集合住宅の天井の防音リフォームのやり方とは?防音材や費用も解説

マンションのリビングで天井を見上げ耳を澄ます白トップス姿の30代後半〜40代女性。タイトル「集合住宅の天井 防音リフォームのやり方と費用」とサブコピー「天井対策だけでは防げない音もある」を表示したハピすむのサムネ画像。

集合住宅では上階の足音や物音に悩まされている方も多く、天井の防音リフォームを検討する方も少なくありません。天井の防音リフォームは、防音材の設置や二重天井への変更などがあります。この記事では、集合住宅の天井への防音リフォームのやり方や費用相場などを解説します。天井の防音リフォームで、快適な暮らしを手に入れましょう。

集合住宅の天井の防音リフォームで失敗を避ける4つの注意点。安全配慮・原状回復・管理規約確認・固体伝搬音は完全には防げない点を解説する警告インフォグラフィック。
天井の防音リフォームの注意点

集合住宅の天井の防音におけるリフォームの方法

集合住宅の天井への防音リフォームには、天井の構造を変更する大がかりな工事から、防音材を設置する簡易的な工事までさまざまです。

上階からの足音や生活音は天井を通して音が伝わりやすく、大きなストレスにつながります。

天井への防音リフォームを行って、騒音によるストレスを軽減させましょう。

【方法1】直天井から二重天井へリフォームする

集合住宅で上階からの騒音が気になる場合は、二重天井へのリフォームが有効です。

二重天井へのリフォームは、既存の天井から一定の空間を設けて、新たに天井板を設置しましょう。

上階と天井との間に空間が生まれることで音が遮断されるため、防音効果が期待できます。

二重天井リフォームは費用や工期がかかり、大がかりなリフォームになりますが、高い防音効果が期待できるでしょう。

【方法2】天井に防音材を設置する

手軽にできる上階への防音対策のリフォーム方法に、天井への防音材の設置があります。

防音材の設置は天井裏と、既存の天井に直接貼り付ける方法があり、DIYでも可能です。

しかし、設置した防音材に隙間ができていたり、防音材の特性を理解せずに間違った置き方をしたりしていると、十分な防音効果が得られません。

天井からの騒音を防音したい場合は、リフォーム業者に依頼しましょう。

集合住宅における天井の種類

集合住宅の天井は大きく分けて2種類があり、それぞれ特徴が異なります。

集合住宅の天井 防音性能を左右する直天井と二重天井の断面比較図。直天井は上階の床コンクリートと天井板が密着、二重天井は間に空気層があり音を遮断する。
集合住宅の天井構造
直天井

上階の床のコンクリート部分に直接天井板が貼り付けられており、上階の騒音がダイレクトに響く

二重天井

上階の床との間に空間が設けられており、空間そのものが音を遮断する役割を果たしているため、防音性が高い構造

天井の防音対策は既存の天井の構造によってリフォーム方法が異なるため、天井の構造を把握しておきましょう。

天井から伝わる音の種類

天井から伝わる音には大きく分けて、空気伝搬音と固体伝搬音の2種類があります。上階からの騒音を防ぐには、天井から伝わる音の種類を理解し、防音対策に役立てましょう。

天井 防音で押さえるべき2種類の音を比較。空気伝搬音は人の声やテレビ音など、固体伝搬音は上階の足音やドアの衝撃音など。それぞれ吸音材と制振材で対策する。
天井から伝わる音の種類

