「フッ素塗料ってどんな塗料?」「フッ素塗料はどんな建物と相性がいいの?」など、外壁塗装を検討している方には様々な疑問や不安があるのではないでしょうか。
本記事では、外壁塗装で使用されるフッ素塗料について塗料の特徴や費用相場などの基礎知識に加えて、フッ素塗料のメーカーや人気商品などを紹介しています。
この記事を読むことでフッ素塗料についての知識が身につき、塗料選びをスムーズに進めることができるでしょう。
外壁塗装を検討している方やフッ素塗料について興味がある方は、ぜひチェックしてみてください。
目次
- 1 フッ素塗料とは?
- 2 おすすめのフッ素塗料メーカーと人気商品
- 3 フッ素塗料メーカーと人気商品の選び方
- 4 フッ素塗料のメリット
- 5 フッ素塗料のデメリット
- 6 フッ素塗料での外壁塗装をおすすめしたい場合
- 7 フッ素塗料で塗装可能な外壁材の種類
- 8 フッ素塗料で外壁塗装を行う場合の費用相場
- 9 フッ素塗料と他の種類の塗料の費用と性能の比較
- 10 まとめ
- 11 フッ素塗料の費用対効果や特徴のメリット・デメリット、人気塗料をご紹介
- 12 フッ素塗料の特徴とは?
- 13 フッ素塗料のメリット・デメリット
- 14 フッ素塗料と他の種類の塗料の性能比較
- 15 フッ素塗料での外壁塗装の費用相場はどのくらい?
- 16 フッ素塗料のおすすめメーカーと人気商品
- 17 フッ素塗料をおすすめしたい方のタイプ
- 18 フッ素塗料での塗装がおすすめな箇所
- 19 塗装可能な外壁材の種類
- 20 フッ素塗料での外壁塗装の費用を抑える方法
- 21 フッ素樹脂塗料とはどんな塗料なのか
- 22 フッ素樹脂塗料のデメリットとは
- 23 フッ素樹脂塗料とシリコン塗料の違いとは?
- 24 フッ素樹脂塗料は色が落ちにくい?
- 25 フッ素樹脂塗料の耐用年数はどれくらい?
- 26 フッ素樹脂塗料でかかる費用相場や単価はどれくらい?
- 27 フッ素塗料とはどのようなものなのか
- 28 フッ素塗料を販売しているメーカー
- 29 外壁塗装にフッ素塗料を選ぶメリットや費用の相場を解説!
- 30 フッ素塗料はどんな塗料?
- 31 フッ素塗料の特徴
- 32 フッ素塗料とその他の塗料の違いとは
- 33 光触媒とフッ素のどちらが優れているか
- 34 外壁塗装のフッ素と無機塗料の違いは?
- 35 外壁塗装のフッ素とシリコン塗料の違いは?
- 36 フッ素塗料のメリットとデメリット
- 37 フッ素塗料はひびが入りやすい?
- 38 フッ素塗料で塗装するとほかの塗料が使えなくなる?
- 39 フッ素塗料を使用する際の注意点
- 40 フッ素塗料を使うことに適した外壁や建物
- 41 フッ素塗料の代表的メーカー
フッ素塗料とは?
まずはフッ素塗料の特徴や用途、魅力的な点を紹介します。
フッ素塗料とは原料に蛍石を使用しており、フッ素樹脂が配合された塗料です。
身近なところではフライパンやアイロンの焦げ付き防止に使用されています。
フッ素塗料は耐久性・耐候性に優れている塗料であり、耐用年数が長いことが特徴です。
この長い耐用年数によってメンテナンスの頻度を少なくすることが可能であるため、建物のメンテナンス費用を抑えることができます。
フッ素塗料のメカニズムについて知りたい
フッ素塗料の長い耐用年数が実現している理由は、フッ素樹脂内の原子結合にあります。
通常の塗料であれば紫外線などの影響で性質変化を起こしますが、フッ素樹脂内の原子結合は非常に強いため、フッ素塗料は性質変化を起こしにくいという特徴があります。
塗料の性質変化は外壁の色褪せやチョーキング現象を引き起こし、外壁の劣化に繋がります。
おすすめのフッ素塗料メーカーと人気商品
フッ素塗料を販売しているメーカーと商品は複数あります。
ここではおすすめのフッ素塗料のメーカーと人気商品を紹介します。
日本ペイント
日本ペイントは1881年創立の老舗塗料メーカーです。
建築用の塗料のみならず自動車用塗料や船舶用塗料など様々な塗料を販売しています。
世界でも活躍する塗料メーカーです。
日本ペイント「デュフロン4FIIスーパーフレッシュ」
日本ペイントのデュフロン4FIIスーパーフレッシュは4フッ化フッ素樹脂塗料です。
塩素を含んでおらず、優れた耐久性があります。耐汚染性にも優れている塗料です。
日本ペイント「高弾性ファイン4Fセラミック」
日本ペイントの高弾性ファイン4Fセラミックは、既存塗膜が高弾性の場合でも塗装が可能な塗料です。
フッ素樹脂塗料の耐久性や耐候性にも優れた人気の塗料です。
エスケー化研
エスケー化研は外壁建築塗料に強みを持っている大手メーカーです。
外壁塗料以外に内装用、装飾用の塗料も販売しています。
アジアを中心に海外展開も行っています。
エスケー化研「弾性スーパーセラタイトF」
エスケー化研の弾性スーパーセラタイトFはセラミックとフッ素樹脂の結合によって、非常に優れた耐候性を実現しています。
特殊設計を施し、防カビ性にも優れた塗料です。
エスケー化研「プレミアムUVクリヤーF」
エスケー化研のプレミアムUVクリヤーFは、高意匠性のデザインサイディング保護工法が採用されており、クリアな塗装が実現します。
紫外線カット機能も付いているため表面の劣化を抑制することが可能です。
関西ペイント
関西ペイントは1918年創立の塗料メーカーです。
建築用の塗料や工業用塗料、防食用塗料など様々な塗料を扱う総合塗料メーカーとして活躍しています。
関西ペイント「アレスダイナミック」
関西ペイントのアレスダイナミックは塗膜の劣化を抑制する紫外線に強いフッ素塗料です。
高い耐候性が特徴で、外壁を長期的に保護できる耐用年数の長さが強みです。
関西ペイント「アレスアクアセラフッソ」
関西ペイントのアレスアクアセラフッソは耐候性に優れ、紫外線などが原因で起こる塗料の劣化を防ぎ、防カビ性や防藻性に優れているという特徴があります。
AGCコーテック
AGCコーテックは、旭硝子のグループ会社であり、フッ素塗料の開発と製造を専門に行っている塗料メーカーです。
戸建てやマンションなどの塗料以外に航空機用や車両用の塗料を開発しています。
AGCコーテック「ボンフロンサンバリアGT」
AGCコーテックのボンフロンサンバリアGTは赤外線反射顔料とフッ素樹脂塗料を配合した省エネ塗料です。
外壁に塗装をすることで、太陽光を反射し表面温度の上昇を抑制します。
菊水化学工業
菊水化学工業は1959年に創業した建築用塗料を扱うメーカーです。
創業以来、建築用塗料の開発、販売を行っており、スムーズな商品提供を実現しています。
菊水化学工業「水系ファインコートフッ素」
菊水化学工業の水系ファインコートフッ素は、酸性雨や紫外線などの外的劣化要因に対して耐候性を発揮し、変色や塗膜の劣化を防止します。
親水性に優れているため、付着した汚れを洗い流すことが可能です。
ロックペイント
ロックペイントは環境問題や安全性を考慮した塗料を製造、販売しているメーカーです。
有害物を配合していない塗料など安全性の高さに定評があります。
ロックペイント「クリスタルロック UVガードフッ素クリヤー」
ロックペイントのクリスタルロックUVガードフッ素クリヤーは高意匠性や耐久性、耐候性、低汚染性の優れた塗料です。
光沢やツヤも長く持ちます。
アステックペイント
アステックペイントは、2019年から遮熱塗料シェア3年連続1位を獲得している国内塗料メーカーです。
また低汚染塗料にも強みを持っており、美しい外壁を維持することができる商品を販売しています。
アステックペイント「フッ素REVO1000」
アステックペイントのフッ素REVO1000は結合の強いフッ素樹脂を使用しており、紫外線などの影響を受けにくいという特徴があります。
KFケミカル
KFケミカルは耐久性に優れた塗料を販売するメーカーです。
KFケミカルの塗料は塗膜の劣化が起こりにくく、メンテナンス頻度を少なくすることが可能です。
高性能でありながらリーズナブルな塗料を販売しています。
KFケミカル「セミフロンシリーズ」
KFケミカルのセミフロンシリーズは高耐久性の4フッ化フッ素樹脂と無機成分を使用している外壁塗料です。高耐候性や低汚染性に優れているという特徴があります。
フッ素塗料メーカーと人気商品の選び方
続いてフッ素塗料のメーカーと商品の選び方を紹介します。
リフォーム箇所に合う商品を選ぶ
フッ素塗料を選ぶ際はリフォーム箇所にあう商品を選びましょう。
屋根や南向きの建物や軒天、雨樋などは劣化が起きやすい場所であるため、耐久力の高いフッ素塗料が適しています。
建物の素材に合う商品を選ぶ
フッ素塗料を選ぶ際には建物の素材に合う商品を選ぶ必要があります。
外壁材がサイディングの場合には、外壁材のつなぎ目のシーリング部分はフッ素塗料との密着性が悪いため、塗装後にコーキングを後打ちするなどの施工が必要になります。
予算に合った価格帯の塗料を選ぶ
フッ素塗料のフッ素樹脂には、3フッ化型フッ素樹脂と4フッ化型フッ素樹脂があります。
4フッ化型フッ素樹脂の方が耐久性に優れていますが、その分価格も高くなります。予算にあった価格帯の塗料を選ぶと良いでしょう。
開発を継続しているメーカーを選ぶ
フッ素塗料のメーカーを選ぶ際には、開発を継続しているメーカーを選びましょう。
