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2021年08月27日更新
二世帯住宅へのリフォームはいくらかかる?見積もりと間取りのポイントについて
二世帯住宅の暮らし方にはいろいろなスタイルがあります。この記事ではスタイル別のメリットやデメリット、おすすめの間取りを紹介します。また、二世帯住宅リフォームの見積もりの注意点や相場も解説。二世帯住宅のことを詳しく知って、快適な住宅にしましょう。
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- 監修者亀田融
二世帯リフォームは完全分離型がおすすめ
子供が増えて賃貸アパートが手狭になったり、また両親が高齢になり近くで生活する必要が出てきた時に考えるのが、親世帯と子世帯が一つの家で暮らす二世帯同居です。
二世帯住宅を新築したり、今ある自宅をリフォームをして二世帯で暮らせるようにするのが一般的です。
しかし二世帯住宅と一言でいってもさまざまな種類があります。
二世帯住宅には3種類ある
二世帯住宅は、水回り設備の数や使い方、玄関やリビングの数、日常の動線によって、大きく3つのスタイルに分けられます。
完全同居型・部分同居型・完全分離型の3種類です。それぞれのスタイルの特徴を見てみましょう。
完全同居型の特徴
完全同居型は、水回りをはじめ、玄関やリビングなども二世帯で共有するタイプの二世帯住宅です。
寝室や子供部屋などの個室はあってもLDKなどのパブリックスペースや水回りスペースは基本一つです。
完全同居型のメリットは、コミュニケーションがとりやすく、お互い手助けしやすいことや工事費用がリーズナブルなこと、光熱費などの生活費が節約できることです。
一方でデメリットは、生活時間帯の違う世帯が一緒に暮らすため、水回り設備の使用時間や生活音がうるさいなどの問題が起こるケースがあることです。
また、各世帯間のプライバシーがないこともデメリットの一つでしょう。
世帯間の交流が多いご家族に向いている二世帯住宅のスタイルです。
部分同居型の特徴
部分同居型とは、キッチンやトイレはそれぞれの世帯に設置する一方で浴室と洗面は一つといったように、部分的に2つの世帯の共有設備を設けるタイプの二世帯住宅です。
部分同居型のメリットは、完全同居型よりもプライバシーを保ちながら、ある程度コミュニケーションがとりやすいことでしょう。
デメリットは、共有設備を使用する際などにはお互いに配慮が必要なことです。
家の広さを効率よく使いながら、ほどよい距離で生活できる二世帯住宅です。
完全分離型の特徴
完全分離型は、玄関もLDKも水回り設備もそれぞれの世帯にある間取りです。
独立した二つの家がつながり、家の中で行き来することができるようになっているスタイルです。
完全分離型のメリットは、それぞれの世帯のプライバシーが保たれるため、それぞれのスタイルに合わせた生活ができます。
また、水道光熱費を分けることができるため、世帯ごとに家計を管理することができます。
デメリットは、敷地の広さが必要なことと、リフォーム工事期間が長いこと、そして何よりも2つの分の住居を建てる分、工事費用が高くなることです。
また、意識して交流する時間等を設けなければコミュニケーションがとりにくい点にも注意が必要です。
二世帯住宅でおすすめは完全分離型
近年の二世帯住宅でおすすめのスタイルは、完全分離型です。
理由は、親世帯と子世帯で生活時間が違うケースが多いため、完全分離型であればそれぞれの世帯のペースで生活でき、プライバシーを確保できるからです。
子世帯は働いているために帰りが遅くなったり、食事の時間が遅くなることも多いでしょう。
また子世帯の子供達が習い事や部活動をしている場合などは、早朝に外出し、夜遅くに帰宅することも多くなると考えられます。
一方で親世帯は、家にいる時間が長く、決まった時間に食事を摂ることも多いでしょう。
そのため、子世帯と完全同居した場合には夜遅くの帰宅の際に目が覚めてしまったり、食事を遅い時間帯に合わせないといけなくなるなど、ストレスになることも考えられます。
そのため、それぞれの世帯が自分たちのペースで快適に生活できるできるように、完全分離型がおすすめなのです。
完全分離型のデメリットは費用の高さ
完全分離型の一番のデメリットは、工事費用が高いことです。
完全分離型の二世帯住宅は広さが必要で、キッチンや浴室・洗面などの設備も2つずつ必要です。そのため、工事費用が高くなります。
二世帯住宅へのリフォームにかかる期間について
二世帯住宅のリフォーム工事の工事期間は、二世帯住宅のタイプや工事の規模、種類により違います。
部分的な設備の交換や内装のリフォーム程度であれば、約2週間〜3週間が一般的です。
しかし完全分離型の二世帯住宅にする場合は、少なくとも約1カ月〜約2カ月かかります。
全体の間取りを大きく変更するフルリフォームとなると、約2カ月〜約3カ月はかかるでしょう。
工事期間が長い場合やフルリフォームを行う場合は、住みながらのリフォームが難しいケースが多くなります。
仮住まいの必要性や水回り設備が使用できるかできないかなど、工事前に確認しておくようにしましょう。
二世帯住宅へのリフォームの見積もりについて
二世帯住宅へのリフォームを行う場合には、工事会社に見積もりを依頼することになります。
しかし、見積もりを出すには、まずどのような工事にするのか、工事内容の打合わせとリフォームする家の現地調査が必要です。
リフォーム工事はリフォームする家の現状や工事の内容よって金額が大きく変わるためです。
二世帯リフォームへの費用相場
二世帯住宅リフォーム工事の費用の相場は、二世帯住宅のスタイルや工事内容により違います。
・二世帯リフォーム工事費用の相場
リフォーム内容 | 相場金額 | 備考 |
---|---|---|
壁、天井クロス貼り替え | 約50万円~ | 床面積30坪 |
トイレを増設 (大工・水道・電気・内装・便器取付) | 約30万円~ | 便器の種類により金額が変わります |
