目次
50平米のマンションにおけるリフォーム相場

50平米(約15坪)のマンションにおけるスケルトンリフォーム相場は500〜800万円です。
一般財団法人住宅リフォーム推進協議会の発表したデータによると、スケルトンリフォームに限らず、大小さまざまなマンションリフォーム費用の全国平均は301万円となっています。
同調査ではリフォームにおける費用割合も下記のように発表しています。
リフォーム費用 | 割合 |
---|---|
50万円未満 | 16.2% |
50〜100万円未満 | 14.0% |
100〜300万円未満 | 41.8% |
300〜500万円未満 | 14.1% |
500〜1,000万円未満 | 7.9% |
1,000万円以上 | 5.9% |
上記から、マンションリフォーム相場は実施する工事の範囲によって大きく異なることがわかります。
導入する設備のグレードや建物の状態、施工する会社によって費用は大きく変動するため、相場はあくまでも1つの目安として捉えましょう。
>>100平米以上の広い部屋のリノベーション費用を詳しく知りたい人はコチラ
リフォームとリノベーションに明確な定義はありませんが、新築のように新しくする工事がリフォーム、建物の価値を高める工事がリノベーションと呼ばれるケースが多いでしょう。
マンションリフォームにかかる費用シミュレーション
前述したとおり、一概に50平米のマンションリフォームと言っても工事範囲や建物の状態によって費用は大きく異なります。
リフォーム範囲ごとに、50平米マンションリフォームの費用をシミュレーションしていきましょう。
スケルトンにする場合
50平米のマンションをスケルトンリフォームする場合、500~800万円の費用がかかります。
スケルトンリフォームは部分的なリフォームと比較すると工事費用が高額です。
しかし、マンションにおけるスケルトンリフォームの場合、解体する壁の少なさや耐震補強工事・外壁工事が行えない点から、戸建住宅よりも費用は安くなります。
下記に費用の内訳をまとめたので確認しましょう。
項目 | 費用 | 50平米あたりの費用 |
---|---|---|
解体工事費用 | 1〜3万円/平米 | 50〜150万円 |
内装工事費用 | 約2.5万円/平米 | 約125万円 |
電気工事費用 | 約1.5万円/平米 | 約75万円 |
水道工事費用 | 約8千円/平米 | 約40万円 |
キッチン交換費用 | 約60万円/台 | 約60万円 |
ユニットバス交換費用 | 約70万円/台 | 約70万円 |
洗面台交換費用 | 約20万円/台 | 約20万円 |
トイレ交換費用 | 約20万円/台 | 約20万円 |
合計 | 460〜560万円 |
上記における水回りの交換費用は、スタンダードクラスの一般的な価格帯の商品を想定しています。
最新機能を搭載した設備や、アイランドキッチンの導入を想定する場合、費用は割高となります。
フルリフォームする場合(間仕切り変更なし)
50平米マンションをフルリフォームする場合、300〜500万円の費用がかかります。
項目 | 費用 | 50平米あたりの費用 |
---|---|---|
内装工事費用 | 約2.5万円/平米 | 約125万円 |
キッチン交換費用 | 約60万円/台 | 約60万円 |
ユニットバス交換費用 | 約70万円/台 | 約70万円 |
洗面台交換費用 | 約20万円/台 | 約20万円 |
トイレ交換費用 | 約20万円/台 | 約20万円 |
間仕切り変更がないリフォームの場合、大規模な工事を必要としないため、解体工事費や電気工事費、水道工事費は発生しません。
クロスの貼り替えや床の張り替え(上貼り)の内装工事と水回りの工事となるため、スケルトンよりも費用を抑えられます。
水回りのみを交換する場合
キッチン・ユニットバス・洗面台・トイレと言った水回りのみを交換する場合、150〜300万円の費用がかかります。
項目 | 費用 | 50平米あたりの費用 |
---|---|---|
キッチン交換費用 | 約60万円/台 | 約60万円 |
ユニットバス交換費用 | 約70万円/台 | 約70万円 |
洗面台交換費用 | 約20万円/台 | 約20万円 |
トイレ交換費用 | 約20万円/台 | 約20万円 |
前途したとおり、上記はスタンダードクラスの設備で費用算出しています。
最新設備や高級な設備を導入する場合には、スタンダードクラスより1.5〜2倍ほど高額となるケースがあるでしょう。
キッチンを壁付けタイプから人気のカウンタータイプに変更する場合、解体工事費や電気工事費、水道工事費などで別途50〜100万円程度見込む必要があります。
LDKを広げる場合
50平米マンションにおいて、LDKを広げるリフォーム工事には150〜300万円の費用がかかります。
※10畳のLDKと6畳の居室を繋ぎ、16畳(29平米)に広げる想定をした費用シミュレーションです。
項目 | 費用 | 29平米あたりの費用 |
---|---|---|
解体工事費用 | 1〜3万円/平米 | 29〜87万円 |
内装工事費用 | 約2.5万円/平米 | 約72.5万円 |
電気工事費用 | 約1.5万円/平米 | 約43.5万円 |
LDKに隣接する居室を繋げて大きなLDKにすることで、家族がリラックスできる空間に生まれ変わるでしょう。
マンションにおけるリフォーム費用を抑えるコツ
50平米マンションのリフォーム費用を抑えるコツは下記のとおりです。
- 補助金や助成金を活用する
- 複数の業者から見積もりを取る
- 優先順位を決める
コツ1 補助金や助成金を活用する
リフォームでは、国や自治体の定める要件を満たすことで活用できる補助金や助成金制度があります。
補助金や助成金制度にはそれぞれ予算があり、早期に受付を終了する場合があるため、利用する際には早めに施工業者へ相談する必要があります。
省エネ改修を実施すると最大で200万円補助される制度もあるため活用してみましょう。
>>リフォームにおける補助金・助成金制度の最新情報について詳しくはコチラ
コツ2 複数の業者から見積もりを取る
リフォーム内容が決定したら、複数の業者から見積もりを取りましょう。
マンションリフォームにおける費用相場は施工業者によって大きく異なります。
複数の業者から見積もりを取ると費用が適正であるか判断できるだけではなく、さまざまなリフォームプランを比較検討できます。
コツ3 優先順位を決める
限られた予算の中で理想の住宅を作るためには、優先順位を決めることも大切です。
例えば、間仕切りの撤去はリビング部分のみとする、水回りは新設するもののグレードは落とすなど優先順位を決めておきましょう。
予算と優先順位を前もって施工業者に伝えることで、業者側も的確なリフォームプランの提案が可能です。
マンションリフォームに要する期間
50平米のマンションリフォームに要する期間は、1〜6か月程度です。
準備や設計の期間も加味すると3〜9か月の期間を要するケースもあるでしょう。
上記はあくまで目安であり、リフォームの期間は実施する工事の範囲によって大きく異なります。
スケルトンリフォームなど大規模な工事になると、仮住まいの必要があるため、あらかじめ理解しておきましょう。
仮住まいについて詳しくは、下記の記事で解説しています。
50平米のマンションの間取り

