木造住宅のリノベーションはいつから?工事別・階数別の費用相場も紹介!

築古の建物が多い木造住宅。リノベーションを考えている方も多いのではないでしょうか。木造住宅のリノベーションは、築30年~40年が1つのタイミングです。本記事では、さらに詳しく木造住宅のリノベーションについて紹介していきます。木造住宅のリノベーションを考えている方は、ぜひ参考にしてみてください。

2025年04月11日更新

監修記事
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木造住宅のリノベーションはいつ必要?

木造住宅のリノベーションは、築30~40年のタイミングが目安です。

木造住宅の法定耐用年数は、国土交通省の減価償却資産耐用年数表を見ると、「22年」と定められています。

法定耐用年数とは、固定資産税の耐用年数として定められた年数のことです。

築22年の法定耐用年数を基準にすると、築30年以降に1度手を加えることが必要になるでしょう。

近年、住宅の性能は日々高まりつつあります。

必ずしも築30~40年がリノベーションのタイミングではない場合があります。

メンテナンスのタイミングを逃さないためにも、10~15年周期で点検をしてもらい、タイミングを見定めるのも1つの方法です。

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木造住宅でできるリノベーションの方法

リノベーションで明るく生まれ変わる木造住宅のリビング

木造住宅でできるリノベーションの方法は、以下の通りです。

  • 間取りの変更
  • 住宅設備の入れ替え
  • 外観の変更
  • 住宅性能の向上
  • バリアフリー化の追加

1つずつ順番に見ていきましょう。

間取りの変更

スケルトンリフォームを実施することで、間取りの変更が可能になります。

スケルトンリフォームとは、躯体だけを残し、新しく間仕切りや床の追加からスタートするリノベーション工事のことです。

水回りの位置を変更したり、広いLDKを新しく設けたりする場合に適しています。

部分的なリフォームと比較すると、費用は高額になるため、工事着工前に費用調整が必要になります。

住宅設備の入れ替え

浴室や洗面、トイレなどの住宅設備を入れ替えるリノベーション工事も可能です。

住宅設備のみを入れ替える場合、住宅設備機器代のみしか費用は発生しません。

位置を変えたり、大きさを変えたりする場合には、配管工事や間取りの変更が発生するため、高額費用が発生します。

外観の変更

外観の変更とは、外壁や屋根の塗り替え、葺き替え・張り替えなどのリノベーション工事のことです。

足場を組む必要があるため、足場代が必ずかかります。

外壁や屋根の変更を分けて工事してしまうと、2回分の足場代がかかります。

そのため、工事をまとめて実施するのがおすすめです。

住宅性能の向上

断熱材の充填などによる住宅性能の向上も、木造住宅のリノベーション工事に該当します。

断熱材を外壁内側に充填する場合、既存下地の撤去が必要になるため、スケルトンリフォームが必要になります。

断熱材充填だけの工事でスケルトンリフォームを実施するのは費用と時間の無駄になるため、間取りの変更などと一緒に実施しましょう。

また、断熱サッシの入れ替えなども住宅性能の向上につながります。

住宅性能を高めることで、エアコンの効きが良くなったり、ヒートショックの防止につながったりなど、住み心地が高まります。

バリアフリー化の追加

木造住宅のリノベーションでは、バリアフリー化の追加も推奨されています。

バリアフリー化とは、高齢者や身体の不自由な人が住みやすい家になるような工夫を加える工事のことです。

バリアフリーのリノベーションでできる内容としては、室内の段差をなくしたり、廊下に手すりを設置したりするなどが挙げられます。

段差をなくしたりする場合、床の高さを合わせる工事が必要になるため、床を剥がす作業が必要になります。

予算に余裕がない方は、簡単にできる工事から始めてみましょう。

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木造住宅のリノベーションにかかる費用

木造住宅のリノベーションに関する費用

木造住宅のリノベーションにかかる費用は、工事内容によって異なります。

以下、6つの工事内容に沿って、リノベーション費用を紹介します。

  1. 耐震補修にかかる費用
  2. 断熱補強にかかる費用
  3. 防音処理にかかる費用
  4. スケルトンリフォームにかかる費用
  5. 間取り変更にかかる費用
  6. 水回りの取り換えにかかる費用

