窓リフォームにかかる費用は?補助金活用術や窓の悩み解消法もプロが解説!

2025年09月02日更新

監修記事
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窓リフォームの費用相場

窓のリフォームにかかる費用は、0.5万〜50万円が目安です。ただし、リフォームの方法や製品のグレードなどによっても、大きく費用が変動する点に注意しましょう。

リフォーム方法費用相場
(※)
窓の交換10万〜50万円
カバー工法10万〜40万円
窓ガラスの交換2万〜20万円
内窓(二重窓)の設置4万〜20万円
シャッター・雨戸の後付け5万〜50万円
窓の撤去・新設・増設10万〜50万円
窓枠の塗装・補修0.5万〜5万円
※ 1箇所あたり
高所作業には足場の設置が必要

2階以上の窓をリフォームするなど、高所での作業が必要な場合は、上記の費用とは別に、足場の設置費用がかかります。足場の設置費用の目安は、30坪の建物全体に設置する場合で15万〜25万円が目安です。

【1】窓の交換

窓の交換は、既存の窓をサッシ(窓枠)ごと新しいものに交換するリフォーム方法です。窓枠や壁を解体する窓の交換方法は「はつり工法」とも呼ばれます。

窓の交換にかかる費用は、10万〜50万円が目安であるものの、窓のサイズによって大きく変動します。

窓のサイズ
(※1)
費用相場
(※2)
小窓〜腰高窓
(500×700)
10万〜30万円
腰高窓〜掃き出し窓
(1,600×900)
20万〜40万円
掃き出し窓
(1,600×2,000)
30万〜50万円
※1:内寸法:幅×高さの目安(単位:mm)
※2:1箇所あたり
外装・内装工事費は別途必要

上記の費用とは別に、外壁部分や窓の内側の壁紙などを補修する際にかかる費用が必要です。この費用は、補修の範囲や外壁材・壁紙の種類によっても費用が変動するため、具体的な金額は業者の見積もりで確かめましょう。

【2】カバー工法

窓のリフォームにおけるカバー工法は、既存の窓枠を撤去せずに、新しい窓枠をかぶせるリフォーム方法です。カバー工法でかかる費用は、10万〜40万円が目安で、窓のサイズによって費用は大きく変動します。

窓のサイズ
(※1)
費用相場
(※2)
小窓〜腰高窓
(500×700)
10万〜20万円
腰高窓〜掃き出し窓
(1,600×900)
20万〜30万円
掃き出し窓
(1,600×2,000)
30万〜40万円
※1:内寸法:幅×高さの目安(単位:mm)
※2:1箇所あたり

窓のカバー工法の最大のメリットは、既存の窓枠や壁を壊さないため、はつり工法で発生する高額な外装・内装工事費用が不要な点です。

また、解体が必要ないことで、工期も短い傾向にあります。職人の作業にかかる時間も短縮できるため、作業費も抑えられるでしょう。

【3】窓ガラスの交換

窓ガラスの交換は、既存の窓枠はそのままに、ガラスだけを新しいものに交換するリフォームの方法です。窓ガラスの交換にかかる費用は、2万〜20万円が目安であるものの、ガラスの種類によって費用が大きく異なります。

窓ガラスの種類費用相場
(※)
複層ガラス
(ペアガラス)
2万〜5万円
Low-E複層ガラス5万〜20万円
防犯ガラス5万〜15万円
防音ガラス5万〜10万円
※ 1箇所あたり
Low-E複層ガラスとは

Low-E複層ガラスとは、ガラスの表面に特殊な金属膜をコーティングした高機能な複層ガラスのことをいいます。この金属の膜が、室内の熱(遠赤外線)を反射して室内側に戻す働きをするため、暖房で温めた空気が窓から外へ逃げにくくなり、室内の暖かさが長時間保たれる効果も期待できます。

このように、窓ガラスの種類によって、費用だけでなく得られる効果も異なります。そのため、窓のリフォームで失敗しないためには、費用だけでなく、窓ガラスを交換する目的に合った種類の選択が不可欠です。

【4】内窓(二重窓)の設置

内窓(二重窓)の設置は、既存の窓の内側に、もう1つ新しい窓を取り付けるリフォーム方法です。窓を二重にすることで、断熱性や防音性の向上など、さまざまな効果が期待できます。

内窓の設置にかかる費用は、4万〜20万円が目安で、ガラスの種類や窓の大きさによって費用は変動します。

グレード
(ガラスの種類)
費用相場
(※)
スタンダード
(単板ガラス)
4万〜8万円
ハイグレード
(複層ガラス)
8万〜15万円
最高級グレード
(Low-E複層ガラス)
15万〜20万円
※ 1箇所あたり
窓枠の調整にかかる費用は別途必要