50平米のマンションは、畳数に換算すると約30畳であるため、さまざまな間取りが考えられます。
リフォーム実施前に、今一度生活スタイルや家族構成を加味した理想の間取りは何か考えてみましょう。
50平米は約30畳ですが、キッチンやお風呂、トイレや玄関スペースを除くため、実際の居住スペースは23畳ほどです。
広々とした1LDK
50平米マンションで広々とした1LDKの間取りへリフォームすると、17畳の広々としたリビングに6畳の居室が実現できます。
16畳のリビングでは、4人掛けの大きなダイニングテーブルとソファを置いてもゆったりと暮らせます。
1〜2人暮らしでもゆったりと暮らせる間取りと言えるでしょう。
サービスルームのある1SLDK
来客がある場合や大きな収納スペースを設けたい場合、サービスルームがある1SLDKの間取りを検討してみましょう。
1SLDKの間取りでは、14畳のリビング、6畳の居室、3畳のサービスルームが実現可能です。
サービスルームはいわゆる「納戸」で、建築基準法による採光・通風の基準を満たしていないため、居室としては認められない空間です。
居室としては認められない空間ですが、客間や収納庫などさまざまな使い方ができます。
2人暮らしに最適な2LDK
2LDKの50平米マンションでは、2人暮らしに最適な間取りを実現できます。
11畳のリビングに6畳の居室を2部屋設けられるため、プライバシーを確保しながら快適に暮らせます。
子供が小さいうちであれば3〜4人暮らしも可能な間取りであり、生活スタイルの変化にも対応可能です。
マンションリフォームの実例
50平米のマンションリフォームを計画する前に、実例を参考にリフォーム内容や費用についてイメージしてみましょう。
※当項では50平米前後のマンションリフォーム実例を参考として紹介しています。
輸入壁紙への貼り替えで明るい居室に


住宅の種類 | マンション |
リフォーム費用 | 約35万円 |
施工期間 | 1日 |
リフォーム範囲 | リビング壁 |
築年数 | 20〜30年 |
リビングの古くなった壁紙を輸入壁紙に貼り替えたリフォーム実例です。
施工箇所を26平米のリビングに限定することで、費用を約35万円に抑えています。
無地に見えるシンプルな壁紙ですが、実際には細かなドット模様があり高級感を演出しています。
フルリフォームで新築同様の我が家へ


住宅の種類 | マンション |
リフォーム費用 | 約550万円 |
施工期間 | 2か月 |
リフォーム範囲 | フルリフォーム・間取り変更 |
マンションフルリフォームでは、LDKの間取り変更を行い広々とした空間が実現しました。
デザインと見た目にこだわったフルリフォームで、約550万円の費用と2か月の工期を要しました。
黒のダクトレールや間接照明、石目調のタイルなど流行りのデザインを取り入れています。
収納力抜群な家へフルリフォーム



