キッチンの上にある調味料などをみて「マグネット収納を使えたら、壁に収納できるのに」と考えていませんか?しかし「マグネットを使えるホーロー製の商品は、価格の高いイメージがある」と、リフォームするか迷っている人も少なくないはずです。
この記事ではホーローキッチンパネルの商品価格の目安を解説します。ホーローキッチンパネルの商品価格をチェックして、マグネット収納が活用できるキッチンにリフォームしましょう。
目次
ホーローキッチンパネルとは
ホーローキッチンパネルとは、金属の板やガラス質の釉薬を使ってつくられたキッチンパネルのことをいいます。
ホーローキッチンパネルは、メラミン化粧板などのキッチンパネルよりも、耐熱性や耐久性に優れているのが特徴です。そのため「長く使い続けられるキッチンパネルを選びたい」という場合に採用される傾向にあります。
ホーローキッチンパネルを張るメリット
ホーローキッチンパネルを張ることで、焦げや油はねの汚れを落としやすいなどのメリットがあります。ホーローキッチンパネルを張るメリットについて理解して、キッチンに張るパネルの種類を検討してみましょう。
【メリット1】焦げや油はねの汚れを落としやすい
ホーローキッチンパネルの表面はガラス質であるため、汚れがつきやすい凹凸もなく、焦げや油はねの汚れを落としやすいのがメリットです。
内装材として採用されるケースが多い壁紙などは、表面が凹凸になっているため、汚れがつきやすい上に、汚れを落としにくい傾向にあります。そのため、キッチンまわりに壁紙を採用した場合には、焦げなどの汚れがとれず美観を損ねてしまうかもしれません。
しかし一方で、汚れを落としやすいホーローキッチンパネルであれば、美観も維持しやすいため、清潔感のあるキッチンをつくれるでしょう。
【メリット2】マグネット収納が活用できる
ホーローキッチンパネルの内側には、金属板が入っているため、マグネットのついた収納などが活用できるのもメリットです。キッチンの加熱機器や作業スペースのまわりで使う、調味料や調理道具などを、壁面に収納できるため、作業効率の向上が期待できます。
また、おしゃれなマグネット収納を活用することで、キッチンまわりのデザイン性も向上させられるでしょう。
【メリット3】傷に強く美観を維持しやすい
ホーローキッチンパネルは、金属板にガラス質の釉薬(うわぐすり)を高温で焼き付けているため、傷に強い点がメリットです。
キッチンまわりでは、金属製の調理道具や鍋などを扱うため、それらを壁にぶつけてしまった際の衝撃で、壁に傷がついてしまう場合もあります。
壁に傷がつくと、内装材のはがれなどの劣化につながってしまい、キッチンの美観を損ねてしまうこともあるでしょう。しかし、ホーローキッチンパネルは傷がつきにくいため、キッチンの美観を損ねてしまうような傷となりにくく、美観を維持しやすい傾向にあります。
【メリット4】いやな臭いがつきにくい
ホーローキッチンパネルは、表面がなめらかなガラス質であるため、汚れがつきにくく、いやな臭いも発生しにくいのがメリットです。油や調味料などを使うキッチンでは、それらが壁にはねてしまうことで、臭いが壁についてしまう場合もあります。
とくに水や油などを吸いやすい壁紙は、壁紙自体に臭いがついてしまうため、臭いもとれにくい傾向にあります。しかし、ホーローキッチンパネルであれば、表面のガラス質が臭いの原因をブロックするため、いやな臭いの発生も防ぎやすいでしょう。
【メリット5】熱で変形や変色を起こしにくい
ホーローキッチンパネルは、高温で焼き上げてつくられるため、熱に強く、変形や変色を起こしにくいのがメリットです。
たとえば、タカラスタンダードのホーローキッチンパネルは、850度という高温の炉でつくられています。そのため、ホーローキッチンパネルは。合成樹脂などの素材のように熱で変形や変色することも少なく、長く使い続けられる傾向にあります。
ホーローキッチンパネルを張るデメリット
ホーローキッチンパネルを張ることで、サビが発生するおそれもあるなどのデメリットもあります。「キッチンの美観を損ねてしまった」などの失敗が起きないように、ホーローキッチンパネルを張るデメリットについて理解しておきましょう。
【デメリット1】サビが発生するおそれもある
ホーローキッチンパネルの内側は金属でつくられているため、硬いものをぶつけたことなどが原因で欠けてしまうと、その箇所からサビが発生するおそれもあります。また、ホーローキッチンパネルをカットした際に、切断面に防サビ剤を塗布しなかった場合、その切断面からサビが発生するかもしれません。
このようなホーローキッチンパネルにおけるサビの発生は、キッチンの美観を損ねる原因にもなるため、ホーローキッチンパネルの扱いにはじゅうぶんに注意しましょう。
【デメリット2】一般的なキッチンパネルより価格が高い