開発を継続していることで、その塗料に最適なメンテナンス方法などがアップデートされ、次の塗装を行う際に活かすことができます。
ブランド力が高いメーカーを選ぶ
ブランド力の高いメーカーを選ぶことで、長年の開発や研究などを活かした塗料で塗装を行うことができます。
またブランド力が高いメーカーには、高いブランド力を築き上げることができる実力があります。
メーカーによって様々ですが、保証の内容や塗料の品質など様々な点で優れていなければ高いブランド力はつきません。
フッ素塗料のメリット
次に、フッ素塗料のメリットを紹介します。
耐久性・耐候性が高い
フッ素塗料は耐久性と耐候性に優れています。
耐用年数は約15年〜約20年で、長期間の使用が可能です。
そのため外壁のメンテナンス頻度を少なく済ませることができます。
他の塗料と比較しても高耐久であるため、耐用年数の長い塗料にしたいと考えている方にはフッ素塗料はおすすめの塗料です。
親水性が高く汚れにくい
フッ素塗料は親水性が高く、汚れにくいという特徴があります。
親水性とは水に対する親和性が高い性質を指し、親水性が高いと塗料の表面についた汚れとの間に水が侵入するため汚れを落としやすくなります。
外壁に付着した汚れを雨水が洗い流してくれるため、メンテナンス性が高いといえます。
耐摩耗性が高くツヤ・光沢が長持ちする
フッ素塗料は耐摩耗性が高いため、摩擦による表面のすり減りを抑えられます。
そのためツヤと光沢が長持ちします。
他の塗料と比較してもツヤと光沢の持ちが良いため、光沢のある外壁にしたいと考えている方にはフッ素塗料がおすすめです。
シリコン塗料は10年ほどで光沢が約20%減少するのに対して、フッ素塗料は20年で約10%ほどの減少となります。
酸性雨に強い
フッ素塗料は耐薬品性が高いため、酸性雨に強いという特徴があります。
酸性雨は塗装面を分解させ防水性が低下し、外壁材自体にも悪影響を及ぼします。
酸性雨の影響が気になる方にはフッ素塗料がおすすめです。
藻・コケ・カビが付着しにくい
フッ素塗料は紫外線による劣化が起きにくく、藻やコケ、カビが付着しにくいという特徴があります。
藻やコケ、カビが外壁に付着することで建物の外観は悪くなり、さらには外壁の劣化を引き起こします。
藻やコケに含まれる水分は塗料の劣化の原因にもなります。
藻やコケ、カビの原因となる湿気が多く、日当たりが悪い場合はフッ素塗料がおすすめです。
耐熱性がある
フッ素塗料は耐熱性が高いという特徴があります。
耐熱性が高いことで塗料自体の熱や太陽からの紫外線に対する抵抗力があります。
外壁は太陽光で熱されるため、耐熱性は重要な性能です。
フッ素塗料は耐熱性が高いことで高い耐久性を実現しています。
耐久力や耐熱性の高い塗料にしたいと考えている方にフッ素塗料はおすすめの塗料です。
フッ素塗料のデメリット
続いてフッ素塗料のデメリットを紹介します。
塗料のコストがやや高い
フッ素塗料のデメリットとして塗料のコストが高いことが挙げられます。
耐用年数が長い塗料であるため、長期的なコストパフォーマンスは良いですが、イニシャルコストがかかるという欠点があります。
シリコン塗料の費用相場は一平米あたり約2,500円〜約3,500円なのに対して、フッ素塗料は約3,500円〜約5,000円と費用は約1.4倍となります。
再塗装が難しい場合がある
フッ素塗料には高い防汚性があるため、再塗装を行う際に塗料が付着しにくいというデメリットがあります。
フッ素塗料を再塗装する場合は塗膜を剥離剤で除去し、下地処理を行う必要があります。
再塗装を行う際に同じ素材であるフッ素塗料を使用することで密着性を高めることができます。
ひびが入りやすい
フッ素塗料は塗膜が硬いため、ひび割れが起きやすいというデメリットがあります。
塗料の塗膜の硬さは外壁の動きと連動しています。
外壁にひび割れが生じた際には塗料の接着面にも影響が及び、塗膜にもひび割れが生じます。
フッ素塗料での外壁塗装をおすすめしたい場合
ここではフッ素塗料での外壁塗装をおすすめするケースを紹介します。
ツヤがある外観を長持ちさせたい場合
フッ素塗料は耐摩耗性が高いため、外壁のツヤや光沢を長持ちさせることが可能です。
フッ素塗料以外の塗料であっても光沢感を出すことは可能ですが、年数が経過するにつれて劣化してしまいます。
フッ素塗料は光沢が長続きするため、外壁のツヤなどの外観をキレイに維持したいと考えている方におすすめです。
外壁塗装の費用をトータルで抑えたい場合
外壁塗装の費用を、長期的にみて抑えたいと考えている方にはフッ素塗料がおすすめです。
イニシャルコストはかかりますが、フッ素塗料は耐用年数が長いためメンテナンス費用を抑えることができます。
再塗装の際には毎回足場代などの費用がかかります。
耐用年数が長い塗料を使用することで、メンテナンスの回数が減り結果として足場代や塗料代などの費用を抑えることが可能です。
外壁の掃除などの手間を軽減させたい場合
外壁の掃除などの手間を軽減させたい場合にもフッ素塗料はおすすめです。
フッ素塗料は親水性に優れているため、埃や塵など外壁に付着した汚れを雨水で洗い流すことが可能です。
外壁の掃除などの手間を軽減させたい方はセルフクリーニング機能を持つフッ素塗料を選ぶと良いでしょう。
フッ素塗料で塗装可能な外壁材の種類
フッ素塗料には塗装が可能な外壁材と塗装ができない外壁材があります。
フッ素塗料で塗装可能な外壁材
フッ素塗料で塗装が可能な外壁材にはサイディングやモルタル、ALC、コンクリート、トタンなどがあります。
フッ素塗料は表面が硬いため、ひび割れを起こしやすいという特徴があります。
モルタルなど建物の揺れの影響を受けやすい外壁材の場合は塗料のひび割れが起きやすくなってしまうため、高弾性のフッ素塗料を使用すると良いでしょう。
またサイディングは外壁材のつなぎ目のシーリング部分とフッ素塗料の密着性が低いため、施工に手間を加える必要があります。
フッ素塗料で塗装ができない外壁材
フッ素塗料で塗装ができない外壁材には木材などがあります。
木材は水分によって膨張したり収縮したりするため、塗装に歪みが発生し塗膜にひび割れが起きてしまいます。
フッ素塗料は塗膜が硬いため、ひび割れが起きやすいという特徴があります。
そのため外壁に動きが発生しやすい木材には塗装を行わない方がよいでしょう。
フッ素塗料で外壁塗装を行う場合の費用相場
フッ素塗料で一般的な約30坪〜約40坪の建物の外壁塗装を行った場合の費用相場は、約100万円〜約150万円となります。
金額は建物の塗装面積やフッ素塗料のグレードによって変動します。
フッ素塗料を使用して外壁塗装を行う場合の工期は、約1週間〜約2週間です。
天候や気温などによっても工期は変動します。
塗装には、雨が降りにくく乾燥している季節が適しています。
フッ素塗料と他の種類の塗料の費用と性能の比較
フッ素塗料と他の塗料の違いを知りたいという方もいるでしょう。
ここでは他の塗料とフッ素塗料の費用と性能を比較します。
塗料名 | 塗装費用の目安 (㎡) |
耐用年数 |
---|---|---|
アクリル塗料 | 1,000円〜1,500円 | 約3年〜約7年 |
ウレタン塗料 | 2,000円〜2,500円 | 約5年〜約10年 |
シリコン塗料 | 2,500円〜3,500円 | 約8年〜約15年 |
ラジカル塗料 | 2,000円〜4,000円 | 約8年〜約16年 |
ピュアアクリル塗料 | 3,500円〜5,000円 | 約15年〜約20年 |
フッ素塗料 | 3,500円〜5,000円 | 約15年〜約20年 |
無機塗料 | 4,000円〜5,500円 | 約15年〜約25年 |
セラミック塗料 | 3,000円〜4,500円 | 約15年〜約20年 |
光触媒塗料 | 3,500円〜5,000円 | 約10年〜約20年 |
ナノテク塗料 | 2,500円〜4,500円 | 約10年〜約20年 |
まとめ
フッ素塗料は耐用年数が長く、耐久性や耐候性に優れた塗料です。
価格は高価ですが、耐用年数が長いためメンテナンス回数を少なく済ませることが可能でコストパフォーマンスに優れています。
外壁塗装の塗料は様々な種類があります。
それぞれの塗料の特徴を比較検討し、建物に適した塗料を選ぶと良いでしょう。
外壁塗装を行う際には塗料の比較の他に、工事を依頼する業者選びも重要です。
後悔のない外壁塗装を行うために、事前の準備を怠らないようにしましょう。
フッ素塗料の費用対効果や特徴のメリット・デメリット、人気塗料をご紹介
「フッ素塗料の特徴がわからない」「フッ素塗料と他の塗料の違いがわからない」
など、外壁塗装を検討している方には様々な疑問や不安があるのではないでしょうか。
本記事では、フッ素塗料の特徴などの基礎知識からフッ素塗料の人気商品など幅広く紹介しています。
この記事を読むことで、フッ素塗料の特徴やメリット・デメリットを把握できるため、その知識をもとに価格を抑えて自分の希望に合うリフォームができるでしょう。
自分の希望通りのリフォームを低価格で行うためには相見積もりが重要です。
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外壁塗装を検討している方はぜひこの記事を最後まで読み、ハピすむを活用してみて下さい。
フッ素塗料の特徴とは?