1つずつ順番に見ていきましょう。

1.耐震補修にかかる費用

耐震補修にかかる費用は、「5万~150万円」です。

耐震補修にかかる費用の内訳は、以下の通りです。

工事内容費用相場
耐震診断10万~40万円
筋交い・金具設置5万~20万円
耐震パネル設置25万~65万円
屋根の軽量化80万~150万円

木造住宅の場合、築年数が古くなると、躯体も老朽化します。

柱や梁などの躯体が老朽化すると、地震のときに倒壊する恐れがあります。

そのため、リノベーション時に耐震補修を実施しておくのがおすすめです。

2.断熱補強にかかる費用

断熱補強にかかる費用は、「4千~8千円/㎡」です。

断熱補強にかかる費用の内訳は、以下の通りです。

工事内容費用相場
天井の断熱4千~8千円/㎡
床下の断熱4千~8千円/㎡
壁の断熱4千~3万円/㎡
断熱塗装2千〜6千円/㎡

断熱補強は、断熱材の種類と施工場所によって費用が異なります。

㎡単価が一般的とされているため、施工面積によって費用が変動します。

3.防音処理にかかる費用

防音処理にかかる費用は、「6万~400万円」です。

防音処理にかかる費用の内訳は、以下の通りです。

工事内容費用相場
防音室にする280万~400万円
内窓の取付8万~15万円/箇所
防音ガラスの取替え5万~15万円/箇所
防音材の充填12万~15万円
室内ドアの変更23万~35万円
防音フローリングの変更6万~23万円

