目次
フローリングから畳に変更するメリット
落ち着いた「和」のスペースが欲しいけど、そもそもフローリングから畳に変更できるの?と疑問に思う方もいるのではないでしょうか。
フローリングから畳への変更はできます。
それぞれ床をフローリングから畳に変更するメリットを具体的に解説します。
メリット①断熱性・消臭性が優れている
一般的に畳には天然素材の「い草」が使用されています。
い草の特性により、畳の内部に含まれている空洞が空気を含み、熱を伝えにくくします。
また、畳は湿気を取り込んだり、取りすぎた湿気を放出したりして、湿度により水分を調湿するのがメリットです。
湿気の調整により、カビの発生を抑えニオイの原因を減少させるため、抗菌作用に優れ消臭性が期待できます。
メリット②衝撃や音を吸収してくれる
フローリングに比べて畳は、クッション性に優れているのが特徴です。
畳は多層構造で作られ、衝撃を吸収してくれるため、音が響きにくく静かな環境を作れるのがメリットです。集合住宅では、階下や隣室への騒音を抑える効果が期待できるでしょう。
また、畳の上でくつろぎ、子どもと昼寝もできます。畳のやわらかさが体を優しく支え、快適な動作ができるのも魅力です。
小さい子どもや高齢の方が居るご家庭では、クッション性に優れた畳を使用すると安心です。
メリット③安らぎのある空間が作れる
畳に使用されている天然素材のい草は、フローリングの冷たさとは対象的に、肌触りがやわらかく温かみを感じます。素足で歩いたり、寝転んだりしても心地よく、リラックス効果が期待できるでしょう。
また、畳には、日本の伝統的な美しさがあります。古くから住居に使用されてきた日本の文化に触れると、心の奥底から安らぎを感じるかもしれません。
和風のインテリアと組み合わせると、落ち着いた雰囲気になり、さらに心地よい空間が作れるでしょう。
フローリングから畳に変更する方法と費用相場
フローリングから畳に変更するには2種類の方法があります。それぞれの方法ごとに、費用相場を表でまとめました。
リフォームの方法 | 6畳の費用相場 |
フローリングを撤去して畳を新しく張る | 13万円~25万円 |
フローリングの上に置き畳をする | 7.2万円~18万円 |
表で見比べて費用が高いのは、フローリングを撤去して畳を新しく張る方法です。
なぜ費用に差が出るのか、以下でリフォーム費用と方法について詳しく見ていきましょう。
方法①フローリングを撤去して畳を新しく張る
畳数ごとのフローリングから畳に張り替える場合の費用相場は、13万円~25万円です。それぞれ部屋の広さごとの費用相場を見てみましょう。
畳数 | リフォーム費用 |
4.5畳 | 10万円~17万円 |
6畳 | 13万円~25万円 |
8畳 | 16万円~30万円 |
12畳 | 20万円~36万円 |
既存のフローリングを撤去して新しい畳を敷く場合は、畳の商品代と合わせて、フローリングの解体や撤去、設置費用がかかります。
もし、フローリングを撤去した後の床下が劣化していた場合、構造部分の補修が必要となるため、さらに費用は上がります。
しかし、床の下地処理をしっかり行うため、畳の張り替えがキレイに仕上がる点がメリットになります。
部屋の広さに合わせてキレイに畳を敷きたい方は、リフォーム業者に依頼しましょう。
方法②フローリングの上に置き畳をする
畳数ごとのフローリングの上に置き畳をする場合の費用相場は7.2万円~18万円です。部屋の広さごとの費用の目安は以下の通りです。
畳数 | リフォーム費用 |
4.5畳 | 5.4万円~13.5万円 |
6畳 | 7.2万円~18万円 |
8畳 | 10万円~24万円 |
12畳 | 15万円~36万円 |
置き畳は縁がないため、滑りやすく畳と畳の間にホコリが溜まりやすいのがデメリットです。
もし、畳を部屋一面に敷く場合は、壁と畳のすき間を埋める「畳寄せ」とよばれる横材の設置が必要になり、施工費用も上がります。
畳にはどんな種類があるの?