既存の窓枠に歪みがある場合など、事前の調整が必要になると、窓枠の調整で追加費用が発生するかもしれません。調整が必要であるかは、業者に現地を見てもらった上で判断してもらいましょう。

【5】シャッター・雨戸の後付け

窓にシャッターや雨戸を後付けすることで、防犯性・防災性・遮熱性・防音性を高める効果が期待できます。

シャッター・雨戸の後付けにかかる費用は、5万〜50万円が目安です。ただし、シャッターの後付けの費用は、手動と電動のどちらを選ぶかによって費用が大きく変動します。

種類費用相場
(※)
手動シャッター10万〜20万円
電動シャッター20万〜50万円
雨戸15万〜25万円
外付けブラインドやシェード5万〜15万円
※ 1箇所あたり
電源確保のための電気工事が別途必要

電動シャッターを後付けする場合、電源を確保するための電気工事に費用が発生します。電気工事にかかる費用は、1万〜3万円が目安です。

工事内容費用相場
既存コンセントからの分岐1万〜2万円
分電盤から新たに配線を引く1.5万〜3万円
ブレーカーの増設0.5万〜2万円

しかし、配線が見えないように壁の中を通す場合や、屋外の配線工事が必要な場合は、追加料金が発生する点に注意しましょう。

【6】窓の撤去・新設・増設

窓の撤去・新設・増設は、既存の壁を壊す必要があるため、他の窓リフォームの方法に比べて費用が高く、大がかりな工事になります。

窓の撤去・新設・増設にかかる費用は、10万〜50万円が目安で、窓のサイズや種類などによって大きく変動します。

工事内容費用相場
(※)
窓の撤去10万〜30万円
窓の新設・増設20万〜50万円
※ 1箇所あたり
建築確認申請の費用が発生する可能性もある

窓の増設が建物の構造に影響する場合、建築基準法に基づき、役所への建築確認申請が必要な場合もあります。この場合、建築確認申請に関する作業費や申請料が別途発生する点に注意しましょう。建築確認申請にかかる費用は、12万〜15万円が目安です。

【7】窓枠の塗装・補修

窓枠の塗装や補修は、他の窓リフォームに比べて費用が安価で、手軽に行えるのが魅力です。主に、窓枠の劣化や腐食、見た目の改善を目的とされます。

窓枠の塗装や補修にかかる費用は、0.5万〜5万円が目安です。ただし、窓枠の素材や補修内容・範囲によって費用は変動します。

作業内容費用相場
(※2)
窓枠の塗装1万〜5万円
窓枠の補修
(※1)
0.5万〜2万円
コーキングの打ち替え0.5万〜2万円
※1:ひび割れや腐食の修理
※2:1箇所あたり
1箇所のみの依頼は費用が割高になりやすい

窓枠の塗装や補修は、1箇所のみを依頼する場合、出張費や諸経費の割合が高くなるため、割高になる可能性もあります。そのため、複数箇所で窓枠の塗装や補修を検討している場合は、複数箇所をまとめて依頼した方が、費用の総額を抑えられるかもしれません。

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【お悩み別】窓のおすすめリフォームと費用相場

窓に関して、以下のような悩みを抱えていませんか?

これらの悩みは、それぞれ最適なリフォームの方法が異なります。ここではこのような窓の悩みごとに、おすすめしたいリフォームの方法とそのリフォームの費用相場について解説します。

【ケース1】夏暑く冬寒い環境にストレスを感じる

窓は、家の中で最も熱の出入りが多い場所であり、冬は暖房で温めた熱の約58%、夏は冷房で冷やした空気を温める熱の約73%が窓から出入りすると言われています。このため、窓の断熱性を上げることが、1年を通して快適な室内環境を保つのに効果的です。

窓の断熱性を大幅に向上させるには、断熱性の高い窓への交換などのリフォーム方法が有効です。

窓の断熱性の向上に効果的なリフォーム方法
リフォーム内容費用相場
(※3)
窓の交換
(※1)
100万〜300万円
内窓(二重窓)の設置80万〜200万円
窓ガラスの交換
(※2)
40万〜150万円
※1:はつり工法
※2:Low-E複層ガラス
※3:建物全体のリフォームの場合

リフォームの方法や範囲によって得られる効果も異なるため、専門知識のある業者に、どれほどの効果が期待できるか、リフォームの方法や範囲ごとにシミュレーションしてもらうことをおすすめします。

