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目次
外壁の吹き付け塗装とは?
外壁の吹き付け塗装とは「スプレーガン」と呼ばれる塗装機器を使い、外壁に塗料を吹き付けて塗装を施す方法です。
日本では大正12年(1923年)の関東大震災から普及し始めた、約100年もの根強い人気を誇る外壁塗装の仕上げ方です。
塗料の中に小さく砕いた石や砂を混ぜるので、塗装後はザラザラ・ツブツブとした質感に仕上がり、表面に繊細な凸凹がある外壁になります。
機械で吹き付けるため、ムラなく均一な仕上がりになり、短時間で広い面積を塗装できることが特徴です。
主にセメント・水・砂を混ぜて作られるモルタルの外壁に使用され、凹凸のある面にも塗料が入り込みやすいので、密着性が高い点も魅力と言えるでしょう。
ローラー塗装との違い

ローラー塗装とは、毛や布、スポンジといった複数の種類のローラーを使って塗装を行う方法のことです。
ローラーに塗料を含ませてから壁面に塗り、職人が手作業で塗って外壁を仕上げていきます。
塗料が散らばりにくく、塗装の仕上がりも平面的な仕上がりになるのが特徴です。
ローラー塗装は塗り重ねることによって塗料に厚みがつくため、耐久性の高さを望んでいる方におすすめです。
ただ、1箇所ずつ手塗りを行うことから、どうしても施工には時間がかかってしまいます。
また、手塗りは人件費がかかるため、吹き付け塗装と比べて工事費がやや高くなるのもデメリットのひとつといえるでしょう。
スプレーガンの種類
吹き付け塗装では、専用の容器に入れた塗料をスプレーガンを使ってミスト状にし、外壁に吹き付けて仕上げます。
使用する塗料の材質によってスプレーガンの種類を変える必要があり、塗料を噴出する方法によって以下の2つのタイプに分けられます。
圧縮した空気によって塗料を細かなミスト状にし、壁面に吹き付けるタイプ。塗料が非常に細かいので、均一できれいな塗装に仕上げられる。
空気を利用せずに直接塗料に圧力をかけて吹き付けて使用する。粘度の高い塗料にも使うことが可能で、エアスプレーガンよりも塗料の飛散が少ない点がメリット。
サイディングにも塗装できる
サイディングとは、建物の外壁に貼り付ける板状の仕上げ材のことです。
モルタルの外壁に比べて施工が早く、デザイン性も高いことから人気があります。
サイディングにはタイル調・レンガ調・石目調など多種多様なデザインが展開されていますが、中でも「スタッコウォール」や「シャトーウォール」というサイディングボードはモルタルのような仕上がりが特徴です。
吹き付け塗装は凹凸のあるサイディングに対応しており、塗料が細部にまで入り込みやすいため、しっかりと密着します。
また、サイディングに吹き付け塗装を施すときは好きな色を選択できるため、外壁を塗り替える際に雰囲気をがらりと変えることもできます。
外壁に吹き付け塗装するメリット
外壁に吹き付け塗装を施すメリットとして、以下の3点が挙げられます。
【メリット1】デザイン性が高い
吹き付け塗装は、さまざまな模様や質感を出せてデザイン性が高い点が大きなメリットです。
後述するリシン仕上げやスタッコ仕上げなど個性的な外観を実現できるため、周囲の住宅と差別化を図りたい場合におすすめです。
また、既存の外壁の模様を活かしたり、新しい模様を重ねて表現したりすることもできます。
高級感や重厚感を演出したい場合は、吹き付け塗装が向いているでしょう。
【メリット2】工期が短い
吹き付け塗装は、職人がスプレーガンを使って外壁に能率的に塗料を吹き付けるため、短期間で施工作業を完了できます。
ローラー塗装では広範囲を一気に塗りづらく、細部まで効率よく塗ることが難しいので、吹き付け塗装と比べるとどうしても工期が長くなる傾向があります。
そのため、吹き付け塗装はなるべく早く外壁塗装を済ませたい方におすすめです。
【メリット3】費用が安い
塗装作業が短期間で完了するため、吹き付け塗装はローラー塗装よりも人件費を削減できます。
施工費用の安さを重視しているなら、吹き付け塗装をぜひ検討しましょう。
外壁を吹き付け塗装するデメリット