肌触りがよく、クッション性の高い畳ですが、機能性やデザイン性などの違うさまざまな種類があります。
以下で畳の種類について詳しく解説します。
縁付き畳と縁なし畳
また、畳の長い縁に沿って布がついた縁付きと、縁なしがあります。それぞれの印象の違いを解説します。
●縁付き
縁付きの縁の部分には、さまざまなデザインがあります。
伝統的な模様に、市松模様や七宝模様があり、縁起がよいとされているデザインです。
また、幾何学模様はシンプルでスタイリッシュな印象を与えます。畳の縁のデザインによって、部屋の印象が大きく変わるのが縁付き畳の特徴です。
●縁なし
縁のデザインによってさまざまな印象を与える縁付きと違って、縁なし畳はどんな部屋にも合わせやすいモダンなデザインが特徴です。
縁がないため、部屋が広く見えるうえ、シンプルなデザインでさまざまなインテリアと馴染みます。
畳の素材によって空間の印象が変わるのも魅力です。
和紙畳
和紙畳とは一般的な、い草ではなく「和紙」を細長くより合わせ、編み込んで作る畳です。
和紙畳は湿気を吸収しないため、掃除が簡単なうえ、ダニやカビが発生しにくいのが特徴です。
また、表面の特殊なコーティングの効果により、変色を抑え新品と同じような美しい状態が長く続きます。
さらに和紙畳にはさまざまな色があり、デザインも豊富です。
和室だけでなく、洋室にも合うデザインや色を選べるため、部屋の雰囲気に合わせた空間を楽しめるのが魅力です。
琉球畳
琉球畳とは、縁がなく一般の畳の半分のサイズである正方形の畳を指します。
琉球畳は縁がないため、1枚ずつの仕切り目がわかりづらく、部屋がすっきり広く見えます。
また正方形の形から、レイアウトがしやすく、さまざまな空間に合わせられるのも特徴です。
たとえば、畳の目の方向を縦横に互い違いに敷くと、市松模様になり、まるで2色の畳を敷いているかのような違った色合いになるのです。
畳のサイズは地域によって変わる?
地域による畳の種類と1畳のサイズは以下の通りです。
畳の種類 | 1畳あたりの丈×幅(面積) |
京間(関西地方) | 191㎝×95.5㎝(約1.82㎡) |
六一間(中国地方の一部) | 185㎝×92.5㎝(約1.71㎡) |
中京間(東北・北陸の一部) | 182㎝×91㎝(約1.66㎡) |
江戸間(関東・全国) | 176㎝×88㎝(約1.55㎡) |
団地間(集合住宅) | 170㎝×85㎝(約1.44㎡) |
畳にはさまざまな呼び名の種類があり、種類ごとにサイズが違うのをご存知でしょうか。
畳の種類が地域によって異なるのは、古くから日本の住宅設計が畳を基準に行われてきたからです。
ただし、一番小さな団地間に関しては、限られた空間により多くの部屋を確保するために作られたサイズであるため全国共通です。
同じ6畳でも地域ごとに、使用する畳のサイズは変わる可能性があります。
リフォームをお考えの際は、畳の種類とサイズに注意して、地域のリフォーム会社に確認を取りましょう。
畳に変更して後悔しないための注意点
フローリングから畳に変更すると、さまざまなメリットがあります。
しかし、畳の特性やメンテナンスの方法を理解しておかないと、後悔することになるかもしれません。
以下では、フローリングから畳に変える前に知っておきたい、注意すべきポイントを紹介します。
ポイント①床を解体する作業に時間がかかりやすい
フローリングを解体撤去する作業に、思っていたよりも時間がかかる場合があります。
フローリングの下に、断熱材や下地材が複数層あり接着剤でしっかり固定されていると、解体作業に時間がかかります。
もし、下地が劣化していると下地の補修作業に手間と費用がかかるため、注意が必要です。
また、フローリングよりも厚みのある畳には、状況により下地材の下にある構造部分の根太の取り替えが必要な可能性があります。
ポイント②畳は表面が傷つきやすくダニが発生しやすい
畳は素材を編み込んで作られおり、日常の歩行や家具の移動によって、表面に傷がつきやすくなります。
傷ついた部分に湿気や汚れが溜まると、ダニが繁殖する可能性があるため注意してください。
また、水分を放置しておくとカビが生えて、畳の寿命が縮まってしまうかもしれません。そのためフローリングから変更した畳には、定期的なお手入れが必要です。
窓を開けたり扇風機を回したり、空気を入れ替える換気をして、こまめにホコリやゴミは掃除しましょう。
もし、掃除が苦手ならお手入れが簡単な畳を選んで、メンテナンスを最低限にするのも一つです。
ポイント③他の部分との段差ができやすい
フローリングの上に置き畳をする際は、注意が必要です。
既存のフローリングと置き畳の高さが出るため、他の部分との間に段差ができる可能性があります。
段差を解消するには、床材の調整や処理が必要になり、施工費用がかかります。
置き畳をしてから後悔しないために、専門業者に相談して段差ができないか確認してください。
畳に合わせて行うと効果的な和室リフォームは?