【ケース2】強い日差しの影響で室内が暑い

夏に窓から差し込む強い日差しは、室温を急激に上昇させます。室温の上昇は、体に負担をかけたり、エアコンを効きにくくしたりするなど、さまざまな影響を与えてしまうでしょう。

このような影響のある強い日差しに対しては、Low-E複層ガラスに交換するなどの、窓の遮熱対策が有効です。窓の遮熱対策をすることで、エアコンの効率が上がり、涼しく快適な室内環境を実現できます。

日差しの軽減に効果的なリフォーム方法

Low-E複層ガラスへの交換にかかる費用は、建物全体で40万〜150万円が目安。外付けブラインドやシェードをリビングや寝室に後付けする場合は、10万〜35万円が相場です。

リフォーム内容費用相場
窓ガラスの交換
(※1)
40万〜150万円
(※2)
外付けブラインドやシェードの設置10万〜35万円
(※3)
※1:Low-E複層ガラス
※2:建物全体のリフォームの場合
※3:リビングと寝室に後付けした場合
Low-E複層ガラスの金属膜が強い日差しをカット

窓ガラスの室外側にコーティングされたLow-E膜が、日射熱を鏡のように反射して外へ戻すため、多くの熱が室内に入る前にブロックされます。これにより、冷房効率のアップが期待できます。

【ケース3】窓の結露でカビが発生している

窓の結露は、室内の温かく湿った空気が、外気で冷やされた窓ガラスに触れることで、急激に冷やされて水滴に変わる現象です。

結露を放置すると、窓枠や壁にカビやダニが繁殖し、アレルギーや喘息などの健康被害につながる可能性があります。そのため、窓の結露でカビなどが発生している場合は、結露対策を検討するのがおすすめです。

結露対策には、窓の交換などによって断熱性を高め、室内と窓の表面温度の差をなくすことが最も効果的でしょう。

結露対策に有効なリフォーム方法
リフォーム内容費用相場
(※3)
窓の交換
(※1)
100万〜200万円
窓ガラスの交換
(※2)
20万〜40万円
内窓の設置35万〜75万円
※1:はつり工法
※2:Low-E複層ガラス
※3:リビングと寝室をリフォームした場合

【ケース4】冷暖房費が高い

冷暖房費が高いのは、窓の断熱性の低さが原因かもしれません。窓は家の中で最も熱の出入りが多い場所であるため、窓の断熱性を上げることで、冷房や暖房で快適にした室温を保ちやすくなるでしょう。

LIXILの公表しているデータによると、窓を断熱性の高い製品に交換した場合、年間で19%の冷暖房費が節約できることもわかっています。

省エネ効果算出条件】 ○熱負荷計算プログラム「AE-Sim/Heat」((株)建築環境ソリューションズ)を用いて算出した年間暖冷房負荷を、「平成25年省エネルギー基準に準拠した算定・判断の方法及び解説 Ⅱ住宅」((一財)建築環境・省エネルギー機構)に基づきエネルギー消費量、暖冷房金額に換算。 ○住宅モデル:2階建て/延べ床面積120.08㎡/開口部面積:32.2㎡  「平成25年省エネルギー基準に準拠した算定・判断の方法及び解説 Ⅱ住宅」標準住戸のプラン ○想定家族:4人家族 ○想定暖冷房機器:エアコン、暖房:20℃/冷房:27℃・60% ○運転方法:間歇運転 ○計算地域:拡張アメダス気象データ2000年版(標準年) ○住宅断熱仕様:平成28年省エネ基準適合レベル ○開口部仕様:アルミPG+一般複層ガラス/断熱ドアk4仕様、〈高断熱住宅プラン〉サーモスⅡ-H+高断熱複層ガラスLow-Eグリーン/断熱ドアk1.5 仕様○遮蔽物:居室の8窓にレースカーテン、和室に和障子を併用 ○ガラスの性能値は、JIS R3106:1998、R3107:1998に基づき求めた値を使用。 ○電気料金単価:27円/kWh(税込み)※ 住宅の大きさや間取り、機器類、生活者人数、生活パターン、地域によって数値は異なります。目安としてご利用ください。

窓の断熱性の向上に効果的なリフォーム方法は、窓の交換などです。ただし、窓のグレードなどによって得られる効果が異なります。そのため、必ず業者に相談して、窓のリフォーム方法や採用する製品を決定することが重要です。

