目次
マンションで内窓リフォームはできる?
マンションでは通常の窓が共用部分になるため、リフォームできない可能性が高いといえます。
一方で、窓より内側は専有部分のため内窓リフォームが可能です。
二重窓にするために、既存の窓の内側に設置する窓のこと。
内窓を設置して既存の窓との間に空気層を設けることで、断熱性や防音性が高まります。
内窓は簡単な工事で済む場合が多く、手軽にリフォームができます。
なお、専有部分でも設置する場合はマンションの管理組合に許可を取る必要があるため、注意しましょう。
マンションにおける内窓リフォームの管理規約
ほとんどの場合、マンションでリフォームする際は管理組合から許可を得なければなりません。
また、リフォームのルールはマンションの管理規約によって定められています。
マンションの使い方や、リフォームなどに関するルールが定められた規約のこと。
管理規約の策定は区分所有法によって定められた義務のため、ほとんどのマンションで用意されています。
なお、専有部分のリフォームは可能なケースがほとんどであるものの、マンションによって細かいルールが違うことも。
管理規約のルールを守らなければ、リフォームした部分をもとに戻す必要があったり工事の中止を求められたりする可能性があります。
内窓リフォームをする場合は、管理規約を確認した上でマンションの管理組合へ申請しましょう。
マンションで内窓をリフォームするメリット
室内において窓は外気の影響を受けやすい部分ですが、対策をすることで断熱性の向上などの効果に期待できます。
ここでは、マンションで内窓をリフォームするメリットを見ていきましょう。
【メリット1】断熱性が向上する
内窓を設置することで、既存の窓との間にできる空気層が断熱材の役割を果たすため、外気温の影響を受けづらくなります。
また、断熱性の向上により冷暖房の効きがよくなり、光熱費の削減が可能です。
なお、内窓のガラスには以下のような種類があります。
- 単板ガラス
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ガラスを1枚のみ使用した基本的な構造のガラスで、単体で使用する場合は断熱性が低くなり、結露も発生しやすいといえます。
- 複層ガラス
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2枚のガラスの間に中空層を設けたガラスのことで、単板ガラスより断熱性が高く結露も発生しにくいことが特徴です。
- Low-E複層ガラス
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複層ガラスの表面に、金属膜(Low-E膜)をコーティングしたガラスのこと。
Low-E膜は熱を逃げにくくする性質があるため、複層ガラスよりも断熱性の向上が見込めます。
内窓が単板ガラスでも既存の窓との間に空気層が設けられるため、断熱性の向上や結露軽減の効果が見られます。
より断熱性を高めたい場合は、複層ガラスやLow-E複層ガラスにするとよいでしょう。
【メリット2】結露を軽減できる
内窓を設置して二重窓にすることで、結露の軽減が可能です。
結露は室内の湿気が急激に冷やされて水滴になることで発生しますが、窓に空気層ができることで外の温度が内側に伝わりづらくなることが理由として挙げられます。
結露が少なくなることで、カビの発生や窓枠の劣化などを抑えられます。
また、窓拭きなどメンテナンスの手間も減らせるため、結露を軽減できるのはメリットといえるでしょう。
【メリット3】防音性を高められる
内窓と既存の窓の間にできた空気層がクッションの役割を果たすことで、外部からの音を軽減できます。
また、内窓を設置すると窓全体の気密性が向上するため、その効果も相まってより防音性が高まるといえるでしょう。
通常の内窓でも外部の音を軽減できますが、防音性の高いガラスにすることでさらに効果が高まります。
特にマンションが幹線道路や線路に近くて騒音に悩まされている場合、防音性を高められる内窓リフォームは大きなメリットになるでしょう。
【メリット4】防犯対策ができる
二重窓は侵入の手間が2倍になるため、防犯に効果があるといえます。
侵入に5分かかる場合は侵入者の7割が諦め、10分以上かかる場合はほとんどが諦めるといわれています。
内窓リフォームは、防犯対策をしたい方にもおすすめできるといえるでしょう。
【メリット5】部屋のイメージを変えられる
内窓にはさまざまなカラーバリエーションやデザインが用意されているため、部屋のイメージを変えやすいといえます。