吹き付け塗装にはメリットが数多くありますが、デメリットもいくつかあります。
具体的には以下の4点が挙げられるので、しっかり確認しましょう。
【デメリット1】塗料の消費量が多い
吹き付け塗装では塗料がミスト状になって噴出するため、周辺へ多く飛び散って消費量が多くなってしまう点がデメリットです。
そのため、施工前に窓・ドア・車などをしっかりと養生しておく必要があり、塗装を開始するまでの準備に時間がかかるのもマイナスポイントです。
【デメリット2】作業音がうるさい
スプレーガンを使用するためには、コンプレッサーで空気や塗料に圧力をかける必要があるため、騒音にも注意しなければなりません。
大きな機械音が発生するので、塗装工事を始める前に近所にあいさつして、やむを得ず作業音が出てしまうことを説明しておく必要があります。
【デメリット3】近所に塗料が飛散する恐れがある
吹き付け塗装では、塗料が想像よりも広範囲に飛散してしまう可能性がある点もデメリットです。
隣家の駐車場に停めてある車など、塗料の飛散範囲に位置するすべてのものに養生する必要が出ます。
また、自宅と隣家の距離が近ければ、近隣の方へ洗濯物は室内で干してもらうようにお願いするといった手間がかかります。
【デメリット4】職人の腕前に左右される
吹き付け塗装は、ローラー塗装に比べて色のムラが出やすい傾向があります。そのため、職人の技術力が不足している場合は、塗料の仕上がりが厚くなるなどのリスクが考えられます。
近年は吹き付け塗装での施工件数が減少していることも相まって、すべての外壁塗装業者に経験豊富な職人が在籍しているとは限りません。
施工を発注する前に吹き付け塗装の実績を調べて、信頼できる腕前を持つ職人がいるかどうかチェックしましょう。
外壁における吹き付け塗装の種類

吹き付け塗装は、塗料を吹き付けるタイミングや塗料の材質によって仕上がりを変えることが可能です。
【種類1】吹き付けタイル仕上げ
「吹き付けタイル仕上げ」とは、タイルガンやカップガンといわれるスプレーガンを使用し、下地調整材を玉状の模様にして吹き付けた後に、仕上げ材を吹き付ける方法のことをいいます。
吹き付けた玉状の凹凸で壁面に立体感が出るため、外観が非常にきれいに仕上がります。
粘度の高い塗料が用いられるので、やや大きめの凹凸が生まれます。
耐久性の向上も期待できるため、ひび割れや汚れに強い外壁に仕上げたい方におすすめです。
また、ヘッドカット仕上げという塗装工法もあります。
こちらは吹き付けタイル仕上げで作られた凹凸をローラーでならして、表面を滑らかに仕上げる方法です。
1つひとつの模様が大きくなるため、シャープな外壁に仕上がります。
【種類2】リシン仕上げ
「リシン仕上げ」とは、一般的なモルタル外壁の仕上げ方法のことをいいます。
塗料にセメントや砂壁状の骨材を混ぜ合わせた仕上げ材を「リシンガン」と呼ばれる専用のスプレーガンで吹き付けます。
砂壁のようなザラザラとした外壁に仕上がるため、つや消しされて落ち着いた印象になります。
マットな仕上がりが好きな場合や、おしゃれな雰囲気を演出したい場合に適しています。
吹き付けタイル仕上げと比べると、でき上がる模様の目が小さく、シックなデザインや土壁のような温かみのある仕上がりがお好みの方におすすめです。
混ぜ込む骨材のサイズを変更することで、凹凸部分の大きさを変更できるため、外壁のデザインや好みに合わせて選ぶと良いでしょう。
【種類3】スタッコ仕上げ
「スタッコ仕上げ」とは、壁面にモルタルや合成樹脂を塗りつけてから、セメント・塗料・骨材などを混ぜ合わせた仕上げ材をスタッコガンで吹き付ける方法のことをいいます。
仕上げ材は5~10mm程度の厚さで吹き付けるので、表面に立体感の強い凹凸ができ、高級感のある石造り風の外壁に仕上がります。
また、リシン仕上げと比較すると防水性や耐久性が高くなっています。
自然石を外壁に使ったような見た目が好きな方、ボリューム感がある力強い仕上がりを求めている方には、スタッコ仕上げがおすすめです。
外壁の吹き付け塗装にかかる費用の相場
吹き付け塗装はローラー塗装と比べると施工費用は安くなりますが、実際にはどの程度違うのでしょうか?
