2024年06月06日更新

監修記事

マンションのキッチンリフォームの費用は?事例・注意点も解説!

マンションのキッチンをリフォームする場合、工事の内容や目的によって費用はどの程度変わってくるのでしょうか?キッチンリフォームで可能な工事と、費用、おすすめのシステムキッチンメーカーなどについてご紹介していきます。

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キッチンのリフォームでできることは?

マンションのキッチンをリフォームする際、どのような内容の工事があるのでしょうか。

・キッチンのレイアウトを変更する
・システムキッチンを交換する
・キッチン周りの設備を新しくする

キッチンのリフォームでは、システムキッチンを交換したりシステムキッチンに付帯する設備を交換・取付する方法があります。

また、キッチンの位置を変更して壁付けにするのか、対面式にするのかでも工事の内容は変わります。

マンションのキッチンリフォームでできる内容を以下で詳しく解説します。

キッチンのレイアウトを変更する

レイアウトとは、キッチンの位置とシステムキッチンのスタイルを指します。

たとえば、既存のキッチンが壁付けである場合、正面が壁を向いているので食事の準備や家事をしていると家族の顔が見られません。

対面式のキッチンに変更すれば、家族の様子や顔を見ながら家事ができます。

また、既存のキッチンスペースがL型で作業スペースを広げたい場合に、I型のキッチンに変更するなどレイアウトの変更が可能です。

既存のキッチンを、スペースや生活スタイルによって変える工事が、レイアウトの変更です。

システムキッチンを交換する

システムキッチンは、シンクやコンロが一体型となっており、収納スペースが付随しているものが一般的です。

メーカーからさまざまなシステムキッチンが販売されており、素材やグレードによって費用は異なります。

生活スタイルや既存の部屋のデザインに合ったシステムキッチンを選び交換するのも、マンションのキッチンリフォームでできる工事内容です。

キッチン周りの設備を新しくする

キッチンの周辺は、水ハネや油などが汚れとしてつきやすい場所です。

システムキッチンの交換と共に、壁紙や床材を汚れにくいものや、お手入れがしやすいものに変更するのも可能です。

また、システムキッチンの色に合わせて、収納棚の設置をする工事もあります。

コンロや、レンジフード(換気扇)、食洗機や水栓などの交換や新設も同様です。

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マンションのキッチンリフォームにかかる費用相場

ハピすむで成約したキッチン・台所リフォームの費用相場

ハピすむの成約金額を見てみると、キッチンリフォームには約50万円~150万円程度の費用がかかることが多いようです。

まずはシステムキッチンの交換費用の相場観から見てみましょう。

キッチンのレイアウトごとの交換リフォーム費用

キッチンのレイアウトと種類ごとにかかる費用相場を下記で解説します。

キッチンの種類商品価格の目安リフォーム費用相場
(商品+工事代)
I型キッチン約30万円~約60万円~
L型キッチン約50万円~約80万円~
ペニンシュラキッチン約40万円~約70万円~
アイランドキッチン約60万円~約100万円~

既存の配置や工事内容によって費用は異なります。

リフォームを計画する際は、施工業者に現地調査を依頼して見積を取りましょう。

工事内容工期
キッチン周りの設備の交換・設置
換気扇・レンジフードの交換
収納棚の設置
約1日~
移動を伴わない壁付けキッチンの交換約2日~
移動を伴わない対面キッチンの交換約3日~
移動を伴うシステムキッチンの交換
排水管の交換、電気工事
壁紙や床材の貼替え
約2週間
間取り変更を伴う大規模な工事
リビングやダイニングを含む工事
約1ヶ月~

マンションのキッチンリフォームの工期の目安

キッチンリフォームにかかる時間は、工事の内容によって異なります。

おおよその工期を表でまとめました。

表はあくまでも目安であり、工事内容によって工期は異なります。

50万円未満で可能なマンションのキッチンリフォーム

マンションのキッチンリフォームを50万円未満でおこなえる内容を表でまとめました。

リフォーム内容費用
コンロの交換約3万円~
水栓金具の取付約4万円~
レンジフードの交換約5万円~
収納棚の設置約5万円~
食洗機の交換約7万円~
クロスの貼替え約6万円~
床材の貼替え約10万円~