窓の断熱性の向上に効果的なリフォーム方法
リフォーム内容費用相場
(※3)
窓の交換
(※1)
100万〜300万円
内窓(二重窓)の設置80万〜200万円
窓ガラスの交換
(※2)
40万〜150万円
※1:はつり工法
※2:Low-E複層ガラス
※3:建物全体のリフォームの場合

【ケース5】外からの騒音でリラックスできない

窓は、外部からの騒音が侵入しやすい場所の1つです。車の走行音や近隣の話し声、電車の音などが気になる場合、窓の遮音性能を高めることで、静かで落ち着いた室内環境を保てるでしょう。

窓の遮音性を向上させるには、内窓の設置や防音ガラスへの交換が有効です。

窓の防音性の向上に効果的なリフォーム方法
リフォーム内容費用相場
(※2)
内窓の設置35万〜75万円
防音ガラスへの交換
(※1)
20万〜40万円
※1:複層ガラスなど
※2:リビングと寝室をリフォームした場合

YKK APが実施した実験では、内窓を設置した結果、15dBも騒音レベルが軽減しました。内窓を設置した窓の騒音レベルは40dBです。このレベルは、図書館の中の静かさと同じレベルと位置付けられており、一般的にリラックスして過ごしたい空間は、40dB以下が望ましいとされています。

もしリラックスできないほどの騒音が気になる場合は、このような効果のある内窓の設置などを検討し、快適な室内環境を手に入れましょう。

【ケース6】窓から侵入されないか不安

警察庁のデータによると、空き巣の侵入経路は窓が最も多く、全体の約5割を占めます。そのため、窓の防犯性を高めることは、ご家族の安全を守る上で非常に重要です。

窓の防犯性を高めるには、防犯ガラスへの交換などが有効です。

窓の防犯性の向上に効果的なリフォーム方法
リフォーム内容費用相場
(※)
防犯ガラスへの交換5万〜15万円
面格子の設置3万〜8万円
シャッター・雨戸の後付け10万〜50万円
※ 1箇所あたり

予算に合わせて、ガラスの交換と面格子の設置を組み合わせるなど、複数の対策を実施することで、より高い防犯効果が期待できます。建物の形状や周辺の状況などによっても、最適なリフォーム方法が異なるため、専門知識のある業者と最適なプランを検討しましょう。

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【2025年】補助金・助成金制度が活用できる窓リフォームの事例

2025年に窓リフォームで活用できる補助金・助成金制度には、先進的窓リノベ2025事業などがあります。

窓リフォームで活用できる補助金・助成金制度

とくに補助額が高く、費用の負担を大幅に軽減できる可能性があるのは「先進的窓リノベ2025事業」です。ここでは、先進的窓リノベ2025事業を活用した場合にどれほど費用の負担を軽減できるのか、3つの事例でシミュレーションします。

【事例1】リビングと寝室に内窓を設置する

リビングの掃き出し窓2箇所と、寝室の腰高窓2箇所に内窓を設置するケースです。リフォームにかかる費用は60万円であるものの、先進的窓リノベ2025事業を活用することで、実質の負担額を24.4万円まで抑えられます。

リフォーム費用
(合計)
60万円
補助額
(先進的窓リノベ2025事業)
35.6万円
実質負担額
(リフォーム費用-補助額)
24.4万円
先進的窓リノベ2025事業の「内窓の設置」の補助額

内窓の設置における補助額は1.2万〜10.6万円と、窓の性能とサイズによって金額が異なります。

【上記の補助額の計算式】

  • 性能区分「P」サイズ「大」:10.6万円×2箇所=21.2万円
  • 性能区分「P」サイズ「中」:7.2万円×2箇所=14.4万円

【事例2】リビングとダイニングの窓をカバー工法でリフォーム

リビングの掃き出し窓2箇所と、ダイニングの腰高窓1箇所を、カバー工法で高性能な窓に交換するケースです。このケースの先進的窓リノベ2025事業の補助額は60.3万円であるため、リフォームにかかる費用は75万円であるものの、14.7万円まで実質の負担額を抑えられます。

リフォーム費用
(合計)
75万円
補助額
(先進的窓リノベ2025事業)
60.3万円
実質負担額
(リフォーム費用-補助額)
14.7万円
先進的窓リノベ2025事業の「外窓交換(カバー工法)」の補助額

カバー工法の補助額は5.8万〜22万円と、窓の性能とサイズによって金額が異なります。

【上記の補助額の計算式】

  • 性能区分「P」サイズ「大」:22万円×2箇所=44万円
  • 性能区分「P」サイズ「中」:16.3万円×1箇所=16.3万円

【事例3】家全体の窓を断熱性の高い製品に交換する

戸建て住宅の家全体の窓(10箇所)を、はつり工法で高性能な窓に交換するケースです。リフォームにかかる費用は280万円と高額です。しかし、先進的窓リノベ2025事業の補助金を活用することで、実質の負担額を138.9万円まで抑えられる計算になります。

