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目次
屋根の葺き直しとは?読み方と工事内容を解説
屋根の葺き直し(ふきなおし)とは、既存の屋根材を丁寧に剥がし、下地を補修した上で再度同じ屋根材を並べ直すという施工方法のことをいいます。
既存の屋根材を屋根から撤去し、屋根下地などを補修した後、撤去していた屋根材を張り直します。
金属屋根やスレート屋根では、撤去する際に屋根材が変形してしまう場合も多く、屋根材を再利用して葺き直しをすることができません。
そのため、葺き直しは瓦屋根におけるリフォーム方法として採用されています。
屋根の葺き直しと葺き替えの違い
屋根の葺き直しと葺き替えの違いは、既存の屋根材を再利用するかどうかという点です。
既存屋根材の再利用 | |
---|---|
屋根の葺き直し | する |
屋根の葺き替え | しない (新しい瓦や屋根材に交換) |
どちらも既存の屋根材を撤去するリフォーム方法ですが、撤去した後における既存屋根の取り扱いが異なります。
そのため、再利用できる瓦の状態であるかなどを専門業者にチェックしてもらい、どちらの方法で屋根をリフォームすべきか検討しましょう。
屋根における葺き直しのメリット
屋根で葺き直しをするなら、葺き替えよりも費用を抑えられるなどのメリットが得られます。
ここでは、屋根の葺き替えや塗装と比べた時の葺き直しにおけるメリットを学んで、自宅の屋根は葺き直しを選ぶべきか検討してみましょう。
【メリット1】葺き替えより費用が安い
屋根の葺き直しは、既存の瓦を再利用するため、新しい瓦を購入する費用がかかりません。
そのため、新しい瓦やほかの屋根材に交換する葺き替えよりも、費用を安く抑えられます。
屋根工事の種類 | 費用相場 |
---|---|
葺き直し | 70万〜200万円 |
葺き替え | 100万〜250万円 |
既存の瓦屋根において、広範囲で割れがあるなどの場合は、葺き替えをしたほうが安い場合もあります。
専門業者に瓦屋根を点検してもらった上で、どの工事方法が費用を安く抑えられるのか確かめましょう。
【メリット2】野地板や防水シートの補修ができる
屋根の葺き直しは、既存の瓦を撤去するため、瓦の下にある野地板や防水シートの補修ができます。
野地板などを部分的に補修するほか、新しい野地板や防水シートへの張り替えも可能で、屋根における防水性の向上が期待できます。
屋根塗装や棟瓦の部分補修など、瓦を撤去せずにメンテナンスする方法では、野地板などの補修ができません。
そのため、瓦本体のメンテナンスのみおこなっていると、野地板や防水シートの傷みが進行してしまうおそれもあります。
一方、屋根における葺き直しなら、そのような屋根部材におけるトラブルを、葺き直しの際の補修によって回避できます。
【メリット3】工期が短い
屋根の葺き直しにかかる工期は、葺き替えよりも4〜11日ほど短く済む傾向にあります。
そのため、屋根リフォームによる生活への影響を軽減できます。
屋根工事の種類 | 工期の目安 |
---|---|
葺き直し | 3〜10日 |
葺き替え | 7〜14日 |
ただし屋根の葺き直しにおいても、葺き土を使う工法で瓦が固定されている場合などは、一般的な工期より長くなることもある点に注意しましょう。
【メリット4】外観が変わらない
瓦を再利用して葺き直しをおこなう場合、気に入っている既存の外観を変えずにリフォームできます。
とくに耐用年数が長い日本瓦を使用している場合「大事に瓦を使い続けたい」と思う人も多いはずです。
瓦の種類 | 耐用年数の目安 |
---|---|
日本瓦 | 50年以上 |
セメント瓦 | 30〜40年 |
モニエル瓦 | 20〜30年 |
そのように同じ瓦を使い続け、建物の印象を変えたくない場合は、屋根の葺き直しをおこなうのが最適です。
【メリット5】環境への負担を軽減できる
屋根の葺き直しでは、廃材の量を減らせるため、環境への負担を軽減できます。
新しい瓦や屋根材に交換する葺き替えの場合、既存の瓦は処分されます。
一般的な30坪の2階建て住宅なら、処分される瓦の量は約5トン。
軽自動車6台分に相当する重さの瓦が処分されてしまうため、環境への負担も大きくなります。
一方で屋根の葺き直しであれば、野地板などの張り替えで廃材は出るものの、廃材の量を大幅に減らせます。
屋根における葺き直しのデメリット
屋根の葺き直しには、耐震性の向上は期待できないなどのデメリットがあります。
「ほかの方法でリフォームすればよかった」と後悔しないよう、ここでは屋根におけるデメリットを学んでおきましょう。
【デメリット1】外観を変えられない
屋根の葺き直しは、既存の瓦を再利用するため、建物の外観は変わりません。
そのため建物の印象を変えたい場合は、屋根の葺き替えのほうが適しています。
- 外壁塗装の色とあわせて屋根色を変えたい
- 新築のようにきれいな外観にしたい