フッ素塗料とは、原料に蛍石を使用しておりフッ素樹脂が配合された塗料です。
フライパンやアイロンの焦げ付き防止の目的で使用されるなど身近なものにも使用されています。
ここではフッ素塗料の具体的な特徴について紹介します。
耐久性・耐候性が高い
フッ素塗料は耐久性・耐候性に優れており、長い耐用年数を実現しています。
耐用年数は約15年〜約20年と劣化が起こりやすい外壁で長期間に渡って使用可能な塗料です。
フッ素塗料がこの特徴をもつ理由は、フッ素樹脂内の原子間の結合力が強いため、天候の影響を受けて性質変化を起こしにくいからです。
フッ素塗料は耐久性が高く耐用年数が長いため、塗り替えの回数が少なく済み、結果としてトータルコストを抑えることができます。
親水性が高い
親水性とは水と密着する性質です。
この親水性によって、外壁表面に汚れが付着したとしても水が外装塗膜に入り込んで膜状に広げて浮かすため、付着した汚れが落ちやすくなるという特徴があります。
雨水などの水分を利用して汚れを落としてくれるため、メンテナンスの手間も省くことができます。
フッ素塗料は親水性が高いので汚れが付着しにくく、長期間に渡って綺麗な外壁を維持することができます。
藻・コケ・カビに強い
フッ素塗料は防藻性や防カビ性が高く、藻やコケ、カビなどの発生に強いという特徴があります。
外壁に藻やコケなどが発生してしまうと、建物の外観が悪くなるだけでなく、外壁の劣化を早めてしまいます。
これは、藻やコケが外壁に発生すると、藻やコケが吸収した水分が常に付着している状態になるため、外壁に施された塗装が劣化し、防水性を維持できなくなってしまうからです。
外壁塗装において、防藻性や防カビ性は重要です。
耐摩耗性が高い
フッ素塗料は、耐摩耗性が高いという特徴があります。
耐摩耗性が高いことで外壁表面の光沢感を長期間に渡り維持することができます。
たとえば、外壁塗装に用いられる塗料の1つであるシリコン塗料は、約8年〜約10年で光沢が約20%〜約25%減少してしまいますが、フッ素塗料は約15年〜約20年で10%程度の減少で済みます。
外壁の光沢感を維持したいと考えている方にはフッ素塗料がおすすめです。
酸性雨に強い
酸性雨は、コンクリートを溶かして銅像などにサビを発生させるほどの影響を及ぼします。
外壁においては表面を守る塗装自体を分解し、防水効果を低下させるという影響があります。
フッ素塗料は原子間の結合力が強いため、酸性雨に強く、長期間に渡って防水性を維持できるという特徴があります。
酸性雨による塗料の劣化も起きにくいため、綺麗な状態を長期間維持することができます。
紫外線に強く、太陽光で劣化しにくい
フッ素塗料は耐候性が高いため紫外線に強いという特徴があります。
JIS(日本工業規格)によって最も耐候性のレベルが高いとされている塗料はフッ素塗料とシリコン塗料のみです。
外壁塗装に紫外線が与える悪影響は様々で、たとえば色あせやチョーキング現象などの劣化症状が挙げられます。
これらの劣化現象は、塗料に含まれた顔料が分離してしまい、外壁の表面から出てきてしまうために起こります。
フッ素塗料のメリット・デメリット
フッ素塗料の特徴について上記で紹介しました。
ここではフッ素塗料を採用するメリット・デメリットについて紹介します。
フッ素塗料のメリット
耐用年数が長め
フッ素塗料のメリットとして、耐用年数が長いという点が挙げられます。
フッ素塗料の耐用年数は約15年〜約20年であるため、長期間の使用が可能であり、外壁の塗り替え回数を少なくすることが可能です。
他の塗料と比較しても高耐久であるため、耐用年数の長い塗料にしたいと考えている方にはフッ素塗料がおすすめです。
メンテナンス性が高い
フッ素塗料にはメンテナンス性が高いというメリットもあります。
耐用年数が長いことによってメンテナンスの回数も減少するためです。
メンテナンスを行う際には塗料を塗装するだけでなく足場で建物を囲む必要があり、手間がかかります。
このメンテナンスの手間を減らしたいと考えている方にはフッ素塗料がおすすめです。
美しいツヤ・光沢が長持ちする
フッ素塗料は耐摩耗性、親水性に優れているため、美しい光沢やツヤが長持ちするというメリットがあります。
フッ素塗料は表面硬度が高いため、摩擦による表面のすり減りを抑えられます。
さらに親水性が高いため、雨水で付着した汚れを落とすことができます。
そのため美しい光沢やツヤを長持ちさせることが可能です。
長期的なコストパフォーマンスが良い
フッ素塗料は耐久性が高いことから、結果としてメンテナンスの回数も少なく済みます。
メンテナンスの度にかかる塗料代や足場代を節約することが可能であるため、長期的にコストパフォーマンスが良いというメリットがあります。
フッ素塗料は他の塗料と比較すると初期費用はかかりますが、長期的なメンテナンスを考慮に入れると費用面、手間の面でもパフォーマンスの良い塗料です。
フッ素塗料のデメリット
やや価格が高め
フッ素塗料のデメリットとして価格が高いという点が挙げられます。
耐用年数が長いため、長期的に見るとコストパフォーマンスが良い塗料ではありますが、初期費用でかかる金額が大きいため負担になります。
フッ素塗料は他のアクリルやウレタン、シリコン、ラジカルなどと比較しても価格が高く、グレードの高い塗料です。
ツヤありの塗料しかない
フッ素塗料は親水性、耐摩耗性に優れておりツヤ感のある塗料です。
表面の硬度が高いことで、フッ素塗料の強みである耐久性を実現しています。
しかしこの光沢やツヤを消すことはできません。
ツヤのある外壁は安っぽい感じがするなどの理由で好まない方もいるでしょう。
他の塗料はツヤ消し剤を入れることでツヤを抑えることができますが、フッ素塗料ではそのような対応ができないことがデメリットになります。
塗膜が硬くひび割れしやすい
フッ素塗料は塗膜が硬いためひび割れが起きやすいという特徴があります。
この塗膜の硬さによりフッ素塗料は耐久性や耐候性の高さを維持しています。
この塗膜の硬さは外壁の動きと連動しており、外壁にひび割れが生じた際に塗料の接着面に歪みが生じひび割れが起きてしまいます。
そのためモルタルなどの外壁に動きがある下地にはフッ素塗料は相性が悪いといえます。
再塗装が難しい
フッ素塗料には再塗装が難しいという特徴があります。
これはフッ素塗料の高い防汚性が塗料をも付きにくくしてしまうことが原因です。
このような場合は塗膜を剥離剤で除去して下地処理を行う必要があります。
再塗装は難しいですが、再塗装時に再度同じ素材であるフッ素塗料を使用することで密着性を高めることも可能です。
塗膜が新しいと塗料の密着性が悪い
フッ素塗料は防汚性の高さにより、塗膜が新しいと塗料の密着性が悪く、上記で紹介したように新しい塗料を塗装することが難しいというデメリットがあります。
たとえば、フッ素塗料の耐用年数である約15年〜約20年の間に新しい塗料が出て、その塗料に塗り替えを行うという場合には剥離剤を使用しなければ新しい塗料で塗装を行えない可能性があります。
フッ素塗料と他の種類の塗料の性能比較
フッ素塗料には様々な特徴があります。
ここでは他の塗料とフッ素塗料の性能を比較します。
塗料名 | 塗装費用 (1平方メートル) | 耐用年数 |
---|---|---|
ウレタン塗料 | 2,000円〜2,500円 | 約5年〜約10年 |
シリコン塗料 | 2,500円〜3,500円 | 約8年〜約15年 |
アクリル塗料 | 1,000円〜1,500円 | 約3年〜約7年 |
ピュアアクリル塗料 | 3,500円〜5,000円 | 約15年〜約20年 |
フッ素塗料 | 3,500円〜5,000円 | 約15年〜約20年 |
無機塗料 | 4,000円〜5,500円 | 約15年〜約25年 |
ウレタン塗料の特徴
ウレタン塗料はウレタン系樹脂を主成分とした塗料です。
柔軟性、密着性が高い特徴があり高級感のある仕上がりにすることかできます。
弾性が高いため塗膜がしなやかであり、内部でひび割れが起こっても塗膜表面までひび割れが広がりにくいという特徴があります。
しかし紫外線に弱いため劣化が起きやすく、汚れも付きやすいというデメリットも存在します。
シリコン塗料の特徴
シリコン塗料はシリコン樹脂が含まれている塗料です。
外壁塗装において人気の塗料で、親水性や耐候性に優れているという特徴があります。
耐用年数も長く、親水性が高いため長期間にわたって外壁を綺麗な状態で維持することができます。
しかしシリコン塗料は表面が硬く、ひび割れが起きやすいというデメリットがあります。
外壁の素材がコンクリートやモルタルの場合は相性が悪い塗料です。
アクリル塗料の特徴
アクリル塗料はアクリル樹脂を主成分とした塗料です。価格が安く、光沢がある点が特徴的です。
しかしアクリル塗料は耐用年数が短く、現在外壁塗装ではほとんど使用されていません。
例外的に建て替えや引っ越しが近い建物で使用されるケースがあります。
トータルコストを抑えて短いスパンで外壁塗装を行う場合に適した塗料です。
ピュアアクリル塗料の特徴
ピュアアクリル塗料はアクリル塗料と同じアクリル樹脂からできていますが、不純物を取り除いた塗料です。
耐久性や防水性が非常に優れており、高い弾性によってひび割れなどにも対応できるという特徴があります。
しかし汚れが付きやすく、価格が高いというデメリットも存在します。
防水性を重視したいと考えている方にはおすすめの塗料です。
無機塗料の特徴
無機塗料は無機物である鉱物などが配合された塗料です。
耐候性と耐用年数に優れています。
紫外線などの影響を受けて劣化する樹脂成分がほとんど含まれていないことによりこの特徴を実現しています。
無機塗料は親水性にも優れているため、雨水などで汚れを落とすセルフクリーニング機能のある塗料です。
しかし価格が高く、塗膜が高硬度であるためひび割れが起きやすいというデメリットが存在します。
モルタルやコンクリートの外壁には相性が悪い塗料です。
フッ素塗料での外壁塗装の費用相場はどのくらい?