【種類1】空気伝搬音

空気伝搬音とは空気中を伝わって聞こえる音のことで、音源からの距離が遠くなるにつれて、音が小さくなる傾向にあります。

空気伝搬音の例
  • 人の声
  • 動物の鳴き声
  • 楽器の音
  • 車のエンジン音
  • テレビの音

空気伝搬音は吸音材や遮音材を使用して防ぐことが可能なため、天井への防音材を設置することで対策が立てられます。

【種類2】個体伝搬音

個体伝搬音は上階の床や壁など、建物自体を伝わって聞こえる音のことです。

個体伝搬音の例
  • 上階の足音
  • 物を落とす音
  • ドアを閉める衝撃音
  • 家具を引きずる音
  • 水道管の流れる音

個体伝搬音は空気伝搬音に比べ、減衰しにくく遠くまで伝わりやすいという特徴があります。

上階から伝わる個体伝搬音を天井で抑えることは難しく、上階での床への防音対策が最も効果的です。

なお、個体伝搬音への天井での防音対策は、制振材や防振材の設置があります。

集合住宅の天井の防音に効果的な防音材の種類

集合住宅で上階から聞こえる騒音には、空気伝搬音と固体伝搬音が混ざり合っています。そのため、空気伝搬音と固体伝搬音のどちらにも効果的な防音対策を行う必要があります。天井の防音に効果的な防音材の種類を知り、防音リフォームを成功させましょう。

天井の防音リフォームで使う5種類の防音材を比較。グラスウール・ロックウール・遮音シート・ウレタンスポンジ・防音パネルの特徴と用途、コスト目安を一覧化。
天井防音に使う防音材

【種類1】グラスウール

グラスウールは高い断熱性と優れた吸音性を併せ持った防音材で、空気伝搬音への防音に効果的です。

細いガラス繊維が複雑に絡み合っており、多孔質構造により音を吸収する性質があります。

比較的に安価である一方、遮音性はないため防音リフォームに使用する際は、遮音材を併用しなければなりません。

また、結露やカビが発生しやすい素材のため、適切な施工が求められます。

【種類2】ロックウール

ロックウールは天然の鉱物や鉄鋼スラグなどを原料とした人造鉱物繊維で、優れた吸音性が特徴です。

音エネルギーを吸収して、音を減衰させる効果があり、壁や天井の防音材として使用されています。

ロックウールはコストがかかるものの、高い吸音性や優れた断熱性・耐火性を持っているため、快適で安全な住環境を実現できます。

【種類3】遮音シート

遮音シートは高い遮音効果のあるシート状の建築資材で、さまざまな種類があります。

遮音シートの種類
  • 鉛シート
  • ゴムシート
  • 樹脂シート

遮音シートは柔軟性が高く、曲面にも対応できるため比較的施工が容易に行えます。

シートの厚さによって遮音性能が異なり、厚ければ厚いほど遮音性が高くなります。

しかし、遮音シートは防音効果が期待できないため、グラスウールなどの吸音材や制振材と組み合わせて使用することに注意しましょう。

【種類4】ウレタンスポンジ

ウレタンスポンジは多孔質構造から、高い吸音効果が期待できます。

ほかの防音材と比べ、価格も安く軽量なため導入しやすい防音材です。

音のエネルギーを吸収して、熱エネルギーに変換することで音を減衰させており、特に中高音域に対して効果を発揮します。

【種類5】防音パネル

防音パネルは音を遮断・吸収することで、騒音を軽減する効果が期待できるパネルで、さまざまな種類があります。

防音パネルの種類
  • 遮音パネル
    音を遮断することに特化したパネルで、吸音パネルは音を吸収する効果がある
  • 吸音パネル
    遮音性と吸音性のどちらも備えたパネルで、高い防音効果が期待できる
  • 複合パネル
    さまざまな素材や大きさのものがあり、空気伝搬音への防音対策に有効

これらの防音パネルは接続部分の防音性が低いため、隙間なく設置する必要があります。

集合住宅の天井の防音対策にかかる費用

天井の防音リフォームにかかる費用相場は、40万~80万円が目安です。

上階からの騒音場所が限定的な場合は、一部屋のみピンポイントで防音リフォームを行うことも可能です。

天井への防音リフォームは施工方法や面積によって大きく異なるため、専門業者から見積もりを取得しましょう。

集合住宅の天井に防音対策をする際の注意点

集合住宅の天井の防音対策は、快適な生活を送る上で非常に重要な要素です。防音対策をする際にはいくつか注意点があり、把握しないままリフォームすると後悔する可能性があります。天井に防音対策をする際の注意点を知り、防音リフォームを成功させましょう。