表はあくまでも目安であり、選ぶ材料の種類や工事内容により費用は異なります。

50万円未満のリフォームでは、キッチンの周辺設備の交換や取付が可能です。

50万円から100万円で可能なマンションのキッチンリフォーム

費用が50万円以上になると、システムキッチンの交換が可能になります。

シンプルな造りのI型キッチンは、比較的費用も安いため、壁付のI型キッチンから対面式のI型キッチンへの交換もできるでしょう。

また、ローグレードのシステムキッチンの交換と50万円未満のリフォームを合わせておこなうのも可能です。

ただし、材料の種類や素材によって費用が上がる可能性もあるため、リフォーム費用はしっかりと施工会社に確認してください。

100万円以上で可能なマンションのキッチンリフォーム

100万円以上のキッチンリフォームでは、移動を伴うシステムキッチンの交換が可能です。

システムキッチンの場所を移動する際に、給排水管の新設や電気工事が必要になると費用は高額になります。

キッチン周りの壁を撤去する場合や、リビングとキッチンをまとめるなどの大掛かりな工事も同様です。

また、独立型のアイランドキッチンなどのシステムキッチンも費用は高くなります。

ミドルグレードからハイグレードの機能性とデザイン性を備えたシステムキッチンの交換も100万円以上になるでしょう。

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マンションのキッチンリフォーム事例・工期

こちらでは、実際におこなったマンションのキッチンリフォームの事例をご紹介します。

工期や設備のメーカー名など記載しておりますので参考にしてください。

リクシル「シエラ」でキッチンの交換工事を行った事例

システムキッチンへリフォーム
リフォーム費用約64万円~
設備のメーカー名リクシル「シエラ」
施工内容システムキッチン交換

マンションのシステムキッチンの交換を、壁付けのI型、リクシル「シエラ」でおこないました。

落ち着いた色合いのキッチンで、すっきりモダンな印象に仕上がっています。

TOTO「ミッテ」で掃除がしやすく機能的なキッチンにリフォームした事例

漏水をきっかけにキッチンの交換と床の張替えを行いました。
リフォーム費用約82万円~
設備のメーカー名TOTO ミッテ I型2100
施工内容システムキッチン交換
床材の張替え

水漏れがあったキッチン周りの床材の貼替えとともに、TOTO の「ミッテ」に交換しました。

レンジフードがお掃除しやすいタイプになっており、機能的かつおしゃれなキッチンに仕上がっています。

パナソニック「ラクシーナ」で開放感のあるキッチンを実現した事例

出典:みやこリフォーム
リフォーム費用約111万円~
設備のメーカー名パナソニック「ラクシーナ」
施工内容システムキッチン交換
床張替え
吊戸棚、袖壁の撤去
床材の張替え
ダウンライトの設置
リフォーム工期約8日~

窓がなく暗かったキッチンを、吊戸棚と袖壁を撤去し、開放感のあるスペースにリフォームしています。

システムキッチンは、パナソニックの「ラクシーナ」で10年間掃除不要のレンジフードと汚れが落としやすいシンクを採用しました。

ダウンライトも設置し、全体的に明るくスタイリッシュなイメージに仕上がっています。

トクラス「ベリー」でおしゃれで重厚感のあるキッチンにリフォームした事例

ブルーのタイルが特徴的な広いキッチンスにリフォーム
リフォーム費用約123万円~
設備のメーカー名トクラス「ベリー」
施工内容システムキッチン交換
収納リフォーム
壁紙張替え
床材張替え
リフォーム工期約2.5ヶ月~

ご夫婦二人でお料理が楽しめるような空間を意識し、システムキッチンをトクラス「ベリー」でリフォームしました。

窓枠をブラックにすることで、ブルータイルの可愛さが際立ちながらも引き締まったスペースが実現できています。

L型キッチンをセミオープンの対面キッチンにリフォーム!

キッチンとダイニングの間の壁を抜いてカウンターに!
リフォーム費用約250万円~
設備のメーカー名クリナップ「ラクエラ」
施工内容システムキッチン交換
壁の撤去
レイアウトの変更
リフォーム工期約2週間~

仕切られた壁を撤去後、カウンターで間仕切りをしL型キッチンを開放的なセミオープンのキッチンへとリフォームしました。

システムキッチンはクリナップの「ラクエラ」を採用し、モダンな雰囲気ながらも外の景色が見える開放的なキッチンに仕上がっています。

キッチンの壁の一部を撤去してカウンターを設置

既存の壁を撤去してキッチンカウンターを新設!
リフォーム費用約80万円~
設備のメーカー名東リ・リリカラ・鏡面石目柄(カウンター材)
施工内容キッチンカウンターの設置
壁の撤去
リフォーム工期約10日~