屋根の葺き直しでは、これらの希望をかなえるのは難しく、既存と変わらない外観に仕上がります。
もし屋根におけるリフォームで建物の外観を変えたいなら、葺き直しではなく葺き替えを検討しましょう。
【デメリット2】耐震性の向上が期待できない
屋根の葺き直しでは、屋根の重量は変わらないため、耐震性の向上は期待できません。
たとえば、瓦屋根を金属屋根に葺き替えれば、リフォーム後の屋根における重みは既存の10分の1ほどです。
屋根の種類 | 屋根材の重さ (1平方メートルあたり) |
---|---|
瓦屋根 | 約42kg |
スレート屋根 | 約20kg |
金属屋根 | 約5kg |
葺き替えによって屋根の荷重を軽くすれば、建物への負担を軽減できるため、耐震性の向上が期待できます。
しかし、既存の瓦を再利用する葺き直しでは、屋根の荷重を軽くできません。
もし建物における耐震性の向上を期待したいなら、軽い屋根材への葺き替えを検討しましょう。
【デメリット3】業者選びで苦戦する場合がある
昨今、瓦屋根の工事に対応できる職人が減っているため、業者選びで苦戦する場合があります。
とくに既存の瓦を再利用する葺き直しでは、きれいな状態で瓦を撤去する必要があるため、高い技術力や豊富な知識が必要です。
そのように高い技術力などが求められる瓦屋根の葺き直しをおこなう場合、対応できる業者をなかなか見つけられないかもしれません。
屋根における葺き直しの費用相場
屋根における葺き直しの費用相場は、70〜200万円が目安です。
野地板・防水シートの取り扱い | 費用相場 ※30坪2階建ての住宅を想定 |
---|---|
既存再利用 | 70万〜150万円 |
交換 | 100万〜200万円 |
野地板や防水シートにおける交換の有無によって、屋根の葺き直しにかかる費用は変動します。
野地板や防水シートの交換が必要であるかは、専門業者による判断が必要です。
専門業者に屋根を点検してもらった上で、葺き直しの工事内容を決めましょう。
屋根の葺き直しを検討すべきタイミング
雨漏りや地震の被害が発生したタイミングなど、屋根の葺き直しを検討すべき時がいくつかあります。
ここでは、どういうタイミングで屋根の葺き直しを検討すべきか学んで、瓦の落下などによるトラブルを回避しましょう。
【タイミング1】瓦にずれや割れがある
屋根でずれ・割れのある箇所から雨水が入り込むおそれもあるため、雨漏りなどのトラブルが起きる前に屋根の葺き直しを検討しましょう。
また、瓦がずれている・割れている状態で地震や台風のダメージを受けると、瓦が落下するなどのトラブルを起こす危険もあります。
瓦が落下した際に、瓦が人に当たってケガするなど、瓦屋根のずれ・割れが原因の事故を起こしてしまうかもしれません。
このような雨漏りや瓦による事故を回避するために、瓦のずれ・割れを見つけたタイミングで葺き直しを検討しましょう。
【タイミング2】地震や台風の被害を受けた
地震や台風で瓦が落下するなどの被害を受けた場合、屋根において瓦が欠落した部分から雨漏りを起こすおそれもあるため、屋根の葺き直しを検討しましょう。
地震などの被害で瓦が落下した場合、葺き土や銅線を使った「旧工法」で瓦が固定されているのかもしれません。
屋根の施工方法である旧工法とは、瓦が下地に固定されていない方法のことをいいます。
葺き土などで瓦を並べているため、下地に瓦を固定する工法よりも固定力が弱い傾向にあります。
そのような固定力の弱い旧工法が採用されている瓦屋根であれば、地震や台風の被害を受けたタイミングで、固定力が強い工法による葺き直しをおこないましょう。
地震や台風などの自然災害による屋根の葺き直しは、火災保険が適用される場合もあります。火災保険に加入している場合、葺き直しをおこなう前に、火災保険の内容や申請手順などをチェックしておきましょう。
【タイミング3】雨漏りが発生した
屋根で雨漏りが発生した場合、野地板や防水シートが劣化している可能性も高いため、葺き直しを検討する必要があります。
野地板や防水シートの耐用年数は、瓦よりも20〜30年ほど短いのが一般的です。
瓦屋根の部材 | 耐用年数 |
---|---|
日本瓦 | 50年以上 |
野地板 | 20〜30年 |
防水シート | 20〜30年 |
そのため、瓦に割れなどの劣化症状が起きていなくても、屋根の表面から見えない野地板や防水シートが劣化している可能性もあります。
野地板や防水シートは、屋根における雨水の浸入を防ぐ役割があるため、それらの劣化が雨漏りの原因になっているかもしれません。
もし屋根からの雨漏りが疑われる場合は、屋根の葺き直しを検討しましょう。
【タイミング4】防水シートの耐用年数が過ぎている
屋根における防水シートの耐用年数が過ぎていると、雨水が建物に入って雨漏りを起こすおそれもあるため、屋根の葺き直しを検討する必要があります。
防水シートの耐用年数は、20〜30年が目安。
