
防犯リフォームの費用相場
防犯リフォームの費用は、工事する部位や使用する製品によって異なります。部位別の費用相場は以下のとおりです。

| 防犯リフォームの種類 | 費用相場 |
|---|---|
| 防犯カメラ | 4万~10万円/台 |
| 採光面の小さいドアに取り換え | 30万~50万円 |
| 内窓の新設 | 8万~30万円/箇所 |
| 目隠し可動ルーバー | 6万~10万円 |
| タイマー付き電動シャッター | 25万~40万円 |
上記費用は、本体代と標準的な設置工事費を含む、1台または1か所あたりの目安です。玄関ドアはカバー工法、電動シャッターは掃き出し窓への後付けを想定しています。製品のグレードやサイズ、配線・電源工事、高所作業、既存設備の撤去・処分、下地補修の有無によって追加費用がかかります。
防犯リフォームの費用は業者によって異なる
価格だけで業者を決めず、施工実績や口コミ、保証内容も確認したうえで、信頼できる業者へ依頼しましょう。
強盗や空き巣に狙われやすい家の特徴
住宅を対象とした侵入窃盗は、平成16年以降おおむね減少傾向にあるものの、令和7年(2025年)は17,152件で、前年より7.2%増加しました。一日当たりに換算すると約47件発生しており、引き続き住宅の防犯対策が重要です。まずは、泥棒に狙われやすい家の特徴を確認しましょう。

- 植栽や物置などで、道路や近隣からの死角がある
- ベランダや2階の窓へ上る足場になる物が置かれている
- 窓や玄関の施錠を忘れがち
- 窓や玄関ドアに補助錠やCP部品などの対策がない
- センサーライトや防犯カメラなど、侵入を知らせる設備がない
自宅の狙われやすい場所を把握し、弱点に合った防犯リフォームを行うことが、家族や財産を守ることにつながります。
※ 参考1:警察庁「住まいる防犯110番」侵入犯罪の現状
※ 参考2:警察庁「住まいる防犯110番」侵入手口と対策
防犯リフォームでできる強盗・空き巣対策
泥棒の侵入を防ぐには、窓や玄関など、侵入経路になりやすい場所を優先して強化することが重要です。ここでは、効果的な防犯リフォームを部位ごとに紹介します。
防犯カメラの取り付け
防犯カメラは、侵入者へのけん制や、被害が発生した際の状況確認に役立ちます。ただし、カメラだけで侵入を完全に防げるわけではありません。施錠やCP部品、センサーライトなどと組み合わせることが大切です。設置時は侵入経路を撮影できる位置を選び、隣家や道路を必要以上に映さないよう撮影範囲を調整します。録画データも適切に管理しましょう。主な設置場所は以下のとおりです。
- 玄関
- ベランダ
- 駐車場や車庫
- 勝手口
- 窓
設置場所に迷う場合は、専門業者へ相談しましょう。
防犯性能の高い玄関ドアへの交換
玄関ドアの防犯性能を高めるなら、採光面の大きさだけでなく、ドア全体の侵入抵抗性を確認しましょう。目安になるのが、一定の防犯性能試験に合格したCPマーク付きのドアです。
玄関ドアの防犯性能を高めるポイント
- CPマーク付きの玄関ドアを選ぶ
- 主錠と補助錠によるワンドア・ツーロックにする
- ドアと枠のすき間を守るガードプレートを付ける
- ガラス部分には防犯ガラスや侵入しにくい格子を採用する

