人造大理石キッチンのデメリットは?人工・アクリルとの違いと後悔しない選び方

人造大理石のキッチンは、見た目の美しさと扱いやすさから人気があります。
一方で、実際に使い続けると「傷がつきやすい」「熱で変色することがある」など、素材ならではのデメリットが気になる場面もあります。


この記事では、人造大理石の注意点を中心に、アクリル人造大理石との違いや他素材との比較、お手入れ方法、後悔しない選び方のポイントをわかりやすくまとめました。リフォームを検討している方は、メリットだけでなく弱点もふまえて素材を選ぶことで、長く快適に使えるキッチンに近づきます。

2025年11月25日更新

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人造大理石キッチンのデメリット

人造大理石は、天然大理石を砕いた素材と樹脂を組み合わせてつくられた人工素材で、デザインの種類が豊富でコストを抑えやすいという魅力があります。一方で、日常の使い方によっては気をつけたい点もあります。ここでは、人造大理石を選ぶ前に知っておきたいデメリットを整理して紹介します。

  1. 傷がつきやすく、色ムラが出やすい
  2. 熱による黄ばみ・変色が起こりやすい
  3. 金属製品を置くと“もらいサビ”が残ることがある
  4. 人造大理石シンクはヒビ・欠けのリスクがある
  5. 濃い色は水シミや手垢が目立ちやすい
LIXILの人造大理石ワークトップ
出典:LIXIL-人造大理石トップ

デメリット① 傷がつきやすく、色ムラになりやすい

表面はなめらかで扱いやすい素材ですが、硬い食器や調理器具が当たると小さな傷が入りやすい性質があります。細かい傷が重なると、部分的にくもりが出て見た目のツヤが落ちてしまうことがあります。特に作業が集中するスペースでは、傷が目立ちやすくなります。

デメリット② 熱による黄ばみ・変色が起きやす

樹脂を含む素材のため、熱い鍋やフライパンを直接置くと変色が起きる可能性があります。黄ばみのような色の変化や、白っぽく濁った跡が残ることもあり、長く使うほど熱との付き合い方が大切になります。鍋敷きを使うなど、日常的に工夫が必要な場面があります。

デメリット③ 金属製品の“もらいサビ”が発生することがある

人造大理石自体がサビるわけではありませんが、濡れた金属缶や調理器具を置き続けると、サビが表面に移ることがあります。うっすらとした茶色い跡が残ることもあり、気づいたときには落ちにくくなっているケースがあります。

デメリット④ シンクはヒビ・欠けのリスクがある

天板とシンクが一体でつくられている場合、見た目が美しく掃除もしやすい一方で、落下物の衝撃でヒビが入ったり縁が欠けたりすることがあります。重い鍋や調理器具を扱う際には注意が必要です。

デメリット⑤ 濃い色は水シミ・手垢が目立ちやすい

人造大理石には濃色のデザインもありますが、明るい色に比べて水滴の跡や手の油分、小さな汚れが白っぽく見えやすい傾向があります。スタイリッシュな印象を保つためには、日々の拭き取りが欠かせません。

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アクリル人造大理石のデメリット(黄ばみやすさ・注意点)

アクリル人造大理石は、継ぎ目がなく掃除がしやすいことや、衝撃に強い点が特徴です。扱いやすい素材ではありますが、実際に使ってみると気をつけたい部分もあります。ここでは、アクリル人造大理石ならではの注意点を中心にまとめています。

黄ばみが現れやすい

アクリル人造大理石で特に目立ちやすいのが、時間が経つにつれて現れる黄ばみです。
調理中の油煙や油分が少しずつ表面に残ることで、ゆっくりと色が変わっていくことがあります。表面自体はなめらかで汚れを落としやすいものの、汚れが残ったままの状態が続くと黄ばみが定着しやすくなるため、普段の拭き取りが欠かせません。

色の濃い食品の跡が残ることがある

カレーやコーヒーなど、濃い色の食品が長く付着していると、うっすら跡が残る場合があります。完全に吸い込むわけではありませんが、色素の強いものは表面に影響が出やすいため、こぼした直後の早めの対処が必要になります。

お手入れに使えるアイテムが限られる

アクリル人造大理石は、使ってはいけない洗剤や道具がいくつかあります。
研磨剤が多いクレンザーや漂白剤、紙やすりなどは表面のツヤを損なったり、部分的に白く曇らせてしまう原因になります。日常のお手入れは、中性洗剤と柔らかいスポンジを使った方法が安心です。