集合住宅の天井の防音リフォームで失敗を避ける4つの注意点。安全配慮・原状回復・管理規約確認・固体伝搬音は完全には防げない点を解説する警告インフォグラフィック。
天井の防音リフォームの注意点

【注意点1】安全に配慮する

集合住宅の天井に防音対策をする際は、安全に配慮しなければなりません。

天井の防音リフォームは高所での作業となるため、脚立からの落下などに注意しましょう。

また、防音材は重量の大きいものもあるため、一人ではなく複数人で作業すると安全性が確保されます。

天井の強度によっては、防音材の重さに耐えられない場合があるため、必要に応じて事前に天井の補強工事も行いましょう。

また、防音材の設置方法や固定方法が適切でないと、防音材の落下や天井部分の破損につながる恐れがあります。

大がかりな防音リフォームはDIYでは行わず、専門業者に依頼して安全に行いましょう。

【注意点2】原状回復できるリフォーム内容にとどめる

賃貸住宅では、退去時に原状回復ができるリフォーム内容にとどめておきましょう。

上階の騒音に悩まされていると、できる限り効果の高い防音リフォームを行いたいと感じている方も少なくありません。

しかし、賃貸住宅では賃貸借契約が終了し、撤去する際に入居時の状態に戻す「原状回復義務」が発生します。

そのため、賃貸住宅では大がかりな防音リフォームを行うことは難しいといえます。

賃貸住宅で防音対策を検討する場合は、取り外しのできる防音材の設置など、最小限にとどめましょう。

【注意点3】管理規約を確認する

集合住宅では管理規約によって、リフォーム可能な範囲が定められているため、施工前に必ず確認しましょう。

管理規約は建物の維持管理や住民間のルールを定めたもので、天井のリフォームに関して施工範囲の制限や必要な手続きも定められています。

集合住宅で天井は共用部分と専有部分の境界にあたり、管理組合の許可なしにはリフォームできません。

また、天井の構造によってはリフォームを行うと耐震性や防火性に影響が出る可能性もあります。

そのため、集合住宅で天井の防音リフォームする場合は、管理規約を確認してから行いましょう。

【注意点4】天井へ施す防音リフォームで防ぐのは難しい

集合住宅で上階からの騒音は、天井への防音対策で完全に防ぐことは難しい場合があります。

上階からの騒音には空気伝播音と固体伝播音が混ざっており、双方の音に対して防音対策を行う必要があります。

空気伝播音は天井への防音リフォームで軽減できますが、固体伝播音は建物の構造体を伝わるため天井へのリフォームだけでは防げません。

また、上階だけでなく斜め上の階や隣室からの音も伝わってくるため、天井への防音対策だけでは不十分です。

集合住宅での騒音問題は、天井への防音リフォームだけで防ぐことは難しいことを把握しておきましょう。

【Q&A】天井の防音対策に関するよくある質問

天井に吸音パネルを貼るとどのくらい防音効果がありますか?

市販されている家庭用の吸音パネルは、10〜20デシベル(dB)程度の防音効果が期待できます。しかし、吸音材だけを天井に設置しても、あまり効果を期待できません。天井への防音対策は吸音材と遮音材を併用し、効果を高めましょう。

集合住宅で上の階がうるさい場合のおすすめの防音対策は?

集合住宅で上階の騒音がうるさい場合は、二重天井へのリフォームや防音材の設置などの防音対策が効果的です。しかし、上階からの騒音の種類によっては、天井への防音対策では対応できない場合もあります。集合住宅で上の階がうるさくてお困りの場合は、管理会社へ相談するなども検討してみましょう。

DIYによる天井の防音リフォームは可能?

天井への防音リフォームは、DIYでも可能です。しかし、天井への防音リフォームは専門的な知識や高い施工技術を要します。天井への防音リフォームは高所作業のため危険が伴い、素人が行うと十分な防音効果を発揮できない場合もあります。集合住宅で天井への防音リフォームを検討中の方は、リフォーム業者に依頼しましょう。

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