2024年01月24日更新

監修記事

壁の防音リフォームの費用や相場は?

壁を防音リフォームすることで、外部からの騒音を抑えたり、逆に趣味の楽器や音楽鑑賞で近所に迷惑をかけるのを防いだりすることができます。目的とする状況別に、防音工事の方法と使用する製品の価格、工事費用の相場について見てみましょう。

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目的別に防音工事の内容を選ぶことが大切

一口に防音と言っても2つの要素があります。1つは遮音、これは空気中を伝わる音を遮断して外に音が漏れないようにする事で、普通これが防音と思っている人が多いでしょう。

もう1つ大事なのは吸音で、床・壁・天井で音の反射を防ぎ音が振動として室外に漏れることを防ぐ対策が必要です。

部屋の壁を防音リフォームする際に何より重要なのが、どのレベルで防音したいかをよく考えることです。

防音工事には、ちょっとした生活音を抑える程度のものから、ピアノや音楽鑑賞向けに室内の余計な音の反響を抑えつつ外部への音の伝播を防ぐものまであります。

当然、楽器や音楽鑑賞向けの大音量かつ部屋の音響にもこだわった防音工事は工事価格が高額となるため、道路を走る車の音を防ぎたいという目的にはあまりおすすめできません。

どのグレードの防音工事を行えば自分の目的が達成できるのか、これをよく考えておくことが防音リフォームでは大切です。

壁の防音リフォームの費用や相場は?

グレード別の防音リフォームの工事内容

生活音などを防ぐ簡単な防音リフォームの方法から、本格的な防音リフォームまで工事方法をご紹介します。

まず、ちょっとした屋外の騒音が気になる場合には、防音窓の設置が効果的です。

窓はどうしても壁に比べて音が伝わりやすい箇所のため、ここを二重窓にすることである程度外部の騒音を防ぐことができます。

また、窓を交換せず、遮音カーテンを利用するという方法もおすすめです。

マンションなどの集合住宅にお住まいの方で、隣近所の生活音が気になる場合には、遮音シートや防音シートを壁紙や壁材の下に追加するという方法があります。

この方法は、壁の内装リフォームの際に同時に施工できるため、壁紙の貼替えなどとセットでの依頼がおすすめです。

シアタールームのような本格的な防音室を作成したい場合には、壁内部にグラスウールなどの吸音材を設置、壁材にも音の乱反射を抑えるボードを使用し、床や天井部分にも同様の施工を行います。

その他にも音の反響をコントロールするために吸音壁を作ることもありますし、壁を作る以外にもさまざまな製品を用いて音の伝達や反響を調整するため、技術力も必要です。

また、通気ダクトや換気扇についても、外部に音が伝わるポイントとなってしまいますので、この部分にも防音構造の製品を使用しなければいけません。

防音工事それぞれの施工費用と相場

窓サッシを二重窓にして防音する場合の費用は、窓1カ所あたり約4万円が相場です。
窓サッシについては近年、既存の窓枠をそのまま流用できる製品が販売されているため、時間も費用も抑えて施工できるようになっています。

遮音カーテンはサイズにもよりますが、幅1mあたり約5,000円から購入することができるので、とりあえずある程度騒音を防ぎたいという方は試してみると良いでしょう。

遮音カーテンを設置する場合には、隙間が空くと音が伝わってしまいますので、窓の幅に比べてカーテンの幅を大きめに取り、できる限り余裕をもったサイズのカーテンを用意してください。

吸音シートや防音シートを壁材の下に追加する工事の費用は、6畳間の壁一面で約12万円です。

防音のレベルによって使用する防音シート類の価格が上がっていきますし、どの範囲まで防音するかによっても価格が変わりますので、事前に隣からの音の伝達がどの壁から起こっているかは十分注意して調査しておきましょう。

シアタールームなどの本格的な防音室については、家屋の構造や作成する部屋の広さによって大きく価格が変わり、反響などにこだわったものでは約1,000万円かかったという事例もあります。