濃い色は跡が目立ちやすい

濃色のアクリル人造大理石はデザイン性が高く人気がありますが、水滴の跡や手の油分、小さな擦り跡が白っぽく浮いて見えることがあります。明るい色よりも変化が目立ちやすいため、見た目を保つにはこまめな拭き取りが求められます。

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人造大理石と人工大理石・天然大理石の違いと注意点

キッチンで使われる大理石風の素材には、人造大理石のほかにも人工大理石や天然大理石があります。見た目が似ているため同じように思われがちですが、素材ごとの性質や扱いやすさには違いがあります。ここでは、人造大理石を選ぶ際に知っておきたい比較のポイントをまとめました。

人工大理石との違い

クリナップのフォルテックスワークトップ(アクリル系人工大理石)
出典:クリナップ-フォルテックスワークトップ

人造大理石は、天然大理石を砕いた素材に樹脂を加えて固めたもので、石の質感を残しながらもデザインの種類が豊富で扱いやすい点が特徴です。対して人工大理石は、天然石を含まない樹脂のみでつくられた素材で、色柄の自由度が高く、加工しやすいという特徴があります。

見た目は似ていますが、耐熱性やキズのつきやすさなど、使っていく中での違いがはっきりします。人工大理石は樹脂の種類によって性能の幅が大きく、傷やシミが残りやすい場合もあります。人造大理石は石の成分を含む分、重厚感があり、選ぶシリーズによっては汚れに強いタイプもあります。

天然大理石との違い

大理石イメージ写真

天然大理石は自然がつくり出す石材で、柄の出方が一つひとつ異なるため、高級感があり独特の存在感があります。一方で、吸水性が高いため水滴や油分が染み込みやすく、シミとして残ってしまうことがあります。また、硬さゆえに食器が割れやすいと感じる方もいます。

人造大理石は天然大理石より扱いやすく、価格も抑えやすいため、日々のメンテナンスのしやすさを重視する方には選ばれやすい素材です。

選ぶときに意識しておきたいポイント

素材ごとの違いは、日常の使い方や求めるデザインによって向き・不向きが変わります。
熱・汚れ・衝撃に対する強さ、メンテナンスの手間、仕上がりの印象などを比較すると、自分に合った素材が見えてきます。

素材特徴メリットデメリット
人造大理石天然石を砕いた素材
+樹脂
デザインが豊富
価格を抑えやすい
熱の影響を受けやすい
もらいサビに注意
人工大理石樹脂のみでつくる
大理石風素材
色柄が多い
加工しやすい
品質差が大きい
傷やシミが残ることも
天然大理石自然石高級感がある
柄が個性的
シミになりやすい
価格が高い
人造大理石・人工大理石・天然大理石の比較表
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人造大理石の黄ばみ・傷の原因と対処法(後悔しないためのお手入れ)

人造大理石は見た目が美しく、お手入れもしやすい素材ですが、使い方によっては黄ばみや細かな傷が目立ってくることがあります。ここでは、日々の掃除から気になる汚れへの対処まで、人造大理石を長くきれいに保つための方法をまとめています。

黄ばみ汚れを落とす方法

人造大理石の黄ばみは、油汚れや水分が残ったまま蓄積することで起きることがあります。軽い汚れであれば、メラミンスポンジと中性洗剤でこすり洗いするだけでも落ちやすく、日常のお手入れとしても使える方法です。

よりしっかり落としたい場合は、メラミンスポンジにごく少量のクレンザーをつけ、黄ばみが気になる箇所をやさしく磨きます。力を入れすぎると傷がつきやすいため、同じ場所を集中的にこするよりも、周囲を含めて広い範囲を軽く磨く方が仕上がりが自然になります。最後に水拭きと乾拭きを合わせて行うと、表面のツヤを保ちやすくなります。

傷を目立ちにくくする方法

人造大理石は小さな傷が入りやすい素材ですが、浅い傷であれば目立ちにくくすることができます。細かい擦り跡やくもりが気になるときは、水をつけたメラミンスポンジでやさしく磨くと表面がなめらかになり、見た目が整うことがあります。深い傷の場合は自力での修復が難しいため、メーカーや施工会社に相談するのが安全です。