住宅の種類 | マンション |
リフォーム費用 | 約500万円 |
施工期間 | 38日 |
リフォーム範囲 | キッチン・台所・和室・リビング |
築年数 | 30〜40年 |
収納力抜群の家では、限られた空間でも広々と使えるようにリフォームしました。
和室の畳をワンフロア底上げすることにより、収納スペースの確保を実現しています。
デザインアクセントクロスを貼り、施工前とは異なる明るい印象の住宅となりました。
50平米のマンションで快適に暮らすポイント
50平米マンションは暮らす人数によって決して十分な広さとは言えない広さです。
このため、快適に暮らしたい場合いくつかのポイントを押さえる必要があります。
マンションでは、管理規約や組合によるリフォームの制約が設けられているケースもあります。リフォーム実施前に、管理規約や組合による制約がないか確認しておきましょう。
ポイント1 開放感のある間取りにする
50平米のマンションを快適に使うためには、開放感のある間取りが重要です。
複数人で居住する場合、それぞれの居室を設ける必要があり、それだけで空間が狭くなってしまいます。
廊下をなくしてリビング部分を広く取る、造作家具の設置により家具を減らすなどの工夫が必要です。
クロスや床の色に明るい色を採用すると、空間が広がり開放感を演出できます。居室を広く見せたい場合には、白やライトブラウンなどの膨張色がおすすめと言えます。
ポイント2 収納を1箇所にまとめる
居室スペースを広く取りたい場合、収納を1箇所にまとめる方法があります。
各居室に収納を設けるのではなく、人が中に入り収納できるウォークインクローゼットを設ければ1箇所に荷物をまとめられ、部屋全体がスッキリとした印象となるでしょう。
一般的に2畳程度のウォークインクローゼットは夫婦2人分の収納、3畳では家族4人分の収納に適していると言われています。
ポイント3 室内窓を設ける
居室内に入り込む光が少ないマンションでは、室内窓を設けることで光や風が取り込めます。
空間を繋げる効果もあるため、居室を広く見せたい人にもおすすめです。
室内窓は通常の窓とは異なり強度を保つ必要ないため、さまざまなデザインがあります。
アンティーク調やヴィンテージ調の室内窓を取り入れれば、おしゃれな空間になるでしょう。
【Q&A】50平米マンションリフォームに関するよくある質問
- 50平米マンションは何人暮らしに適していますか?
-
国土交通省が発表している住生活基本計画の居住面積水準によると、50平米マンションは1〜2人暮らしに適しています。
ただし上記の人数は、豊かな住生活の実現を前提とした「誘導居住面積水準」によるものです。
健康で文化的な生活の基礎として必要な居住面積である「最低居住面積水準」では、50平米マンションは4人暮らしに適しているとされています。
- 50平米マンションリフォームにおける注意点はありますか?
-
50平米マンションリフォームでは、解体工事によって放出されるアスベストに注意が必要です。
2006年以前に建てられた住宅にはアスベストが含まれている可能性があり、工事前のアスベスト調査が義務付けられています。
騒音問題にも注意工事中の近隣トラブルを防止するため、騒音に対する理解を得る必要があります。マンションの場合は、工事の影響を受けやすい両隣や上下の住宅に挨拶を済ませておきましょう。
- 築50年のマンションをフルリフォームする場合、どの程度費用がかかりますか?
-
築50年のマンションをフルリフォームする場合の費用は、工事する住宅の広さによって異なります。
戸建の場合、築年数による屋根や外壁の劣化に多くの修繕費用がかかります。
しかし、マンションでは管理組合が修繕を実施するため築年数による大きな費用の差はありません。
50平米あたりのフルリフォーム相場は500〜800万円と考えてよいでしょう。
- 40平米のマンションリフォームにかかる費用はどの程度ですか?
-
40平米のマンションリフォームにかかる費用は400〜640万円です。
リフォーム範囲や設備のグレードによって費用は前後します。
リノベーション・フルリフォームの業者選びで後悔しないために
必ず相見積もりを複数取って比較しましょう!
なぜならリフォームの費用・工事方法は、業者によって大きく異なるからです。
とはいえ「信頼できる業者が分からない」「何度も同じ説明をするのが面倒」と踏み出せない方もいらっしゃると思います。
そのような方こそハピすむの一括見積もり比較を活用しましょう!
大手ハウスメーカーから地場の工務店まで、審査を通過した1000社以上の中から、まとめて見積もりを依頼できます。
また、ハピすむでリフォームされた方には最大10万円分の「ハピすむ補助金」もご用意しています。
詳細はこちら>>>ハピすむ補助金プレゼントキャンペーンの流れ