目次
床のきしみ(床鳴り)の5つ原因
床がきしむ原因はさまざまですが、以下5つの要因が考えられます。
床のきしみ原因 | 改善方法 |
木材の収縮 | 加湿器などで部屋の湿度を保つ |
床の構造 | 業者への相談 |
へこみやたわみ | 定期的なメンテナンス |
材料や施工方法 | 材料のグレード確認と優良業者を探す |
シロアリの被害 | 専門業者への駆除依頼 |
では、それぞれの詳細を見てみましょう。
木材の収縮による床のきしみ
木材は湿度や温度の変化によって膨張・収縮を繰り返します。この動きが頻繁に起こると、床材同士が擦れ合い、きしみ音が発生します。
とくに季節の変わり目に木材が急激に収縮することで、床鳴りが発生しやすくなるのです。
対処法としては、湿度管理をして木材を乾燥させないことです。加湿器を設置したり、観葉植物を置くことで室内の湿度を管理ましましょう。
構造による床のきしみ
床の構造に問題がある場合、床がきしむことがあります。
たとえば、床下の支えが不十分だったり、フローリングがしっかりと固定されていなかったりすると、歩くたびに床が動いて音が発生します。
また、床下の梁や支柱が老朽化している場合も、床鳴りが発生しやすいです。
構造上の問題を解決するには、専門家による点検と補修が必要になるため、リフォーム業者へ相談をしましょう。
へこみやたわみによる床のきしみ
床がへこんだりたわんだりすることで、床のきしみが発生することがあります。
これは、床材が長年の使用により劣化し、荷重に耐えきれずにたわむことで、床下の構造材と擦れ合うためです。
また、重い家具が長期間同じ場所に置かれている場合にも、床材が徐々に変形し、きしみ音が出ることがあります。
こうした問題を防ぐためには、定期的に床の状態をチェックし、へこみやたわみが見られる場合は早めに補修することが重要です。
材料や施工方法による床のきしみ
床のきしみは、使用されている材料や施工方法が原因で発生することがあります。
たとえば、フローリングの材料が安価であったり、施工時にしっかりと固定されていなかったりすると、歩行時に床材が動いてきしみ音が出ることがあります。
また、施工時に必要な隙間が確保されていない場合、木材の収縮によってもきしみが発生することがあります。
このようなトラブルを避けるためには、グレードの高い材料を使用しつつ、経験豊富な施工業者に依頼することが大切です。
シロアリの被害による床のきしみ
シロアリの被害も床のきしみの原因となります。
シロアリが床下の構造材を食い荒らすと、床材が支えを失い、きしみ音が発生します。
とくに、湿気の多い場所や木材が劣化している場所はシロアリの被害を受けやすく、床鳴りが起こるリスクが高まります。
シロアリ被害は放置すると床が抜けるなど深刻化しやすいため、早急な対応が必要です。
床の症状ごとのきしみ音
音の種類 | 音の原因 |
ミシミシ、ギシギシ | 床材の下地材の劣化やシロアリ被害による床材が沈み込み |
パキッ、カツカツ | 木材のやせによる床材と釘がこすれ |
キシキシ、キュッキュッ | 木材の収縮による接合部の擦れ |
コンコン | フローリングと下地の接着剤が剥がれ |
床のきしみ音には上記のさまざまな種類があります。床に近い部分でなっている場合は比較的高い音がなり、下地などの深い部分で音が鳴っている場合は低い音になります。
とはいえ、音で判断するのは難しいため、気になる場所があれば業者へ相談するのが一番でしょう。
床のきしみが発生しやすい部位
床のきしみが発生しやすい部位と原因は以下の通りです。
部位 | 原因 |
---|---|
根太(ねだ)と大引き(おおびき) | 間隔が広すぎたり、水平に置かれていない。 ※床全体を支える木材のこと |
木材の接合部 | 木材の収縮と膨張。 |
床材と釘 | 木材が痩せることによる釘と木材のこすれ。古い家で発生しやすい。 |
シロアリ被害 | シロアリが木材を食べて、床材がスカスカになるため、床がたわんできしむ。 |
梁(はり) | 梁や大引きの強度不足や木材のやせ。 |
また、普段の生活で床なりが発生しやすい場所を以下にまとめました。
- 人が頻繁に通る廊下
- 重い家具が置かれている場所
