

目次
キャットウォークとは
キャットウォークとは、室内の壁面や梁などに設ける猫用の通り道です。猫が高い場所を好む習性に合わせて高所に設置し、移動や休憩の場として使います。壁付け収納のように見えるものや、構造梁と一体化させたものなど、インテリアになじむデザインも選べます。
リフォームでキャットウォークを設置するメリット
リフォームでキャットウォークを設置すると、猫の運動不足やストレスに配慮した環境をつくれます。主なメリットは3つあります。ただし、猫によっては興味を示さなかったり、慣れるまで時間がかかったりします。性格や年齢、普段の行動に合わせて、使いやすい形や配置を検討しましょう。

【メリット1】猫の運動不足解消
キャットウォークは、登る・降りる・歩くといった上下運動を取り入れやすく、室内で体を動かす機会を増やせます。必要な運動量や遊びの時間は、年齢や体格、健康状態、性格によって異なります。猫の様子に合わせ、おもちゃ遊びや爪とぎも組み合わせましょう。
【メリット2】猫のストレス軽減
キャットウォークを設けると行動範囲が広がり、適度に体を動かせるため、ストレスの軽減につながります。また、高い場所は周囲を見渡しやすく、猫が安心しやすい場所です。危険を避けながら周囲を確認する習性に合うため、落ち着いて過ごせる居場所にもなります。
【メリット3】爪とぎやイタズラの予防
キャットウォークで行動範囲が広がると、猫が退屈しにくい環境をつくれます。ただし、爪とぎは爪の手入れやマーキング、ストレッチのために行う自然な行動で、キャットウォークを設置してもなくなるとは限りません。壁や家具の傷を防ぐには、猫が好む素材や向きの爪とぎを、休む場所や通り道の近くに用意しましょう。
リフォームでキャットウォークを設置する費用
キャットウォークの設置費用は、棚板の枚数、既存壁の下地、下地補強の有無、造作範囲、仕上げ材によって大きく変わります。

下地がある壁に棚板やステップを数枚取り付ける小規模な工事は5万〜10万円が目安ですが、下地補強や壁の仕上げ直しを伴う場合は10万〜30万円、複数の壁や部屋にわたる造作では30万円を超えることもあります。見積もりでは、材料費だけでなく、下地調査・補強費、取付費、養生費、壁紙などの復旧費が含まれているかも確認しましょう。
キャットウォークの施工事例
キャットウォークの形状や配置は、飼い主の希望、猫の頭数や体格、住まいの間取りによって変わります。6つの施工事例から、暮らしに合う取り入れ方を見てみましょう。
【事例1】猫と飼い主どちらも楽しい空間に

| リフォーム費用 | 約30万円(キャットウォーク以外の金額も含む) |
| 工期 | 3日 |
| リフォーム箇所 | キッチン・リビング・ダイニング |
猫が満足できる空間にしたいという要望を受け、各部屋にペットドア・キャットウォーク・キャットタワーを設置した事例です。猫を飼うスタッフも加わってプランを練り、猫が自由に移動しやすく、飼い主も遊ぶ様子を見守れる空間に仕上げています。
【事例2】家族とともに猫もくつろぐリビングに

| リフォーム費用 | 50万円(キャットウォーク以外の金額も含む) |
| 工期 | 1カ月(複合工事のため) |
| リフォーム箇所 | リビング |
| 壁面 | エコカラット(LIXIL) |
リビングを中心にキャットウォークを設置した事例です。壁面にはLIXILのエコカラットを採用し、デザイン性と脱臭機能の両立を図っています。効果は施工面積や換気、部屋の使い方によって異なります。壁面の棚は、猫の通り道だけでなく、本や小物の収納にも使える設計です。
【事例3】撤去できない柱を生かしたキャットウォーク

| リフォーム費用 | 800万円(キャットウォーク以外の金額も含む) |
| 工期 | 1カ月(複合工事のため) |
構造上撤去できない柱を、キャットウォークに取り込んだ事例です。撤去の可否は建物の構造や位置によって異なりますが、残す柱を猫の通り道や収納と組み合わせれば、空間のアクセントとして生かせることがあります。
【事例4】爪とぎ対策も考えたリフォーム

| リフォーム費用 | 500万~800万円(キャットウォーク以外の金額も含む) |
| 工期 | 2カ月(複合工事のため) |
テレビボードとキャットウォークを兼ねた壁面収納にレッドシダーの化粧板を貼り、デザイン性と爪とぎ対策を両立した事例です。玄関側からリビングドアを施錠できるようにし、猫の脱走にも配慮しています。リビングを広げたことで、猫がのびのびと走り回れる空間になりました。
【事例5】くつろぐ猫を眺められる部屋

| リフォーム費用 | 800万円(キャットウォーク以外の金額も含む) |
| 工期 | 3カ月(複合工事のため) |
リビングを囲むようにキャットウォークを設け、部屋の中央に造作したテーブルから、くつろぐ猫を眺められる間取りです。テーブルは食事にも仕事にも使え、飼い主と猫が同じ空間で心地よく過ごせる住まいに仕上がっています。
【事例6】リノベーションに合わせて設置したキャットウォーク

| リフォーム費用 | 500万円 |
リビングを中心にキャットウォークを設け、そこへつながるキャットステップも取り付けた事例です。インダストリアル調の内装に合わせて、キャットウォークとステップの色を棚や床とそろえ、空間になじませています。
キャットウォークの設置におすすめの場所
キャットウォークは、猫が普段過ごす場所や人の動線を踏まえて設置場所を選びます。候補になりやすいリビング・ダイニングと寝室について、それぞれのポイントを確認しましょう。