ユニットバス・洗面を増設 (大工・水道・電気・内装・設備取付) | 約150万円~ | ユニットバス・洗面化粧台の種類により金額が変わります |
キッチンを増設 (大工・水道・電気・内装・設備取付) | 約100万円~ | キッチンの種類により金額が変わります |
玄関収納を大きいサイズに交換 (大工・内装・玄関収納廃棄・設置) | 約10万円~ | 玄関収納の種類により金額が変わります |
完全分離型の二世帯住宅にする (玄関・LDK・ユニットバス・洗面・トイレを設置) | 約500万円~ | 床面積30~40坪 設備の種類により金額が変わります |
1階と2階の一部増築 玄関2つ・2階の間取りをフルリノベーション、キッチン・ユニットバス・洗面・トイレを設置 | 約1000万円~ | 床面積30~40坪 設備の種類により金額が変わります |
二世帯住宅リフォームで見積もりを取るなら相見積もりがおすすめ
二世帯住宅リフォーム工事の見積もりを取る時には、2~3社に見積もりを取る「相見積り」をしましょう。
リフォーム工事には定価がありません。工事をする前の家の状態や工事の内容によって金額が違うからです。
相見積りを取ることで、数社の見積もり金額を比較・検討することができます。
その結果、リフォーム工事のだいたいの相場がわかったり、他社よりと高いと感じた工事内容についての価格交渉もしやすくなります。
また、数社の見積もりをとることでさまざまなリフォーム工事の提案を聞くこともできるでしょう。
会社によって提案するリフォームプランの内容は異なります。いろいろな提案を聞いて、自分たちの希望により近いプランを取り入れることが可能です。
相見積もりを取るときは条件を揃えるのがポイント
数社のリフォーム工事会社に見積もりを取る時には、リフォーム工事内容や設備の種類、内装などの条件を揃えて依頼しましょう。
また、リフォーム工事の範囲も明確にしておきます。
プランや工事範囲が違う見積もりでは正確に比較することができません。相見積りは、工事金額の妥当性を確認するために必要なものです。
しっかりと比較検討できるように、同じ条件で見積もりを依頼しましょう。
二世帯完全分離型リフォームでおすすめの間取りについて
二世帯完全分離型にリフォームする場合、今の住宅がどのような住宅であるのか理解しながらリフォームすることが必要です。
ここからは古民家をリフォームするケースと、敷地が広い場合のリフォームで注意したい点について見ていきましょう。
古民家をリフォームする場合
古民家をリフォームして、完全二世帯住宅にする場合、二世帯分の水回りの位置と玄関の位置をどこにするか、どのように二世帯を分けるかについて十分な検討が必要です。
古民家の間取りは、田の字型という部屋同志が隣り合う間取りになっていて、廊下があまりないのが特徴です。
古民家は玄関が広かったり、土間があったりしますので、玄関や土間を利用して世帯を分ける工夫が向いているでしょう。
また、古い耐震基準で建てられていることが多い古民家の場合は耐震性が問題になるケースも多いでしょう。
また、近年建てられた家屋に比べてどうしても断熱性能が劣ってしまいます。
そのため、大きなリフォームを行うタイミングで、一緒に耐震補強工事と断熱工事も検討すると良いでしょう。
スペースに余裕があれば増築もおすすめ
完全分離型の二世帯住宅は広い床面積が必要で、二世帯合わせて50坪前後の床面積が必要になると言われています。
また、車が必要な地域では車や自転車の台数も増えることになります。
敷地が広い場合には、増築して二世帯住宅にするのもおすすめです。今までの家の広さで、完全分離型の二世帯で暮らすとなると、どうしてもひとつひとつの部屋が狭くなります。
しかし増築ができれば、全体の広さと個々の部屋の広さが確保できるためより快適に生活できるでしょう。
また、増築することでより自由に間取りを配置することもできるようになります。
駐車場の場所や玄関の位置を工夫しながら増築をし、玄関の位置や水回りを増築する部分に新しく設置すると、二世帯の区分けがしやすくなるでしょう。
また、リフォームに費用がかかる玄関や水回り設備を増築する部分に配置すると、工事費用を抑えることができます。
リフォームの場合、給排水の配管工事や玄関建具の取付けは、壁や天井を解体しないとできないため、増築でこれれらの設備を配置できれば、解体撤去費用がかかりません。
敷地に余裕がある場合は、増築して完全分離型の二世帯住宅にリフォームすることで、いろいろな間取りが可能になります。
敷地を有効活用しながら、それぞれの生活に合った間取りを検討してみましょう。
フルリフォーム・リノベーションに対応する優良な会社を見つけるには?
ここまで説明してきたフルリフォーム・リノベーションは、あくまで一例となっています。
「費用・工事方法」は物件やリフォーム会社によって「大きく異なる」ことがあります。
そのとき大事なのが、複数社に見積もり依頼して必ず「比較検討」をするということ!
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一生のうちにリフォームをする機会はそこまで多いものではありません。
後悔しない、失敗しないリフォームをするためにも、リフォーム会社選びは慎重に行いましょう!
この記事の監修者プロフィール

タクトホームコンサルティングサービス
亀田融一級建築施工管理技士、宅地建物取引士。東証1部上場企業グループの住宅部門に33年間勤務。13年間の現場監督経験を経て、住宅リフォーム部門の責任者として部分リフォームから大規模リノベーションまで2,000件以上のリフォームに関わる。2015年に退職して現在は、タクトホームコンサルティングサービス代表として、住宅診断を行う傍ら、住宅・リフォーム会社へのコンサルティング活動を行っている。

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