ホーローキッチンパネルは、一般的なキッチンパネルより価格が高い傾向にあるため、リフォームにかかる費用も高くなりやすいでしょう。そのため「価格の安さを重視したい」という場合は、メラミン化粧板などの価格の安いキッチンパネルが適しているかもしれません。
ただしホーローキッチンパネルにも、耐久性の高さなどのメリットもあるため「何を重視して選ぶか」を決めた上で検討することが大切です。
ホーローキッチンパネルの価格
ホーローキッチンパネルの価格は、商品やサイズによって異なるものの、1枚あたり13,600〜17,300円が目安です。
商品名 | サイズ 厚み×幅×高さ (mm) | 商品価格 |
---|---|---|
ホーロークリーンキッチンパネル (タカラスタンダード) | 0.5×1,499×910 | 13,600円 (1枚入り) |
キッチンパネル (JFE建材) | 0.5×890×1,800 | 34,600円 (2枚入り) ※17,300円/枚 |
上記の費用には、ホーローキッチンパネルの取り付けにかかる工事費が含まれていない点に注意しましょう。ホーローキッチンパネルの取り付けの工事費は、業者ごとに異なるため、業者に見積もりをとって確かめる必要があります。
ホーローキッチンパネルのリフォーム事例


リフォーム費用 | 約170万円 ※ホーローキッチンパネル以外も含む |
工期 | 4日間 |
建物タイプ | 一戸建て |
施工箇所 | キッチン |
商品名 (メーカー名) | トレーシア (タカラスタンダード) |
タカラスタンダードのホーロークリーンキッチンパネルを、キッチンの側面や正面の壁に張ったリフォームの施工事例です。
この施工事例で採用したのは、ベージュでタイル調のデザインが特徴のホーロークリーンキッチンパネルです。ホーロークリーンキッチンパネルとキッチン本体のデザインがマッチして、統一感のあるおしゃれな空間に仕上がっています。
DIYでホーローキッチンパネルを張るのは可能?
DIYでホーローキッチンパネルを張るのは可能であるものの、ホーローキッチンパネルを切断するなどの作業が必要であるため、業者に依頼するのがおすすめです。ホーローキッチンパネルを切断する際に、鋭利な切断面で指などをケガしてしまうリスクもあります。
安全にホーローキッチンパネルを張れるように、専門的な技術や知識のある業者への依頼を検討しましょう。
ホーローキッチンパネルを張る際の注意点
ホーローキッチンパネルを張る際には、メーカーによっては後付けできない場合もあるなどの注意点があります。「希望の商品が張れなかった」と失敗しないように、ホーローキッチンパネルを張る際の注意点について理解しておきましょう。
【注意点1】メーカーによっては後付けできない
ホーローキッチンパネルを販売するメーカーによっては「キッチンとセットで購入する場合のみ販売が可能」などの条件もあり、ホーローキッチンパネルのみを後付けできない場合もあります。そのため、希望するホーローキッチンパネルの商品によっては、キッチンとあわせてリフォームする必要があるかもしれません。
また、各メーカーによってホーローキッチンパネルを販売する条件は異なるため、あらかじめ後付けが可能であるかを、メーカーや業者に確かめておきましょう。
【注意点2】受注生産で納期が長い場合もある
ホーローキッチンパネルのメーカーによっては、受注生産で納期が長くなり、希望の日程でリフォームできない場合もあります。
たとえば、JFE建材の場合は、注文書がメーカー側に届いてから、約10日が納期の目安です。ただし同じようにJFE建材に注文した場合でも、年末年始などの期間であるなら、納期の目安が約20日と長くなります。
このようにホーローキッチンパネルを販売するメーカーごとに、注文から商品が届くまでの日数も異なります。もし希望のリフォームの日程がある場合は、ホーローキッチンパネルの納期について、あらかじめ確かめておきましょう。
【注意点3】壁の下地の種類に条件がある
ホーローキッチンパネルを張った後、安全性や美観を維持するために、壁の下地の種類に条件が決まっている商品もあります。
たとえば、JFE建材のホーローキッチンパネルは「設置のできる下地は、石こうボードやケイ酸カルシウム板を原則とする」と定められています。また、メーカーが定めた壁下地の条件を守らない場合、ホーローキッチンパネルが落下するなどのリスクもある点に注意しなければいけません。
このようなホーローキッチンパネルの落下などのトラブルを防ぐために、既存の壁の下地が、メーカーが定める種類のものであるかを確かめた上でリフォームしましょう。
【注意点4】できるだけレンジフードと同時にリフォームする
ホーローキッチンパネルの寸法は、レンジフードの高さにあわせるため、できるだけレンジフードと同時にリフォームしましょう。先行してホーローキッチンパネルをリフォームしてしまうと、レンジフードを交換した際に、ホーローキッチンパネルの寸法があわなくなってしまうかもしれません。