お手入れの際に気をつけたい点

黄ばみや傷をきれいにしたいときほど強くこすりたくなりますが、研磨剤の多いクレンザーや漂白剤、紙やすりは使わないよう注意が必要です。これらは表面を傷つけたり、ツヤを失わせてしまうことがあります。

紙やすりイメージ写真

また、濃い色の人造大理石は水滴の跡や手の油分が浮きやすいため、日常的にこまめな拭き取りを心がけると、汚れの蓄積を避けられます。乾いた布で仕上げ拭きをしておくと、白っぽい跡が残りにくくなります。

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人造大理石キッチンで後悔しないための選び方

人造大理石のキッチンは、色柄の組み合わせが豊富で空間に合わせやすく、使い勝手の良さからも人気があります。ただし、選ぶ際には見た目だけでなく、暮らし方やキッチンの使い方に合っているかどうかを考えることが重要です。ここでは、後悔しないための選び方のポイントを紹介します。

インテリアとの相性を考えて選ぶ

キッチンがリビングやダイニングから見える間取りでは、天板の色や質感が部屋全体の印象に影響します。明るい色は圧迫感を与えず、空間を広く見せやすいのが特徴です。一方、濃色は落ち着いた雰囲気をつくりやすく、引き締まった印象になります。
扉材や床材、照明などのインテリアと合わせて考えると、統一感が生まれやすくなります。

使いやすさや機能性から選ぶ

料理をよくする家庭ほど、キッチンまわりの使いやすさが重要になります。収納の動線やシンクの形状、掃除のしやすさなどは、日々の使い心地に直結します。換気扇やコンロまわりの手入れがしやすい仕様になっているかどうかも確認しておくと、使い始めてからのストレスを減らせます。

人造大理石は天板とシンクを一体でつくれる製品もあるため、継ぎ目の少なさを優先するか、耐久性の高さを優先するかによって選ぶタイプが変わります。

お手入れのしやすさで選ぶ

同じ人造大理石でも、メーカーによって特徴が異なります。汚れが染み込みにくい加工がされているものや、硬さがやや異なるものもあるため、使い方に合わせて選ぶと扱いやすくなります。

濃い色はデザイン性が高い一方で水滴の跡や油分が目立ちやすく、丁寧な拭き取りが必要になることがあります。普段のお手入れの頻度や負担を踏まえて、無理なく続けられるタイプを選ぶことが大切です。

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人造大理石のおすすめキッチンメーカーと商品名

人造大理石はメーカーによって質感や強度、デザインが異なり、選ぶシリーズによって印象も大きく変わります。ここでは主要メーカーの特徴とあわせて、元テキストに登場した商品をまとめて紹介します。

トクラス:人造大理石のパイオニア

トクラスは、人造大理石カウンターを自社で製造している数少ないメーカーで、素材そのものの質感や仕上げにこだわっています。人造大理石といえばトクラス、と考えるユーザーも多く、圧倒的な厚みを誇り、「缶詰を落としても割れない強度」が特徴です

コラージア|人造大理石
最上位シリーズで、「グラーナ」や、塗装技術と融合した「テノール」など質感の異なる人造大理石を選択可能。
光の加減で表情が変わる仕上げも選べ、デザイン性が高い仕様です。

トクラスの最上位グレードキッチン コラージアプラン写真
出典:トクラス-コラージア

タカラスタンダード:アクリル系100%採用!黄ばみや変色に強い高耐久素材

タカラスタンダードは、人造大理石の種類が豊富で、クォーツストーンからアクリル人造大理石まで幅広く選べます。柄数が多く、空間に合わせたコーディネートがしやすい点が特徴です。

レミュー|人造大理石
高価格帯シリーズで、天然大理石のような上質なカウンターに対応。
天板の厚みを通常タイプと薄型で選べ、内部はホーロー製で清掃性と耐久性に優れています。

トレーシア|人造大理石
レミューより価格を抑えた実用性重視のシリーズ。
アクリル系人造大理石を採用し、ホワイトからブラック系まで5色展開。
ドラマのキッチンセットとして使用されるなど、デザイン性も評価されています。

ビービー(Bb)|人造大理石
スタンダードシリーズ。
高密度に仕上げた人造大理石を採用し、ホワイト・ブラック・ベージュの3色展開。
汚れが染み込みにくく、日常の手入れが簡単です。

