2024年04月19日更新

監修記事

腰壁を設置するリフォーム費用は?猫の爪とぎ対策をしましょう!

猫はマーキングなどの理由でさまざまな場所で爪をとぐペットです。そのため、なんの対策もせずに猫と暮らしていると、いつの間にか壁がボロボロになってしまうこともあります。リフォームで腰壁を設置して、猫の爪とぎ対策を行いましょう。

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腰壁とはどんなもの?

腰壁とは、名前の通り、腰程度の高さの壁のことです。

壁部分にパネルやパイン材などの建材を貼り付けることで壁のデザインにアクセントを与えることができますし、素材を猫の爪が引っかかりにくいものにすることで猫の爪とぎ防止にも役立ちます。

犬と違って気まぐれな猫は躾しにくいと言われますが、トイレや爪とぎは訓練しだいで是正できる場合も多いようです。防止対策と同時に躾の訓練も必要なことでしょう。

腰壁を設置する費用は?猫の爪とぎ対策をしましょう!

猫の爪とぎ対策にはどんな素材が向いている?

猫の爪とぎ対策として傷が付きにくい腰壁を設置する場合には、どのような建材を用いると効果的なのでしょうか?

猫は、爪が引っかかりやすい箇所ならある程度どんなものでも爪とぎをしてしまいます。

そのため、爪とぎを防止したい場合には、表面が滑らかで爪が引っかからないもの、または硬くて爪が引っかかっても傷がつかないものを選ぶと良いでしょう。

猫の爪とぎ防止として多く用いられている壁材としては、パイン材や樹脂製のパネルなどがあります。

猫の爪とぎ防止シートで対策はできる?

ホームセンターなどには、DIYで施工可能な猫の爪とぎを予防する薄い樹脂製シートが販売されています。

価格は大体1平米あたり約1,000円程度ですので、手軽に猫の爪とぎ対策ができるように思えますが、このタイプの商品では完璧に猫の爪とぎを予防することはできないようです。