採光面が小さいドアやランマ付きのドアでも、ガラスや錠の仕様によって防犯性能は異なります。デザインだけで判断せず、ドア・錠・ガラスの組み合わせを確認しましょう。
内窓の新設
一戸建てでは窓が侵入窃盗の主な侵入口となるため、窓まわりの防犯強化が重要です。内窓は、既存の窓の室内側にもう一つ窓を設けるリフォームで、侵入に時間をかけさせる効果が期待できます。ただし、一般的な内窓を設置するだけで、十分な防犯性能を得られるとは限りません。防犯ガラスや防犯フィルム、ロック付きクレセント、補助錠などを組み合わせ、侵入リスクの高い窓にはCP部品を選びましょう。1階の窓や勝手口、人目につきにくい浴室・トイレなど、自宅の弱点を確認して優先順位を決めることが大切です。


目隠し可動ルーバーの新設
目隠し可動ルーバーは、羽板の角度を変えて採光や通風を調整しながら、外からの視線を遮る設備です。窓の外側に設置するため侵入の妨げになりますが、製品や取り付け方法によって防犯性能は異なります。防犯を重視する場合は、一定の防犯性能試験に合格したCPマーク付きの面格子を選び、外されにくい方法で施工してもらいましょう。1階の浴室やトイレなど、人目につきにくい窓への設置が効果的です。

タイマー付き電動シャッターの新設
タイマー付き電動シャッターは、設定した時刻に自動で開閉できるため、閉め忘れを防ぎ、不在の時間帯を分かりにくくするのに役立ちます。ただし、シャッターは閉めているときに効果を発揮する設備で、設置しただけで侵入を完全に防げるわけではありません。防犯を重視する場合はCPマーク付きの窓シャッターを選び、窓の施錠や補助錠などと組み合わせましょう。在宅中を狙った侵入事件もあるため、家にいるときも窓や玄関の施錠を徹底することが大切です。

防犯リフォームにかかる工期の目安
主な防犯リフォームの工期は以下のとおりです。

| 防犯リフォーム | 工期の目安 |
|---|---|
| 防犯カメラ | 1日 |
| 採光面の小さいドアに取り換え | 1日 |
| 内窓の新設 | 1~2時間 |
| 目隠し可動ルーバー | 1日 |
| タイマー付き電動シャッター | 半日 |
防犯リフォームには1日程度で完了する工事もありますが、設置台数や配線工事の有無、既存部分の状態、製品の納期によっては数日以上かかります。表の工期は目安とし、現地調査後に詳しい工程を確認しましょう。工事期間の短さが防犯効果の高さを示すわけではありません。施工後も日頃の施錠や防犯設備の点検を続けることが大切です。
防犯リフォームの施工事例
ここからは、防犯リフォームの施工事例を3つ紹介します。
防犯リフォームに活用できる補助金制度
防犯リフォームでは、条件を満たすと国や地方自治体の補助金を利用できます。対象となる設備や要件は制度ごとに異なるため、申請前に確認が必要です。
防犯カメラ設置に利用できる補助金
【例】住まいの防犯対策補助金交付制度(東京都品川区・2026年度)
- 補助金額
対象となる防犯設備の購入・設置費用の4分の3(上限3万円) - 対象者
品川区内の住宅に住み、住民登録がある世帯主または世帯主に準ずる方 - 対象設備の例
防犯カメラ、カメラ付きインターホン、防犯ガラス、防犯フィルム、面格子、防犯性能の高い錠、補助錠、人感センサーライト、防犯シャッターなど - 申請期間
2026年4月1日から2027年2月26日まで。予算額に達した場合は早期終了する可能性があります
新築・増改築工事の一部として設置した防犯設備は原則として対象外です。賃貸住宅や集合住宅では所有者・管理者等の同意が必要になるため、購入前に条件を確認しましょう。
※ 参考:品川区「住まいの防犯対策補助金交付制度」
防犯性能の高い玄関ドアの交換に利用できる補助金
2026年9月時点では、主に「みらいエコ住宅2026事業」※1や「既存住宅の断熱リフォーム支援事業」※2が候補です。みらいエコ住宅2026事業で防犯性の向上を目的とするドア交換を申請する場合は、CPマークを取得した対象製品を使用し、あわせて要件となる省エネ改修を行う必要があります。既存住宅の断熱リフォーム支援事業では、高性能な窓と同時に改修するなど、所定の条件を満たす玄関ドアが対象です。
※1:みらいエコ住宅2026事業「子育て対応改修」
※2:既存住宅の断熱リフォーム支援事業