リフォーム費用
(合計)
280万円
補助額
(先進的窓リノベ2025事業)
141.1万円
実質負担額
(リフォーム費用-補助額)
138.9万円
先進的窓リノベ2025事業の「外窓交換(はつり工法)」の補助額

はつり工法の補助額は4.6万〜18.3万円と、窓の性能とサイズによって金額が異なります。

【上記の補助額の計算式】

  • 性能区分「P」サイズ「大」:18.3万円×3箇所=54.9万円
  • 性能区分「P」サイズ「中」:13.6万円×5箇所=68万円
  • 性能区分「P」サイズ「小」:9.1万円×2箇所=18.2万円
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窓リフォームの費用を抑えるコツ

補助金・助成金制度を活用する以外にも、窓のリフォームにかかる費用を抑える方法はあります。これらのコツを組み合わせることで、窓のリフォーム費用の負担を軽減できるでしょう。

【コツ1】内窓の設置やカバー工法を検討する

内窓の設置やカバー工法であれば、窓枠や外壁を壊す必要がないため、解体・撤去費用や廃材処分費がかからず、工事費用を抑えられます。また、1箇所あたり数時間で工事が完了するため、工期が短く、職人の作業にかかる費用も抑えられます。

内窓の設置やカバー工法にはこのような利点があるため、もし窓のリフォームにかかる費用をできるだけ抑えたい場合は、どちらかの方法を採用するのがおすすめです。

ただし、解決したい窓の悩みによって最適なリフォームの方法は異なります。費用の安さだけではなく、リフォームによって得られる効果も含めて検討しましょう。

【コツ2】複数の窓をまとめてリフォームする

複数の窓をまとめてリフォームすることで、職人を手配する回数も1回に抑えられるため、交通費や準備・後片付けの作業費もカットできます。

また、窓やガラスなどの建材は、まとめて発注することでメーカーや卸業者からの割引が適用されやすくなります。そのため、何度も窓のリフォームを依頼するよりも、費用を抑えられる可能性もあるでしょう。

このように、一度に多くの窓をまとめてリフォームすることで、人件費や材料費などの効率化が図れます。もし複数箇所の窓をリフォームしたい場合は、業者に相談して、最も費用の抑えられるプランを提案してもらいましょう。

【コツ3】減税制度の活用を検討する

省エネ効果のある窓リフォームは、税金の優遇を受けられる可能性があります。

内容詳細
リフォーム促進税制・減税対象の工事費は10%(※)
・控除対象限度額は250万円
・最大控除額は工事内容により異なる(105万円)
固定資産税の減額家屋にかかわる税額の1/3を1年間減額
※ 控除限度額を超える分の工事費については5%

減税制度の適用要件は内容が細かいので、工事の契約前に「税金の優遇を受けられるかどうか」をリフォーム会社や税務署に相談しておくと安心です。

【コツ4】複数の業者で相見積もりを取る

窓のリフォーム費用には定価がないため、業者によって窓本体の価格や工事費の設定が異なります。そのため、提示された金額が妥当かどうかを判断するには、複数の業者の見積もりを比べる必要があります。

ただし、他社よりも極端に安い見積もりには注意しなければいけません。この見積もりには、必要な工事が含まれていない可能性もあり、後から追加費用を請求されるリスクがあります。他社よりも極端に安いなど、不安に思う点がある場合は、その旨を業者に必ず確認しましょう。

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窓のリフォームはDIYでも可能か

断熱シートやフィルムを窓に貼るなど、簡易的なリフォームであればDIYでも可能です。

DIYでできる窓のリフォーム
  • 断熱シートやフィルムを貼る
  • 緩衝材(プチプチ)やプラスチック段ボールを貼る
  • 断熱ボードを設置する
  • 簡易的な内窓を設置する

しかし、窓を交換するなど、本格的な窓リフォームは業者に依頼することをおすすめします。

業者への依頼が必須な窓のリフォーム
  • 窓ガラスの交換
  • 内窓の設置
  • 窓の交換(カバー工法など)
  • 窓の増設や位置変更

窓のリフォームで不具合があると、結露が発生したり、建物の断熱性が低下したりするリスクもあります。このようなリスクを回避するためにも、専門的な知識と技術のある業者に窓のリフォームを依頼しましょう。