広さにこだわらず、楽器を演奏できれば良いというレベルなら約200万円、場合によっては約100万円以下で施工できたという例もありました。

防音室を作成する場合は、どうしてもオーダーメイドに近い設計になってしまいますので、費用の違いが大きくなります。

このような場合には、まず防音室の施工を得意としているリフォーム会社などに見積もりを依頼すると良いでしょう。

壁の防音にはどんな素材が適しているのか

単純に素材によって性能を比較するのは難しいのですが、音を吸収して抑えるならグラスウールが、音を跳ね返して防音するなら、防音ボードがおすすめとされています。

基本的に、防音は音が伝わらない素材を用いることが大前提ですので、素材を選ぶ際には部位や音の大きさに合わせて適切なものを使用してください。

防音工事に慣れたリフォーム会社なら、騒音の質や目標とする静かさに合わせて適切なものを選んでくれますので、まずは調査と見積もりを依頼すると良いでしょう。

マンションと一戸建てで防音リフォームの方法は変わるのか?

一戸建ての場合は、極端な話をすると既存の壁を撤去して防音効果のある壁を作ることができるのですが、マンションの場合は壁の中心部分を境目として隣家となってしまうため、壁そのものを交換することができません。

また、床や天井についても躯体の都合上、壁の中に防音シートを貼るといった工事ができない可能性もあり、壁の上に石膏ボードや吸音ボードを貼り付けるという方法を採らざるを得ない場合もあります。

そのため、防音材や吸音材の都合で部屋がやや狭くなってしまうこともありますし、思ったほど防音できなかったということもあり得ますので、注意してください。

壁の防音リフォームの費用や相場は?
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壁の防音リフォームの際に注意することは?

防音リフォームの際に注意して欲しいポイントは、あまり費用を安くしすぎないことです。

防音材や吸音材は、どうしても高機能建材に該当する製品ですので、高性能な製品はそれだけ良い素材を使っており、その分価格は高くなります。

できるだけ費用を抑えようとして安い業者に任せた場合や、値引き交渉で頑張りすぎてしまうと、ワングレード下の素材を用いた製品に変更されてしまい、思ったほどの防音性が得られないということもあるのです。

また、防音はある程度使い続けると慣れてしまい、逆に小さな音が気になってしまうということもあります。

ある程度の防音ができれば良いと割り切ってリフォームするか、少しグレードの高い防音材を使用してできる限り音を防ぐかをよく考えてから施工を依頼しましょう。

もう一つ、忘れられがちなのですが、隣近所の生活音が床から伝わっていたという事例もあります。

本来、防音を考える場合は床・壁・天井全体での対策が必要なのですが、このような場合には、床材を防音のものに変えたり、遮音カーペットを敷いたりなどの方法で対処できますので、壁のリフォームと同時に施工しても良いでしょう。

防音については、基本的にある程度の厚みが無いと十分な効果が得られないと言われています。

壁紙には防音機能があるものもありますが、一般的な厚さの壁紙では十分な防音を行うことができないという点にも注意してください。

通気性が高い家と断熱性の良い家に防音を施す際の注意点

元々の家屋の通気性が高い場合や、断熱性が高い場合にも少し注意が必要です。

音は空気を介して伝わるため、通気性が高いということは音も伝わりやすいということになります。

そのため、通気性の良い家を防音リフォームする場合には、通気性が低下してしまうことに注意してください。

換気扇や通気ダクトには、音の伝播に配慮した構造の製品もありますので、防音リフォームをされる際にはこのような製品を選ぶと良いでしょう。

高気密住宅や高断熱タイプの住宅の場合は、防音工事を施さなくてもある程度騒音を抑えられるというメリットがあります。

それぞれの設備の相場は、防音機能付きダクトが約500円、通気ユニットが約5,000円です。

外壁でできる防音リフォーム

防音対策は、防音材や二重サッシなど内側から防音する方法の他に、外壁塗装で外側から防音対策をする方法もあります。

一般的な外壁材による防音対策

まず、一般的な外壁材による防音対策を見ていきましょう。

・外壁コンクリートや石膏など:音を反射しやすく、遮音効果が高い。
・外壁サイディング(窯業系):遮音性が高め。通気工法や防水透過シートを施工することでさらに防音効果が上がる。
・外壁サイディング(金属系):音を吸収する効果がある。