耐用年数を超過すると、防水シートで割れやはがれが起き、防水性が低下します。
防水シートの防水性が低下していると、野地板や木材がぬれて腐ってしまうかもしれません。
そのようなトラブルが起きる前に、屋根の葺き直しをおこない、防水シートの点検・補修をおこないましょう。
屋根の葺き直しにかかる工期の目安
屋根の葺き直しにかかる工期は、3〜10日が目安です。
具体的な工事の流れは、以下のとおりです。
割れなどが起きないよう、丁寧に既存屋根の瓦を撤去します。
屋根を支える野地板や、建物の雨漏りを防ぐ防水シートが劣化している場合、補修をおこないます。
屋根の葺き直しにかかる費用を安く抑える方法
屋根の葺き直しで費用を安く抑えるには、相見積もりをするなどの方法が有効です。
ここでは葺き直しでかかる費用の抑え方をマスターして、リフォームにかかる費用を節約しましょう。
【方法1】火災保険の利用を検討する
台風などの自然災害が原因で、瓦の葺き直しが必要となった場合、火災保険が利用できる場合もあります。
火災保険における自然災害とは「風災・雪災・雹災」などのことをいいます。
自然災害 | 具体的な事例 |
---|---|
風災 | 強風で瓦がずれた、落下した |
雪災 | 落雪で瓦が割れた |
雹災 (ひょうさい) | 雹で瓦が割れた |
ただし保険会社や火災保険の加入内容などによって、火災保険の適用条件が異なる点に注意しなければいけません。
屋根の葺き直しで火災保険を利用したい場合は、あらかじめ火災保険の適用条件を確かめておきましょう。
【方法2】補助金・助成金制度を活用する
国や自治体のリフォーム工事における補助金・助成金制度を活用すれば、屋根の葺き直しにかかる費用を安く抑えられます。
- 長期優良住宅化リフォーム推進事業
- 既存住宅における断熱リフォーム支援事業
- 自治体による補助金・助成金制度
たとえば、国土交通省で公募がおこなわれている「長期優良住宅化リフォーム推進事業」という制度があります。
長期優良住宅化リフォーム推進事業は、既存住宅の長寿命化などに補助金を交付する制度です。
そのため、屋根の葺き直しとともに、雨樋の交換などをおこなうことで、補助金の交付対象となる場合もあります。
このような補助金・助成金制度を活用して、屋根の葺き直しでかかる費用を節約しましょう。
【方法3】相見積もりをする
複数の業者による見積金額を比較することで、屋根の葺き直しをより安くおこなえる業者に依頼できます。
1社のみに見積もりをしてもらった場合、見積金額の比較ができません。
見積金額の比較ができないと、相場より極端に高い見積金額であっても、気づかないまま契約してしまうケースもあります。
そのように割高な費用で契約せず、少しでも安い金額で屋根の葺き直しができるように、複数の業者で相見積もりをしましょう。
【Q&A】屋根の葺き直しに関するよくある質問
- 屋根の葺き直しを依頼する業者の選び方は?
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屋根の葺き直しを依頼するなら、屋根の工事実績が豊富な業者を選びましょう。
瓦を破損させずに既存屋根から撤去し、正しく瓦を並べ直すには、高い技術力が必要です。
昨今は金属屋根を採用する住宅が多く、瓦屋根の工事に対応できる職人が不足しています。
そのため、雨漏りや瓦のずれなどのトラブルを防ぐには、瓦屋根の工事実績が豊富な業者を選ぶことも大切です。
- 屋根の葺き直しでリフォームローンは利用できる?
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屋根の葺き直し工事で、リフォームローンが利用できる場合もあります。
ただしリフォームローンの利用条件などは、金融機関によって異なる点に注意しましょう。
「審査が通らなかった」などのトラブルを避けるため、利用予定の金融機関にあらかじめ利用条件などを確かめておくことが大切です。
- 屋根の葺き直しを検討する際の注意点は?
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屋根の葺き直しをする場合、既存の瓦と同じ瓦が入手できない可能性もある点に注意しましょう。
とくに屋根材としてモニエル瓦やセメント瓦を使っているなら、日本での製造が停止となっているなどの理由で入手できないケースもあります。
既存の瓦と同じ瓦が入手できない場合は、デザイン性の統一やメンテナンスのしやすさなどから葺き替えを検討するのが一般的です。
屋根リフォームの業者選びで後悔しないために
必ず相見積もりを複数取って比較しましょう!
なぜならリフォームの費用・工事方法は、業者によって大きく異なるからです。
とはいえ「信頼できる業者が分からない」「何度も同じ説明をするのが面倒」と踏み出せない方もいらっしゃると思います。
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