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窓リフォームの施工事例

ここでは、「ハピすむ」の加盟業者が、実際に窓のリフォームをした事例を3つご紹介します。

実際にかかった工事価格も掲載しているので、ぜひ参考にしてください。

【事例1】窓リノベ補助金を活用して内窓を設置

住宅の種類一戸建て
リフォーム費用約10万円
施工期間1日
リフォーム内容内窓
採用メーカー
(製品名)
LIXIL
(インプラス)
建物構造木造
築年数20~30年未満
テーマ省エネリフォーム

光熱費の削減と断熱性を高めるために、窓リノベ補助金を活用して、10万円程度でリフォームした事例です。夏場のエアコンの効きが違うだけでなく、外の音も聞こえにくくなるなど、防音性も高まりました。

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【事例2】電車の騒音を軽減するために内窓を設置

住宅の種類マンション
リフォーム費用約16万円
施工期間半日
リフォーム内容内窓
採用メーカー
(製品名)
LIXIL
(インプラス:PGグリーン)
建物構造木造
テーマ省エネリフォーム

中古マンションを購入したものの、線路沿いのために電車の騒音が気になり、内窓リフォームにふみ切った事例です。ストレスだった電車の騒音を軽減できたうえ、結露も改善できました。

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【事例3】キッチンリフォームとともに窓を交換

住宅の種類一戸建て
リフォーム費用約230万円
施工期間5日
リフォーム内容窓(カバー工法)
キッチン
採用メーカー
(製品名)
【窓】YKKAP(マドリモ)
【キッチン】クリナップ(ラクエラ)
建物構造木造
テーマ断熱リフォーム
設備交換リフォーム
部分リフォーム

キッチン空間と窓をリフォームした事例です。

キッチンの窓は、内窓で2重にするのではなく、既存の窓枠に新しい窓の枠を被せて取り付ける「カバー工法」を採用しました。カバー工法でリフォームしたので、外壁を傷めずに窓を交換できました。

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窓リフォームでよくある失敗とその対策

窓やサッシのリフォームでよくある失敗は、下記の4つです。

ここでは、これらの失敗に対する原因や対策を詳しく解説します。

【失敗1】窓サッシが結露した

結露

結露防止のために、窓ガラスには断熱ガラスを採用したものの、ガラスではなくサッシ部分で結露してしまうケースがあります。

原因は、サッシの断熱性能の不足です。窓ガラスの断熱性能が向上しても、サッシの断熱性能が低いままだと、サッシ部分で結露が起こってしまいます。

結露を防ぐには、ガラスだけでなくサッシの素材にも気を配らなくてはなりません。サッシはアルミではなく、樹脂サッシや複合サッシなどの断熱性能が高いフレームを選ぶようにしましょう。

【失敗2】追加料金が発生した

トラブルになりやすいのが、見積時点では安かったのに、追加料金が発生するケースです。

リフォームは新築と違い、既存の劣化状態などが金額に大きく影響するため、契約前の現地調査が必要不可欠です。事前調査が不十分だと、契約後に隠れていた腐食やダメージが見つかって、思わぬ追加料金がかかってしまう場合があります。

また、見積書の数量が「一式」など工事の詳細が不明確な場合においても、予想外の追加料金が発生しやすいので注意しましょう。

追加料金が発生した場合、工事をキャンセルしたくても商品を発注しているため、リフォーム代を払わざるを得ない状況になりやすいです。

後悔しないためには、以下の3つが重要です。

後悔しないためのポイント
  • 事前調査を行った上で、見積もりをもらう
  • 見積もりに含まれている工事の詳細や商品明細を書面でもらう
  • 議事録で業者と打ち合わせ内容を共有する

3つのポイントをおさえて、気持ちよくリフォームを進めていきましょう。

【失敗3】DIYの内窓工事でサイズが合わない

「内窓なら、自分でも簡単に設置できるだろう」とDIYを試みるも、内窓のサイズが合わず、結局は失敗してしまうケースが多いです。

古い建物では窓枠が歪んでいる場合が多く、正確な測定は難しくなります。サイズ調整できる内窓を選んでDIYで設置する方法もはありますが、DIYだとスキマができやすく、せっかくの断熱効果が激減してしまう可能性も高いです。

内窓をDIYするメリットは費用だけで、機能性や見た目は圧倒的にリフォーム業者に依頼した方が良い結果となります。

ある程度の効果を期待するなら、内窓はDIYではなくプロに依頼するようにしましょう。

【失敗4】ルーバーをつけたら浴室が暗い

光を通しにくい素材のルーバーを選んでしまうと、窓に後付けした際に部屋が暗くなってしまうケースもあります。とくに、開口部が小さく、一般的に窓が1箇所のみである浴室は、ルーバーの後付けによって暗さを感じやすい傾向にあります。

