2024年04月12日更新

監修記事

玄関や室内ドアを引き戸にリフォームする費用・価格の相場は?開き戸と徹底比較!

引き戸は容易に開閉できるため、高齢者や小さい子どもがいる家庭におすすめです。玄関や室内の扉を引き戸に変更してはいかがでしょうか。今回は、玄関や室内ドアを引き戸にリフォームするのにかかる費用の相場について解説します。

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玄関を引き戸にリフォームするための工事とその費用

家の玄関の開き戸を引き戸にリフォームする場合には、玄関周辺の壁などを取り除いて間口を広げ、新しいドア枠を取り付けるなどの工事が必要となります。

元々観音開きタイプの扉を使っていた場合は扉を取り除いて引き戸用の枠を取り付けるだけで工事できるため、工事費用は約8万円です。

これに新しい扉の価格や古い扉の撤去費用などを加えると、約30万円程度がリフォーム価格の相場となります。

追加で費用がかかることも

もし、元々の間口だけで扉の取り付けが行えない場合は、周辺の壁を撤去して間口を広げる工事が必要となるため、追加工事が必要です。

この工事にかかる費用は、約20万円が相場ですが、壁の構造や材質、間口を広げるサイズ、壁を取り除いたことで下がった建物の強度を保つための補強工事の有無などによって費用が変化することに注意してください。

もしバリアフリー目的で間口を広くする場合は、補強工事などを含めて約60万円かかることもあります。ポーチと玄関に高低差がある場合や、高さが合わない場合などは更に費用がかかる場合がありますので、施工を依頼する際にしっかりと見積りをとってもらうことをお勧めします。

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玄関ドアの材質で性能が変わる?

家庭用の玄関扉にはアルミや鉄、ステンレスを用いた金属製のものと、木製のものとがあります。

玄関を引き戸にリフォームするメリット・デメリットは?

これらの材質の違いは、ドアの種類以上に扱いやすさ、メンテナンス性などが変わってきますので、扉を選ぶ際には注意しなければいけません。

メンテナンスが楽なのはどの材質?

まず、メンテナンス性については、金属扉が有利です。

金属扉は耐候性に優れており、多少の雨風では殆ど劣化しません。

木製扉の場合も塗装が施されており、耐水性は十分確保されていますが、どうしても金属製のものに比べると塗装の劣化や材質は早めです。

そのため、定期的にドア補修業者にメンテナンスを依頼して再塗装や補修を行う必要があります。

断熱性能は互角

断熱性能についてはどちらの素材もあまり違いはありません。

木製は素材そのものに断熱性がありますし、金属製の場合は断熱材が入っているので十分外気の影響を遮断できます。

ただ、金属製の扉でも安価なものは断熱材が入っていないことがありますので注意してください。

玄関扉のリフォームでは何が変わる?

玄関のドアを開き戸から引き戸に変更した場合、どのように使い勝手が変わるのでしょうか?

その違いを知るためには、まず各扉の特徴から説明していきます。

開き戸のメリットとデメリット

開き戸は取っ手を引っ張って扉を開けるタイプで、開口部が小さくても設置できるのが特徴です。

戸建だけでは無く、マンションやアパートのようなスペースに制限のある場所でも多く使われています。

玄関を引き戸にリフォームするメリット・デメリットは?

デメリットとしては、扉の開閉方法が原因で、子供などが指を挟みやすいこと、間口があまり取れないため、荷物の出し入れなどが行いにくいことなどです。

特に荷物の出し入れに関しては、大抵の製品が自動でドアが閉まる構造となっているため、両手が塞がるような場合にはドアをあらかじめ開いた状態で固定、または体でドアを押さえながら通過しなければいけません。

ただ、通常の利用ならすぐにドアが閉まるため、室内に外気が侵入する時間が短くなり、気密性を保てるという利点もあります。

引き戸のメリットとデメリット

引き戸はふすまのように横にドアをスライドさせて開閉させるタイプの扉です。

最近は引き戸という呼び名の他にもスライドドアなどとも呼ばれており、玄関周りのスペースが少ない場合でも開口部を大きく取れるというメリットもあるので人気となっています。

構造上、指を挟みにくいため、開き戸と違い、子供が指を挟む事故が起こりにくいのもメリットです。

また、開口部が広く取れるため、荷物の搬入が楽というのも利点となります。

ただ、どうしてもドアの開け閉めの際に開口部が大きく開くため、気密性が低いのがデメリットです。

引き戸でも自動で閉まるタイプの製品はありますが、開き戸に比べると閉まる速度が遅く、夏場や冬場は多少室温が変化してしまうでしょう。

バリアフリーを考えるなら引き戸がおすすめ

開き戸と違い、引き戸は開口部を広く取れるため、バリアフリーにも最適です。

老人ホームや病院の室内扉が引き戸なことでもよくわかりますが、引き戸は開き戸に比べて開け閉めが楽で、扉に体があたりにくく、挟まれるなどの事故も起こりにくいため、体が不自由な方でも比較的楽に使用できます。

玄関を引き戸にリフォームするメリット・デメリットは?