木造住宅の場合、老朽化が進むと、隙間が発生します。

隙間から音漏れなどが発生するため、隣の部屋からの音が丸聞こえになります。

防音処理はどこの隙間を埋めたいのかによって、リノベーションの方法が異なるため、優先順位から定めましょう。

4.スケルトンリフォームにかかる費用

スケルトンリフォームにかかる費用は、「1,000万~3,000万円」です。

スケルトンリフォームとは、床や壁・天井をすべて撤去し、躯体のみの状態にする工事のことです。

間取りの変更や設備機器の入れ替え時には、下地から交換する必要があるため、スケルトンリフォームが採用されます。

費用が高くなったり、工期が長くなったりするため、予算の確保が必要になります。

5.間取り変更にかかる費用

間取り変更にかかる費用は、「7万~25万円/箇所」です。

間取り変更にかかる費用の内訳は、以下の通りです。

工事の内容費用相場
間仕切り壁の設置8~25万円/箇所
間仕切り壁の撤去7~23万円/箇所

間取り変更では、間仕切り壁の設置・撤去に費用がかかります。

1か所あたりで見ても決して安い金額ではないため、大幅な間取り変更の場合は多額の費用がかかることになるでしょう。

6.水回りの取り換えにかかる費用

水回りの取り換えにかかる費用は、「15万~200万円」です。

水回りの取り換えにかかる費用の内訳は、以下の通りです。

工事の内容費用相場
トイレの交換15万~60万円
ユニットバスの交換50万〜150万
キッチンの交換50万~200万円
洗面台の交換20万~30万円

水回りを移動する際、間仕切りの変更などの工事も発生するため、上記費用よりも高額になります。

ユニットバスやキッチンなどのサイズを大きくすると、既存の間取りに入りません。

水回りを取り換える際には、サイズ確認を忘れずに行いましょう。

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木造住宅のリノベーションで費用を抑える方法

木造住宅のリノベーションで使える間取り図・カットサンプル一覧

木造住宅のリノベーションで費用を抑える方法として、以下の3つが挙げられます。

  1. 補助金制度を利用する
  2. 追加費用のリスク(シロアリ・腐食)を事前に確認する
  3. できる工事をまとめて実施する

順番に紹介していきます。

方法1.補助金制度を利用する

リノベーション費用を抑える方法として、補助金制度の利用がおすすめです。

補助金とは、市区町村や国が工事費用を一部負担する控除制度のことです。

補助金を使用することで、負担額が軽減されるため、余裕を持った資金計画で工事を進められます。

いくつかの手続きは必要になるものの、設計事務所に委託することになるため、手続きに関する負担は大きくありません。

方法2.追加費用のリスク(シロアリ・腐食)を事前に確認する

リノベーション費用を抑える方法として、追加費用のリスク(シロアリ・腐食)を事前に確認することが挙げられます。

木造の場合、リノベーション前にシロアリ・腐食の発生や修繕が必要かどうかは、現地調査にて判断可能です。

シロアリ・腐食が発生している場合、躯体自体の老朽化が進んでいます。

場合によっては、リノベーションよりも建て替えが適しているケースもあるため、専門業者に事前確認してもらうようにしましょう。

方法3.できる工事をまとめて実施する

できる工事をまとめて実施することで、1度にかかる費用を抑えられます。

まとめて実施できる工事とは、屋根・外壁塗装や断熱の充填などです。

屋根・外壁塗装を分けて実施すると、2回分の足場代がかかってしまいます。

断熱の充填も、スケルトンリフォームにするタイミングで実施しておくのがおすすめです。

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木造住宅のリノベーションの注意点

木造住宅の建て方完了後

木造住宅のリノベーションでは、工事中・完成後にさまざまな問題が起こりやすいです。

リノベーション時に以下の注意点を確認しておきましょう。

  1. 天井裏などの目に見えない箇所を確認しておく
  2. 住宅性能を最大限まで高めておく
  3. 構造とのバランスを考えながら間取り変更を検討する

それぞれ順番に紹介していきます。

注意点1.天井裏などの目に見えない箇所を確認しておく

木造住宅のリノベーションでは、天井裏や基礎部分などの目に見えない箇所を確認しておきましょう。

目視確認しておくことで、シロアリの発生や下地の割れなどを確認できます。

事前に問題を確認しておくことで、リノベーション時に適切な措置が行えます。

工事のタイミングでも問題ありませんが、工事前の現地調査で専門業者に現状の建物状態を確認しておくことで、早めの対策が可能です。

注意点2.住宅性能を最大限まで高めておく

木造住宅のリノベーションでは、断熱性や気密性、耐震性などを高めておきましょう。

スケルトンリフォームなどによる大掛かりな工事のタイミングで実施することで、費用を抑えられたり、工期を短くできたりします。

耐震性の向上は、柱や梁、筋交いなどによる補強が必要になるため、スケルトンリフォームのみしかできません。

どこまで工事を進めるのかを決めるときに、できる範囲で住宅性能を最大限まで高めるようにしましょう。

注意点3.構造とのバランスを考えながら間取り変更を検討する

間取り変更を行う際、壁が撤去できるかどうかの判断は、構造とのバランスによります。

木造住宅の場合、柱や梁、筋交いなどによって建物躯体が構成されているため、取り除けない壁はほとんどありません。

ただ、一部分だけ間取りを変更する場合などは、構造補強ができません。

専門業者に構造計算などを実施してもらい、安全を確認したうえで、工事を進める必要があります。

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木造住宅でリノベーション・建て替えの判断基準

これから足場に登り外壁を大きく一変する

これから木造住宅でリノベーション・建て替えを検討している方のなかには、どちらが適しているのかわからない方が多いでしょう。

そのような方は、以下の判断基準をもとにリノベーション・建て替えを検討してみてください。

  1. 土台・構造状態を確認する
  2. 法規制を確認する
