2024年10月30日更新

監修記事

防音工事をして、スタジオがある家をつくる!

家をリフォームして防音工事を施し、スタジオを作る場合、どのような仕様にする必要があるのでしょうか?リフォームで音楽スタジオを作る場合の費用と工事の方法、防音室の仕組み、構造などについてご紹介していきます。

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家の中のスタジオ・・・どんな仕様でできている?

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家の中にスタジオを作る場合、防音室の構造はどのような仕様が用いられているのでしょうか?

個別の仕様を知る前に、まずは防音室の基本的な仕組みをご紹介します。

音というものは、空気などが振動することによって伝わるものであるため、基本的に防音室はこの振動が外部に伝わらない仕組みにしなければなりません。

そのため、防音室には振動を吸収する素材が壁や床、天井に敷設され、音が外に漏れにくい構造が採られています。

ただし、楽器や音楽などは音が大きく、通常の防音レベルでは十分に音を遮ることができないため、素材による吸音や遮音に追加して、部屋そのものを魔法瓶のように空気層で囲んだ状態にするのが一般的です。

また、隙間があるとそこから音が漏れて防音性能が低下してしまうため、隙間もほぼ完全に塞がれ、扉や窓にいたるまで専用の防音製品が用いられます。

しかし、このような気密構造の場合、室内の換気を行うことができません。

防音性を向上させると断熱性も向上するため、そのままでは窒息の危険や快適性の低下などが起こるのです。

音楽スタジオをはじめとする防音室では、空調設備についても音の漏れを防ぐ専用製品が用いられており、室内の快適性を高めています。

音楽スタジオでは音の反響にも気を使う

音楽スタジオとして利用する場合、ただ音が外に漏れないだけの構造では不十分といえます。

楽器を演奏する場合や音楽を聴く場合などに重要なのは、防音室内でどのように音が聞こえるかということです。

音が漏れなくても反響が多く、楽器の音が上手く聞き取れないようではいけませんし、録音時にマイクが屋外の音を拾ったり、反響音を拾ったりしてしまうのも利用に差し支えます。

そこで、音楽スタジオ用途の防音室では、室内から出る音だけでなく、屋外からの音を防ぐ仕組みが導入されており、さらに壁の形状を工夫することで反響音がマイクに拾われにくくする必要があるのです。

また、音の反響を防ぐために壁に追加で吸音材を設置したり、凹凸にして音の反射方向を分散させ、反響を抑えたりする仕組みが用いられています。

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家の中の防音室・・・その施工方法は?

家の中に防音室を設置する場合、どのような工事が行われているのでしょうか?

防音室の基本的な仕組みは、家の中にもうひとつ部屋をつくり、防音室そのものを空中に浮いたような状態にすることです。

そのため、最初に施工箇所の内装や壁を解体し、防音室用の二重になった内装に交換していきます。

その後、空調のために防音機能に優れた専用の換気設備を取り付け、内装部分については実際に音の状態を測定しながら遮音パネル等を用いて調整し、理想的な環境に近づけていく流れが一般的です。

防音室に窓を作りたいという場合については、防音室向けの防音ガラスおよび防音サッシが用いられます。

このタイプの窓は音の伝達を抑制するだけでなく、サッシ部分も隙間や振動の伝達が抑えられる構造で、一般的なペアガラスや気密サッシとは異なるものです。

注意点として、いくら高性能の製品を用いたとしても、どうしても性能上、窓は壁に比べて防音性が劣ります。

ですので、音楽スタジオとして利用する場合など、防音室の性能を重視したいという場合は窓のない構造を選んだ方が良いでしょう。

窓については、建築基準法では居室として扱われる部屋に関して、一定以上の採光や換気のための窓を確保しなければならないという規定が存在するため、窓のない防音室は家に作れないと言われることがあります。