フッ素塗料で一般的な約30坪〜約40坪の建物の外壁塗装を行った場合の費用相場は、約100万円〜約150万円となります。
この金額は建物の塗装面積や、選択するフッ素塗料のグレードによって変動します。
フッ素塗料には水性のものと油性のものがあり、油性のものの方が耐久性が高いという特徴があります。
これも費用が変動する要因となります。
フッ素塗料での外壁塗装を行う場合の工期は、約1週間〜約2週間となります。
工期は天候や気温などによって異なるため、塗装を行う時期によって変動します。
塗装に適しているのは雨が降りにくく乾燥している季節です。
また、足場の設置等に影響する周辺環境や建物の形状等により工期や費用が変動するため事前確認が必要となります。
フッ素塗料のおすすめメーカーと人気商品
フッ素塗料の人気商品がわからないという方もいるのではないでしょうか。
ここではおすすめのフッ素塗料メーカーと人気商品を紹介します。
日本ペイント
日本ペイントの人気商品は下記の通りです。
商品名 | 用途 | 特徴 | 費用目安 (材工価格) |
---|---|---|---|
パワーオーデフレッシュF | 外壁 | 超低汚染性と高耐候性を持つ | 5,220円 |
水性サーモアイウォールF | 外壁 | 赤外線を反射する遮熱性 | 4,640円〜 |
高弾性ファイン4Fセラミック | 外壁 | 既存塗膜を問わずに塗装可能 | 4,670円 |
DANエクセル水性フッ素 | 外壁 | 水性で臭気がない | 7,290円〜 |
1液ファイン4Fルーフ | 屋根 | 4フッ化フッ素による耐候性 | 5,770円 |
日本ペイント「高弾性ファイン4Fセラミック」
日本ペイントの高弾性ファイン4Fセラミックは、既存塗膜が高弾性の場合でも塗装が可能なフッ素塗料です。
耐摩耗性も高く光沢感も特徴的です。
日本ペイント「DANエクセル水性フッ素」
日本ペイントのDANエクセル水性フッ素は、耐汚染性に優れており、建物の美観維持を手助けするフッ素塗料です。
エスケー化研
エスケー化研の人気商品は下記の通りです。
商品名 | 用途 | 特徴 | 費用目安 (材工価格) |
---|---|---|---|
弾性スーパーセラタイトF | 外壁 | 無機とフッ素樹脂の超高耐候性 | 3,340円 |
水性クールテクトF | 外壁 | 近赤外線を反射する遮熱性 | 3,070円 |
プレミアムUVクリヤーF | 外壁 | デザインを活かす表面保護 | 3,170円 |
クリーンマイルドフッソ | 外壁 | 特殊技術による超低汚染性 | 3,060円 |
セラタイトF | 外壁 | 優れた耐候性、耐久性 | 3,380円 |
エスケー化研「弾性スーパーセラタイトF」
エスケー化研の弾性スーパーセラタイトFは、セラミックとフッ素樹脂の結合により、非常に優れた耐候性をもつ塗料です。
特殊設計によって防カビ性にも優れています。
画像出典:エスケー化研
エスケー化研「プレミアムUVクリヤーF」
エスケー化研のプレミアムUVクリヤーFは、高意匠性デザインサイディング保護工法が採用されており、クリアな塗装が可能です。
紫外線カット機能もついており、表面の劣化を抑制することができます。
画像出典:エスケー化研
関西ペイント
関西ペイントの人気商品は下記の通りです。
商品名 | 用途 | 特徴 | 費用目安 (材工価格) |
---|---|---|---|
アレスダイナミックMUKI | 外壁 | 無機有機複合による非常に高い耐候性 | 4,400円 |
セラMフッソ | 外壁 | 耐汚染性に優れるフッ素塗料 | 3,850円 |
アレスアクアセラフッソ | 外壁 | 防カビ・防藻性に優れる | 3,300円 |
セラMフッソ弾性 | 外壁 | 弾性によりモルタル外壁に最適 | 4,900円 |
アレスダイナミックMUKI | 屋根 | ダイナミックレジン結合による塗膜形成 | 4,400円 |
関西ペイント「アレスダイナミック」
関西ペイントのアレスダイナミックは、塗膜の劣化を防ぐ紫外線に強いフッ素塗料です。
耐候性が特徴的で外壁を長期的に保護することができます。
関西ペイント「セラMフッソ」
関西ペイントのセラMフッソは、撥水性の塗膜ではなく親水性の高い塗膜となっており、雨水が汚れを浮かすセルフクリーニング機能の付いたフッ素塗料です。
フッ素塗料をおすすめしたい方のタイプ
フッ素塗料にはメリット・デメリットが存在します。
ここではフッ素塗料をおすすめしたい方のタイプについて紹介します。
長い目で見て外壁塗装費用を抑えたい方
フッ素塗料は長い目で見て外壁塗装の費用を抑えたい方におすすめの塗料です。
上記でも触れた通り、フッ素塗料は耐久年数が長くメンテナンスの回数が少なく済むという特徴があります。
そのため、メンテナンスの際にかかる塗料の費用や足場代を少なく済ませることができ、長い目で見た時に費用を抑えて塗装が可能です。
初期費用はかかりますが、メンテナンスの手間を減らすことができます。
外壁をツヤや光沢のある仕上がりにしたい方
フッ素塗料は耐摩耗性や親水性が高いため、艶や光沢のある外壁にすることが可能です。
どのような塗料でも光沢感を出すことは可能ですが、年数が経過するにつれてその光沢は失われてしまいます。
フッ素塗料であれば光沢が長続きするため、機能性のみならず見た目も重視したいと考えている方にはおすすめの塗料です。
10年以上建物を手放さない方
フッ素塗料は耐久性が非常に高いため、耐用年数も非常に長くなっています。
そのため、建物を今後10年以上手放す予定のない方にはフッ素塗料がおすすめです。
フッ素塗料の耐用年数は約15年〜約20年と非常に長いため、長期的に塗装のトータルコストを考えたときに10年未満で建物を手放す場合は損をしてしまう可能性があります。
大きい家にお住まいの方
フッ素塗料は耐久性能が非常に高く、耐用年数も長い塗料です。
広く大きい家に住んでいる場合はメンテナンスの回数が多ければ多いほど費用がかかるため、大きい家にお住まいの方にはフッ素塗料がおすすめです。
メンテナンスの回数を少なくし、長期的に費用を削減するという目的においてフッ素塗料は優れた塗料です。
初期費用はかかりますが、広い家にお住まいの方はフッ素塗料を検討してみてください。
フッ素塗料での塗装がおすすめな箇所
フッ素塗料で塗装をするのに適している箇所を知りたいという方もいるでしょう。
ここではフッ素塗料での塗装がおすすめな箇所を紹介します。
屋根や南向きの建物
フッ素塗料は、屋根や南向きの建物を塗装する際に適しています。
フッ素塗料は耐候性と耐久性に優れているため、日当たりが良く紫外線の影響を受けやすい屋根や南向きの建物に適しています。
紫外線は塗料に含まれている顔料の結合を切断し、色褪せやチョーキングの原因となるため、塗料中の原子間の結合が強いフッ素塗料が適しています。
軒天・雨樋
軒天や雨樋は風雨の影響を受けやすく、劣化が起きやすい箇所です。
劣化の原因から保護するため、フッ素塗料で塗装を行うことがおすすめです。
また、軒天や雨樋は外壁ほど大きい塗装面積ではないため塗装面積が少なく、費用を抑えることができます。
塗装可能な外壁材の種類
フッ素塗料と相性の良い外壁材が存在します。
ここでは塗装が可能な外壁材の種類を紹介します。
サイディング
サイディングは、外壁部分はフッ素塗料との相性の問題はありませんが、外壁材のつなぎ目のシーリング部分はフッ素塗料との密着性が悪いためひび割れを起こしてしまう可能性があります。
サイディングにフッ素塗料を使用する際には、対策として塗装を行った後にシーリングを後打ちする方法が一般的です。
モルタル
フッ素塗料は表面が高硬度で追従性が低いため、ひび割れを起こしやすいという特徴があります。
モルタルなどの動きがある素材では塗料もひび割れを起こしてしまいます。