外壁の吹き付け塗装1㎡あたりの単価は、以下のとおりです。
吹付タイル仕上げ | リシン仕上げ | スタッコ仕上げ | |
---|---|---|---|
アクリル塗料 | 1,500円~ | 1,700円~ | 1,700円~ |
ウレタン塗料 | 1,800円~ | 2,000円~ | 2,000円~ |
シリコン塗料 | 2,000円~ | 2,200円~ | 2,200円~ |
同じ種類の塗料でも仕上げ方によって費用が異なる場合があります。
たとえば、ウレタン塗料を用いた吹き付けタイル仕上げなら1,800円前後ですが、リシン仕上げやスタッコ仕上げなら2,000前後の費用がかかります。
外壁の吹き付け塗装は、使用する塗料や業者によって費用が変動します。リフォームを検討する際は、多少の余裕を持って予算を組みましょう。
外壁に吹き付け塗装が向いているケース
結局のところ、吹き付け塗装はどのような外壁に向いているのか気になりますよね。
塗装を施そうと検討している自宅や物件に以下の条件が当てはまる場合は、吹き付け塗装が適しているでしょう。
外壁にモルタルまたはALCパネルを使用している
外壁にモルタルまたはALCパネルを使用している場合は、吹き付け塗装が向いています。
ALCパネルとは、軽量気泡コンクリートと呼ばれる建材です。
珪石・セメント・生石灰・アルミ粉末を主原料としており、高温高圧の蒸気で養生することで作られます。
モルタルのように凹凸のある外壁に仕上がり、軽量で高強度・断熱性・気密性・耐火性に優れています。
ALCパネルもモルタルと同様に吹き付け塗装に対応しており、外壁の強度と美観を両立することが可能です。
外壁の表面に凹凸感を出したい
外壁の表面に、吹き付け塗装特有の凹凸感を出したい場合もおすすめです。
表面がデコボコしているというだけならサイディングという選択肢もありますが、吹き付け塗装ならではの凹凸感はなかなか生み出しにくくなります。
また、サイディングを選ぶとデザインに飽きてしまった場合に張り替えない限り大きく変更できず、今後数十年にわたり住み続ける予定であれば向いていないでしょう。
しかし、吹き付け塗装なら「今までリシン仕上げだったから、次回の再塗装ではスタッコ仕上げを選ぼう」というようにデザインを変更しやすくなります。
「凹凸感を活かした外壁に仕上げたい」「デコボコした外壁が好き」という方は、ぜひ吹き付け塗装を選択しましょう。
外壁塗装の費用を抑えたい
外壁塗装に必要となる費用をできるだけ抑えたい場合は、吹き付け塗装を選択すると良いでしょう。
一般的に、吹き付け塗装はローラーや刷毛による手塗り塗装と比較すると、人件費を削減できるため施工費用が安くなります。
ただし、実際に吹き付け塗装を施すとしたら「費用はいくらかかるのか」「手塗り塗装よりもどのくらい安くなるのか」という点は、外壁の現状や施工業者によって異なります。
そのため、吹き付け塗装と手塗り塗装で相見積もりを出してもらえないか、施工業者に尋ねてみましょう。
外壁の吹き付け塗装をメンテナンスする方法
吹き付け塗装を行った外壁に汚れや藻がついた場合は、外壁のクリーニングを行っている業者で専用の洗剤を用いて洗浄するか、再塗装を行わなければいけません。
また、光触媒など汚れの付着を抑える働きがある塗料を使用することで、洗浄や再塗装の回数を減らせます。
ただし、外壁がひび割れていたり、塗装が剥がれていたりする場合は、破損箇所の塗装を剥がして下地を補修してから再度吹き付け塗装を行います。
吹き付け塗装はDIYも可能
吹き付け塗装はDIYでも施工可能ですが、残念ながら塗装をおすすめできないものが存在します。
DIYでの吹き付け塗装ができるものをご紹介したうえで、できないものとその理由を解説します。
倉庫・車庫のシャッターや木工細工などにおすすめ