既存の壁を撤去後、キッチンカウンターを新設してキッチンからもリビングの様子がわかるようにリフォームしています。

キッチンとリビングがカウンターを介してつながり、全体的に明るく使いやすいキッチンスペースになりました。

キッチンの壁を撤去して開放的なキッチンにリフォーム

独立キッチンを開放的なキッチンにリフォーム
リフォーム費用約260万円~
施工内容システムキッチンの交換
間仕切り・下がり壁の撤去
収納棚の設置
リフォーム工期約12日~

キッチンとリビングの間の壁を撤去し、開放感のあるスペースへリフォームしています。

既存の食器棚は、キッチンの後ろにあったため圧迫感がありました。

食器棚と吊戸棚を撤去後、システムキッチンの交換とともに、家電も置ける収納スペースを設置し、明るく広々した空間が実現しています。

キッチンの壁の一部を撤去して「リシェルSI」にリフォーム

リビングを見渡せるように開口部も設けました 
リフォーム費用約300万円~
設備のメーカー名リクシル「リシェルSI」+カップボード
施工内容システムキッチンの交換
壁の撤去
吊戸棚の撤去
ビルトイン食洗機設置
タッチレス水栓設置
リフォーム工期約5日~

築20年のマンションの、吊戸棚と壁の一部を撤去し、既存の間口を広げるリフォームをおこなっています。

壁の撤去により、キッチンからリビングが見渡せ、広々使えるスペースに変わりました。

リクシルのシステムキッチン「リシェルSI」を採用し、セラミック天板でお手入れがしやすく重厚感のある仕上がりになっています。

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マンションのキッチンリフォームに関する補助金とは?

マンションのリフォームでは「省エネ」や「バリアフリー」を目的にした補助金が利用できる可能性があります。

各自治体で実施しているリフォーム補助金についても、条件が合えば利用できるかもしれません。

キッチンのリフォームを計画する前に、助成金や補助金が利用できそうかどうかを調べておくと、予算が立てやすくなりリフォームの内容を決めやすいでしょう。

補助金は年度ごとに内容や条件が変わるため、こまめに国や自治体のホームページをチェックしてください。

また、ハピすむでも補助金をまとめて紹介を行っておりますので、詳しくは下掲記事をご確認ください。

>>キッチンリフォームに活用できる補助金・助成制度を確認する

減税制度については以下のサイトで確認してください。

国土交通省:各税制の概要

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マンションのキッチンリフォーム費用を抑えるコツ

マンションのキッチンリフォーム費用を抑えるためのコツについて、主なものを抜き出して紹介します。

  1. システムキッチンのグレードを変える
  2. リフォームする箇所を限定する
  3. リフォームの見積を複数の業者に依頼する

マンションのキッチンリフォームに適した施工会社の選び方

マンションのキッチンリフォームを依頼する施工会社をどのように選べばよいのか、ポイントを3つお伝えします。

  1. キッチンリフォームの実績がある
  2. マンションのリフォームを得意としている
  3. アフターケアや保証がしっかりしている
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マンションのキッチンリフォームの注意点

マンションのキッチンリフォームをおこなう際に注意するポイントを以下で解説します。

マンションの管理規約を確認する

マンションのキッチンリフォームでは、管理規約による制限を受ける可能性があります。

管理規約の内容には以下のようなものがあります。

  • 騒音を防ぐための遮音等級の制約
  • リフォーム機材の搬入や組み立てをする際の制約
  • 床材に関する制約
  • 電気容量やガス給湯器の大きさに関する制約
  • リフォーム工事の時間に関する制約