  3. トータルコストを比較する

1つずつ順番に紹介していきます。

判断基準1.土台・構造状態を確認する

リノベーション・建て替えを検討する際、土台や構造状態を確認しましょう。

土台や構造状態が劣化している状態でリノベーションを実施したとしても、大きな地震で倒壊することになります。

木造住宅の場合、シロアリの被害も建物の構造状態に大きくかかわります。

土台・構造状態は、専門業者による住宅診断を受けることで、正確に把握することが可能です。

調査結果を確認したうえで、プロのアドバイスも受けながら、建て替え・リノベーションのどちらが適しているか判断しましょう。

判断基準2.法規制を確認する

建築基準法による法規制は、年々厳しくなっています。

とくに木造住宅は、2025年4月の法規制改正によって、2階建て以上の木造住宅のリノベーションでも確認申請が必要です。

検査済証がない建物は確認申請を受け付けてくれないため、建て替えが必須になります。

検査済証がない建物で建て替えが難しい場合は、確認申請が不要な内装だけの変更も視野に入れましょう。

判断基準3.トータルコストを比較する

リノベーション・建て替えの判断基準として、トータルコストを比較することが挙げられます。

それぞれの工事内容・範囲をもとに、見積を出してもらい、費用を明らかにすることでトータルコストの確認が可能です。

リノベーションの方が安くなると思われがちですが、既存住宅との兼ね合いがあるため、工事の手間は建て替えよりも増えます。

手間が増えることで、工事期間が長くなり、建て替えよりも人件費がかかります。

リノベーションを実施すると決めていても、念のため建て替え時のコストも算出してもらい、比較しましょう。

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木造住宅のリノベーションの施工事例

木造住宅の建物時期はあと少し

木造住宅のリノベーションを実際に確認したい方に向けて、2つの施工事例を紹介します。

築古の木造住宅のリノベーションを考えている方は、必見です。

築70年越えの古家リノベーション

■Before

「築70年越えの古家リノベーション」のBefore画像

■After

「築70年越えの古家リノベーション」のAfter画像
概要内容
リフォーム費用約2,000万円
施工期間3か月
リフォーム箇所間取り変更、水回り入れ替え、屋根・外壁塗装、サッシ・ドア入れ替え
家族構成夫婦2人と賃貸住宅
築年数70年以上

外部・内部すべてをリノベーションした施工事例になります。

3階建て住宅の1階部分は賃貸として貸したいと考えたため、古びた外観から綺麗な外観に塗装替えを行っています。

築70年で、構造状態も不安定だったため、想定される構造上の補強や基礎工事の補強を事前に伝え、予算とプランを作成しました。

>>築70年越えの木造住宅のリフォーム

築100年越えの古家を減築した木造住宅リノベーション

■Before

「築100年越えの古家を減築した木造住宅リノベーション」のBefore画像

■After

「築100年越えの古家を減築した木造住宅リノベーション」のAfter画像
概要内容
リフォーム費用約3000万円
施工期間4か月
リフォーム箇所間取り変更、減築、水回り入れ替え、屋根・外壁塗装、サッシ・ドア入れ替え
面積90㎡
家族構成2人
築年数100年以上

減築し、構造を残したまま、フルリノベーションした施工事例になります。

築100年になるため、構造材も昔の状態のままでした。

歴史ある構造状態だったため、撤去するのではなく、デザインとして活用しています。

>>築100年木造住宅

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木造住宅のリノベーションに関するよくある質問

最後に、木造住宅のリノベーションに関するよくある質問についてお答えしていきます。

築浅の木造住宅でリノベーションが必要な場合はどんな工事になる?

築浅の、木造住宅で必要になるリノベーション工事は、以下の通りです。

築年数工事の内容
築1年~5年ガスコンロの交換。内装の貼り替え。
築6年~10年水回り機器の変更。外装部の部分的な修繕・補修。
築11年~15年キッチン・浴室などの交換。

築浅の木造住宅では、リノベーションの必要がありません。

住設機器の交換は、故障した時点で修繕が必要になるため、工事に含まれるでしょう。

家の状態が心配なら、定期的に専門業者に点検してもらい、リノベーションの指示をもらうのも1つの方法です。

階数別の木造住宅リノベーションの費用相場は?

平屋・2階建て・3階建てそれぞれのリノベーションにかかる費用相場は、「500万~3,000万円」です。

建物階数費用相場
平屋建て500万~2,000万円
2階建て1,000〜2,500万円
3階建て1,000〜3,000万円

リノベーションは、工事範囲や内容によって費用が変動しやすい工事です。

階数が高くなることにより、施工範囲が広くなり、必要な資材が多くなります。

そのため、階数が高くなるほど、建築費用は高くなる傾向にあります。

築年数別の木造住宅リノベーションの費用相場は?

築年数別の木造住宅リノベーションの費用相場は、以下の通りです。

築年数費用相場
築10~20年110万~160万円
築20年~30年300万~610万円
築30年~40年500万~1,000万円
築40年~50年650万~2,500万円

築古になるにつれ、耐震補強が必要です。

耐震補強にはスケルトンリフォームが必要になるため、解体工事による費用も積み重なります。

そのため、築古の場合はリノベーションよりも、建て替えの方が費用を抑えられる可能性も考えられます。

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この記事の監修者プロフィール

【監修者】株式会社フレッシュハウス 樋田明夫

株式会社フレッシュハウス

樋田明夫

フレッシュハウスでリフォームの営業担当を長年経験し、数々のリフォームコンテストでの受賞実績を持つ。現在はフレッシュハウス本社における営業戦略室の室長として、大規模リフォームから通常のリフォーム物件まで幅広く対応中。

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