倉庫・車庫のシャッターや木工細工など、多少塗りムラが出ても問題ないもの、趣味のものであればDIYでの吹き付け塗装は可能です。
スプレーガンや塗料は大手の通販サイトやホームセンターなどで販売しているので、塗装の施工業者でない一般の方でも入手できます。
なお、前述したように吹き付け塗装は周囲に塗料が飛び散る可能性があるので、しっかりと養生した上で作業を開始しましょう。
塗料は乾燥すると水洗いでは落ちないため、養生にはブルーシートやガムテープなど、汚れても良いものや使い捨てのものを使用しましょう。
DIYでの外壁の吹き付け塗装はNG
外壁をDIYで塗装すると、塗りムラができて外壁が傷んだり、塗料の耐用年数が減ったりする恐れがあります。
ですので、専門知識や技術を有していない方が、DIYで外壁を塗装することはおすすめできません。
外壁塗装は必ず施工業者にまかせて、熟練の作業員に丁寧に塗ってもらいましょう。
【Q&A】外壁の吹き付け塗装に関するよくある質問
- 外壁における吹き付け塗装の耐用年数は?
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吹き付け塗装の耐用年数は、塗料の種類や仕上げ方によって異なります。
塗料の種類 耐用年数 アクリル塗料 5~8年 ウレタン塗料 9~12年 シリコン塗料 10~13年 フッ素系塗料 15~20年 - 吹き付け塗装が失敗するとどうなる?
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下地の処理が不十分だったり、乾燥させる時間が不足したりすると、塗膜の剥がれやひび割れにつながります。
塗料の希釈やスプレーガンの調整を誤ると、色にムラが出たり塗料が液垂れたりして外壁の美観が損なわれる可能性があります。
酷い場合には外壁の内部に水が浸入して腐食やカビが生える、外壁の寿命が縮まるといったトラブルが起きるかもしれません。
- 技術力の高い職人・業者の選び方は?
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外壁塗装で技術力の高い職人・業者の選びたい場合は、まず施工実績を確認しましょう。
実績が豊富であれば、職人の施工経験が多く、専門知識を有している可能性が高くなるでしょう。
- 外壁を吹き付け塗装する際の工程は?
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外壁を吹き付け塗装する際の工程は、以下のとおりです。
STEPシーラーを吹き付ける塗料を外壁に密着させる効果を持つ「シーラー」という材料を吹き付けます。
STEP基層吹きを行うスプレーガンを使って基層吹きを行います。
基層吹きの塗料は粘度が高く、小さな石や砂が混ぜられています。
基層は下地となるため、吹き付け塗装の出来映えを大きく左右します。
STEP模様吹きを行うスプレーガンを使用して模様吹きを施します。
基層吹きと同じように小さな石や砂が混ざっていて、重ねて塗装することでよりザラザラした印象に仕上がります。
塗りムラを生まないためにも、熟練の技で慎重に塗装します。
STEPクリア塗装を施すクリアとは塗膜を保護するために施して、外壁を雨・汚れ・ホコリなどから守る役割があります。
クリアは基層吹き・模様吹きとは異なり塗料が液体ですので、スプレーガンを使用して全体に吹き付けます。
クリア塗装を2回繰り返し行うことで、保護の強度を高めます。
外壁リフォームの業者選びで後悔しないために
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なぜならリフォームの費用・工事方法は、業者によって大きく異なるからです。
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