【おすすめ1】リビング・ダイニング
家族と猫が一緒に過ごす時間が長い家庭では、リビング・ダイニングが有力な設置場所です。窓の近くに設けると外を眺められますが、直射日光による暑さや、カーテンレール・エアコンとの干渉に注意が必要です。人の出入りが激しい場所を避け、落ち着いて休めるスペースと、無理なく上り下りできる経路を確保しましょう。
【おすすめ2】寝室
静かで落ち着きやすい寝室も、キャットウォークの設置場所に向いています。ほかの部屋へ移動できる開口部とつなげた事例もあり、リビングと寝室などを行き来できるようにすると、猫が気分に合わせて居場所を選べます。
キャットウォークのリフォーム工事の流れ
一般的な工事は、打ち合わせ・現地調査・施工・安全確認の順に進みます。

まず、猫の年齢・体格・性格・普段の動線を施工業者に伝え、設置場所や高さ、通路幅、上り下りの経路を相談します。現地調査では、壁や天井の下地、配線・配管、取り付ける製品の耐荷重、マンションの場合は管理規約などを確認します。
下地のある壁に棚板を数枚取り付けるだけなら、1日程度で終わることもあります。一方、下地補強や壁紙の復旧、複数の壁への造作を伴う工事は、数日以上かかることがあります。施工後は、ぐらつきや角の危険、表面の滑りやすさ、猫が無理なく上り下りできるかを確認し、気になる点は早めに施工業者へ相談しましょう。
キャットウォークのメンテナンス方法
キャットウォークは、普段の掃除にあわせてほこりや抜け毛を取り除き、汚れた場合は製品や仕上げ材に合った方法で拭き取りましょう。固定されている棚板は、清掃のために無理に取り外さないでください。定期的に、棚板や金具のぐらつき、滑り止めのめくれ、ささくれ、ひび割れがないかを確認します。異常がある場合は使用を中止し、施工業者やメーカーに相談しましょう。
キャットウォークを設置する際の注意点
キャットウォークを設置する際は、猫の安全に加え、建物の下地や人の動線も確認が必要です。マンションでは、壁・天井・床の工事に申請が必要な場合があるため、管理規約や使用細則を確認しましょう。賃貸住宅では、穴あけや造作の前に、貸主や管理会社の承諾を得てください。設置前に確認したい注意点は3つあります。
※ 参考:国土交通省「マンション標準管理規約」

【注意点1】滑りにくい床材にする
キャットウォークの下は、猫が着地したときに滑りにくい環境にしておくと安心です。床全体を張り替えるほか、ずれにくいマットやタイルカーペットを部分的に敷く方法もあります。ただし、床材だけで落下やけがを防げるわけではありません。高い位置から一気に飛び降りなくて済むように、途中にステップを設け、年齢や運動能力に合った高さにしましょう。マンションで騒音が気になる場合は、管理規約を確認したうえで、床材の遮音性能や施工方法を業者に相談してください。
【注意点2】キャットウォーク本体に滑り止めをつける
キャットウォークの表面は、猫が滑りにくく、爪や足が引っかかりにくい仕上げにすると安心です。滑りやすさは品種だけでなく、年齢、体格、被毛、爪や肉球の状態によっても異なります。滑り止めを追加する場合は、めくれやほつれが起きにくく、清掃しやすい素材を選び、確実に固定しましょう。シニア猫や関節に不安がある猫には、段差を小さくして緩やかな経路をつくることも大切です。
【注意点3】生活動線上に設置しない
キャットウォークは、人が頭や肩をぶつけにくく、扉や収納の開閉を妨げない場所に設置しましょう。猫が途中で行き止まりになり、ほかの猫や人に追い詰められないよう、可能であれば複数の上り下り経路を設けると安心です。人の動線と猫の逃げ道の両方を確認し、通路幅や棚板の位置を決めましょう。
【Q&A】キャットウォークに関するよくある質問
キャットウォークを設置して後悔したことは?
後悔しやすい点として、ほこりや抜け毛がたまりやすく、掃除に手間がかかることが挙げられます。高所に設置すると汚れに気づきにくく、手も届きにくくなります。清潔に保てるよう、リフォーム前に設置の高さや掃除方法まで施工業者と相談しておきましょう。
キャットウォークとキャットタワーの違いは何ですか?
キャットウォークは、壁面や梁などを利用してつくる横方向の通り道です。一方、キャットタワーは、据え置き型や床と天井で固定する突っ張り型など、主に縦方向の移動や休憩に使う設備です。

どちらにも市販品と造作品があります。市販のキャットウォークは、壁の下地を確認でき、メーカーの施工条件を満たせる場合にDIYで取り付けられます。下地補強や高所での固定が必要なら、専門業者に依頼した方が安心です。キャットタワーも、転倒や緩みを防ぐため、説明書に従って確実に設置しましょう。
キャットウォークの施工は業者に依頼した方がいい?
壁の下地が分からない場合、下地補強が必要な場合、複数の壁にわたって造作する場合は、専門業者への依頼がおすすめです。市販品を自分で取り付ける場合は、メーカーが指定する壁の種類、固定方法、耐荷重を守り、取り付け後にぐらつきがないか確認しましょう。少しでも固定に不安がある場合は、無理にDIYをせず業者に相談してください。
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