そのため、日中に入浴する場合は「以前より暗くなった」と感じるかもしれません。

このようなルーバーの後付けによる失敗を回避するには、採光性の高いルーバーを採用する方法が有効です。羽根が透明や半透明のルーバーであれば、プライバシーを保護しつつ、光を十分に採り込めるでしょう。

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【注意】窓リフォームで後悔しないためのポイント

窓やサッシリフォームの効果は高いですが、思わぬ落とし穴もあります。後悔しないためにも、下記の4点を注意しましょう。

【ポイント1】部屋の窓すべてをリフォームする

一般的に断熱や結露防止のためには、部屋の窓すべてをリフォームしたほうが効果が高いです。1つの窓だけを高性能なものにリフォームすると、残りの窓から熱が逃げやすくなったり、他の窓で結露したりする可能性があります。

希望する窓だけをリフォームして悩みが解決できるかどうかは、現況や窓の大きさ、生活の仕方などによって異なります。リフォーム会社やメーカーに相談したうえで、最適な方法を選択するようにしましょう。

【ポイント2】専門家のアドバイスを受けたうえで窓を選ぶ

窓やサッシをリフォームする際は、自分だけで判断せず、専門家のアドバイスを受けるようにしましょう

窓やサッシのリフォームは見た目だけでなく、断熱性能や防音性能など、さまざまな要素を考慮しなければなりません。たとえば、西向きの窓ガラスには「高遮熱タイプ」、北向きの窓ガラスには「断熱タイプ」など、方角に応じた日射調整なども必要になります。

同じ部屋の窓だからといって、すべて同じガラスを採用すればいいわけではないため、判断は簡単ではありません。そのため、自分だけで窓を選んでしまうと、判断を誤り後悔する可能性も高いです。

リフォーム効果を最大限に引き出すためにも、リフォーム会社やメーカーのアドバイスを受けたうえで、判断するようにしましょう。

【ポイント3】マンションの場合は管理組合の規約を確認する

マンションで窓やサッシのリフォームを行う際には、管理組合の規約を必ず確認しましょう。

多くのマンションでは、外観に影響を与えるリフォームには制限が設けられています。外部から見える窓の色や素材を自由に変更できないため、サッシ交換やカバー工法では工事できず、内窓リフォームしか選択肢がないケースも多いです。

トラブルにならないためにも、リフォーム工事は契約前に管理組合に事前確認しておくことが重要です。

【ポイント4】窓の増設によって建物の耐震性が低下する場合もある

窓を増設して、地震の揺れに耐えるための「耐力壁」が減ると、建物を支える力が弱くなる可能性もあります。

建物の耐力壁とは

建物の耐力壁とは、地震や風などの横方向からの力に耐える能力を持つ壁のことをいいます。建物の重さを支える柱と梁だけの骨組みでは、横からの力には弱く、変形したり倒壊したりするおそれがあります。そのため、耐力壁の設置で建物の強度を高め、安全性を確保することが重要です。

窓を増設する際は、このような建物の耐震性も合わせて検討することが重要です。窓の増設によって耐力壁が減ってしまう場合は、専門的な知識のある業者と相談して、耐震補強工事の実施も検討しましょう。

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窓リフォームを依頼する業者の選ぶ際のポイント

窓のリフォームは費用が高額になる場合もあるため、業者選びで失敗すると後悔につながる可能性があります。そのため、業者を選ぶ際は、窓リフォームの実績が豊富であるかなど、いくつかのポイントをチェックすることが大切です。

【ポイント1】窓リフォームの実績が豊富か

窓リフォームには、建物の構造や窓の種類、ガラスの特性などに関する専門的な知識と技術が不可欠です。実績が豊富な業者であれば、様々なケースに対応してきた経験があるため、お客様の要望に対して最適な提案ができ、精度の高い施工が期待できます。

満足度の高いリフォームを実現できるように、まずは業者のウェブサイトの施工事例などをチェックして、窓リフォームの実績が豊富であるかを確認してみましょう。

多くのリフォーム業者は、自社のウェブサイトに過去の施工事例を掲載しています。ご自身が希望するリフォーム内容の実績が豊富にあるか、仕上がりの雰囲気は好みかなどをチェックして、依頼する業者を選びましょう。

