2024年12月23日更新

監修記事

防犯対策に適したフェンスの高さは?設置のポイントと注意点を解説

防犯対策に効果的なフェンスの高さは、1.5~1.8メートルが理想的とされています。しかし、防犯対策としてフェンスのリフォームを検討する際は、建築基準法やその他の周辺環境なども考慮しなければなりません。そこでこの記事では、フェンスを設置する際のポイントや施工事例などについて解説します。防犯リフォームならでは注意点を頭に入れて、安心できる住まいを手に入れましょう。

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防犯対策に適したフェンスの高さ

防犯対策に適したフェンスの高さは、1.5〜1.8メートルが理想的です。

仮に、これ以上フェンスを高くしてしまうと、人目につきづらくなり、かえって防犯性が低くなるおそれもあります。

一方、1.5メートル以下の低いフェンスを設置した場合は、簡単に乗り越えられてしまうリスクがあるため、防犯面においてあまり意味がありません。

したがって、大切な住まいを守るためには、適度に高さのあるフェンスを設置することが重要です。

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防犯目的でフェンスを設置する際のポイント

防犯目的でフェンスを設置するときには、フェンスの高さ以外にも気をつけなければならないポイントがあります。

防犯目的でフェンスを設置する際のポイントを押さえて、安心して暮らせる住まいづくりを実現しましょう。

【ポイント1】侵入しやすい隙間をつくらない

防犯目的でフェンスを設置するにあたり、侵入しやすい隙間をつくらないことが肝心です。

たとえば、格子の間隔が広いフェンスの場合、足の踏み場ができてしまうため、敷地内に侵入されやすくなります。

逆に、格子の間隔が狭いフェンスを選べば、足場となるような隙間がなくなるため、侵入リスクを軽減できるでしょう。

より防犯意識を高めたいなら、フェンスに忍び返しを設置して侵入リスクを抑えるのもひとつです。

【ポイント2】プライバシーに配慮する

防犯目的でフェンスを設置する際は、プライバシーも忘れずに配慮しましょう。

人通りの多い道路に面していたり、隣家からの視線が気になったりする箇所は、フェンスを少しだけ高くするのがおすすめです。

プライバシーを配慮したフェンスの高さ

防犯面とあわせてプライバシーも考慮する場合、フェンスの高さは1.8〜2.0メートル前後が目安となります。

しかし、プライバシーを配慮しすぎると、過剰な目隠しによって死角ができたり、フェンスまわりに圧迫感が出たりします。

したがって、フェンスを高めに設置するときは、細かい隙間のある仕様を選ぶなどの工夫が必要不可欠です。

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防犯対策におすすめしたいフェンスの材質

フェンスの材質にはさまざまな種類があり、どれを選ぶべきか迷ってしまうかもしれません。

防犯目的で設置するフェンスには、スチール製やアルミ製などの耐久性に優れた材質がおすすめです。

安心してできるかぎり長く使い続けるためにも、防犯対策に適したフェンスの材質について知っておきましょう。

【おすすめ1】スチール製

スチール製は防犯対策に適したフェンスの材質で、住宅や公共施設などで多く利用されています。

スチール製フェンスの中でも、格子状の「メッシュフェンス」は、安価で防犯対策できるためおすすめです。

また、メッシュフェンスに忍び返しをつければ、さらなる防犯性の向上が期待できます。

ただし、風通しのよいデザインであることから、目隠しの効果はほとんどありません。

【おすすめ2】アルミ製

アルミ製は、軽量で耐久性に優れているため、防犯対策に適したフェンスの材質といえます。

とくに「サビに強い」という特徴は、フェンスを長期的に利用できる点で大きなメリットといえるでしょう。

一方、デザインのバリエーションが豊富で、目的にあわせた仕様を選べるのも嬉しいポイントです。

防犯対策に加え、目隠し効果を求めているなら、適度な隙間のある格子状やルーバー状のデザインを選ぶとよいでしょう。

【おすすめ3】樹脂製

樹脂製のフェンスは、高い耐久性によって腐食しづらく、防犯対策に適しているといえます。

耐久性の高いフェンスは見栄えがよく、防犯意識の高い家だと認識される効果があるため、不審者の侵入リスクを軽減できます。

なお、防犯対策しつつ、デザインにもこだわりたいなら、木目調の樹脂製フェンスがおすすめです。

木目調の樹脂製フェンスにすれば、木製フェンスのような温かみのある印象に仕上がるでしょう。

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防犯フェンスの設置にかかる費用

防犯フェンスの設置にかかる費用は、1メートルあたり0.7万〜4万円が目安となります。

なお、費用は以下の要因によって変動する可能性があります。

費用が変動する要因
  • フェンスの種類やグレード
  • 施工面積
  • 既存フェンスにおける撤去工事の有無
  • ブロック塀におけるコア抜き工事の有無
  • 依頼する業者