- リビング、キッチンなど、日常的に利用する場所
- 床の端やコーナー部分
床が抜ける前兆・サイン
床が抜ける前兆やサインは、ここまで紹介したものを含め、以下のような症状が当てはまります。
- 床のきしみ音
- 床の沈み込み
- 床のたわみ
- 床のしめり水漏れ
- 床材の腐食や変色
結論、床なりを放置してしまうことで、劣化が進行し床が抜けてしまいます。
床が抜けると、一緒に落ちてしまって怪我してしまったり、補修費用が高くついてしまうことが考えられます。
キッチンや洗面所などの水回りでは、湿気がたまりやすく、シロアリに狙われやすい環境のため、とくに注意が必要です。
床のきしみの対処法4選
以下の4つの方法を実践することで、きしみを効果的に抑制できます。
- 日常的に予防する
- フローリングの隙間にカッターを入れる
- 床板に釘を打つ
- 隙間を埋める
それでは一つずつ見てみましょう。
日常的に予防する
日常的に床のきしみを予防するためには、以下のような対策をしましょう。
対策 | 内容 |
加湿器や除湿機を使用する | 季節に応じて加湿器や除湿機を使い、室内の湿度を適切に保つ |
定期的に掃除機をかける | 床の隙間にゴミや埃がたまらないように、掃除機をかける |
水漏れチェックを行う | とくに水回りの床で定期的に水漏れがないか確認する |
家具の位置を定期的に変える | 重い家具を長期間同じ場所に置かないようにし、時々配置を変える |
シロアリ点検を依頼する | 年に一度は専門業者にシロアリの点検を依頼する |
フローリングにワックスをかける | 定期的にフローリングにワックスをかけて、表面を保護する |
換気を良くする | 定期的に窓を開けて換気を行い、湿気を逃がす |
フローリングの隙間にカッターを入れる
フローリングの隙間にカッターを入れる方法は、床鳴りの原因となる摩擦を軽減する効果があります。
具体的には、床板同士が擦れ合っている部分を特定し、その隙間にカッターの刃を入れてわずかに削ることで、きしみ音を減少させることができます。
この作業はDIYでも行えますが、力を入れすぎると床板を傷つける恐れがあるため、慎重な作業が必要です。
また、床暖房が設置されている場合、シートを傷つけてしまうと、故障につながるためやめましょう。
床板に釘を打つ
床板がしっかりと固定されていない場合、釘を打つことできしみを抑制できます。
とくに、床板が下地から浮いている箇所に釘を追加することで、床板をしっかりと固定し、動きを軽減できます。
ただし、釘を打つ位置や深さを間違えると、逆に床を損傷させるリスクがあるため、専門業者への依頼がおすすめです。
フローリング同士の隙間を埋める
床板の隙間が原因できしみが発生している場合は、その隙間を埋めることできしみ音を抑えられます。
隙間に専用のパテ材や木工用ボンドを注入することで、床板同士がしっかりと固定され、摩擦が減少するためです。
また、あえて潤滑油を塗布して、摩擦を低減する方法もあります。
作業自体が比較的簡単なので、ご自身行うことができ、きしみを大幅に軽減できるおすすめの対策です。
床のきしみを抑える修理の費用相場
床のきしみを抑えるための修理は、1〜45万円と修理方法によって費用が大きく異なります。
これらの情報を参考に、家の床の状態に合った修理方法を選択し、適切な予算を立てることが重要です。
一般的な費用相場は以下の通りです。
工事内容 | 補修費用 |
床材同士のこすれ補修 | 1万円前後/1箇所 |
釘のこすれ補修 | 1万~2万円/1箇所 |
下地のこすれ補修 | 2万~3万円/1箇所 |
フローリングの張り替え | 10万〜45万円(6畳) |
では、全体リフォームと部分リフォームの詳細を見てみましょう。
床なり解消が目的のフローリング張り替えだけであれば、一般的なグレードの材料を使った場合、6畳(約10m2)の広さで20万円程度が相場です。
床全体の張り替えリフォーム
床を新しくする床材の張り替えリフォームの費用相場は、10万〜45万円(6畳)です。
フローリングのグレードや、下地調整が必要かどうかによって、大きく価格が変動します。
床材の経年劣化や構造的な問題が原因で床のきしみが発生している場合、床全体の張り替えリフォームが最も効果的な対処法で、古い床材をすべて取り除き、新しい床材を敷き直します。