バリアフリー目的で玄関周りをリフォームする際は、スロープなどの設置と同時に、玄関扉の引き戸への変更がおすすめです。

引き戸は開ききった状態でロックがかかり、自動で閉まらない製品を選びましょう。

どうしても玄関扉は自動で閉まる構造のものが多いのですが、ロックがかかるタイプなら車椅子でも楽に出入りできるようになります。

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断熱性や防犯性に違いはある?

引き戸は開き戸に比べ、断熱性や防犯性が弱いとされていましたが、近年では引き戸の弱点だったこれらの要素についても研究が進み、開き戸と性能的には同等となっています。

そのため、防犯性や断熱性を優先して開き戸を選ぶ必要はありません。

開口部の広さや、玄関周りのスペース、家族構成、デザイン性などから考慮して、扉の種類を選ぶと良いでしょう。

開き戸から引き戸へ変更するメリット

開き戸の場合、ドアが開く方向に家具などを置くことができません。

しかし、引き戸であればそのようなことを気にせず、スペースを有効活用できます。

引き戸にリフォームして空いたスペースに収納家具を置くことで、生活スペースを広く確保できるようになるでしょう。

また、玄関を引き戸にすることで、敷地が狭くても門を取り付けられるようになります。

門は防犯性の向上に繋がるので、できるだけ設置することをおすすめします。

玄関や室内ドアを引き戸にリフォームする費用・価格の相場は?

車椅子で生活している家族がいる場合、開き戸よりも引き戸の方がスムーズに開閉できます。

最小限の動作でドアを開閉できるのもメリットの一つでしょう。

子供が開き戸の蝶番付近にできる隙間に指を入れてケガをすることがあります。

開き戸であれば、そのようなケガの心配もありません。

玄関を引き戸に変更する場合においては、ベビーカーや自転車などを玄関から出しやすいというメリットがあります。

また、ガラス張りの引き戸であれば、太陽光をしっかりと取り入れることができます。

明るい雰囲気の玄関にしたい場合におすすめです。

引き戸のデメリット

引き戸は、開き戸と比べて気密性や遮断性が低いため、プライベート空間へ繋がる場所に取り入れるのには適していません。

1つの大きな部屋を間で区切るような場合に使うとよいでしょう。

例えば、ダイニングとリビング、洗面所と廊下、廊下とリビングなどが挙げられます。

個人のプライベートルームには適しません。

また、開き戸と比べて開いている時間が長くなるため、部屋の空気が逃げるというデメリットもあります。

下部にレールで取り付けるタイプと、引き戸を吊るように設置するタイプがあります。

後者は平らな床を維持できますが、気密性が更に低くなるというデメリットがあります。

引き戸がガラスの場合は防犯性が開き戸よりも低い

引き戸のガラスを割られることで、鍵を操作される恐れがあります。

ガラスの部分が多い方が防犯性が低くなるので注意しましょう。

また、引き戸と引き戸が重なる部分に生じる隙間から器具を通して、鍵を操作される可能性もあります。

このようなデメリットは、複数の鍵を取り付けることで解消できます。

引き戸を選ぶのであれば、防犯対策が必要であることを覚えておきましょう。

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引き戸の種類

引き戸には、次のような種類があります。

引き違い扉

玄関や室内ドアを引き戸にリフォームする費用・価格の相場は?

2枚の扉の端が重なるように設置されており、左右どちらにも引いて開閉できるタイプです。

最も多く普及しています。

片開き扉

玄関や室内ドアを引き戸にリフォームする費用・価格の相場は?

2枚の扉の内、どちらか1枚のみを引いて開閉できるタイプです。

連動式の片開き扉

2~3枚の扉が連動しており、開口部を大きく確保できるタイプです。

車椅子やベビーカー、自転車などを玄関に置いている場合におすすめです。

両引き込み扉

玄関や室内ドアを引き戸にリフォームする費用・価格の相場は?

2枚の扉を壁の内部へと引き込むことで開閉するタイプです。

開口部を大きく確保できるのが特徴です。

引き戸に使用されている素材

引き戸に使用されている素材としては、木製やアルミ、鋼板などが挙げられます。

シンプルモダンで和洋問わずに馴染むデザインの引き戸が一般的に多く普及しています。

また、金属の無機質でシャープなイメージを前面に押し出したものや、天然木を使用して木の温もりを感じることができるものなどもあります。

玄関は雨風に晒されるので、どの素材も腐食や錆などが起こる可能性があります。

そのため、定期的なメンテナンスが欠かせません。

腐食や錆を放置すると、引き戸がスムーズに開閉できなくなる場合があります。

引き戸にリフォームしてくれるリフォーム会社を探すには

自分が住んでいる地域で玄関や室内ドアを引き戸にリフォームしてくれるリフォーム会社を知りたい場合は、リフォーム会社紹介サービスを使うと良いでしょう。

リフォーム会社紹介サービスの「ハピすむ」は、お住まいの地域やリフォームのニーズを詳しく聞いた上で、適切で優良なリフォーム会社を紹介してくれます。

運営会社のエス・エム・エスは、東証プライム上場企業で介護(バリアフリー)や医療業界で長年培ってきたノウハウがあるところも安心です。

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開き戸から引き戸へリフォーム工事する際にかかる費用の相場

開き戸から引き戸へリフォーム工事をする際にかかる費用は、引き戸の価格によって変動します。

引き戸の値段の相場は約10万~30万円です。

大きさや厚み、断熱効果などにより価格が異なります。

玄関や室内ドアを引き戸にリフォームする費用・価格の相場は?