上記の外壁材を外壁に施工するだけで、防音対策することができます。外壁コンクリートや石膏、窯業系の外壁サイディングなどは遮音効果が高く、金属系のサイディングは音を吸収する効果があります。

遮音・吸音ができるものを選ぶ

先程「遮音」と「吸音」について触れましたが、どちらか一方の効果が優れていても完全な防音対策にはなりません。

・「遮音」→音を遮ることができるが、音を小さくすることができない。音を遮ることができずに漏れてしまった場合、音が伝わってしまう。
・「吸音」→音を吸収することができるが、音を跳ね返すことができない。吸音できなかった場合、音が伝わってしまう。

このように「遮音」と「吸音」にはそれぞれ欠点があるため、両方がバランスよく機能しないと、せっかくの防音対策も無駄になってしまいます。完全な防音対策をしたい場合は、両方に配慮した対策が必要になるでしょう。

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リフォームで防音対策に塗料を選ぶメリット

「一般的な外壁防音対策」でいくつかの方法をご紹介しましたが、リフォームで防音対策を希望した場合、これらの方法だと費用がかかったり防音性能があまりなかったりと、思うように防音対策できないことがあります。

外壁材で防音対策をする他に、リフォームの際にできる防音対策として外壁塗装をする方法があります。「ガイナ」のような外壁に防音効果のある塗料を塗装するだけなので、外壁工事より比較的安く工事の手間もかかりません。

その他にも、塗装なら外壁工事のように外壁を剥がし防音材を入れるなどの大がかりな工事がないため、室内で過ごすことも可能だったりとメリットがたくさんあります。

では、この防音塗料「ガイナ」はどのような性質をもった塗料なのでしょうか。

優れた防音性能を持つ塗料「ガイナ」

外壁塗料の「ガイナ」はJAXAとライセンス契約をしており、ロケットの技術を用いた最新の技術で、暑さや寒さなどに対応するだけでなく、車などの騒音や匂いの問題も解消できる断熱セラミック塗料のことです。

防音効果とその仕組み

防音塗料「ガイナ」を外壁に塗装することで、音の振動や反射の効果で音が軽減するため、車や電車の音などの騒音の侵入を抑えることができます。また、反対に建物内部から音が漏れるのを防ぐ効果もあります。

では、音を反射する仕組みと音の侵入防止の仕組みを詳しく見ていきましょう。

音を反射する

「ガイナ」を200倍に拡大した画像を見ると、塗膜表面の大部分が特殊セラミックで構成されているため、塗膜の表面積が凸凹して大きくなっています。

音は反射する性質があるため、「ガイナ」の凹凸した表面に音が反射し音漏れを抑えることができます。

音の侵入防止

音は空気を振動させて伝わる性質を持っていますが、「ガイナ」の塗膜表面にあるセラミックと空気によって振動を吸収し音を小さくします。この制振効果によって、音の侵入を防止することができます。

その他の効果もある

防音塗料「ガイナ」塗料の効果は防音性能だけではありません。「ガイナ」防音効果の他にもさまざまな効果があります。

・断熱、遮熱効果
・空気質改善効果
・防露効果
・耐久効果
・不燃効果

「ガイナ」塗料は、屋根や外壁などはもちろんのこと、船舶の甲板や重要文化財などにも使用されています。

このように、コストパフォーマンスが高い防音塗料「ガイナ」はさまざま点から、外壁をリフォームするときに使用する塗料としておすすめです。

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この記事の監修者プロフィール

【監修者】下久保彰

2級建築士。建築設計や施工業務を30年以上経験。最近は自営にて各種請負業務を行う。

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