元々の壁が滑らかで凹凸が無い場合は、シートを貼ることで爪が引っかかりにくくなり、爪とぎによる傷を予防することができます。

しかし、壁紙に凹凸がある場合、シートと壁紙の間に空間ができてしまい、その部分に爪が当たると、圧力でシートが破れてしまうのです。

特に、力が強い猫や、爪が鋭い猫の場合、樹脂製の薄いシートだけでは爪とぎによるクロスの傷を予防することができません。

このような猫の場合は、木材や硬い樹脂パネルなどを用いて腰壁を設置すると良いでしょう。

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腰壁を設置するための費用と相場

パイン材やパネル、腰壁シートの施工をリフォーム会社に依頼する場合の施工価格の相場をご紹介します。

まず、パイン材を用いて腰壁を追加した場合の費用ですが、1平米あたり工事費用も含めて約15,000円が相場です。

これは、無垢材のシンプルな建材を利用した場合の価格となりますので、塗装を施した製品を用いる場合はもう少し費用は高くなります。

続いて、樹脂などのパネルを貼り付けて施工した場合の価格です。

木目調の樹脂パネルを設置する場合の費用は、製品の価格にもよりますが、概ね1平米あたり約10,000円が相場となります。

デザインが複雑なパネルや、薄くて強度の高いパネルを利用すると、その分高額になりますので、予算と合わせて使用するパネルを選ぶと良いでしょう。

最後に爪とぎ防止シートを施工する場合の価格です。

腰壁シートを用いた場合の施工価格は、6畳間で約10万円、1平米あたり約10,000円となります。

猫が出入りする場所には全て腰壁を設置する

猫の爪とぎ対策として腰壁を設置する場合、施工が必要な箇所は家屋内の猫が出入りする全ての箇所になります。

もし、1箇所でも腰壁を設置せずにそのままの状態にしていると、その部分だけ爪とぎによって大きな傷がついてしまうでしょう。

特に和室や階段などは施工の際に忘れやすい箇所ですので、忘れずに階段や和室にも腰壁を設置しておきましょう。

外壁にも腰壁を設置した方が良い場合も

室内各所に腰壁を設置するだけでは爪とぎ対策が不十分になってしまうことがあります。

猫を放し飼いにしている場合や、野良猫が居る場合、外壁の種類によっては外壁で爪をとがれ、外壁がボロボロに傷つき、家屋の雨漏りの原因となってしまうのです。

雨漏りが起こるほどの傷が無くても、木製の外壁などで表面に塗装が施されている場合などは、傷によって建材に雨が侵入し、外壁材が腐ってしまうということもあります。

階段などの家屋内の傷は見た目以外のデメリットはありませんが、外壁の傷は家屋の寿命に関わるため、外壁を設置して傷を予防しましょう。

猫用ドアで爪とぎ対策を

壁については腰壁を設置することで爪とぎの被害を抑えることができますが、扉の被害を抑えることはできません。

猫が移動したい場合などに部屋の扉が閉まっていると、扉を引っ掻いて開けようとするため、扉や襖に傷がついてしまいます。

猫用ドアを設置することでこのようなひっかきによる傷も防ぐことができるので、猫が出入りする部屋については猫用ドアを設置しておくと良いでしょう。

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腰壁を設置した場合のメリットとデメリット

腰壁を設置すれば猫の爪とぎ対策ができますが、どのようなメリットやデメリットがあるのでしょうか?

腰壁を設置した場合のメリット

まず、一番大きなメリットとしては、猫の爪とぎで壁に傷がつかなくなるということです。

壁が爪とぎで傷だらけになると見栄えも悪くなりますし、和室の塗り壁なら補修のために壁を塗り直さなければいけなくなります。

表面が滑らかな素材を用いた腰壁や、硬い素材を用いた腰壁を設置することで、このような被害を抑えることができるので、安心して猫と暮らすことができるようになるでしょう。

腰壁を設置した場合のデメリット

腰壁を設置する場合のデメリットは、室内のデザインが崩れてしまうことがあるということです。

壁紙や床材と腰壁の色合いがマッチしていないと、腰壁部分が悪い意味で目立ってしまいます。

特に腰壁は既存の壁から少し飛び出した形状となっていますので、部屋に合わないデザインの腰壁を設置すると、一気に部屋のイメージが悪くなってしまうでしょう。

施工の際には、サンプルなどを用いてあらかじめ床材や壁紙とのバランスを確認しておくことで、このようなデメリットを防ぐことができます。

もう一つのデメリットは、掃除の手間が増えるということです。

腰壁は壁から少し飛び出した形状になるため、腰壁と既存の壁の隙間にほこりが溜まりやすくなります。

シートやパネルタイプの腰壁なら、厚みを抑えることである程度ほこりの蓄積を防ぐことができますので、掃除の手間を増やしたくないという方はこのタイプの腰壁にすると良いでしょう。

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DIYで腰壁を設置することはできる?

腰壁用の建材やパネル、シートなど、DIY用途向けに色々な製品が販売されています。

このような製品を用いれば、素人でも腰壁を施工することができるのですが、さまざまなトラブルの原因となっているようです。

まず、よくあるトラブルとして、デザインの悪化があります。

パネルやシート、板などの材質に関わらず、壁に追加で施工するためには、しっかり寸法を測ってずれたり傾いたりしないようにきれいに取り付けなければいけません。

DIYの場合、取付けがずれていたり、シートに気泡が入ったりといった施工不良が起こりやすく、部屋の見た目が悪くなってしまって後悔したという話もあります。

二つ目のトラブルは、施工不良によって怪我の原因となってしまうことがあるということです。

これは、角部分の仕上げが不十分で体を傷つけてしまったり、床材との間に隙間ができることで足を引っかけやすくなってしまったりといったトラブルになります。

特に床材との隙間については、猫が爪を引っかけて怪我をする原因にもなりますので、施工の際にはできるだけ隙間が空かないよう注意しましょう。

リフォーム会社などに依頼すれば、施工不良によるトラブルを回避することができますし、デザインについてもあらかじめ色々な製品から選ぶことができるため、家屋のイメージに合った材料で施工することができます。

リフォーム会社などに依頼すると、費用がDIYよりかかりますが、後々のことを考え、プロに施工を依頼した方が良いでしょう。

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この記事の監修者プロフィール

【監修者】下久保彰

2級建築士。建築設計や施工業務を30年以上経験。最近は自営にて各種請負業務を行う。

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