モルタルにフッ素塗料を塗装する際は、弾性の高いフッ素塗料を使用して塗装を行うなどの対策をとると良いでしょう。
ALC
ALCの外壁材は総合力に優れていますが、耐候性が弱いという特徴があります。
フッ素塗料は耐候性に優れており、耐久力も十分なためALCの外壁材と相性が良いです。
しかしデメリットとしてALCもフッ素塗料も高額であるという点があります。
機能性重視の方にはALCとフッ素塗料の組み合わせがおすすめです。
コンクリート
コンクリート外壁は耐久性に優れていますが、耐候性が低く雨水の浸透によってカビや藻が発生してしまう可能性があります。
そのため耐候性に優れたフッ素塗料と相性が良いです。
コンクリートもモルタルと同様に動きのある外壁材でありひび割れが起きてしまう可能性があるので、弾性のフッ素塗料を使用する必要があります。
トタン
トタンは薄い鉄板に亜鉛メッキを加工した素材で、外壁や屋根に使用されるケースがあります。
軽量で価格が安いという特徴がありますが、耐久性や耐候性が低く雨水で錆びやすいとい素材です。
フッ素塗料は耐久性と耐候性に優れているため、雨水から保護して錆を防止することができ相性が良いです。
フッ素塗料での外壁塗装の費用を抑える方法
フッ素塗料は魅力的だが、費用が高いと感じている方もいるでしょう。
ここではフッ素塗料での外壁塗装の費用を抑える方法を紹介します。
屋根などと同時に塗装する
外壁塗装と屋根を同時に塗装することで、費用を抑えて塗装を行うことができます。
これは工事の際にかかる足場代の支払いが一度で済むためです。
屋根も外壁もいずれは塗装を行わなければならないため、まとめて行うことで足場代を1回分浮かすことができます。
まとまったお金が必要にはなりますが、長期的には費用を抑えることができるためおすすめです。
劣化や破損が激しくなる前に再塗装する
外壁塗装は劣化や破損が激しくなる前に再塗装を行うことで費用を抑えることができます。
塗装を先延ばしにし劣化や破損が起きてしまうと、その部分の補修費用が追加でかかってしまいます。
耐用年数を超え防水性や耐久性の低下した塗料では外壁を適切に保護することができないため、劣化が進んでしまいます。
費用を抑えて塗装を行いたいと考えている方は劣化が進む前に塗装を行いましょう。
塗装費用の見積もりを比較する
費用を抑えて工事するために塗装費用の相見積もりを取るという方法も重要です。
相見積もりとは、塗装業者から同一条件で見積もりを複数揃えて比較することです。
これによって塗装業者の違いが明確になります。
塗装を依頼する業者によって見積もり金額は異なるため、複数の業者から見積もりを取った方が自身の希望に合った金額で工事を行える可能性が高まります。
また、相見積もりを取ることで業者間で価格競争が起きるという特徴もあります。
外壁塗装で失敗しないためには、相見積もりは非常に重要です。
ハピすむでは無料で相見積もりを取ることができます。
費用を抑えて外壁塗装を行いたいと考えている方は、ぜひ活用してください。
フッ素樹脂塗料とはどんな塗料なのか
フッ素樹脂塗料は各塗料メーカーの製品ラインでは比較的高価な塗料です。
最近特に耐久性能で注目はされていますが、価格面での抵抗感からそれ程多くは使用されていません。ただコストパフォーマンスを考えれば一概に高い製品とも言い切れません。
フッ素樹脂塗料の特性を知るために必要な情報をご紹介します。
フッ素樹脂塗料とは、塗料の主材となる樹脂にフッ素樹脂を使用した製品です。この主材がウレタン樹脂ならウレタン塗料、シリコン樹脂ならシリコン塗料となります。
ウレタン塗料やシリコン塗料に比べ、耐候性や耐久性に優れており、汚れが表面に貼り付きにくい特性もあるため、長期間家屋を美しい状態に保てるのが特徴です。
また、親水性という塗膜に水分がなじみやすい性質も持っているため、汚れを弾く特性との組み合わせにより、雨がかかった際に表面に付着した汚れが流れ落ちるため、雨が降るたびに塗装面がきれいになります。
この親水性はウレタン塗料やシリコン塗料には無い特徴ですので、お手入れの手間を減らしたいという方はフッ素塗料を選ぶと良いでしょう。
ただ、親水性による雨水を利用した汚れの除去は、雨水がかからない箇所では発揮することができません。
軒下などの雨がかからない部位については、汚れが酷くなる前にホースなどを用いて軽く水洗いを行ってください。
フッ素樹脂塗料のデメリットとは
耐候性、耐久性が高く、汚れもつきにくいフッ素樹脂塗料ですが、リフォームで家屋の外壁や屋根に使用する場合、1つデメリットがあります。
それは工事価格が比較的高いということです。
フッ素樹脂塗料の工事価格は1平米あたり約4,000円と、ウレタン塗料の約1,800円、シリコン塗料の約2,000円に比べて倍近い価格となります。
そのため、できるだけ費用を抑えて外壁塗装をリフォームしたいという方は使いづらいかもしれません。
ですが、外壁塗装の際には毎回足場の組み立てや高圧洗浄、下地の補修などの費用がかかってしまうため、頻繁な塗り替えは余計なコストとなってしまいます。
フッ素樹脂塗料の場合、耐用年数は約20年とウレタン塗料やシリコン塗料の約2倍ですので、1年あたりのコストで比較すると、そこまで他の塗料より高いというわけではありません。
住宅外壁の塗装をリフォームする際には、長期的なコストを取るか、短期的なコストを取るかをよく考え、予算などに合わせて塗り替えに使用する塗料を選びましょう。
フッ素樹脂塗料は塗膜が硬い
フッ素樹脂塗料は塗膜が硬いため、耐候性や耐久性が高いにも関わらず、地震や台風などで家屋が大きく揺れた際に塗膜が割れてしまうという意見があります。
ですが、これは使用する塗料の種類を良く考えれば避けることができ、ひび割れが起こりやすいモルタル壁の場合は、塗膜の柔軟性が高い高弾性タイプの製品を用いれば問題ありません。
また、フッ素樹脂塗料はサイディングやサッシなどの隙間を埋めるシーリング剤に塗布すると塗膜が割れてしまいやすくなりますが、塗装後にシリコン塗料対応のシーリング剤を使用して打ち替えを行えば防ぐことができます。
フッ素樹脂塗料は再塗装が大変?
フッ素樹脂には汚れを弾く性質があるため、一度外壁をフッ素樹脂塗料で塗装すると次回以降もフッ素樹脂塗料を使用しなければならないという話を聞いたことはないでしょうか?
毎回塗装のたびにフッ素樹脂塗料を使用すると高い費用がかかってしまうため、使用を避けた方が良いと思われるかもしれません。
ですが、実際にはフッ素樹脂塗料を施工していても、専用の下塗り剤を使用すれば他の塗料を使用することができます。
フッ素樹脂塗料は耐久性が高いため、10年後に建て直しを予定しているような場合には耐用年数が大きく余ってしまいますので、ウレタン塗料などの耐用年数が合う塗料に塗り替えれば費用を抑えることができるでしょう。
フッ素樹脂塗料とシリコン塗料の違いとは?
主な外壁塗料のうちフッ素樹脂塗料よりも頻繁に使用されているのはシリコン塗料です。
シリコン塗料は熱に強く、250~600℃の高熱にも耐えることが可能です。耐水性や耐候性にも優れており、気温の変化や紫外線、雨にも強い性質があります。光沢性もあり、そのツヤによって外壁を美しく保つことができます。
耐用年数は約10年~約15年であり、アクリル塗料やウレタン塗料と比較すると長持ちするようになっています。
一方、フッ素樹脂塗料は、耐熱性や耐候性に優れているだけではなく、防水性が高いためカビにも強いのが特徴です。親水性も高いため汚れを弾きやすくなっていて、汚れの定着を防いでくれます。耐用年数もシリコン塗料と比較すると長くなるため、主な外壁塗料の中でも長持ちします。
フッ素樹脂塗料は外壁塗料の中でも高性能ですが、その分単価も高くなってしまいます。しかし、外壁のメンテナンスのことを考えると、耐用年数が長い分、メンテナンスの回数を減らすことが可能であり、トータルの費用を抑えることができるのです。
フッ素樹脂塗料は色が落ちにくい?