ホーローキッチンパネルの寸法があわなくなるのは、レンジフードの高さや幅などが、商品によって異なることが理由として挙げられます。そのため「数年以内にレンジフードもリフォームしたい」という計画がある場合は、ホーローキッチンパネルとあわせてリフォームできないか検討してみましょう。
ホーローキッチンパネルのお手入れ方法
ホーローキッチンパネルのお手入れは、やわらかい布や中性洗剤を使う方法があります。
- やわらかい布をぬらして、水滴などを拭きとる
- うすめた中性洗剤を布に浸して、油汚れやカビを落とす
油などの落としにくい汚れがついた場合は、中性洗剤を使ってお手入れしましょう。
ホーローキッチンパネルの商品ごとに、使用できない洗剤などが決められている点に注意しましょう。たとえば、タカラスタンダードのホーローキッチンパネルは、塩素系の洗剤や漂白剤は使用できません。
【使用できないもの】
- 塩素系の洗剤や漂白剤、酸性やアルカリ性の洗剤など
- 金属タワシなどの硬い掃除用具
ホーローキッチンパネルを販売するメーカー
ホーローキッチンパネルを販売する代表的なメーカーは、タカラスタンダードなどが挙げられます。
メーカーごとに販売するホーローキッチンパネルも異なるため、それぞれの特徴を理解して、商品選びの参考にしてみましょう。
【メーカー1】タカラスタンダード
タカラスタンダードが販売するのは「ホーロークリーンキッチンパネル」という商品です。
タカラスタンダードのホーロークリーンキッチンパネルは、デザイン性の高さが魅力で、選べるバリエーションも豊富にあります。
そのため「キッチンのデザイン性を向上させたい」という場合は、タカラスタンダードのホーロークリーンキッチンパネルの採用を検討してみるのがおすすめです。
【メーカー2】JFE建材
JFE建材が販売するホーローキッチンパネルは、高級感のある質感が魅力の商品です。
JFE建材のホーローキッチンパネルは、曲面の下地にも対応できるため、さまざまなデザインをつくれる商品でもあります。
そのため、曲面などのデザインにホーローキッチンパネルを採用したい場合は、JFE建材の商品を検討してみるのがおすすめです。
【Q&A】ホーローキッチンパネルに関するよくある質問
- ホーローキッチンパネルで人気の色は?
-
ホーローキッチンパネルで人気の色は白です。
白のホーローキッチンパネルを採用すれば、清潔感がある明るいキッチンを演出できるでしょう。
- ホーローキッチンパネルは内装材としても使える?
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ホーローキッチンパネルは、内装材としても使えます。
耐久性が高く、傷もつきにくいというホーローキッチンパネルの特徴をいかして、美観を維持したい室内の壁にも活用されるケースがあります。
- ホーローキッチンパネルを選ぶときのポイントは?
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ホーローキッチンパネルを選ぶときは、キッチンのテイストにあったデザインであるかのポイントをチェックしましょう。
ホーローキッチンパネルを選ぶときのポイント- キッチンのテイストにあったデザインか
- マグネット収納が活用できるか
また、同じホーローキッチンパネルでも、マグネットがつかない場合もあります。そのため、マグネット収納を活用したい場合は、あらかじめマグネットがつくホーローキッチンパネルであるかもチェックしておくことが大切です。
- ホーロー以外のキッチンパネルの素材はある?
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ホーロー以外のキッチンパネルの素材には、メラミン化粧板などがあります。
ホーロー以外のキッチンパネルの素材キッチンパネルの素材 特徴 メラミン化粧板 ・価格が安い傾向にある
・デザインのバリエーションが豊富ステンレス ・サビが発生しにくい
・耐火性が高いアルミ ・軽量で加工しやすい
・耐火性が高い「ホーロー製のキッチンパネルを採用するか迷っている」という場合は、ホーロー以外のキッチンパネルの特徴などを理解した上で、採用する素材を検討してみましょう。
- ホーローキッチンパネルの寿命は?
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ホーローキッチンパネルの寿命は、20〜30年が目安です。
ホーローキッチンパネルの寿命は、キッチンやレンジフードよりも長い傾向にあります。しかし、キッチンやレンジフードをリフォームする際に、同時にホーローキッチンパネルも張り替えるのがおすすめです。
ホーローキッチンパネルとキッチンなどと同時にリフォームすることで、職人の作業費を抑えられるなどのメリットも得られるでしょう。
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