内窓などの窓リフォームに利用できる補助金
2026年9月時点で利用を検討できる主な国の制度は「先進的窓リノベ2026事業」※1と「既存住宅の断熱リフォーム支援事業」※2です。「先進的窓リノベ2026事業」は、登録された高断熱窓へのガラス交換、内窓設置、外窓交換などが対象で、1戸当たりの補助上限は100万円です。交付申請の予約期限は2026年11月16日、交付申請の期限は2026年12月31日ですが、予算上限に達した時点で受付が終了します。「既存住宅の断熱リフォーム支援事業」※2は、高性能な断熱材や窓・ガラスへの改修を支援する制度です。2026年9月公募の期限は2026年12月11日ですが、予算到達により早期終了する場合があります。
いずれも、断熱性能などの基準を満たす登録製品と所定の工事が対象です。可動ルーバーや電動シャッターを単独で設置するだけでは、国の窓断熱補助の対象になりません。防犯設備そのものへの補助については、住宅のある自治体の制度も確認しましょう。
補助制度の併用可否は、財源と対象工事によって異なります。同じ窓やドアについて、複数の国の補助金を重ねて受けることはできません。地方自治体の制度は、国費が充当されている場合などを除き、併用できることがあります。契約・着工前に、対象工事や申請時期、併用条件を施工業者と各制度の窓口へ確認しましょう。
※1:先進的窓リノベ2026事業
※2:既存住宅の断熱リフォーム支援事業

【Q&A】防犯リフォームに関するよくある質問
ペアガラスは防犯に効果があるの?
一般的なペアガラスは、主に断熱性を高めるための複層ガラスです。ガラスが2枚でも、高い防犯性能があるとは限りません。防犯を重視する場合は、強じんな中間膜を挟んだ防犯ガラスや、防犯ガラスを使った複層タイプを選びましょう。一定の防犯性能試験に合格したCPマークの有無も、製品を選ぶ際の判断材料になります。

シャッターは毎日閉めた方がいい?
シャッターの防犯効果を得るには、日常的に閉めて使用することが大切です。閉めることで室内の様子を見られにくくなり、侵入の抑止につながります。特に、就寝中や長期間留守にする際は閉めておきましょう。
シャッターのない窓の防犯対策は?
シャッターのない窓には、防犯ガラスへの交換やCPマーク付きの面格子、補助錠の設置など、侵入に時間がかかる対策を取り入れましょう。防犯フィルムを使う場合は、CPマーク付きの製品を選び、ガラスの露出面全体に貼ることが重要です。部分貼りでは十分な防犯性能を発揮できないため、専門業者へ施工を依頼しましょう。
飛び込み訪問に効果的な防犯リフォームは?
突然の訪問への対策には、防犯カメラや録画機能付きインターフォンが役立ちます。玄関を開ける前に室内から訪問者を確認でき、録画映像はトラブル時の状況確認にも利用できます。見知らぬ訪問者にはドアを開けずに応対し、不審に感じた場合はその場で契約せず、必要に応じて警察や消費生活センターへ相談しましょう。
最優先でやるべき防犯対策は?
最優先すべき対策は、窓と玄関ドアの施錠を徹底し、侵入されやすい場所を把握することです。一戸建てでは窓が主な侵入口ですが、無締りによる被害も多く発生しています。リフォームでは、侵入リスクの高い窓から、防犯ガラスや補助錠、CPマーク付きのサッシ・面格子・窓シャッターなどを検討します。玄関や勝手口にもCP部品やワンドア・ツーロックを取り入れ、窓とドアをあわせて強化しましょう。

