LIXIL(リクシル):汚れを弾くバリアコートと、インテリアに馴染む豊富なデザイン

LIXILはセラミック天板の印象が強いメーカーですが、シリーズによっては人造大理石も選べます。

リシェルSI|人造大理石
高級感のあるシリーズ。
セラミック天板が選べる一方、人造大理石の柔らかい質感を選択することも可能。
アイボリー・グレー・ベージュなどの6色から選べます。

LIXILのハイグレードキッチン リシェルSIのプラン写真
出典:LIXIL-リシェルSI

ノクト|人造大理石
スタンダードシリーズ。
天板の厚みは1cmの薄型仕様も選べ、スッキリとした印象に。
全6色展開で扉やシンクとのコーディネートがしやすいのが特徴です。

パナソニック:水垢をはじく『有機ガラス系』スゴピカ素材で、10年後もキレイ

パナソニックは、空間と調和するデザイン提案が得意で、扉柄や内装に合わせたコーディネートがしやすいメーカーです。

ラクシーナ|人造大理石
自然な質感のカウンターが特徴で、6柄のカウンターと4柄のシンクが用意されています。
特にグレー系のカラーが豊富で、落ち着いた雰囲気やスタイリッシュなデザインにしたい方に人気です。

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人造大理石のシステムキッチンにリフォームした事例

以下では、実際に人造大理石のシステムキッチンにリフォームした事例をご紹介します。

シンクまで人造大理石製のトクラス「Bb」にリフォームした事例

トクラスの人造大理石キッチンを採用したリフォーム事例
人造大理石が評判のトクラスキッチンへ
リフォーム費用約134万円
工期約5日
建物戸建て
施工箇所キッチン
メーカー名/商品名トクラス/Bb(ビービー)

トクラスのBbにリフォームした事例です。

ステンレスのシンクから、天板とシンクが一体型になった人造大理石のキッチンにリフォームし、温かみのある雰囲気になっています。

天板は人造大理石、シンクはステンレス製のリクシル「シエラ」を施工した事例

LIXILのシエラを採用したキッチンリフォーム事例
スリムな人造大理石カウンターを採用してリフォーム
リフォーム費用約84万円
工期約5日
建物戸建て
施工箇所キッチン
メーカー名/商品名LIXIL/シエラ

リクシルのシエラにリフォームした事例です。

シンクはステンレスですが、天板はオプションで人造大理石に変更しており、明るく清潔感のあるキッチンになっています。

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人造大理石のキッチンについてよくある質問

人造大理石のキッチンを検討する際に、多く寄せられる質問をまとめました。日々の使い方やお手入れで迷いやすいポイントを中心に紹介します。

熱い鍋やフライパンを直接置いても大丈夫?

耐熱性は高めですが、熱い鍋やフライパンを直接置くと、変色したり表面が白く濁ったりすることがあります。長くきれいに使いたい場合は、鍋敷きを使ったり、少し冷ましてから置くと安心です。

落として割れてしまった場合、補修はできる?

浅い欠けやヒビであれば、補修して目立ちにくくできる場合があります。ただし、広い範囲で割れてしまった場合は補修が難しいこともあります。状態によって対応が異なるため、メーカーや施工会社に相談するのが確実です。

掃除に重曹を使っても問題ない?

薄めた重曹水であれば使用できます。ただし、成分が残ったままだとシミにつながることがあるため、使用後は水拭きと乾拭きをしっかり行うことが大切です。強くこする必要はなく、やさしく拭き取るだけで十分です。

黄ばみが気になるときの対処法は?

軽い黄ばみは、中性洗剤やメラミンスポンジを使った日常的な掃除で落とせることがあります。汚れが残りやすい場合は、メラミンスポンジに少量のクレンザーをつけてやさしく磨くと改善する場合があります。ただし、強くこすると傷がつきやすいため、広い範囲を軽く磨く方法が向いています。

シンクのお手入れで注意することは?

人造大理石のシンクはなめらかで掃除しやすい素材ですが、研磨剤の多いクレンザーや漂白剤は使わないほうが安心です。乾いた布で仕上げ拭きをしておくと、白っぽい跡が残りにくく、見た目の清潔感も維持しやすくなります。

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この記事の監修者プロフィール

【監修者】久田麻里子

マザーハウス 石田工務店

久田麻里子

2級建築士、インテリアコーディネーター、住環境福祉コーディネーター。ハウスメーカー、リフォーム会社での建築業を幅広く経験。主婦・母親目線で様々なリフォームアドバイスを行う。主な担当は水回り設備リフォーム、内装コーディネート、戸建てリフォームなど。

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