正確な費用を算出するには、あらかじめ業者に現地調査してもらった上で見積もりを取得しましょう。

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DIYで防犯性の高いフェンスを設置する方法

防犯性の高いフェンスは、DIYで費用をかけずに設置することも可能です。

「出費を抑えるのが最優先」「見栄えはあまり気にしない」という場合は、DIYでフェンスを設置する方法も視野に入れましょう。

ただし、DIYの場合は防犯性能を最大限に発揮できないため、業者に依頼することがおすすめです。

【方法1】置くだけで設置できるフェンスを利用する

DIYで防犯性の高いフェンスを設置するなら、置くだけで簡単に設置できる仕様がおすすめです。

転倒防止の補強スタンドを取り付けるだけで簡単に設置できるため、DIYに慣れていなくても心配ありません。

フェンスとセットでプランターを置けば、ガーデニングを楽しめる華やかな庭に仕上がります。

なお、設置にあたってある程度のスペースを確保する必要があるため、その点には注意しましょう。

【方法2】既存のフェンスに後付けする

DIYで防犯性の高いフェンスを設置する際、既存のフェンスに後付けする方法があります。

主に、既存のフェンスが低く、外部からの侵入リスクやプライバシーが気になる場合に効果的です。

後付けできるフェンスのほとんどは、取り付け金具で固定するだけの簡単な作業であるため、はじめてのDIYでも実践しやすいでしょう。

ただし、しっかり固定しないと、フェンスが落下するおそれもあるため注意が必要です。

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防犯目的でフェンスを設置する際の注意点

防犯目的でフェンスを設置するなら、フェンスの高さ制限や強度などの確認を忘れてはなりません。

トラブルなくフェンスを設置するためにも、前もってフェンスを設置する際の注意点を理解しておきましょう。

【注意点1】フェンスの高さ制限を確認する

防犯目的でフェンスを設置するにあたり、フェンスの高さ制限に気をつけなければなりません。

具体的には、ブロック塀の上にフェンスを設置する場合、建築基準法で高さが制限されています。

フェンスの高さ(建築基準法)