【ポイント2】保証やアフターサービスが充実しているか

技術力の高い業者であっても、工事後に不具合が発生する可能性はゼロではありません。窓の建て付けが悪くなる、窓の開閉がスムーズにできないなど、時間が経ってから気づく問題もあります。

このような問題に気づいた際に、保証制度がしっかりしていれば、無償で修理や調整を依頼できるケースが多く、余計な出費を抑えられます。そのため、窓をリフォームする際は、保証制度の有無やアフターサービスの内容を事前に確認しておくことが大切です。

口頭での約束ではなく、必ず書面で詳しい内容を確認することで、業者とのトラブルが起きるリスクも軽減できます。安さだけで業者を選ばず、長期的な視点で信頼できる業者を見つけましょう。

【ポイント3】補助金申請の代行事業者であるか

先進的窓リノベ2025事業」などの大型の補助金制度では、消費者個人が直接申請することはできず、必ず「登録事業者」であるリフォーム業者が代行して申請することも要件とされています。

そのため、登録事業者として登録されていない業者にリフォームを依頼した場合、補助金・助成金制度が活用できない可能性もあります。

もし窓のリフォームで補助金・助成金制度を活用したい場合は、契約前に、その業者が登録事業者であるかどうかを必ず確認しましょう。多くの業者は自社のウェブサイトなどで、登録事業者である旨を記載しています。

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【Q&A】窓リフォームの費用に関するよくある質問

窓のリフォームにかかる工事期間はどれくらい?

工事に必要な期間は、サッシの交換は2~3日、カバー工法や内窓設置は半日程度、ガラス交換は2時間程度です。契約から工事の着工までは、サッシや窓の種類などによって異なります。即日交換できるものもあれば、特注のため2週間程度必要になるものもあります。

窓の種類別の費用はどれくらい?

引き違い窓は3~50万、上下開閉窓は5万〜20万円です。なお、その他の種類や素材別の細かい費用については、下記の記事で詳しく解説しています。

窓のリフォームには足場代が必要?

部屋から工事できる内窓やガラス交換には必要ありませんが、2階以上のサッシの交換やシャッターなどの設置には必要です。

窓をリフォームするメリットは?

窓をリフォームすることで、冷暖房効率が上がるなどのメリットが得られます。

窓をリフォームするメリット
  • 冷暖房効率が上がる
  • 光熱費の削減が期待できる
  • 室内と外気の温度差を小さくできる
  • ヒートショックのリスクを軽減できる
  • 外部からの騒音を軽減できる
窓をリフォームするデメリットは?

窓をリフォームすることで、費用がかかってしまうなどのデメリットもある点に注意しなければいけません。

窓をリフォームするデメリット
  • リフォームで費用がかかる
  • 開閉の手間が増える(内窓を設置した場合)
  • 開口部が小さくなる(カバー工法の場合)
  • 期待した効果が得られないこともある

窓のリフォーム方法によってデメリットも異なります。そのため、窓のリフォームにおける失敗を避けるには、業者にデメリットについても教えてもらい、デメリットとメリットのどちらも理解しておくことが重要です。

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【まとめ】補助金・助成金制度を活用してお得に窓のリフォームを

窓のリフォームは、光熱費の削減や快適な暮らしを実現する上で非常に有効な手段ですが、費用が大きな負担となる場合もあります。

しかし、国や地方自治体が実施する補助金・助成金制度を賢く利用すれば、費用を大幅に抑えられます。特に「先進的窓リノベ2025事業」は、窓のリフォームを後押しする大型の補助金制度です。補助金制度の活用に詳しい業者を見つけて、スムーズに申請まで進めていきましょう。

「ハピすむ」を活用すれば、リフォームのプロから、補助金制度の活用に詳しい業者を紹介してもらえます。「自分で業者を探すのは難しい」という方は、ハピすむの活用も検討してみてください。

リフォームの業者選びで後悔しないために

必ず相見積もりを複数取って比較しましょう!

なぜならリフォームの費用・工事方法は、業者によって大きく異なるからです。

とはいえ「信頼できる業者が分からない」「何度も同じ説明をするのが面倒」と踏み出せない方もいらっしゃると思います。

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この記事の監修者プロフィール

【監修者】工藤 あきこ

リフォーム業界出身のママ建築士。
設計事務所でのアシスタントを経て、地場やハウスメーカー系リフォーム会社の営業設計として勤務。水まわりの交換からフルリノベーションまで、幅広いリフォームを担当した。2022年、前職までの経験を活かして、建築専門ライターに転身。現在は、記事の監修やブログ「新・リフォームの歩き方」の運営をメインに活動する。

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