フローリングから畳へのリフォームの際に、合わせて行うとよいリフォームがあります。
複数の工事を1度に行うと、手間が省けて時間が短縮でき、費用も安くなるかもしれません。
フローリングから畳の変更を行う際におすすめのリフォームを3つ紹介します。
おすすめ①クロスの張り替え
フローリングから畳に変更する際に、壁や天井も合わせてリフォームするのはおすすめです。
壁や天井は面積が広いため、部屋の雰囲気がガラリと変わり、部屋が一新したような感覚を味わえます。
部屋全体に統一感を出したいのなら、畳の色と合わせて落ち着いた色や温かみのある色を、選ぶとよいでしょう。
また、防カビや抗菌効果のあるクロスを選ぶと、湿気やカビの発生を抑えられます。湿気が抑えられると畳の寿命が長くなり、長く美しい状態を維持できるでしょう。
おすすめ②襖・障子への変更
フローリングを畳に変更する際、引き戸を襖(ふすま)に、カーテを障子にリフォームするのもおすすめです。
畳とともに襖と障子を変えるだけで、和室の独特な風合いが引き出され、部屋全体に統一感が出ます。
襖は引き戸よりも軽く簡単に開閉できるため、部屋を広く使いたい時や区切りたい時に、柔軟に対応できます。
また、障子の和紙は日中の光を優しく拡散し、目にやわらかな光を取り入れるのが特徴です。
襖と障子の設置により、心地よい雰囲気の中でリラックスした空間づくりができるでしょう。
おすすめ③収納スペースの変更
フローリングを畳に変更するとともに、クローゼットから押入れへの変更はいかがでしょうか。
押入れは上下2段にわかれて天袋も設置でき、使用頻度によってさまざまな物が収納できます。
もし現在収納がない場合、収納スペースを「吊押入れ」として設置するのもおすすめです。
吊押入れとは、天井から3分の2くらいの位置までを使用して、吊るした形の押入れです。
下にできたスペースに目線が広がり、空間が明るくすっきりと感じられるでしょう。
畳と押入れとの組み合わせは、伝統的な美しい空間を作り、和の一体感を味わえるためおすすめです。
Q&A よくある質問
- 畳からフローリングに変更できる?
-
畳からフローリングへの変更は可能です。
その場合、畳を解体撤去して、畳を張り替えるリフォームが必要です。また、畳の上にフローリングを敷く方法もあります。
- DIYでフローリングから畳に張り替えられる?
-
フローリングから畳に張り替えるには、DIYはおすすめしません。
畳の張替えの際に、床の高さの調整や床材を削るなど、難易度の高い工程が必要です。経験と知識が豊富な専門業者に依頼しましょう。
- フローリングの上に置き畳をするとカビが生えやすい?
-
畳とフローリングの間に湿気が溜まるとカビが発生しやすくなります。通気性のよい置き畳を選び、定期的に換気をしましょう。
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