建築基準法で定められたフェンスの高さは、2.2メートル以下です。

したがって、塀の高さは2メートル前後を目安にするといいでしょう。

【注意点2】近隣に配慮する

防犯目的でフェンスを設置するときは、近隣への配慮が欠かせません。

とくに、隣家との境界線があいまいなケースでは、土地の所有権にまつわるトラブルを招くおそれがあります。

また、フェンスの設置によって近隣住宅の日当たりが悪くなる場合、近隣から苦情がくるケースも少なくありません。

近隣との交友関係を良好に保つためにも、あらかじめフェンスのリフォームをするという旨を伝え、理解を得ることが重要です。

隣家との境界線があいまいな場合

境界線をめぐって、当事者同士で話がまとまらない可能性もあります。

当事者同士での話し合いが難しい場合は、「土地家屋調査士」に相談するとよいでしょう。

【注意点3】フェンスの強度を確認する

防犯目的でフェンスを設置するなら、フェンスの強度も忘れずに確認しましょう。

強度の低いフェンスを設置すると、すぐに破損したり、壊されたりするおそれがあります。

一方、既存のブロック塀の上にフェンスを設置する場合、フェンスだけでなくブロック塀の強度も確認しなければなりません。

ブロック塀は高さがあり、防犯性に優れているようにみえますが、崩壊による事故のリスクを伴うため注意しましょう。

ブロック塀の安全対策

ブロック塀は、地震で倒壊するケースがあったことから、国土交通省によって安全対策が講じられています。

そのため、フェンスを設置するタイミングで、ブロック塀の点検も依頼し、必要に応じて補修や撤去を検討しましょう。

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外構におけるフェンス以外の防犯対策

住まいの防犯性をより向上させるためには、防犯カメラや人感センサー付きのライトを設置することが効果的です。

とくに防犯カメラは、実際の映像をあとから確認できるだけでなく、万が一の際に証拠としても役立つため、非常に重宝するアイテムです。

外構におけるフェンス以外の防犯対策を頭に入れて、安心して暮らせる住まいづくりに役立てましょう。

【対策1】防犯カメラを設置する

外構の防犯対策には、防犯カメラの設置がおすすめです。

たとえば門扉や玄関まわりなど、人目につきやすい箇所に防犯カメラを設置すれば、犯罪抑止効果が働くため、不審者の侵入リスクを軽減できます。

一方、万が一空き巣などの被害に遭ってしまっても、防犯カメラの映像が証拠として役に立ちます。

また、外出先から映像を監視できる商品もラインナップされているため、予算や目的にあわせて設置を検討しましょう。

【対策2】人感センサー付きのライトを設置する

外構の防犯対策には、人感センサー付きのライトを設置することも効果的です。

人感センサー付きのライトは、人の動きに反応して点灯するため、犯罪の抑止力につながります。

それ以外に、ライトの点けっぱなしを防ぐことから、節電効果があるなどのメリットも。

さらに、ライトがあることで夜間の転倒リスクも防止できるため、生活における利便性の向上にも直結するでしょう。

【対策3】砂利で舗装する

地面を砂利で舗装する方法は、外構の防犯対策に有効です。

砂利で舗装された地面は足音が響くため、防犯を抑止できる効果があります。

ほかの舗装材と比べて、砂利は敷くだけで取り入れられるため、DIYでも簡単に施工できるでしょう。

ただし、砂利で舗装する際は、雑草を防ぐ除草シートが必要です。

近隣住民とのトラブルの原因に?

砂利を歩く際に発生する音は、場合によっては近隣住民とのトラブルを招きかねません。

そのため、物置周辺など頻繁に歩く場所には、比較的足音が響きにくい砂利を敷くなどの工夫をしましょう。

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フェンスによる防犯リフォームの施工事例

ここでは、フェンスの設置による防犯リフォームの施工事例を紹介します。

あらゆるパターンを参考にして、防犯性の高いリフォームプランを考えましょう。

【施工事例1】メッシュフェンスで防犯対策

before
after

メッシュフェンスで防犯対策

リフォーム期間2日間
リフォーム費用

傷んだ木製のフェンスを、高さのあるメッシュフェンスに交換した事例です。

見通しがよくなったことで死角がなくなり、不審者の侵入リスクを軽減できています。

また、メッシュフェンスを選んだことで、施工費用をできるかぎり抑えています。

【施工事例2】防犯意識の高い目隠しフェンスの設置

before
after

防犯意識の高い目隠しフェンスの設置

リフォーム期間1日間
リフォーム費用

隣地との境界に、目隠しフェンスを設置した事例です。

高さのあるフェンスの設置により、近隣や道路からの視線をシャットアウト。

フェンスのデザインはすりガラス調を採用し、空間の圧迫感をなくしています。

【施工事例3】高さのあるアルミフェンスで防犯対策

before
after

高さのあるアルミフェンスで防犯対策

リフォーム期間
リフォーム費用

既存のメッシュフェンスを、新たにアルミフェンスに交換した事例です。

適度な隙間のあるフェンスにしたことにより、死角をなくしつつ、プライバシーを配慮しています。

また、前面道路のフェンスを交換したことで、外構全体の見栄えが明るくなりました。

【施工事例4】ブロック塀の改修とフェンスの設置で防犯性アップ

before
after

ブロック塀の改修とフェンスの設置で防犯性アップ

リフォーム期間6日間
リフォーム費用約80万円

既存のブロック塀が劣化したことをきっかけに、新しいフェンスを設置した事例です。

新たに低いブロック塀を設けて、その上にフェンスを設置することで、死角がなくなり風通しもよくなりました。

このリフォームにより、ブロック塀の倒壊リスクも軽減できています。

【施工事例5】見栄えもスッキリ防犯対策

before
after

見栄えもスッキリ防犯対策

リフォーム期間10日間
リフォーム費用約90万円

既存のブロック塀や植栽を撤去し、新たに化粧ブロックとフェンスを設置した事例です。

道路面を覆っていた植栽を撤去し、外構全体の見た目がスッキリしました。

ひび割れのあるブロック塀も撤去したことにより、防犯性だけでなく安全性も高まっています。

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この記事の監修者プロフィール

【監修者】小川愛

二級建築士、宅地建物取引士。愛知県名古屋市にて高級分譲住宅設計・施工会社に勤務。土地取得からプランニング、施工、販売、お客様のお引っ越し、アフターサービスまでの、住宅に関わる全ての業務に従事。

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