フッ素樹脂塗料は、他の塗料と比較して耐候性が非常に高いという特徴があります。耐候性が高いと、紫外線の影響を受けにくくなるため、外壁塗装した色が落ちにくくなるのです。その理由は、耐候性を左右する樹脂成分にフッ素が含まれているからなのです。
外壁は直接太陽の光を浴びることになるため、紫外線の影響を受けやすくなります。長期間、太陽の光や紫外線を浴び続けると、だんだんと塗装も劣化してしまいます。
しかし、フッ素樹脂自体に熱や紫外線に非常に強い性質があるため、長期間紫外線を浴び続けても、外壁の色が落ちにくくなるのです。
また、耐久性が高いことも影響しています。フッ素樹脂塗料には塗装面にしっかりと密着するという性質があります。しっかり密着すると塗膜が強くなり、塗装がはがれにくくなるのです。
外壁の色を長持ちさせたいのであれば、耐候性と耐久性が高いフッ素樹脂塗料を選ぶのがおすすめです。建物を紫外線からしっかり守り、外壁の色をきれいに保ってくれることでしょう。
フッ素樹脂塗料の耐用年数はどれくらい?
フッ素樹脂塗料の耐用年数は、約15年~約20年と言われています。アクリル塗料が約5年~約7年、ウレタン塗料は約7年~約10年、シリコン塗料が約10年~約15年と考えると、フッ素樹脂塗料の耐用年数は非常に長いことがわかります。
耐用年数が長いということは、品質が良いことにもなるため、その分コストが高くついてしまいます。しかし、耐用年数が長いことはとても大きなメリットなのです。なぜなら、将来必要となるトータルのメンテナンス費用を抑えることができるからです。
例えば、自宅建物の寿命をあと40年とした場合、シリコン塗料の外壁塗装を選ぶとすると耐用年数が15年となるため、新築時、15年後、30年後の合計3回、外壁塗装工事が必要になります。フッ素樹脂塗料を選んだ場合は、新築時と20年後の合計2回しか工事の必要はありません。
さらに、外壁塗装工事にかかる費用をみると、シリコン塗料の場合と、フッ素樹脂塗料の場合とは、塗料の代金で差がつきます。
塗料代金を含む1回の工事費用について、シリコン塗料で100万円、フッ素樹脂塗料で120万円だとすると、シリコン塗料は100万円×3回で合計300万円、フッ素樹脂塗料は120万円×2回で合計240万円となります。
よって、長い目で見ると、フッ素樹脂塗料の方がトータルコストを抑えることが可能なのです。
フッ素樹脂塗料でかかる費用相場や単価はどれくらい?
フッ素樹脂塗料を使用して外壁塗装工事を行った場合、どれくらいの費用がかかるのでしょうか。
現在、フッ素樹脂塗料の単価相場は、1平方メートルあたり約3,060円~約3,310円程度となっています。
一般的な戸建て住宅の大きさである30坪の建物に施工したとすると、塗料だけでも約30万円以上必要となり、足場架設やその他諸経費等を含めると、約100万円以上かかる計算になります。
ただし、耐用年数が約15年~約20年と長いため、その他の外壁塗料と比較すると、塗り替えやメンテナンスの頻度は少なくて済みます。
フッ素樹脂塗料とシリコン塗料とで費用対効果を考えてみましょう。
平均的な30坪の大きさの一戸建て住宅として、
シリコン塗料:耐用年数約15年、施工費用約100万円
フッ素樹脂塗料:耐用年数約20年、施工費用約120万円
耐用年数で見ると、約1.33倍、施工費用は約1.2倍になります。
つまり、フッ素樹脂塗料の住宅は、シリコン塗料と比較して耐用年数が約1.33倍長く、費用で比較すると約1.2倍高くなります。よって、フッ素樹脂塗料の方が費用対効果が高いと考えることができます。
フッ素塗料とはどのようなものなのか
まだシリコンが主流の住宅建築ですが、フッ素塗料はシリコン塗料よりも上のグレードなので高価ですが耐久性も高く15~20年と言われ、長い目で見れば十分知っておきたい塗料と言えます。
フッ素塗料はセラミック塗料とよく似た特性を持っており、防汚性、耐久性、耐候性、耐熱性に優れた製品です。
フッ素とセラミックの両方を配合した塗料もあり、日本ペイントの「ファイン4Fセラミック」などがこれにあたります。
施工価格は平米あたり約3,800円とやや高めですが、耐用年数が約20年と外壁塗装の中では特に長持ちする塗料ですので、メンテナンス頻度を抑えたいという方におすすめです。
フッ素塗料を販売しているメーカー
フッ素塗料は各メーカーが製造、販売しており、日本ペイントの「ファイン4Fセラミック」、エスケー化研株式会社の「クリーンマイルドフッ素」、AGCコーテックの「ルミフロン」などがあります。
「ファイン4Fセラミック」の特徴
フッ素系塗料は、フッ素樹脂を多く添加しているため、どうしても塗料の伸びが悪く施工性が悪いという欠点があります。
ファイン4Fセラミックにはこの欠点がなく、塗料ののびが良いため、施工性に優れており、施工不良が起こりにくいのが特徴です。
また、溶剤の臭いが少ないのも特徴で、施工の際に溶剤の臭気で周辺に迷惑をかけにくいため、住宅密集地でも比較的施工しやすくなっています。
外壁塗装のリフォームでは比較的多く用いられている塗料ですので、施工を依頼しやすいのもポイント。
製造元の日本ペイントはさまざまな塗料を製造しており、どの製品の評価も高いので信頼性も十分です。
「クリーンマイルドフッ素」の特徴
クリーンマイルドフッ素は、エスケー化研株式会社が製造しているフッ素塗料です。
リフォーム分野ではファイン4Fセラミックに次ぐ人気の製品で、基本的な性能もファイン4Fセラミックとほぼ同等となっています。
施工価格についても約4,000円ですので、カラーや依頼したい業者がどちらの製品を取り扱っているかで選ぶと良いでしょう。
「ルミステージ」の特徴
こちらはAGCコーテックが製造販売しているフッ素塗料です。
AGC旭硝子が開発した「ルミフロン」というフッ素樹脂を原料として使用しており、塗膜の耐久性や防汚性に定評があります。
ただ、性能が良いため、どうしても施工価格が高く、平米あたりの価格は約4,500円と、他のフッ素塗料より割高です。
塗料の性能を一番に重視したいという方は、こちらの製品を選ぶと良いでしょう。
こちらの製品はAGCコーテックが認定した施工店での取り扱いとなりますので、施工を依頼する際にはAGCの認定を受けているかどうかを確認してください。
その他のフッ素塗料にはどんなものがある?
ご紹介した製品の他にも、エスケー化研株式会社の水性フッ素塗料「セラタイトF」や日本ペイントの「DANエクセル水性フッ素上塗」があります。
セラタイトFは水性ですので、溶剤の臭いが気になる場合に、DANエクセル水性フッ素は高弾性主材に対応した製品ですので、リシン壁のリフォームでひび割れに弾性塗料を用いて下塗りを行った場合の上塗りとして使用可能です。
断熱塗料についてもフッ素塗料がベースとなっているものがあり、日本ペイントの「サーモアイ4F」、AGCコーテックの「ボンフロン サンバリア」、エスケー化研株式会社の「クールタイトF」が人気となっています。
気になる製品ごとの耐用年数ですが、どの製品についても約20年程度の耐用年数となっていますので、製品によって大きな違いはありませんでした。
このように、各メーカーではさまざまな用途や特性を持ったフッ素塗料を販売していますので、まずは塗装メーカーに相談して、自宅にはどの塗料が向いているか選んでもらうといいでしょう。
外壁塗装にフッ素塗料を選ぶメリットや費用の相場を解説!
外壁塗装をするにあたって、色々な塗料の種類があるため、何を選べばいいのか悩まれる方も多いのではないでしょうか?
塗料ごとに機能や耐用年数、費用なども大きく異なってくるため、それらを把握してどれが一番適しているかを見極めることが大切です。
この記事では、フッ素塗料について詳しく解説していきます。
フッ素塗料のメリット・デメリット、他の塗料との違い、オススメのメーカーなどについてご紹介しますので、フッ素塗料について詳しく知りたい方や塗料選びで迷われている方はぜひ読んでみてください。
フッ素塗料はどんな塗料?