特に床材は、階下への防音を優先するために、使用できる素材が限られている場合が多くあります。

防音効果の低い床材は使用許可が下りない可能性があるため、事前の確認が必要です。

どのようなキッチンリフォームが可能なのかあらかじめマンションの管理規約を確認してください。

マンションの近隣住民に配慮する

マンションのキッチンリフォームでは、近隣の住民への騒音対策が大きな課題です。

工事により発生する「騒音」でトラブルにならないために、事前の通知と挨拶をしておきましょう。

両隣と階下だけではなく上階やエレベータ前の住人にも 騒音の配慮は必要です。

リフォーム工事が長期にわたるようなら、手土産を用意しておくのも一つです。

目安としては1週間前位までに、挨拶回りをしてリフォーム工事をおこなう旨を伝えておくと良いでしょう。

キッチンで使える電気の容量を確認する

キッチンのガスコンロをIHに交換する際は、電気工事が必要です。

マンション全体で供給されている電気容量は決まっており、各戸でマンション全体の電気容量を分配しています。

まだIHコンロが普及していない時代に建設されたマンションでは、IHコンロを使用するための電気容量が不足するケースもあります。

そのため、管理組合の規約で電気容量について厳しい基準を設けているマンションが少なくありません。

ガスコンロからIHへの交換を考えたら、まずはリフォーム会社や電気工事会社に電気容量が足りているかを確認してもらいましょう。

不足しているのであれば、増設工事ができるかどうかを管理組合に相談してください。

キッチンの給排水管の位置を確認する

キッチンを移動させるリフォーム工事をおこなう際は、給排水管の位置の確認が必要です。

排水管が構造部分に埋設している、階下の天井裏を通っているなどの場合はキッチンの移動が困難になります。

またマンションでは床下のスペースが足りずに、排水をスムーズにおこなうための勾配がつけられない可能性もあります。

キッチンを好みの位置に移動させたい場合は、施工会社に現地調査をしてもらい確認を取りましょう。

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マンションでのキッチンリフォームの進め方


施工:バレッグス

マンションでキッチンリフォームを行う場合の流れについて紹介します。

1.業者に相談

まずはキッチンをリフォームするにあたり、どのようなキッチンにしたいのかといった要望を洗い出して整理しましょう。
この時に将来のことを見据えてリフォーム内容の優先順位を付けると良いでしょう。
まずは家族間で話し合い、その後で業者に相談するとスムーズです。
ほとんどの分譲マンションには販売当初から窓口となっている不動産業者が、そのまま管理組合の補佐役として関わっている場合が多いでしょう。先ずはその不動産業者を通じて管理組合への相談を進めて行くことが早道と言えるでしょう。

2.下見

同じ内容のリフォームであっても既存のキッチンの形態や施工条件によって費用に差が生じることがあります。
そのため、正確なリフォーム費用を知るためには業者に下見をしてもらう必要があります。
実際に業者へ下見をしてもらう際に、希望のリフォームが可能かどうか確認すると良いでしょう。

3.プランニングと見積もり

プランニングは複数の業者と同時並行で進めていき、見積もりは必ず2社以上の業者から貰うようにしましょう。
業者によって得意とするリフォームが異なるため、業者の提案内容を比較しながらより希望に沿ったプランを選択します。

4.管理組合にリフォーム申請

マンションのリフォームを行う場合は管理組合へ工事申請を行い許可を得る必要があります。
通常は工事を行う2~3週間前には書面で申請書を提出する必要があるため、リフォームを行うことが決定したら早めに申請しましょう。

5.審査

管理組合は提出された工事申請書の内容を基に工事が可能であるかどうかについて審査します。
審査でチェックするポイントは管理組合によって様々ですが、建築基準法に適合しているか等、基本的な内容がしっかりしていれば問題ないでしょう。

6.申請者へ回答

申請した工事内容に問題が無ければリフォームが許可され、申請者はリフォームを行うことができるようになります。
仮に審査で不合格となった場合は工事内容を見直して再度申請するようにしましょう。

7.近接住民への挨拶と事前承諾

工事中は騒音や振動が発生したり、住人以外の関係者がマンション内を行き来することになります。
許可を得て工事を行うとはいえ、近隣住民へ迷惑を掛けることもあるため、工事前に挨拶をして承諾を得ましょう。

8.契約

業者と相談して決めたリフォーム内容に納得し、管理組合の許可も得ることができたら工事を依頼する業者を決定します。
単純に見積もり金額の高低だけでなく、工事内容に納得できる業者を選んで契約を結びましょう。

9.リフォーム工事

まずは業者からリフォーム工事の流れについて説明を受けましょう。
その後、養生をして既存のキッチンを撤去し、新しいキッチンを組み立てたり配管を通したりする作業を行います。
立ち合いが必要となるため、工期やスケジュールについて事前によく確認しましょう。

10.工事完了と確認

工事が完了したらプランと実際に工事を行った内容に差異が無いか確認します。
キッチンについて確認することは当然ですが、資材の運搬中に玄関など別の箇所を傷つけていないかについてもそっと確認しておくと良いでしょう。

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この記事の監修者プロフィール

【監修者】株式会社フレッシュハウス 樋田明夫

株式会社フレッシュハウス

樋田明夫

フレッシュハウスでリフォームの営業担当を長年経験し、数々のリフォームコンテストでの受賞実績を持つ。現在はフレッシュハウス本社における営業戦略室の室長として、大規模リフォームから通常のリフォーム物件まで幅広く対応中。

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