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2019年01月30日更新

原状回復の費用の相場は?

賃貸トラブルの代名詞とも言える原状回復は、個人・オフィス用物件を問わず、頭を悩ませる問題です。この記事では、円満に退去するために知っておきたい、原状回復の範囲や平均費用などについて、トラブルの事例や国土交通省のガイドラインを踏まえながら、詳しく解説します。

  • 【監修者】株式会社フレッシュハウス 樋田明夫
  • この記事の監修者
    株式会社フレッシュハウス
    樋田明夫
    営業戦略室 室長

原状回復リフォーム費用は誰が負担する?

原状回復とは、借りていた部屋を元の状態に戻す工事のことです。

引越しを控え、どのような原状回復が発生するのか、不安に感じている方も多いのではないでしょうか?

原状回復は、賃貸トラブルの中でもよく浮上するワードです。

原状回復を巡るトラブルの例

「高額なリフォーム費用を差し引かれ、敷金が返ってこなかった」
「小さな傷やワックスがけなど、細かい箇所まで費用を請求された」
「取り付けられて何年も経つ設備の交換費用を、全額負担させられて納得できない」

このような原状回復にまつわるトラブルを避けるためにも、

・原状回復費用の相場
・原状回復箇所の正当性
・原状回復の自己負担範囲

を、まずは知っておきましょう。

国土交通省の原状回復をめぐるガイドライン

国土交通省では、頻発する原状回復トラブルを防止するために、『原状回復をめぐるトラブルとガイドライン』を定めています。

このガイドラインによれば、賃借人(物件を借りていた人)が原状回復の義務を負う損耗は、

・故意の過失や、手入れを長期間怠って生じた損耗
・通常想定されていない使い方で生じた損耗

の2つです。

上記2つ以外の、通常生活していて生じるやむを得ない「自然損耗」については、賃料の中に修繕費が含まれており、賃借人に原状回復の義務はないとされています。

ですので、賃貸人(物件を貸していた人)は、既に受け取っている自然損耗分の修繕費用を、原状回復費用として、賃借人に二重に請求することはできません。

原状回復の費用の相場は?

賃借人が原状回復しなくても良い損耗の例

・家具の重みで生じた床の傷
・日焼けによって生じた壁やフローリング、畳などの傷み
・寿命で壊れたエアコンや水回り機器などの設備
・構造材に影響を及ぼさない、小さな画鋲の穴

賃借人が原状回復すべき損耗の例

・手入れを長期間怠って、除去できなくなった壁や床の汚れ
・タバコのヤニによる壁クロスの黄ばみ
・壁や床に故意に開けた大きな穴
・大きな家具を搬入する際、養生を怠って生じた汚れや傷

原状回復の費用の相場は?

原状回復リフォームの平均費用は?

国土交通省のガイドラインに従うと、以下のような原状回復リフォーム工事の費用が請求されると考えられます。

原状回復工事の種類と平均費用相場

・壁や天井の穴補修:約3万円/箇所
・フローリングの汚れ除去:約1万円/箇所

・壁紙の張替え:約2千円/平方メートルあたり

・フローリングの張替え:約8千円/平方メートルあたり
・カーペットの張替え:約3千円/平方メートルあたり
・畳の張替え:約6千円/畳あたり

また、これらの原状回復リフォームは、住んでいる人の家族構成や生活スタイルによって発生する内容が異なります。

2つの家族を想定して、原状回復リフォームの目安費用を求めてみましょう。

Aさん:夫婦、子ども(5歳)、ペット(小型犬)

遊び盛りの小さなお子様が描いてしまった壁の落書きや、ペットのトイレ周りのシミなどが考えられます。
また、ファミリー向けの大きな家具の搬入で、うっかり穴を開けてしまうこともあるでしょう。

