2024年01月24日更新

監修記事

床下換気扇のシロアリへの効果や取り付ける際の注意点を解説!

家屋のシロアリ発生を予防すると言われている床下換気扇をご存知でしょうか。この記事では、なぜ床下換気扇がシロアリの発生予防に効果があるのかを解説するとともに、床下換気扇の効果的な設置方法についてご説明します。

まずは
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シロアリ対策に用いられる床下換気扇について

シロアリ 床下 換気扇

そもそも床下換気扇とは

家屋の床下にはほとんどの場合、風呂場や台所などの湿度の高い空気を排出するための排気口が確保されています。そのため土の上に直接家が建てられているのではなく、かさ上げをして建てられており、土と床下の間には空間があります。

この床下にある空間は、家屋内の湿気の影響を受けやすく浴室や台所の下などでは、常に湿度が高い状態にあります。しかし、多くの場合床下は閉鎖的で、風通しがいい状態ではありません。

そこで、役立つのが「床下換気扇」です。家屋と地面の間の空間部分に換気扇を設置することで、そこに停滞する空気を入れ換えることができ、床下に湿気が滞留するのを防ぐことができます。

床下換気扇のメリット・デメリット

床下換気扇を適切な位置に設置すれば、床下が長期間高湿度になることを防ぐことができるため、ジメジメとした空気が好きなシロアリの発生を予防することも期待できます。これが床下換気扇を設置する最大のメリットです。

しかし、床下換気扇は常に稼働さておく必要があるため、電気代がかかり、床下から常にファンの音がする点はデメリットだと言えるでしょう。

また床下換気扇も電化製品ですので、定期的なメンテナンスや修理が必要になります。

床下換気扇のシロアリへの効果について

シロアリが住みにくい環境を整えることとができる

シロアリはジメジメとしていて湿気が多く、暗い場所を好みます。そのため湿度の高い床下空間はシロアリが発生しやすい場所です。

しかし、床下換気扇を取り付けることで、湿気がこもりやすい床下の空気を湿度の低い外気と入れ替えることができ、床下の湿度を下げることができます。

風通しがよく、湿度が低い状態にすることでシロアリが生息しずらい環境にすることができるため、シロアリが住みついたり、増殖することを防ぐことができるでしょう。

シロアリ対策になる床下換気扇の取り付け方

換気扇を効果的に使用するためには換気しようとする空間に隙間などがなく、密閉されていることがポイントになります。隙間があればそこから空気が出入りしてしまうので、換気扇の効果が弱まってしまうためです。

また、床下換気扇を効果的に使用するためには床下の面積を調べ、面積に合った性能の換気扇を選ぶことも大切です。

面積が広すぎると換気効果が得られるのは換気扇が設置してある場所の近くだけになり、全体を換気することができません。

そのため、設置する際には床下の構造をあらかじめ調べ、どこにどれくらいの換気力がある換気扇を置けば効果的に換気できるのかを見極める必要があります。

このとき、設置する換気扇の種類にも注意が必要です。換気扇には大きく分けて「攪拌型」と「吸排気型」と呼ばれる種類があります。

「攪拌型」の換気扇は排気口から遠く、直接換気することが難しいような奥まった場所に取り付けると効果的でしょう。また、吸排気型の換気扇の場合は排気口近くに設置することが望ましいと言われています。

多くの場合、家屋の南側から北側へ空気が流れるように設置するとより効果を得ることができます。

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シロアリ対策で床下換気扇を取り入れる際の注意点

床下換気扇は設計を誤ると床下の環境を悪化させる場合もある

では換気扇の設置場所が効果的ではない場合、どのような不都合が起こるのでしょうか?大きく二つに分けられます。

1つは効果がないために、必要以上に稼働させてしまい、電気代ばかりがかさみモーター音もうるさくなってしまうことが考えられます。

またもうひとつは、床下環境を改善するために設置した換気扇であるにも関わらず、逆に床下環境を悪化させてしまう可能性です。

浴室や台所下などの湿気の多い空気がたまる場所に攪拌型の換気扇を設置してしまうと床下全体に湿度の高い空気が広がってしまいます。

また、隙間があるなどの密閉されていない床下空間を吸排気型換気扇で換気しようとすると、換気扇の近くの空気しか換気されず、湿度の高い空気が十分に換気されないケースもあるのです。

悪徳業者の訪問販売に注意する

シロアリ駆除の悪徳業者の話を聞いたことがある方もいるのではないでしょうか。しかし、シロアリ駆除だけではなく、残念ながら床下換気扇の設置工事でも悪徳業者が報告されています。

手口は様々ですが法外な金額で全く効果のない場所に床下換気扇を取り付けることを勧めてくるケースなどがあります。

床下換気扇で効果を得るためには設置する場所がとても重要になるので、床下の構造を知ろうとしないまま設置を勧めてくる業者は「何かおかしいな」と疑ってみる必要がありるでしょう。

また、1年後のメンテナンスと称して点検し、「もっと多くの換気扇の設置が必要」と言われて必要以上に設置してしまったケースもあるようです。

「シロアリがいる」「地震が起きたら大変」などと言われると不安になりますが、訪問販売の場合はその場で契約せず、一度別の会社にも調査や見積もりを依頼して、内容や価格が適正かどうかを調べましょう。

またそもそも設置する必要があるのかなどを冷静に見極ることも大切です。

できれば地元で信頼置けるリフォーム業者に2~3年に1度は点検をしてもらえば安心です。屋根や外壁点検とシロアリチェック込みで半日程度1万~2万円で済みます。お家の健康診断と思いましょう。

相場を上回る見積もりに注意する

床下換気扇の設置を検討し始めたら、まずは価格の相場を調べましょう。適切な相場は、いくつかの業者に見積もりを依頼することで把握することができます。

提示された価格が他社よりも極端に高い場合には、その理由を確認する必要があります。良心的な会社であれば、工事内容や料金についても丁寧に説明してくれるでしょう。

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この記事の監修者プロフィール

【監修者】下久保彰

2級建築士。建築設計や施工業務を30年以上経験。最近は自営にて各種請負業務を行う。

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