカー、リフォーム会社での建築業を幅広く経験。主婦・母親目線で様々なリフォームアドバイスを行う。主な担当は水回り設備リフォーム、内装コーディネート、戸建てリフォームなど。
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