・壁や天井の穴補修×2箇所:6万円
・フローリングの汚れ除去×2箇所:2万円
・壁紙の張替え×2平方メートル:2千円

合計:8万2千円

Bさん:一人暮らしの会社員、趣味でロードレースを行う

家にいる時間が少ないため、ほとんど損耗は発生していないと考えられます。

しかし、趣味のロードレース用の自転車を壁に掛けたために、大きな穴が開いたり、メンテナンス用のオイルをこぼして放置し、フローリングの広範囲にシミができたりしていると、原状回復を求められることがあります。

・壁や天井の穴補修×3か所:9万円
・フローリングの張替え×1平方メートル:8千円

合計:9万8千円

リフォーム費用の自己負担割合は?

このように、原状回復リフォームは、例え数か所の損耗でも、決して安い費用では済みません。

原状回復の費用の相場は?

しかし、原状回復の費用は、必ずしも賃借人が全額を負担しなくて良い場合もあります。

なぜかというと、例え故意の過失で損耗が生じ、部材や設備の交換またはリフォーム工事が必要であっても、その中には経年劣化で生じたやむを得ない自然損耗も含まれていると考えられるためです。

「経年劣化」と「過失による損耗」の割合について、国土交通省の『原状回復をめぐるトラブルとガイドライン』では、事例によって適切な割合が異なるとして、厳密な数値は定められていません。

その代わり、算出の目安として、設備の「耐用年数」を基準にする考え方が提示されています。

耐用年数とは、建物などの固定資産が、それぞれどのくらいの期間で価値が減少するかを定めたものです。

例えば、壁クロスは8年、インターホンは6年、住居用のじゅうたんは6年となっています。

この耐用年数を過ぎると、その設備の資産としての価値は1円になります。

設備を設置した年から、耐用年数終了までの設備の価値減少率(原状回復)

設備を設置した年から、耐用年数終了までの設備の価値減少率をグラフにすると、上記のようになります。

仮に、耐用年数6年の設備を、設置して4年目に原状回復する場合、グラフ上は30%が賃借人の負担割合となります。

耐用年数の減少がスタートするのは、あくまでも「設置してから」であり、「賃借人が入居してから」ではありませんのでご注意ください。

先ほど原状回復費用を計算したAさん家族を例に、設備の耐用年数を加えて負担割合を求めてみましょう。

例)
フローリング:耐用年数15年のうち10年目
壁クロス:耐用年数8年を既に経過

・壁や天井の穴補修×2箇所:6万円
・フローリングの汚れ除去×2箇所:2万円×負担割合30%=6千円
・壁紙の張替え×2平方メートル:2千円×負担割合1円=1円

合計:6万7千円

原状回復リフォームを実際に行うとなった際には

ここまで説明してきたフローリングの汚れ除去やクロスの張り替え費用などは、あくまでも一例となっています。

原状回復にかかる詳細な費用は、リフォーム会社などに「現地調査」をしてもらうことで正確な金額が分かります。

リフォーム会社紹介サービスの「ハピすむ」は、お住まいの地域や原状回復リフォームのニーズを詳しく聞いた上で、適切で優良なリフォーム会社を紹介してくれます。

運営会社のエス・エム・エスは、東証一部上場企業なので、その点も安心です。

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オフィスや店舗用物件の原状回復リフォーム

オフィスや店舗用の賃貸物件の原状回復は、居住用の賃貸物件とは規模や内容が異なりますので区別しておきましょう。

オフィスや店舗用に取り付けた設備の撤去

オフィスや店舗として使用する事業用物件は、間仕切りや調理用器具など、様々な設備を工事で後付けするのが一般的です。

そのため、退去時の原状回復では、これらの後付けした設備を撤去するリフォームが発生します。都度持ち主や管理者との話し合いにより契約時に決められることが多く、スケルトン状態にしたり借りた当初の状態に戻すなど条件は異なることが多いようです。

原状回復の費用の相場は?