この規定は、あくまで条件であるため、必要とされる換気量を持つ機械換気設備および主要構造部が耐火構造または不燃材料製ならば窓がない防音室を作ることが可能です。

とは言っても、この条件を木造住宅で守るのはほぼ無理なため、木造住宅をリフォームして窓のない音楽スタジオを作る場合は、防音室部分を新たにRC造や鉄骨造などに作り替えなければなりません。

規定に沿った窓を用いればこの条件を回避することができますので、求めている防音室の性能やリフォームにかかる費用などを考慮した上で窓の有無を決めると良いでしょう。

地下スペースを改装して音楽スタジオを作る

既存住宅の地下を掘削して部屋を造ることは難しいのですが、既に地下室がある住宅の場合、この部分を音楽スタジオ化することができるのでしょうか?

注文住宅などで設計から調整できる場合、防音性や窓に関する条件などから、地下部分に音楽スタジオを設置するのが一般的です。

そのため、リフォームの場合でも既に地下室があるなら、換気設備や内装を交換することにより、防音室や音楽スタジオとして作り替えることができます。

ただし、リフォームで地下室を改装する場合、通路の都合などで設備の搬入が難しいことがあるため、十分な工事が可能かどうかについて、防音工事を得意としている業者に確認してもらった方が良いでしょう。

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家にスタジオを作る・・・その費用は?

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防音室をリフォームで作る場合の費用は、どのレベルの性能を求めるかによって変わります。

楽器を演奏できれば良く、スペースがそれほど必要無い場合は、楽器メーカーなどが販売している組み立て式の防音ユニットを設置するのがおすすめです。

このタイプの防音ユニットは、約1畳のものなら約100万円、約2畳で約130万円、約4畳のものは約200万円で設置することができます。

気になる防音性についても、大型楽器店などで実際に体験することができるため、気になるという方はウェブサイト等で検索し、確かめてみると良いでしょう。

本格的な工事を行い、部屋そのものを防音室として作り替える場合については、基本的な防音を施すシンプルなものなら6畳で約180万円から、8畳なら約200万円から、10畳では約250万円からが相場です。

音響などにある程度こだわる場合については、6畳で約200万円、8畳で約250万円、10畳で約300万円が相場の目安とされています。

音楽スタジオなどの外部からの騒音や反響音の軽減など、細部にまでこだわった防音室を作る場合については、6畳で約300万円以上、それ以上のサイズについては、2畳で約100万円が追加費用の目安です。

音楽スタジオ級の防音室については、部屋の構造についても細かな設計が必要ですので、建物の状態次第で費用は大きく変わります。

地下に防音室を設置する場合は費用がやや割安に

既にある地下室を防音室にリフォームするという場合については、地上階部分に追加する場合と比べて費用がやや抑えられる傾向があります。

地上階に追加する場合は防音室の基礎部分まで手を加える必要がありますが、地下室の場合は床下がそのまま建物の基礎である場合が多いため、基礎工事の手間が省けることが理由です。

もちろん、構造上基礎に手を加える必要がある場合は地上階につくる際の費用とそれほど違いはありませんが、基礎工事が省ける場合、費用は約1割安価になる傾向があります。

また、地下室に防音室を新設する場合、機材搬入が問題なくできるかどうかも重要なポイントです。

もし、階段等の広さが足りず、一時的に壁などを撤去して作業を行う必要がある場合は、地上に防音室を作る場合に比べてリフォーム費用は高くなるでしょう。

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この記事の監修者プロフィール

【監修者】タクトホームコンサルティングサービス

タクトホームコンサルティングサービス

亀田融

一級建築施工管理技士、宅地建物取引士。東証1部上場企業グループの住宅部門に33年間勤務。13年間の現場監督経験を経て、住宅リフォーム部門の責任者として部分リフォームから大規模リノベーションまで2,000件以上のリフォームに関わる。2015年に退職して現在は、タクトホームコンサルティングサービス代表として、住宅診断を行う傍ら、住宅・リフォーム会社へのコンサルティング活動を行っている。

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