マンションでは通常の窓が専有部分となるため、交換ができない場合も少なくありません。
また、既存の窓では色やデザインがインテリアと合わないことも。
内窓リフォームをする場合は、インテリアに合わせて好みのデザインを選べます。
部屋をおしゃれなイメージにできるのは、内窓リフォームのメリットといえるでしょう。
マンションで内窓リフォームをするデメリット
内窓リフォームは断熱性の向上や豊富なデザインなど多くのメリットがある一方で、デメリットも見られます。
ここでは、マンションで内窓リフォームをする場合のデメリットを見ていきましょう。
【デメリット1】掃除の手間が増える
内窓リフォームをすると窓の数が2倍になるため、掃除の手間が増えてしまいます。
外窓と内窓の間は掃除がしづらく届きにくい部分もあるため、より手間に感じてしまうかもしれません。
ただし、日常であまり開閉しない窓はほこりなどがたまりにくいため、そこまで手間にはならないでしょう。
【デメリット2】窓の開閉が面倒になる
内窓を設置すると開閉するときに2度の操作が必要なため、普段の開け閉めが面倒になるといえます。
特にベランダへの掃き出し窓はサイズが大きくて重く、また頻繁に開閉する場合があるため、わずらわしく感じる可能性があるでしょう。
窓を頻繁に開け閉めする場合は、面倒になる可能性を考慮しておいたほうがよいかもしれません。
【デメリット3】部屋が狭く感じる可能性もある
内窓を設置する際は空気層を設ける必要があることから、既存の窓から距離を取らなければなりません。
そのため、設置後は室内側に内窓の枠が出っ張る可能性も考えられます。
取り付けの幅が足りない場合はふかし枠を使用するため、より出っ張ってしまうことも。
また、窓枠にものが置けなくなる可能性もあります。
既存の窓枠の奥行を延長し、内窓の設置するスペースを確保するための部材のこと。
内窓はリビングなど広い部屋では影響が少ない一方で、居室などは部屋が狭く感じる可能性も考えられます。
マンションにおける内窓リフォームの費用相場
マンションで内窓リフォームをした場合の費用相場は、1箇所あたり3万〜14万円が目安です。
窓の種類 | 費用相場 (1箇所あたり) |
---|---|
小窓 | 3万〜6万円 |
腰高窓 | 4万〜8万円 |
掃き出し窓 | 10万〜14万円 |
内窓リフォームは工数が少ないため、外窓を交換するよりも費用を抑えられる可能性が高いといえるでしょう。
ただし、断熱や防音などの性能が高いものや特殊な形状の内窓を使用する場合は、目安よりも費用が高くなる可能性もあります。
なお、内窓リフォームの費用は施工業者によって変わりますので、複数のリフォーム会社や工務店への見積もり依頼をおすすめします。
マンションにおける内窓リフォームの施工事例
ここでは、マンションで内窓にリフォームした事例を見ていきましょう。
【事例1】騒音対策の内窓リフォーム
費用 | 約16万円 |
工期 | 半日 |
採用商品 | インプラス (LIXIL) |
電車の騒音や窓の結露が気になるため、2箇所で内窓リフォームをした事例です。
設置後は騒音が軽減し、断熱性も向上したため快適に。
【事例2】結露対策の内窓リフォーム
費用 | 約10万円 |
工期 | 半日 |
採用商品 | インプラス (LIXIL) |
結露対策として内窓を設置した事例です。
費用は高くなりますが、この事例のような特殊な窓にも対応できる場合があります。
内窓は設置する工数が少なく手軽にリフォームできるため、これらの事例のように1〜2箇所の場合は1日あれば取り付けられる可能性が高いでしょう。
マンションの内窓リフォームで活用できる補助金制度
マンションで内窓を設置する場合、以下の補助金・助成金制度を活用できる可能性があります。
補助金・助成金制度 | 補助限度額 |
---|---|
先進的窓リノベ事業 | 200万円 |
子育てエコホーム支援事業 | 20万〜30万円 |
既存住宅における断熱リフォーム支援事業 | 15万〜20万円 |
長期優良住宅化リフォーム推進事業 | 80万〜160万円 |
これらの補助金・助成金制度を活用できれば、内窓リフォームの費用を抑えられるかもしれません。
ただし、それぞれの補助金・助成金制度には条件がありますので、リフォーム前に施工業者などに問い合わせることをおすすめします。
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