事業用物件の原状回復費用は、

・平均相場:約8千円/平方メートルあたり

を目安に行われます。

ですので、

・約30平方メートルなど小規模な物件:約24万円
・約200平方メートルなど大規模な物件:約160万円

が、事業用物件の原状回復リフォームの目安費用と考えられます。

ただし、間仕切り壁の少ないオープンオフィスや、調理器具など特別な設備が不要な事業など、撤去する設備が少ない所では、必ずしもこの金額にならないこともあります。

原状回復リフォーム費用の仕訳について

事業用に借りていた物件の原状回復費用は、勘定科目を「修繕費」として計上します。

通常、原状回復の費用は、契約時に物件の賃貸人に預けていた保証金、または敷金から、請求金額の一部、あるいは全額が差し引かれ、退去後に残額が振り込まれます。

仮に修繕費の請求額が240万円で、保証金が700万円とした場合、差額の460万円が振り込まれ、仕訳は以下のようになります。

【借方金額】
・修繕費:240万円
・普通預金:460万円

【貸方金額】
・保証金:700万円

退去時の手続きは、賃貸借契約書で確認を

今は退去や引っ越しの予定がなくても、原状回復の範囲や、クリーニング特約の有無、退去時の清算方法などが賃貸借契約書に記載されていないか、引越し前に一度調べておくことをおすすめします。

原状回復後のハウスクリーニング

元の状態に戻す原状回復が終わった後は、次の入居者が気持ちよく入居できるよう、ハウスクリーニングが行われます。

ハウスクリーニングは、次の入居者を迎え入れる準備ですので、本来であれば物件の賃貸人が負担すべき費用です。

ですが、賃貸借契約書に「ハウスクリーニング特約」が記載されていた場合は、退去時にクリーニング費用を請求される恐れがあります。

ハウスクリーニング特約の有効性

賃貸借契約書にハウスクリーニング特約の記載がなければ、賃借人にはクリーニングの義務はありません。

原状回復の費用の相場は?

もし賃貸借契約書にハウスクリーニング特約が記載されていた場合は、以下の点をよくチェックしましょう。

・賃借人が負担する範囲が記載されている
・ハウスクリーニングの具体的な金額が記載されている
・原状回復費用とは別である旨が記載されている

仮に「ハウスクリーニング費用を負担すること」とだけ記載されていても、クリーニングの規模や金額が不明であり、内容が原状回復を指すとも考えられるため、無効とみなされることがあります。

一方、「原状回復の規模に関わらず、業者によるハウスクリーニングを実施し、その費用のうち2万円までは賃借人が負担すること」と記載されていた場合はどうでしょうか。

後者の例のように、現実的な金額が具体的に記載され、かつ、内容が原状回復で行う修繕とは別物と明言されている場合は、この特約に従って、ハウスクリーニング費用を負担しなければなりません。

しかし、後者のように具体的に書かれていても、10万円などの法外な金額であれば無効になることもあります。

ハウスクリーニングは、10畳のワンルームアパートであれば、高くとも約3万円までを目安に考えると良いでしょう。

保証会社に費用を立て替えられることも

正当な理由から原状回復費用を請求されているにも関わらず、費用の支払いを怠ると、賃貸人が加入している保証会社がその費用を立て替えることがあります。

そうなった場合、今度は保証会社から原状回復費の費用を請求されることがあります。

原状回復やハウスクリーニングの費用は、時に敷金を上回る金額にもなりかねません。

請求された費用が払えず、退去時のトラブルを引越し先まで持ち越すことにならないように、賃貸借契約書に原状回復・ハウスクリーニングの記載がないか、よく目を通しておきましょう。

優良なリフォーム会社を見つけるには?

ここまで説明してきたリフォームは、あくまで一例となっています。

「費用・工事方法」は物件やリフォーム会社によって「大きく異なる」ことがあります。

そのとき大事なのが、複数社に見積もり依頼して必ず「比較検討」をするということ!

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