まず、フッ素樹脂塗料がどのようなものかをご説明します。
フッ素塗料は通常の塗料、アクリル塗料やシリコン塗料にフッ素樹脂を添加した塗料です。
フッ素塗料は、外壁塗装を行うと、乾燥にともない塗膜の表面に浮かび上がってきます。
これにより、塗膜の表面にフッ素の膜ができ、外壁部分を汚れや紫外線から保護するのです。
フッ素塗料の特徴
フッ素塗料にどのような特徴があるのか見ていきましょう。
紫外線に強い「耐候性」
耐候性は気候の変化への耐性のことをいいます。
紫外線や雨水、温度変化などによる変質を起こしにくい性質のことで、塗料にとってこの耐候性はとても重要な性質です。
フッ素塗料は、一般的に耐候性に優れると言われているアクリル塗料やシリコン塗料と比べても耐候性に優れていて、一度塗装をすれば長期間塗り替えを行う必要がありません。
耐候性に優れていることからも、塗り直しが大変な大型の構造物などでもフッ素塗料はよく使われています。
剥がれにくい「耐久性」
フッ素塗料は、ビルや高層の商業施設などに使用されるだけあり、耐久性にも優れています。
一般的に塗料の耐用年数は長くても約15年程度ですが、フッ素塗料は環境によっては約15年〜約20年と耐用年数が長いです。
耐用年数が短いと、その度に再塗装を行う必要がありメンテナンス費用がかかってきます。
しかし、フッ素塗料は耐用年数が長いため、住宅にかかるメンテナンス費用を節約することが可能になるのです。
汚れが付きにくい「防カビ性・防藻性」
外壁にカビや藻が発生してしまうと、塗膜を傷めてしまいます。
傷んで劣化した塗膜の隙間などから、カビや藻が外壁内部や室内に入り込むと、住宅の内部構造に大きなダメージを与えます。
また建物だけでなく、鼻炎や肺炎などアレルギー性疾患など人体へ影響を与える危険性もあります。
フッ素塗料は防カビ・防藻性に優れているため、湿気の多い場所や風通しのよくない場所にある建物においても、カビや藻の発生を防いでくれます。
汚れが落ちやすい「親水性・低汚染性」
フッ素塗料は親水性が高く、汚れにくいという性質があります。
親水性が高い塗料というのは、水に濡れやすく、水と外壁が密着しやすい特徴を持っています。
外壁に細かなゴミや排気ガス、鳥のフンなどが付着した場合、親水性が高いと雨が降った際に水が外壁にこびりついた汚れと塗膜の間に入り込むことによって、水の力で汚れを落とすことができます。
この親水性の高さによって、フッ素塗料は汚れにくいのです。
光沢が長持ちする「耐摩擦性」
アクリル塗料やウレタン塗料は約5年、シリコン塗料は約10年で光沢が20%程度減少すると言われていますが、フッ素塗料は約20年で10%程度しか光沢が損なわれないと言われています。
光沢を長期間保つことができる、高い耐摩擦性もフッ素塗料の特徴です。
フッ素塗料とその他の塗料の違いとは
フッ素塗料は耐用年数の長さが利点ですが、他の塗料やコーティングと比べた場合、どの程度の差があるのでしょうか?
外壁塗装でよく使われるアクリル塗料、シリコン塗料、ウレタン樹脂塗料、光触媒と比較してみましょう。
リフォーム工事の相場から比較する
まずは各塗料の工事価格から見ていきましょう。
塗料の種類 | 工事費用 |
---|---|
フッ素塗料 | 約3,000円〜約5,000円/平方メートル |
ウレタン塗料 | 約1,700円〜約2,200円/平方メートル |
シリコン塗料 | 約1,600円〜約1,800円/平方メートル |
ピュアアクリル塗料 | 約2,800円〜約3,800円/平方メートル |
無機塗料 | 約4,500円〜約5,500円/平方メートル |
光触媒塗料 | 約4,200円〜約5,000円/平方メートル |
こちらの価格は各塗料だけの施工価格ですので、足場設置費用、シーリングの打ち直し、下塗りなど工事費用は含まれていません。
工事対象は一般的な一戸建て、塗り面積130平米を想定しています。
屋根の塗装を行う場合には、この条件なら80平米が平均的な面積となりますので、追加で80平米分の費用がかかることに注意してください。
また屋根勾配がきつく、屋根の上に立って作業をするには危険な場合、屋根にも足場が必要になる場合があります。
価格だけを見ると、フッ素と光触媒は少し値段が高いと言えます。
フッ素塗料と他塗料の耐用年数の比較
塗料の種類 | 耐用年数 |
---|---|
フッ素塗料 | 約15年〜約20年 |
ウレタン塗料 | 約8年〜約10年 |
シリコン塗料 | 約10年〜約15年 |
ピュアアクリル塗料 | 約12年〜約15年 |
無機塗料 | 約20年〜約25年 |
光触媒塗料 | 約15年〜約20年 |
環境などによっても変わってきますが、フッ素塗料の平均的な耐用年数は約15年〜約20年と言われています。
ほかの塗料と比べてもかなり長く、メンテナンスの手間なども少なくて済みます。
一年あたりで見た価格を比較する
耐用年数と値段から、簡単に一年あたりの費用を計算してみました。
一般的な戸建て100平方メートルを仮定して、全体の塗装にかかるおよその費用と耐用年数から、1年あたりにかかる費用を計算した結果は以下のとおりです。
塗料の種類 | 1年あたりの費用 |
---|---|
フッ素塗料 | 約25,000円〜約33,000円 |
ウレタン塗料 | 約22,000円〜約27,500円 |
シリコン塗料 | 約12,000円〜約18,000円 |
ピュアアクリル塗料 | 約25,300円〜約31,600円 |
無機塗料 | 約22,000円〜約27,500円 |
光触媒塗料 | 約25,000円〜約33,300円 |
こう見ると意外に年間あたりの費用に差が無いことがわかりますが、実際にはリフォームごとに足場代、洗浄費、シーリング打ち直し費、下地費などが追加されるため、リフォーム回数が多ければ多いほど追加費用が発生します。
例としてあげた住宅の外壁塗装で必要となる追加費用は、足場代約12万円、養生費約6万円、高圧洗浄費約4万円、その他下地処理等が約3万円、下地塗装で約10万円、合計約32万円です。
シーリングの打ち直しについては状況や前回からの施工の期間によって費用が変化するため、もし劣化が激しいようなら約10万円を超える場合もありますし、あまり補修が必要ない場合は約3万円程度で収まることもあります。
このことから、家を建ててから取り壊すまでの期間で見た場合、メンテナンス回数が最も少なく、コスト面で優れているのはフッ素と光触媒だと言えるでしょう。
光触媒とフッ素のどちらが優れているか
汚れがつきにくく、耐久性も高いこの2つの塗料ですが、実際にリフォームで使うならどちらがおすすめなのでしょうか?
光触媒とフッ素塗料の特性を比較してみましょう。
光触媒の仕組み
光触媒塗装は、塗料の中に紫外線と反応して汚れを分解する触媒が入っている塗料です。
外壁に付いた汚れは太陽光があたると触媒の働きで分解され、付着力が低下します。
付着力が低下した汚れは、雨が降ると簡単に流れるので、外壁は綺麗なまま保たれるのです。
また、多少ですが遮熱効果もあり、カビや藻も発生せず、空気も浄化すると良いことずくめの塗料と言えます。
しかし、光触媒にはフッ素塗料にない弱点があるため、一概に光触媒が優れているというわけではありません。
光触媒の弱点とは
光触媒では、遮熱やカビ、藻の抑制はともかく、汚れ落ちや空気の浄化については光が当たらないと効果を得られません。
もちろん、そこまで強い光は必要ありませんが、それでも日当たりの差によって効果が変化してしまいます。
フッ素塗料なら光の当たり具合や環境に関係なく、親水性の高さによって汚れを浮かせて落とす仕組みになっているため、もし雨が当たらないような場所でも、ホースで水を掛けるだけで簡単にきれいになるのです。
空気の浄化については光触媒の特性なのでフッ素塗料では得られませんが、日当たりなどの環境によって性能が左右されないのがフッ素塗料の強みと言えます。
外壁塗装のフッ素と無機塗料の違いは?
外壁塗装で使われる塗料の種類は様々あります。
その中でもフッ素塗料と無機塗料の違いについて紹介していきます。代表的な違いと特徴などを紹介していきますので、参考にして下さい。
フッ素と無機塗料の違いは、耐久性と価格となります。
フッ素塗料の場合は、費用が高くなる分、高い耐久性が得られます。
これがフッ素塗料の良い点でもあります。
一方で、無機塗料は選ぶ製品により質の差が大きいということがあります。
優れた塗料の場合もあれば、そうでない場合もあります。
ですので、業者を選ぶときには注意が必要です。
無機塗料とは、無機質な塗料です。
無機質なものは半永久的な物質と言え、塗料の耐久性としても高い耐久性を有していると言われています。
しかし、無機質な物質は固くて塗料には不向きです。
ですので塗料で言う無機塗料というのは、無機と有機の混合塗料になっています。
この割合などにより耐久性が安定していないのが実情です。
ですので、無機塗料を使用する際には注意が必要となります。
無機塗料は塗装する業者に施工経験が求められます。
素材の特性上、きちんとした施工を行わないと、期待する効果を得られない場合があります。
無機塗料を使用する場合は、業者選びが特に重要となります。
外壁塗装のフッ素とシリコン塗料の違いは?