大きくて分厚く、断熱効果が高いものになれば10万円を超えるものもあります。

室内であれば断熱性は必要ありません。

また、ディンプルキーや取り外し式のサムターン、電気錠など防犯性に特化したタイプのものもあります。

引き戸のデメリットを解消したものを選ぶことをおすすめします。

また、バリアフリーに特化したものであれば約20万~50万円が価格の相場になります。

高齢者の力でも簡単に開けることができ、勢いよく閉まることがないようストッパーが付属しているものもあります。

バリアフリーの引き戸の付属品については、見積もりの際にカタログを提示してもらって確認しましょう。

引き戸のリフォーム工事の内容

開き戸から引き戸へリフォーム工事をする際には、既存のドアを撤去しなければなりません。

玄関の扉を撤去するのにかかる費用の相場は約1万~2万円です。

開き戸から引き戸へリフォーム工事をする場合は、専用の金具やサッシなどの取り付けが必要です。

引き戸への交換にかかる工賃の相場は約5万~10万円です。

玄関や室内ドアを引き戸にリフォームする費用・価格の相場は?

これらを踏まえると、開き戸から一般的な引き戸へのリフォームにかかる費用の相場は、約20万~40万円になります。

枠はそのままで、ドアだけを交換するリフォームであれば、約1万~2万円安くなります。

ただし、リフォーム会社によっては引き戸の運搬費や交通費などを請求することがあるので、もう少し高くなると考えておきましょう。

他の施工が必要な場合は費用が高くなる

玄関や室内の開き戸からスライドドアへのリフォーム工事をする際には、壁を壊してスペースを確保しなければならない場合があります。

そうなると別途工賃が約10万~50万円かかります。

バリアフリー化を目的とする場合は、ある程度大きい引き戸への交換が必要であるため、壁を壊さなければならない場合が多いです。

また、必ずしも壁を壊せるとは限りません。

建物の老朽化や構造、建具の材質によってはリフォームができない場合があります。

どうしても引き戸へリフォームしたいのであれば、周りの建具の交換や補強工事などが必要になります。

大規模な工事になることで、約50万円以上もの費用が追加でかかることも考えられます。

そもそも、引き戸へリフォームできるかどうか確認してもらってから、引き戸の種類やデザインを選びましょう。

また、壁を壊すと廃材が発生します。

廃材の処分をリフォーム会社に依頼した場合、相場で約5,000~1万円の費用がかかります。

自分で処理できる場合もありますが、処理方法が難しく、手間を考えると廃材処分をリフォーム会社に依頼した方が安く済む傾向があります。

ガラス入りのものは追加料金が発生する

ガラス入りのスライドドアであれば、ガラスの向こう側に人がいるかどうかを確認できるため、室内での追突事故を防ぐことができます。

ガラス入りのスライドドアは最初からガラスが入っていないものもあります。

玄関や室内ドアを引き戸にリフォームする費用・価格の相場は?

ガラスをはめ込むのにも別途工賃が約1万~2万円かかることがあるので注意しましょう。

ガラス入りのスライドドアの値段の相場は約3万~10万円です。

強化ガラスのものは比較的値段が高い傾向があります。

ガラスのはめ込み作業を別のリフォーム会社に依頼すると、工賃が余計にかかってしまうので、できるだけ同じリフォーム会社にガラスのはめ込み作業を依頼しましょう。

玄関を引き戸にするための工事費用と激安・格安にする方法

間口の広さを調整するための工事が必要な場合は、一般的に平均で約50万円(工事費込み)の費用がかかるといわれています。工事の内訳はドア本体価格が約20万~30万円、工事費が約15万~30万円、合計で約35万~60万円となります。(ただし、引き戸を高級素材にすると価格はさらに上昇します)

しかし、既存のドア枠をそのまま利用するカバー工法を利用することで、価格を激安・格安に抑えることができます。

カバー工法とは、既存の建材をそのままにして、上から新しい建材を取り付ける工法です。壁を壊すことなく1日で工事することができるので、短時間で仕上げることができて、費用もかなり抑えることができるのが特徴です。

カバー工法でリフォームした場合、一般平均価格は約30万円(工事費込み)です。工事の内訳はドア本体が約13万~30万円、工事費用が約6万~10万円で、合計金額約19万~40万円となります。

間口の工事をした場合とカバー工法で引き戸を取り付けた場合を、平均価格で比較すると、カバー工法では約20万円も激安・格安の価格でリフォームすることができると言えます。

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この記事の監修者プロフィール

【監修者】ディバルコンサルタント株式会社 代表 明堂浩治

ディバルコンサルタント株式会社

明堂浩治

芝浦工業大学工学部建築工学科を卒業。大手建設会社で20年勤務した後、独立しコンサルタント業を始める。

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