必要に応じて床下の補強工事も行われるため、床の強度が回復し、きしみが完全に解消されるのです。
床の部分補修
工事内容 | 補修費用 |
床材同士のこすれ補修 | 1万円前後/1箇所 |
釘のこすれ補修 | 1万~2万円/1箇所 |
下地のこすれ補修 | 2万~3万円/1箇所 |
部分補修は、床の一部に限った修理で、比較的軽度な床のきしみが対象となります。
特定の箇所でのみきしみが発生している場合、原因となる部分を補修することで、費用を抑えつつ問題を解決できます。
修理範囲が限定されているため、全体リフォームに比べて費用を抑えることができます。
部分的な修理で済む場合は、全体リフォームを避けてコストを節約することが可能です。
床の部分補修の具体的な補修方法は以下の通りです。
床のきしみを放置すると発生するリスク
床のきしみを放置すると、床が抜けて被害が大きくなることを前述しました。ですが、それ以外にも発生するリスクはあります。
ここからは、床のきしみを放置することによって発生する代表的なリスクを紹介します。
資産価値の低下
床のきしみを放置すると、住宅の資産価値が大幅に低下する恐れがあります。
床鳴りは、床下の構造や材料の劣化を示すサインであり、これが続くと家全体の耐久性にも影響を及ぼします。
とくに、住宅を将来的に売却したいと考えている場合、きしみの音があると買い手に不安を与え、価格交渉で不利になることでしょう。
資産価値を守るためには、早めの修理が必要不可欠です。
すきまに黒ずみができる
床のきしみを無視し続けると、床材の隙間に黒ずみが発生することがあります。
湿気や埃がたまりやすすくなることで、カビや雑菌が繁殖しやすい環境が作られるのです。
黒ずみは見た目だけでなく、室内環境にも悪影響を与えるため、健康面でも危険です。
キッチンや洗面所など水回りで発生しやすいため、定期的なメンテナンスを行いましょう。
シロアリが大量に発生する
床のきしみを放置すると、シロアリの発生リスクが高まります。
シロアリは木材を好んで食害する害虫であり、床下の湿気や劣化した木材が彼らにとって格好の繁殖場所となるためです。
シロアリが大量に発生すると、建物全体の耐久性が著しく低下し、最悪の場合、床や壁が崩壊することもあります。
シロアリ被害を防ぐためにも、1年に1度はシロアリの点検をするといいでしょう。
床のきしみを業者に見てもらった方がいい理由
床のきしみは軽視しがちな問題ですが、放置することで建物の安全性や価値に大きな影響を及ぼすことをここまで解説しました。
個人でできる対策はあれど、専門の業者に依頼することで、問題の正確な原因を特定し、適切な対処が行ってもらえます。
床鳴りの原因は多岐にわたり、素人では判断が難しいです。
きしみが進行すると床の抜け落ちや構造的な損傷が発生することもあります。
こうしたリスクを避けるためにも、早期に専門業者に相談することをおすすめします。
Q&A 床鳴り・床のきしみで良くある質問
ここからはよくあるQ&Aを見てみましょう。
- 床鳴りが起きやすい季節はありますか?
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床鳴りはとくに乾燥する冬の季節に起こりやすいです。
木材が乾燥すると収縮し、木材同士の接合部分で擦れが起こり、床なりがするのです。
- 新築で床鳴りするのは欠陥住宅だからですか?
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新築住宅で床鳴りが発生したからといって、必ずしも欠陥住宅とは限りません。
新築の場合、木材が家に馴染む過程で多少の収縮が起こり、床鳴りが発生することがあります。
とはいえ、施工ミスや構造上の問題も考えられるため、早めに施工業者や元請けへ連絡をしましょう。
床・フローリングリフォームの業者選びで後悔しないために
必ず相見積もりを複数取って比較しましょう!
なぜならリフォームの費用・工事方法は、業者によって大きく異なるからです。
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