まず、フッ素塗料とシリコン塗料の大きな違いは、費用と耐用年数でしょう。
シリコン塗料のほうがフッ素塗料よりも耐用年数は短いですが、価格を抑えて施工することができます。
シリコン塗料もフッ素塗料よりは耐用年数が短いものの、約10年〜約15年は持つため、一般家庭ではより費用が安いシリコン塗料のほうがよく使われています。
外壁材によって適している塗料がありますが、フッ素塗料とシリコン塗料はどちらも外壁材の種類に関係なく幅広く使用することが可能です。
実際に塗った見た目や仕上がりに大きな違いはありませんが、フッ素塗料のほうが光沢がしっかりとしていて長持ちします。
フッ素塗料のメリットとデメリット
フッ素塗料にはメリットとデメリットがそれぞれあります。
具体的にどのような内容なのか見ていきましょう。
フッ素塗料のメリット
フッ素塗料の主なメリットは以下の通りです。
- 耐薬品性がある
- 汚れを弾きやすい
- 防水性が高い
- 紫外線に強い
- 低摩擦のため汚れが落ちやすい
- 防カビ性、防藻性がある
- 耐久性が高い
- 保証期間が長い
フッ素塗料のメリットは、何と言っても耐久性が高いことでしょう。
フッ素塗料の耐用年数は塗料の中でもトップクラスに入ります。
また、汚れを弾きやすいため、なかなか掃除できない大型のビルや商業施設などでも良く使用されている塗料です。
フッ素塗料のデメリット
フッ素塗料の主なデメリットは以下の通りです。
- ツヤありしかない
- 再塗装しづらい
- 費用が高額
- 建物自体の劣化は防げない
- ひび割れが発生することがある
フッ素塗料のデメリットは、耐久性が高い分、他の塗料と比べて費用が高額になることでしょう。
他の塗料とフッ素塗料の費用の差は、約2.5倍〜約3倍とも言われています。
また、耐久性は高いのですが、伸縮性がないため外壁とともにひび割れてしまう可能性があり、こうなると外壁材自体の劣化を防ぐことはできません。
また、木材や鉄などに塗装したフッ素塗料は、耐用年数まで効果が持続しない可能性があるため注意が必要です。
フッ素塗料はひびが入りやすい?
いざフッ素塗料で外装のリフォームを行おうとしても、壁材がモルタルだと断られてしまうことがあります。
これは、モルタル自体にひびが入りやすいことが理由なのですが、きちんとモルタル用の高弾性フッ素塗料を利用すればある程度予防できますし、フッ素だからひびが入りやすいということもありません。
もし依頼した業者がこのような理由でフッ素塗装に前向きでは無い場合、施工の経験があまりないことが予想されます。
フッ素塗料は下地処理から仕上げまでしっかり使用方法を守って塗布しないと効果が出ない塗料ですので、経験が多い塗装業者ならモルタルだからと言って断ることはありません。
もし断られたり、モルタルには塗れないと言われたりした場合は、別の経験豊富な業者を探した方が良いでしょう。
フッ素塗料で塗装するとほかの塗料が使えなくなる?
フッ素塗料は、非粘着質な塗料のため、次の塗り替えのときもフッ素塗料でなければダメと言われている時期もありました。
しかし、今では、中・上塗りの前に塗るシーラーなどの下塗り材の性能も上がっているため、フッ素塗料以外の塗料でも塗装することができます。
ただし、塗り替え後でチョーキングなどの劣化現象が出る前に塗り替える場合には注意が必要です。
このような場合には、古い塗膜がまだ機能しているため、どんなに良い下塗り材を使用しても付着が悪くなることがあります。
これはフッ素塗料だけでなく、シリコンなどほかの塗料でも同じです。
フッ素塗料を使用する際の注意点
メリットの多いフッ素塗料ですが、使用する際に注意しておきたい点もあります。
それは耐候性試験の結果を参考にして塗料を選ぶという点です。
フッ素塗料はもともと耐候性に優れた塗料と言われていますが、同じフッ素塗料であってもその性能は製品ごとに変わります。
耐候性試験の結果が公表されているものであれば、その塗料の耐候性がしっかりと立証されているため、安心して外壁塗料として選ぶことができるでしょう。
また、他の塗料に比べてコストがかかるため、塗装の時期や場所にも注意が必要です。
引っ越し予定があったり、家の建て替えを行う予定であればもう少しコストのかからない塗料を選ぶといいでしょう。
フッ素塗料は、長期間居住する予定のある住宅の塗料として選ぶのがおすすめです。
フッ素塗料を使うことに適した外壁や建物
フッ素塗料は耐久性の高さから、大型商業施設やビルなどの容易に再施工できない建物の塗料としてよく用いられます。
しかし、近年は一般住宅でも屋根や外壁などの劣化が進行しやすい場所に使われることがあります。
外壁だけでなく屋根にもフッ素塗料を塗装することで、再塗装の時期を外壁と合わせることがが可能です。
屋根と外壁を同時に施工することで足場の設置が1回で済み、費用を抑えることができるでしょう。
フッ素塗料の代表的メーカー
日本ペイント
日本ペイントは、日本国内で高いシェアを誇る塗料総合メーカーです。
フッ素塗料のシェア率では、トップ3に入ります(2022年現在)。
長年の実績と技術を持つ塗料業界のパイオニアで、建築塗料を含む凡用塗料分野に強みを持っています。
外壁塗料も、様々な材質の壁に応じた商品があり、場所ごとに適した塗料もあります。
日本ペイントの塗料の中でも、特に遮熱塗料は業界でもトップクラスの遮熱能力を持っていて、室内の温度が下がることでエアコンの温度を緩和することができ、省エネや電気料金の節約も期待できます。
日本ペイント「ファインフッソ」
画像出典:日本ペイント
日本ペイントのファインフッソは、特殊技術によって高い耐候性に優れている塗料です。
また、汚れが付きにくく、汚れが落ちやすいという特徴もあり、長期間に渡って綺麗な外観を保つことができます。
ほかの塗料と比べてもにおいがマイルドで、鉛などの重金属も配合していないため、環境にやさしく、施工しやすい塗料となっています。
エスケー化研
エスケー化研は、特に外壁用の建築塗材に強く、建築仕上げ材におけるシェアは国内でトップクラスを誇っています。
フッ素塗料のシェアでは、日本ペイントよりも高いです(2022年現在)。
特に強いと言われている外壁における外壁仕上塗材をはじめ、内外装問わず様々な塗材を提供しています。
また、耐火性に優れた塗料や、コンクリート打ちっぱなし用の塗料など、時代に合わせた製品の開発に力を入れている点もエスケー化研の特徴です。
エスケー化研「クリーンマイルドフッソ」
画像出典:エスケー化研
エスケー化研のクリーンマイルドフッソは、セラミック複合の特殊技術で従来にない超低汚染を実現した塗料です。
弱溶剤で構成されているため、旧塗膜の種類を問わずに優れた密着性を発揮します。
また、においもマイルドなため作業環境の改善にも役立つでしょう。
関西ペイント
関西ペイントは、日本ペイント、エスケー化研と並んで日本三大塗料メーカーと呼ばれている会社の一つです。
多種多様な塗料を取り扱っているのが特徴で、建築用塗料の他にも自動車用、家庭用、工業用、船舶用など幅広い分野の塗料を開発しています。
アジアを中心に海外にも進出しており、環境に配慮された塗料や、耐候性、遮熱性に優れた塗料が注目されています。
フッ素塗料のシェア率に関してはそこまで高くありませんが、建築用塗料以外でも、自動車用塗料は国内トップクラスと言われています。
関西ペイント「セラMフッソ」
画像出典:関西ペイント
関西ペイントのセラMフッソは、耐候性や耐汚染性に優れている塗料です。
においが強くないため、作業環境にもやさしく、塗りやすく施工しやすいという特徴があります。
旧塗膜の種類を問わず幅広い素材に使用することができます。
AGCコーテック
AGCコーテックは、旭硝子のグループ会社で、フッ素塗料の開発と製造を専門に行っています。
フッ素塗料のシェア率では、トップ10に入るメーカーです(2022年現在)。
1991年には、世界で初めて水性のフッ素塗料ボンフロン水性を開発し販売しています。
戸建てやマンションなどの建築物以外にも、航空機や車輌など様々な分野で塗料が使用されています。
AGCコーテック「ルミステージ」
画像出典:AGCコーテック
AGCコーテックのルミステージは、AGCが認定した施工店にならないと取り扱うことができない塗料になっています。
認定施工店は専門技術を身につけており、信頼して施工をお願いすることができるというのがこの塗料の特徴の一つです。
親水性や耐摩擦性に優れ、手厚い保証も用意されています。
菊水化学工業
菊水化学工業は、環境に配慮した製品開発とオリジナル製品の開発に力を入れています。
日本初の特性を持った塗料や環境に配慮した下地調整塗材、下塗材など他社にない製品などを販売しています。
建築用仕上塗材などは、機能性に優れているだけでなく、色々なバリエーションが揃っている点も菊水化学工業の特徴です。
菊水化学工業「キクスイSPパワーフッ素」
画像出典:菊水化学工業
この塗料は、先端の親水性制御技術により超低汚染機能を備えています。
また、レオロジーコントロール技術によって、塗りやすく密着性が高い点もこの塗料の特徴です。
3種類の硬化剤が用意されているため、施工部に応じて使い分けすることもできます。
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